[カスタマイズ] タブについて
[設定] タブには、DxO PhotoLab のすべての編集と修正ツールが含まれています。
この章では、DxO アドバンスワークスペースを使用するときに配置されているすべてのツールについて学びます。
左ペイン
[設定] タブの左ペインには、次のパレット (上から下) が含まれています。
- ヒストグラム
- 移動/ズーム
- プロジェクト
- 履歴
- プリセットエディタ
ヒストグラム

[ヒストグラム] チャートには、各カラーの輝度ごとのピクセル数が表示されます。
RGB チャンネルと輝度チャンネルは個別にも表示できます (Microsoft Windows および macOS)。

これは、CMYK プロファイルの画像のヒストグラムを示しています。輝度レベルがシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのチャンネルで示されています。
ヒストグラムについて
ヒストグラムは、画像を効果的に修正するために、写真の露出がどうなっているかを判断する最も便利な方法です。 簡単に言うと、ヒストグラムは輝度レベルごとのピクセル数を示すグラフです。縦の線が大きいほど、より多くのピクセルがその明るさのレベルにあるということになります。 ヒストグラムを右にシフトすると、画像が明るくなり、 逆に、左にシフトするほど暗くなります ヒストグラムが左から右に広がっている中で、中央に適切なピーク(ミッドトーンに対応) がある場合、露出には広いダイナミックレンジがあり、バランスが取れていると考えられます。
RGB と L チャンネル
DxO PhotoLab のヒストグラムツールは、各カラーチャンネルの明度値を計算し、同じチャート上に重ね合わせて表示していますが、 チャートの右側にあるボタンをクリックして、チャンネルごとに表示することもできます。
- RGB : すべてのチャンネルを同時に表示します (RGB と輝度)。
- R, G, or B: 各チャンネルごとに表示します。
- L: 輝度チャンネルを表示します。
画像上にマウスポインタがある場合は、ヒストグラムの形でパレットが表示され、マウスポインタを重ねた領域の特徴を示します。 この小さなゾーンの正確な色はコピーされて正方形の中に拡大表示されます。その横には RGB (レッド、グリーン、ブルー) 値が表示されます。値は 0 ~ 255 です。
CMYK チャンネル
DxO PhotoLab のヒストグラムは CMYK プロファイル (シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック) の画像の各チャンネルの明度値の分布を計算して表示します。 パレットの下部にあるボタン (PC ではヒストグラムの上、Mac ではヒストグラムの下) を使って各チャンネルを個別に表示できます。
- CMYK: 4 つのチャンネルを同時に表示します。
- C, M, Y or K: 各チャンネルごとに表示します。
クリッピング
輝度レベルがヒストグラムの一番左 (ブラックポイント) または一番右 (ホワイトポイント) を超えていると、黒潰れや白とびを起こします。 この状態、またはこれに近い状態のピクセルは「クリッピング」呼ばれています。 もちろん、画像の極端なゾーンにあるディテールを保持するためにも、このような状況は避けることが望ましいと考えられます。 そのため、DxO PhotoLab のヒストグラムチャートの下に 2 つのツールが用意されています (2 つのアイコンで表示)。
- シャドウのクリッピング: このアイコンをクリックすると、暗いエリアで情報が残っていない領域を色で表示します。
- ハイライトのクリッピング: このアイコンをクリックすると、明るいエリアで情報が残っていない領域を色で表示します。


3 色すべてのカラーチャンネルが飽和していて白とびを起こす場所は、画像上で黒く塗りつぶされます。1 色でもカラー情報が 残っている場合は別の色で表示されます。
移動/ズーム
パレットでは、プレビューでマウスを使って移動できる長方形を使用して、ズームインした状態で画像をナビゲートできます。 長方形はビューアーで表示される部分を正確に表し、長方形の動きに表示が追随します。
プロジェクト
プロジェクトパレットは、ソースブラウザの[フォトライブラリ] タブの[プロジェクト] セクションのコピーです。 そこに作成したプロジェクトとプロジェクトグループだけでなく、このパレットで直接新しいプロジェクトやグループを作成でき、それらはフォトライブラリタブにも表示されます。
[フォトライブラリ] タブに頻繁に切り替えずに済むため、編集ワークフローがよりスムーズかつ速くなります。

プロジェクトパレットが提供する機能:
- プロジェクトとプロジェクトグループの一覧。
- 右クリックメニューでできること:
- すべて展開:プロジェクトグループとプロジェクトのツリーを展開。
- すべて折りたたむ:プロジェクトグループとプロジェクトのツリーを折りたたむ。
- ソートボタンでプロジェクト画像を次の方法で表示:
- 名前でソート:画像ブラウザがプロジェクト内容をアルファベット順で表示。
- 最終変更日でソート:画像ブラウザが最も最近編集された画像を左に、最も古いものを右に表示。
- 作成日でソート:画像ブラウザが撮影日時を基にプロジェクト内容を表示し、新しい画像が左に、古いものが右に。
- + ボタンでは次のことができます*:
- 画像ブラウザで選択した画像からプロジェクトを作成。
- プロジェクトグループを作成。
– (マイナス) ボタンで選択したプロジェクトまたはプロジェクトグループをリストから削除。 これにより、[フォトライブラリ] タブのソースブラウザの [プロジェクト] セクションも更新されます。
*プロジェクトの詳細と使い方については、「フォトライブラリタブでの画像とメタデータの管理」の章を参照してください。
履歴
用途と機能
[Advanced History] パレットは [設定] タブの左側のウインドウにあり、画像に対して実行されたすべてのワークステップと補正が表示されます。これには、DxO PhotoLab で画像を開いた日付やデフォルトで適用された自動補正のプリセットも含まれ、時系列の降順に表示されます (直近のステップが一番上)。 これらの情報は、すべて DxO PhotoLab のデータベースにリアルタイムで登録され、ユーザーが操作をする必要はありません。
利用
履歴には様々な利用方法があります。
- すべての画像の全補正を参考のために一覧にする。
- 履歴を比較することで、画像を他の画像と比較する。
- 特定のツールやツールの組み合わせの最適な設定を把握するためなどに、補正の全ステップの適用前/適用後を比 較する。
保存された情報の性質

DxO Advanced History のパレットは、次の情報を保存します。これらの情報はプログラムを閉じる際に保存されます (Macのみ)。
- プログラム内で画像を開いた際の初期設定のプリセットの適用。
- 使用されたサブパレットの名前とステータス (ON または OFF)。
- 使用されたツール名。
- 現在の設定とその前の設定。
- パーソナライズし、リストにまとめられたプリセットの設定 (そのステップの矢印をクリックすると、設定の内容が表示されます)。

ステップ数を制限する (Mac)

DxO PhotoLab のデータベースに保存される履歴には、プログラムの反応スピードに大きな影響を与える情報量が含まれています。 Mac では、 [詳細プリファレンス] の [詳細プリファレンス] タブの [履歴項目] セクションで、ステップ数を制限できます。 初期設定では、入力数は 100 に設定されています。 利用可能な値は 10~無制限です。
履歴機能を使用する
履歴をさかのぼって比較する


特定の補正段階での画像の状態を確認するには、Advanced History パレットの内容をスクロールします。特定のステップをクリックすると、その補正段階の状態へと画像が戻り、関連するサブパレットとツールには、その段階で適用されていた設定と値が表示されます。 前後の段階をクリックしたり、特定のツールの異なるステップをさかのぼったりすると、ビューアーでリアルタイムでその段階の画像を確認できます。
履歴の消去(Mac)

履歴の 1 つまたは複数のステップだけを消去することはできません。 なぜなら、各補正はその他の補正に関連して実行されているからです (たとえば、ホワイトバランスを調整してから色の補正している場合、ホワイトバランスのステップを削除しても意味がありません)。
特定の補正を再調整したい場合、対象のツールで調整や値を変更します。 この場合、このアクションが履歴リストの一番上に表示されます。
また、履歴全体を削除することは可能です。
- 履歴パレットの一番下で、 [履歴をクリア] をクリックします。
- この操作はやり直しができないことが、ダイアログボックスで通知されます。
- [OK] をクリックすると、パレットの内容がクリアされ、1 つのステップ(「リストを消去する 」)だけが表示されます。
重要: 履歴を削除しても、補正や設定が削除されたり、リセットされることはありません。
もちろん、履歴を削除した後も、新しい補正を画像に適用すると、新たな履歴が保存されます。 その場合、履歴に表示されるステップと値は、このアクションから再スタートします。
プリセットエディタ & プリセット
DxO PhotoLab プリセットについて

プリセットでは DxO PhotoLab 内の画像に一度にすべての補正を適用できます。 プリセットによく使う補正項目を保存しておくことで、簡単に補正項目を適用することができます。
DxO PhotoLab には大きく 2 種類のプリセットがあります。
- フルプリセット: [設定] タブの画面で設定可能なすべての補正項目を含みます。これには、パラメータを定義して有効になっている項目、無効になっている項目があります。
- 部分プリセット: 利用可能なプリセットのうち、限られたプリセットだけが含まれます (一部のパレットのステータスが変更されますが、他の項目は変更されません)。
DxO PhotoLab で最初に画像を開くと、デフォルトでフルプリセット [DxO スタイル – ナチュラル] が自動的に適用されます。 プリファレンスを開いて、他のプリセットをデフォルトプリセットに設定することもできます。
用意されているプリセットの使用
DxO PhotoLab では 1 + 10 のカテゴリに分類されたフルプリセットが用意されています。
汎用プリセット
汎用プリセットには 6 つのプリセットがあります。
- DxO Style – Natural, the preset systematically applied by default to your images, as soon as you open their respective folders in the Source Browser. It includes the following corrections :
- カスタムモード時の DxO Smart Lighting (強度 15)。
- 選択トーン(ハイライト -15、中間トーン 18、シャドウ 10、黒 0)。
- DxO ClearView Plus (強度 10)。
- コントラストを 10 に設定。
- ヴィネット: 自動。
- カラーレンダリング: JPEG 画像の場合は補正なし、RAW 画像の場合はジェネリックレンダリング。
- 彩度過多補正: 自動。
- HSL、彩度、自然な彩度スライダを 5 に設定。
- DxO ノイズ除去テクノロジーは、高品質および自動に設定。
- レンズシャープネス最適化、[グローバル]スライダーの値は +1.00 、[ディティール]スライダーと[ボケ表現]スライダーの値は 50 に設定(DxO モジュールが利用できない場合は、デフォルト設定のアンシャープマスクを適用)。
- ディストーション: 自動。
- DxO PhotoLab 7 (2023年9月) 以前のデフォルトのプリセットだった DxO 標準。 以下の修正が含まれます。
- DxO Smart Lighting: 軽く。
- カラーレンダリング: JPEG 画像の場合は補正なし、RAW 画像の場合は撮影に使われたカメラのレンダリング適用。
- 彩度過多補正: 自動。
- ノイズ除去: 自動。
- ディストーション: 自動。
- ヴィネット: 自動。
- 色収差: 自動 (倍率色収差有効)
- レンズシャープネス最適化、[グローバル]スライダーの値は +1.00 、[ディティール]スライダーと[ボケ表現]スライダーの値は 50 に設定(DxO モジュールが利用できない場合は、デフォルト設定のアンシャープマスクを適用)。
- [ニュートラルカラー] プリセットは、 [DxO 標準] プリセットと比べて、カラーレンダリングの彩度とコントラストが抑えてあります。
- [DxO 補正のみ]プリセットは、DxO モジュールの補正のみを適用します。
- [モノクロ] プリセットは、画像を自動的にモノクロに変換します。
- [補正なし] プリセットは、DxO PhotoLab の全ての補正項目を無効にします。 RAW 画像の場合、DxO PhotoLab は撮影に使われてカメラの基本的な設定によるデモザイシング (RAW 現像) を行います。
プリファレンスでデフォルトプリセットに別のプリセットを選択できます。 デフォルトプリセットを変更しても、すでに処理済 みの画像には影響しません。
ポートレートと風景
ポートレートと風景のカテゴリには 8 つのプリセットがあります。 ポートレートプリセットの場合はコントラストが抑えられ、肌のトーンに最適になります。 風景プリセットはコントラストや彩度が上がります。
- ポートレート: 標準
- ポートレート: 明るい
- ポートレート: キャンディーカラー
- ポートレート: ハイキー
- 風景: 標準
- 風景: 偏光絵はがき
- 風景: 強いコントラスト
- 風景: 洗いざらし
モノクロ
モノクロのカテゴリには、コントラスト表現の異なる 8 種類のプリセットがあります。 このカテゴリにはポートレートや風景に適したプリセットもあります。 またドラマチックな効果を出すプリセットもあります。
- モノクロ: 緻密
- モノクロ: くっきり
- モノクロ: ドラマチックな空
- モノクロ: ローキー
- モノクロ: 女性ポートレート
- モノクロ: 男性ポートレート
- モノクロ: 落ち着いた
- モノクロ: ベール
雰囲気
雰囲気のカテゴリには、トーニングの異なる 8 種類のプリセットがあります。 このプリセットはカラーやモノクロ両方に適用できます。
- 霧
- ロンドンの夜
- ブルーアワー
- 薄暮
- 古いスライド
- 極地
- パープル
- オールドスクール
ハイダイナミックレンジ (シングルショット HDR)
このカテゴリには、HDR 効果をシミュレートする 4 種類のプリセットがあります。特別なソフトウェアや 32 ビットファイルを使うことなく、トーナルレンジを再配分してダイナミックレンジを広げます。 シングルショットプリセットは、異なる露出の複数の写真を統合する必要はなく、RAW や JPEG ファイルに利用することができます。
- HDR:リアル: HDR らしさを抑えた効果を適用します。 ハイライトを復元し、シャドウを明るくして、トーンカーブと自然な彩度は通常設定になります。
- HDR:アーティスティック: ハイライトを復元し、シャドウを明るくし、 トーンカーブと自然な彩度を強調する、HDR 効果を提供します。
- HDR:逆光補正: 逆光で撮影された画像の黒つぶれした部分を自然な感じを維持したままリカバリーします。
- HDR:モノクロ: モノクロ写真用に最適化されています。 コントラストが強くかかります。
スマートフォン
このカテゴリーには、スマートフォンで撮影された画像に対して最適な 2 つのプリセットが用意されています。
- スマートフォン: 低感度
- スマートフォン: 高感度
DxO FilmPack デザイナーズ – モノクロ/カラー/モノクロフィルム/カラーフィルムおよび DxO FilmPack タイムマシン
DxO FilmPack がインストールされている場合、デザイナーズプリセットを利用できます。デザイナーズプリセットは銀塩写真のレンダリングとグラフィック効果 (フィルタ、調色処理、ヴィネット、テクスチャ、欠陥など) を再現するプリセットで、画像に新次元の芸術的効果をプラスできます。
タイムマシンプリセットは DxO FilmPack 6 以降にインストールされているもので、1827 年から 2019 年までの歴史をタイムマシン機能で確認しながらフィルムレンダリングを適用できます。
デザイナーレンダリング画像は、DxO FilmPack 4 または DxO FilmPack 5 以降で利用可能です。
タイムマシンレンダリングは、DxO FilmPack 6 以降で利用できます。
DxOFilmPack をアクティブ化すると自動的に表示されます (ライセンスが必要です)。
プリセットの適用
あらかじめ用意されているプリセットの適用
画像にプリセットを適用するには、コマンドバーにある [プリセット適用] (PC) または [プリセットを適用する] (Mac) ボタンをクリックします。 [プリセット適用] ウィンドウが表示され、画像に適用できるすべてのプリセットが表示され、適用された結果をプレビューすることができます。
画像ブラウザ内のサムネイル上で右クリックして、コンテキストメニューからプリセットを適用を選択することもできます。 またはプリセットエディタ内のリストから選択することもできます。
プリセットを組み合わせた使用
1 つ以上のプリセットを適用することができます。 両方のプリセットに異なる値が設定がされている場合は、後から適用したプリセットが適用されます。 たとえば、
- 最初に適用したプリセットの値が「補正しない」で、2 番目に適用したプリセットの値が「補正する」の場合は、補正は実行されます。
- 最初のプリセットが「補正する」で値が「-2」、2 番目も「補正する」で値が「+1」の場合は、2番目の設定内容「+1」が適用されます。
このルールを使って、部分的な補正のみを行う部分プリセットを作成できます。これは限られた補正数に対し、完全なプリセットの上に適用できます。 補正が部分プリセットに含まれている場合、その補正が適用されます。 部分プリセットで特定の補正が提案されていない場合、基本プリセットで適用された値が維持されます。
現在の設定からフルプリセットを作成
現在の設定からプリセットを作成するには、以下の手順で行います。
- 画像に補正設定を適用します。
- 補正設定が完了したら、画像ブラウザのサムネイル上で右クリックして、コンテキストメニューから [現在の設定からプリセットを新規作成] を選択します。
- フローティングウィンドウにプリセット名を入力して [保存] をクリックします。
- コンテキストメニューとプリセットリスト内に新しいプリセットが表示されます。
この方法で作成されたプリセットは、すべての設定が含まれるフルプリセットになります。
プリセットエディタパレット (ELITE 版)
[設定] タブにあるプリセットエディタのパレットで、既存のプリセットを編集してカスタムプリセットを作成したり、変更を新しいプリセットに保存して新しいプリセットを作成・管理したりできます。
プリセットエディタコマンド
PC

[プリセットエディタ] パレットは以下のコマンドが並んでいます。
- 新しいプリセットグループ: 使用されたカメラの種類、ランドスケープレンダリング、ポートレートなど、同様のプリセットをグループ化できるフォルダを作成します。 (ドラッグ&ドロップでプリセットをフォルダーから別のフォルダーに移動できます。)
- 新規プリセット (現在の設定使用): プレビュー表示されている画像に設定された補正からプリセットを作成します。
- プリセットの複製: 既存のプリセットから簡単にプリセットを作成できます。
- 削除: 選択したプリセットやフォルダを削除します。
- インポート: DxO PhotoLab の前のバージョンや他のコンピュータ上で作成したプリセットを取り込むアイコンです。
- エクスポート: プリセットを他のコンピュータに移動するために書き出すことができます。
- 編集モード: プリセットの変更を可能にします (ELITE 版)。
- 適用: プリセットを選択されている画像に適用します。
- 保存: プリセットへの変更を保存します (編集モードでのみ有効)。
- キャンセル:プリセットを最初の保存設定に戻します(このコマンドは編集モードでのみ表示されます)。
- 新規プリセット (補正未設定): (ELITE 版のコンテキストメニューからのみ) 補正設定のされていないプリセットを新規作成します。 プリセットは予め選択した場所に保存されます。
DxO PhotoLab には一部、ロックされたプリセット(南京錠アイコンでマークされている) を提供しています。これらは、変更したり削除したりできません。
プリセットはいくつでも作成でき、カスタムフォルダに保存したり、他のバージョンの DxO PhotoLab 用に書き出したり、共有することができます。
プリセットエディタ内でプリセットを選択し、[編集モード] ボタンをクリックすれば確認や変更が可能です。関連するパレットが編集モードになります。
Mac

- 現在の設定からプリセットを新規作成:表示された画像に適用された補正を元に、プリセットを新規作成できます。
- 新規プリセットフォルダ: 同じようなプリセットをグループ化するフォルダを作成できます。
- 選択されたプリセットの複製: 既存のプリセットのコピーを作成することができます。
- 新規プリセット (補正未設定): (ELITE 版のコンテキストメニューからのみ) 補正設定のされていないプリセットを新規作成します。 プリセットは予め選択した場所に保存されます。
補正パレットの右上にあるプルダウンメニューから、以下のコマンドを選択できます (プリセットエディタ内で、プリセットの上で右ク リックしても同様): 新規プリセット(現在の設定使用)、新規プリセット (補正未設定)、新規プリセットフォルダ、プリセットのコピー、名称変更、削除、適用、編集モード、保存、コピー、キャンセル、インポート (同時に複数のプリセットのインポートも可能)、選択されたプリセットのエクスポート。
既存のプリセットを編集してプリセットを作成する (ELITE 版)
PC と Mac
既存のプリセットを変更して新規プリセットを作成するには、以下の手順で行います。
- 変更したいプリセットをクリックします。
- [プリセット] パレット (Mac)、 [プリセットエディタ] (PC) パレットで [編集] ボタンをクリックします。 関連するパレットツールが編集モードに変わります (パレットの左側に青い帯が表示されます)。
- 補正を行いたくないパレットのチェックを外します。 または保存したい補正設定を変更します。 非表示になっているパレットも開いて設定を行うことができます。
- 設定が完了したら、[プリセット] パレット (Mac) または [プリセットエディタ] パレット (PC) の [保存] ボタンをクリックします。
- プリセットの作成モードを終了するには、もう一度 [編集モード] ボタンをクリックします。

ロックされた DxO プリセットから変更したい場合は、[プリセット] (Mac) または [プリセットエディタ] (PC) のコマンドバーにある [コピー] ボタンをクリックし、コピーしたプリセットの名前を変更します。
選択したプリセットをキャンセルする場合は、[編集] > [取り消し] を選択するか、キーボードショートカット Ctrl (PC) / Cmd (Mac) + Z を押します。
プリセットフォルダ (ELITE 版のみ)
プリセットフォルダリスト内のフォルダをダブルクリックすると開くことができます。または、左上の矢印をクリックしてください。 フォルダの名前をクリックすると、ファイルの名前を変更することができます。 名前をクリックするとファイル名を変更できます。 できるだけわかりやすい名前を付けて、適切なプリセットが見つかるようにしておくことをお勧めします。
右ペイン
[設定] タブの右ペインには、以下のパレット (上から下) が含まれています。
- ライト
- カラー
- ディテール
- ジオメトリ
- 部分調整
- 透かし
- DxO ViewPoint (インストールされている場合)。
- DxO FilmPack (インストールされている場合)。
ライトパレット
露光
露出について

下の画像は、[露光補正] パレット内の [ハイライトの優先度 – 強く] を選択して生成した画像です。
露光補正は、画像内の各ピクセルごとの明るさを増減して、画像の全体的な露光を増やすか減らします。 写真システムは、限られた光度の範囲で記録するものであるため、すべての場合において自然が提供する範囲をカバーで着ないため、ほとんどの写真には、露出過剰または露出不足の部分、またはその両方が含まれます。
デジタル写真では、カメラセンサーは特定レベル以上の光を「飽和」と受け取り、白いピクセルで表現してしまいます。空や反射物によく発生するこのような白とびを回避しようとすると、コントラストに注意する必要があります。 露出ツールは、誤って露出されたこれらの領域の情報を回復することができます。特にRAW画像に関しては、そのカラーチャンネルは一般的に、白とびや黒つぶれの部分にもある程度の情報を保持されています。 一方、JPEG 画像では、RGB それぞれのチャンネルにカメラが一連の操作を実行しているため、元に戻して、元の輝度レベルの情報をチャンネル別に見つけることはできません。
RAW ファイルの補正

RAW 形式を対象とした露光補正のドロップダウンメニューには、自動補正モードと手動調整用の「カスタム」があります。
- 中央重点平均: 通常は被写体が配置されている、画像の中心部の露光に合わせて平均させます。
- ハイライトの優先度は、 [少し / ふつう / 強く] のハイライトリカバリーを実行します。 この 3 つのレベルを選択する場合はヒストグラムでハイライトクリッピングを表示させながら行うと便利です。
- カスタム (露光補正を有効にした場合の初期設定): 手動調整をする場合、露光スライダを使います。- 4 〜 + 4 Ev (1 Ev=1f-stop) 間で調整できます。 スライダを右に動かすと明るくなり、左に動かすと暗くなります。
自動露出オプションのいずれかを選択すると、さまざまな種類の撮影状況にカスタムの設定を適用することで、ワークフローを高速化できます。 例えば、通常のコントラストを持つ画像であれば、「少し」補正を行うだけ十分です。
露光補正の調整スライダは、部分調整パレットでも利用できます。
JPEG または TIFF ファイルの補正
JPEG と TIFF 画像はカスタムモードで露光スライダを使って補正できます。 補正範囲は、-4 EV から +4 EV です。
ヒストグラムの変化を監視しながらスライダーを小さなステップで動かしてください。 ハイライトゾーンの表示ボタンがオンになっていると、露出過剰 (一部のクリッピングゾーンが表示される) が確認でき、十分に露出を減少できているかどうかを確認できます (クリッピングがまだ表示されるか)。
DxO Smart Lighting (ELITE 版のみ)
DxO Smart Lighting について

一般的な画像補正は画像全体に適用されます。明るさやコントラストを調整しようとすると、画像全体が明るくなったり暗くなったり、コントラストを弱くなったりします。
DxO Smart Lighting は画像全体ではなく、部分的な明るさとコントラストを補正します。必要な場所にのみコントラストを強調したり弱くしたりします。 必要と判断された部分のコントラストも変更されます。これは以下のような場合です。
- 逆光で撮影した画像
- カメラのセンサーの能力を超えてしまっている場合など、特にとても暗いエリアなど非常に強いコントラストを持った画像
- フラッシュが届かない、コントラストが弱い、露光が足りないなどの画像
これに対して [スポット重点] モードは、検知した顔の部分を Smart Lighting の適用に反映させることで、顔の露光補正を優先して行います。 これは部分的な補正をするということではなく、露光補正の優先度を顔の部分にすることによって、画像の他の部分と比較しても自然でバランスの取れた補正を行うことができます。
DxO Smart Lighting: 均一モード

他のツールと同様に、DxO Smart Lighting の [均一] モードは自動で適用されます。 画像の内容を解析し、補正は画像全体に均一に適用されます。 補正の調整には 2 つのツールがあり、一緒でも別々でも使うことができます。
- 1 つ目のドロップダウンメニューでは、補正の強さを、[弱 (デフォルト) / ふつう / 強 / カスタム] の各レベルから選択できます。
- [強さ] スライダは選択した自動補正モードの強さに設定されています。 [弱] で 25 (デフォルト設定)、 [ふつう] で 50、[強] で 75 に設定されています。 スライダを動かして手動で調整することもできます。 手動で調整するとドロップダウンメニューはカスタムになります。
DxO Smart Lighting: スポット重点モード

DxO Smart Lighting の [スポット重点] モードは、画像内で検知された顔を優先しながら画像の他の部分を大きく変更することなく露光の最適化を行います。 この機能は、以下の場合に非常に有効です。
- 逆光の顔の補正
- 背景と比べて、明るすぎたり暗すぎたりする顔の補正 (たとえば、背景が暗く顔が明るかったり、背景が明るく顔が明るい場合など)
[スポット重点] ボタンをクリックすると、画像内の顔の部分を考慮して DxO Smart Lighting の [弱] モードがデフォルトで適用されます。 検知された顔の数はサブパレット内のスポット重点ツールアイコンの右側に表示されます。

検知された部分を表示するには、[ツール] アイコンをクリックします。 画像内にある顔に対して四角い枠が描かれています。 四角の枠にマウスカーソルを持っていくと枠が編集可能になり(枠の辺が点線になり、四隅にハンドルが表示)、枠の移動、サイズ変更、削除(右上の [×] 印をクリック)をすることができます。
検知されなかった顔に対しては、マウスカーソルを使って新しく四角い枠を追加することができます。 追加された部分を含んだ解析が再度なされ新しい補正結果が画像に適用されます。
スポット重点を選択しても顔が検知されなかった場合、DxO Smart Lighting サブパレットに、 [検知された顔なし] というメッセージが表示されます。 これは顔が正面を向いてなかったり、一部隠れている場合です。 この場合、四角い枠を手動で追加すると、新しい解析が行われ新しい補正結果が適用されます。
プレビュー画像の下のツールバーでは、四角の枠の表示/非表示を選択することができます。また、補正をリセットしたり、ツールを閉じたりできます (サブパレット内のアイコンをクリックしても同様に閉じることができます)。


補正の強さは、予め設定されたモード [弱/ふつう/強/カスタム] から選ぶことができます。また、 [強さ] スライダを使って手動で調整することも可能です。 どの場合も、検知された顔を考慮して補正計算が行われます。
DxO Smart Lighting のどの設定を使ったらよいか
DxO Smart Lighting は中でも特に複雑な補正を実行します。 この補正は画像全体と部分のディテールの両方、そして明暗両方のエリアに影響し、そして画像の明るさとコントラストに大きく影響します。 このような複雑な補正は、何度か練習を積まないと習得できないものです。 しかし、DxO Smart Lighting なら、難しい画像に対しても効果をすぐに確認できます。
まず始めに、DxO Smart Lighting はハイライトが必要なシャドウ部分でのみ使うようにします。 露光補正とは異なり、ハイライト部分への効果は非常に限定的です。 次に、自動補正モードを使います。自動補正モードはほとんどの画像に対応できるように設計されているため、できるだけ 3 つの自動補正モードを使い、[強さ] スライダで微調整するようにします。 より細かい補正をしたい場合、 [選択的トー ン補正] パレットか [トーンカーブ] パレットを使います。
選択的トーン補正


[選択的トーン補正] パレットは、画像の階調ごとに明るさを調整する非常に直感的で正確な方法です。
- ハイライト: 画像内の明るい部分の情報とディテールをリカバリーします (空の明るい雲や室内の窓を通してみる外など)。
- 中間トーン: 中間トーン、つまりヒストグラムの中央値のレベルを調整します。
- シャドウ: 画像内のシャドウや暗い部分を明るくします。
- ブラック: ヒストグラムの左端に位置する黒い部分を調整します。 スライダを左に動かすとシャドウ部分を真っ黒にします。右に動かすと暗い部分を明るくします (ヒストグラムの左端が右に移動し、真っ黒の部分は画像がない状態になります)。
– 選択的トーン補正ツールは、画像のコントラストを劇的に変更します。 極端に設定せず、クリッピングを避けるためにヒストグラムを見ながら調整します。
– 選択トーンの調整スライダは、部分調整でも利用できます。
DxO ClearView Plus (ELITE版のみ)

白いモヤは高い気温、湿度、大気汚染等が原因で発生する場合があり、風景写真でディテールが失われたりコントラスが落ちる問題が生じます。

[強さ] スライダは、デフォルトでは 50 に設定されており、0 ~ 100 の範囲で補正の度合いを調整できます。
デフォルト値の 50 に戻るには、スライダをダブルクリックします。
モヤの現れていない画像でも、青空や風景を強調するために DxO ClearView Plus を使用することもできます。
コントラスト
コントラストサブパレットには、 [コントラスト] スライダと [マイクロコントラスト] スライダがあります。
DxO FilmPack (ELITE 版) がインストールされている場合、[微細コントラスト] と、これに関連する高度な設定の [ハイライト]、[中間トーン]、[シャドウ] スライダも表示されます。


- コントラスト: このツールは、画像全体のグローバルコントラストを調整します。 DxO PhotoLab は伝統的な S 字カーブを使ってコントラスト調整を行います。シャドウ部とハイライト部分を抑えて、中間トーン部を拡張します。 -100 〜 +100 までのスライダで調整することができます。
グローバルコントラスト補正は、トーンカーブ補正と相反するので注意してください。
- マイクロコントラスト: これは「ローカルコントラスト」とも呼ばれ、輪郭のアーティファクトを発生させるこ となく、シャープネス補正と似たような効果が得られます。 このツールは画像のディテールを強調し、風景写真や建築写真、 商品写真などに効果を発揮します。
マイクロコントラストには 2 つの適用方法があります。
- 手動で適用する場合、スライダを右に動かすとコントラストが上がり、左に動かすとコントラストが下がります。
- 自動で適用する場合は、スライダの右にある [マジックワンド] アイコンをクリックします。

自動モードでは画像内に顔があるかないかを検知し、顔がある場合には適用されません。 同様にデジタルノイズが多い場合、ノイズを強調しすぎないためにも適用されません。 JPEG 画像の場合、マイクロコントラストの自動補正によるスライダの値の上限は +5 に設定されています。
自動補正をリセットするには、 [マジックワンド] アイコンを再度クリックします。
ローカルコントラストがかかりすぎるのを避けるために、ディテールパレットの [アンシャープマスク] 補正と一緒に [マイクロコントラスト] を設定するのは避けてください。


- 微細コントラスト (DxO FilmPack ELITE 版がインストールされている場合): [微細コントラスト] スライダは、中間サイズのディテールを強調したり和らげたりします。マイクロコントラストと比べて、より細かい補正が出来るためポートレートに最適です。
- アドバンス設定 (DxO FilmPack ELITE 版がインストールされている場合): オプションセクションには、 [微細コントラスト] スライダと選択的に適用可能な 3 つの [微細コントラスト] 専用スライダがあります。
- ハイライト
- 中間トーン
- シャドウ.
スライダ値は、-100〜 +100 までで、デフォルトは 0 に設定されています。
トーンカーブ
トーンカーブについて
トーンカーブは、写真編集ツールの一つですが、複雑なものとみなされることがよくあり、時にはその使用を避けるフォトグラファーもいます。 しかし、これはフォトグラファーにとって、最も強力で柔軟かつ洗練された画像編集ツールの一つです。 これから長い説明が始まりますが、どうか心配しすぎないでください。 トーンカーブツールにはある程度の学習が必要ですが、その原理さえ把握してしまえば、あとは実際に試してみるのが、習得のための一番の近道です。
トーンカーブツールは、明るさとコントラストだけでなく、グローバル RGB チャンネル、または 3 つの別々のチャンネル(赤は R、緑は G、青は B)を通じて色に影響を与えることができます。また、「ルマ」とも呼ばれる明度チャンネルを使えば、色に影響を与えることなくトーンを調整することができます。 トーンピッカーを使って明るさのレベルをサンプリングし、カーブの上にポイントとしてマークし、画像内で直接調整することもできます。
デフォルトでは、トーンカーブはニュートラルであり、[トーンカーブ]サブパレットがオンになっている場合でも、補正は行われません。 この段階では、45° の直線が表示されます。X(水平)軸で表される入力輝度値は、Y(垂直)軸で表される出力値と完全に一致します。 カーブを調整すると、出力値が変化し、明るさ、コントラスト、色が影響を受けます。 ハイライト(カーブ上部、右上側)とシャドウ(カーブの底部、左下側)を圧縮しながら中間トーン(カーブの中央部)を拡張する「S 字カーブ」は、画像を強調するテクニックとして、フォトグラファーによく用いられます。 「S」の形が極端になっていくほど、画像のコントラストが強くなり、明るい部分と暗い部分のトーンの違いが強調されていきます。
カーブを調整すると、設定に応じて彩度が減少または増加して色が影響を受けますが、RGB チャンネルの 3 つを使用して色かぶりを修正または強調することもできます。 例えば、画像が寒色寄りで青に偏っている場合は、B チャンネルのカーブを青から、その補色である黄色の側に調整することができます。 暖色に寄った画像を補正する場合には逆を行います。 R、G、および B チャンネルを個別に操作することも、クリエイティブなレンダリングを探るためのよい方法です。
最後に、「ルマ」すなわち明度に対応する L チャンネルでは、色を維持したままトーンを調整できます。 たとえば、灰色の雲が写っている風景画像のトーンを強調したいとしましょう。 普通に調整をすると画像全体が徐々に青くなるかもしれませんが、L チャンネルを使えば、灰色は灰色のままになります。 これは、ポートレイト写真において肌のトーンをキープする方法でもあります。
反転カーブ
DxO PhotoLab のトーンカーブには反転モードもあり、アナログフィルムのスキャンなどのネガ画像を変換して作業することができます。
説明




[トーンカーブ]サブパレットは、以下の要素で構成されています。
- プリセット:トーンカーブをオンにすると、RAW あるいは JPEG/TIFF などの形式に関係なく、画像に適用されるデフォルトのプリセットがリニアカーブになります。 ドロップダウンメニューから、DxO PhotoLab に含まれるカーブのプリセットを適用したり、独自のプリセットを作成したりできます(下記参照)。
- チャンネル選択:タブのいずれかをクリックして、選択したチャンネルのカーブを選択して使用します。 複数のチャンネルを同時に選択して有効にすることはできませんが、複数のチャンネルを順次調整することはできます(例 :グローバル RGB チャンネルを使用した後、赤チャンネルを変更する)。
- RGB:赤、緑、青の 3 つのチャンネルすべてに同じ影響を与えるグローバルチャンネルカーブ。
- R、G、B:選択に応じて、赤、緑、または青のチャンネルに影響するカーブ。
- L:明度(ルマ)チャンネルに作用し、色を保持したまま明度を調整できます。
- リセット:このボタンをクリックすると、アクティブなチャンネルのカーブと関連する設定がリセットされます。
- すべてリセット:すべてのチャンネルと関連する設定をリセットし、カーブをデフォルトのプリセット(リニア)に戻します。
- ヒストグラム:カーブの背景には、元の画像のヒストグラムと、トーンカーブの操作を始める前に行われた補正後のヒストグラムが表示されます。 トーンカーブを使用する際は、他のツールで補正を行わない限り、ヒストグラムは変わることなく、基準として参照し続けることができます。 カーブの設定を確認するには、[ヒストグラム]パレットを参照する必要があります。 これはすべての補正が適用されています(クリッピングインジケーターを有効にして、調整をかけ過ぎることのないよう、個々のチャンネルを選択してみることをお勧めします)。 アクティブなチャネルによって、背景の外観と色も変わります。
- RGB または L:グレーのグラデーションの背景で、左上部が明るく、右上部が暗くなっており、輝度を示しています(カーブを上に持ち上げることで明るくなり、下に下げることで暗くなります)。
- R、G、B:背景は、加法混色モデルと、選択したチャンネル(R:赤/シアン、G:緑/マゼンタ、B:青/黄色)に基づく補色の組み合わせを示します。 たとえば、緑のチャンネルでは、上向きにカーブを持ち上げると緑かぶりが付加され、下向きに下げるとマゼンタの色かぶりが加わります。
- カーブ:デフォルトでは、カーブは左下の角(絶対的な黒、値:0*)から始まり、右上の角(絶対的な白、値:255*)で終わる、45° の直線です。 カーブの中心は、各軸上で値 128 になるポイントがマークされています。 グリッドは、元の画像のトーンに対応する入力値(水平方向の X 軸)と、補正後のトーンに対応する出力値(垂直方向の Y 軸)を表しています。 理解を深めるために、実際にカーブをクリックしてポイントを追加し、マウスでドラッグしてみましょう。ポイントから下向きにの X 軸へ垂直線を引くと、元のイメージの対応する値が得られ、左側のY軸へ水平線を引くと、補正後の値が分かります。 カーブの色はチャンネルによって変わり、複数のチャンネルが使用されている場合は、それぞれの色で複数の曲線が表示されます。
- RGB:白。
- R、G、またはB:それぞれの色、すなわち赤、緑、または青。
- L:ゴールド。
- カーブポイント:カーブ上でマウスをカーソルを動かすと、カーソルが十字に変わり、クリックすると画像の輝度レベルに対応するポイントが設定され、値が曲線の左側(Y軸)および下側(X軸)のインジケータに表示されます(下記のポイント 9 を参照)。 カーブ上の点は、画像上の位置に関係なく、すべての対応する輝度レベルに影響を与えることに注意してください。
- ポイントは好きな数だけ作成できます。
- カーブを調整するには、ポイントをクリックしてドラッグします。
- ポイントをクリックすると、アクティブであることを示すために白くなります。 黒のポイントは非アクティブです。
- 一度に複数のポイントをアクティブ化することはできません。
- 一時的にすべてのポイントを無効にするには、背景をクリックしてください。
- 2 つのポイント間のカーブを調整すると、画像上の、対応する部分のみが影響を受けます。 ただし、カーブはトランジションを考慮するため、調整対象のポイント間を若干超えた範囲に、わずかな変化を引き起こします。
- あるチャンネルのポイントは他のチャンネルでは見えません(注意:すべてのカーブはすべてのチャンネルで見えます)。
- ポイントを削除するには、それをアクティブにして、キーボードの[Backspace] キーまたは [ Delete] キーを押します。
- トーンピッカーを使用してポイントを作成することもできます(以下のポイント 10 を参照)。
- しきい値:X 軸と Y 軸の各端には、小さな三角形が表示されます。 これらのハンドルを使用すると、ホワイトポイント(0)とブラックポイント(255)の値を変更できます。これはしきい値とも呼ばれます。 これにより、入力ポイントとカーブが作用する、輝度の範囲を調整できます。
- X 軸では、元の画像のヒストグラムが最も暗いトーンや最も明るいトーンまで十分に広がっていない場合、これらのトーンを調整できます。
- Y 軸では、これを使って出力値を切り詰め、後述する「マット」ルックのような効果を実現できます。
- しきい値は、レベルインジケータで確認できます(以下のポイント 9 を参照)。
- レベルインジケータ:X 軸と Y 軸それぞれに、3 つのレベルインジケータがあり、それぞれ以下を表しています。
- X 軸(左から右に):シャドウ値、中間トーン、およびハイライト。
- Y 軸(上から下に):ハイライト値、中間トーン、およびシャドウ。
- インジケータは、特に 0 から 255 の特定の値を適用する必要がある場合に、入力フィールドとして使用することもできます。 右側にある上下の矢印を使用して、値を増やすこともできます。
- トーンピッカー:ボタンをクリックすることでアクティブ化され、画像の調整を便利にするための 2 つの機能を提供するトーンピッカー。
- イメージ内の任意のスポットをクリックすることで、カーブ上にポイントを作成できます。
- 画像内の特定のスポットをクリックして、トーンを調整するために上下にドラッグすることができます。 クリックするとスポイトが手のアイコンに変わります。
- スポイトを無効にするには、サブパレットのボタンをもう一度クリックしてください。
- ガンマ:写真撮影において、コントラストファクターとしても知られるもので、フィルムまたは電子センサーなどの画像キャプチャメディアのコントラストを決定します。 トーンカーブツールでは、カーブの中央部(中間トーン)の勾配を決定し、デフォルトでは 1.00 に設定されています。 スライダーか、インジケータに値を入力するか、上下矢印を使用することで、0.05 から 6.00 までの範囲で変更できます。
- 値が 1 より大きくなるとコントラストが上がり、シャドウ部分のディテールが現れてきます。
- 値が 1 より小さくなるとコントラストが下がり、ハイライト部分のディテールが現れてきます。
少し、計算をしてみましょう!
* 0 から 255 までの合計 256 段階のレベルは、写真編集ソフトウェアで使用される標準化された表現です。これは 8 ビットファイルに基づくか、RGB のチャンネルごとのビット数、2 の 8 乗 (28) が 256 になることに基づくものです。典型的な JPEG ファイルも、8ビットです。 なお、16ビットファイル(TIFF や RAW ファイルなど)は RGB チャンネルごとに 65536 レベルの情報を保持していますが、256 レベルの表現は、それをよりシンプルで使いやすくしてくれます。
トーンカーブプリセット



トーンカーブにはいくつかのプリセットが付属しています。 気軽に試して、感覚を掴んでみましょう。サブパレットのすべての関連する設定を注意深く観察してください。
自分独自のトーンカーブプリセットを作成することもできます。
- トーンカーブを調整します。
- プリセットリストで、 [プリセットを保存…]を選択します。
- ダイアログボックスが表示されます。
- カスタムプリセットの名前を入力してください。
- RGB および輝度チャンネルのそれぞれを、除外または含めます。
- [保存]をクリックします。
- 保存したプリセットは、リストに表示されます。

カスタムプリセットを削除する*:
- リストに移動し、 [プリセットを削除]を選択します。
- サブメニューからプリセットを選択してください。
- 削除を確認するメッセージが表示されます。
*DxO PhotoLab に付属のトーンカーブのプリセットは削除できません。
トーンカーブを使用するいくつかの例と関連するカーブ設定の例を示します。




















ヴィネット


ヴィネットは、画像の角が中央部と比べて暗くなってしまう光学上の欠点です。 ヴィネットの補正は DxO モジュールが利用できるかどうかで方法が異なりっており、異なるコマンドを使用します。
DxO モジュールが利用できる場合
DxO モジュールが利用可能な場合、[補正]ドロップダウンメニューに「DxO モジュールで自動補正」と表示され、補正は自動で実行されます。 自動補正をさらに調整することもでき、モジュールが利用できない場合は[補正]ドロップダウンメニューで手動補正に切り替えることもできます(次の段落をご参照ください)。
ヴィネット補正は基本的に 2 つのステップで調整が可能です。
- 最初に、DxO モジュールが、レンズデータ、焦点距離、露出設定などから、画像内の全ピクセルについて、必要な補正を計算します。 [強さ] スライダ (0〜100%) を使って、画像内でどのくらいヴィネットを取り除けばよいのかを決定します。
- 続いて明るい部分におけるクリッピングや、シャドウ部分におけるノイズ増加を防ぐためのフィルタが適用されます。 [オプション表示] をクリックすると、フィルタの強さを調整できる [保持] スライダ (0 〜 100%) が表示されます。
- この値を 0% に設定すると、制限なしでヴィネットが補正されます。
- 例えば 80% に設定すると、大きい範囲のハイライトとシャドウが補正されません。
この 2 つの設定を両方とも調整する場合は、[強さ] スライダを 100% に設定してから、[保持] スライダを動かした方が良いでしょう。これは、[保持] スライダはヴィネット補正の二次効果をより効果的に防ぐことができるからです。 このツールで補正できるのは、レンズによって発生するヴィネットのみです。 レンズフードなど機材の構造によって発生するヴィネットは補正できません。 この場合はクロップツールなどを使って問題箇所をトリミングしてしまう方法もあります。
DxO PhotoLab の他のツールと同じように、マジックワンドをクリックすると、初期設定に戻ります。
DxO モジュールが利用できない場合
利用できる DxO モジュールがない場合は、手動補正モードが表示されます。 [強さ] スライダを使うと、画像周縁部のシャドウを目で確認しながら補正することができ、[オプション表示] で [中央部強調] スライダを使うと、画像の中心部からどこまで補正を適用するかを選ぶことができます。
[カラー] パレット
作業色域


DxO PhotoLab のバージョン 6 以降では、ワイド色域を使用できるようになりました。Adobe RGB 1998 プロファイルにマッチするクラシックプロファイル (レガシー)に加えて、DxO ワイド色域 を使用できるようになったことで、これまでは自動的に処理が行われていた不要な変更を防ぐことができます。 [色域] サブパレットでは、カラープロファイルに応じて画像を管理し、変換することができます。
- DxO PhotoLab 6 以前のバージョンで処理されたすべての画像は、クラシックプロファイルを使用しますが、DxO ワイド色域に変換することができます。
- DxO PhotoLab 6 で開いたすべての新規画像は DxO ワイド色域を使用できるため、より豊かな色を実現できます。
Adobe RGB で処理された画像を DxO ワイド色域に変換した場合、色 (つまり、画像の印象) が変わる場合があります。その場合、一部の補正をやり直さなければならない可能性があります。
また、ソフト校正もレガシーカラースペースに加えて DxO ワイド色域で使用できます。
重要
バージョン 6 (2022年10月リリース) 以降、DxO photoLab では入力画像の作業色域による制限がなくなりました。これは、入力画像がより幅が広い DxO ワイド色域で変換されるようになったためです。 大半のスクリーンの色域にはより大きな制限があるため、画像の補正時に「ソフト校正外の表示カラー」という警告が表示されます。 ただし、この警告が表示されなくないようにすること自体は目的ではなく、警告が表示されても質の高いエクスポートや現像を行うことができます。
DxO PhotoLab 6.3 (2023 年 3 月リリース) 以降、DxO ワイド色域は RAW ファイルだけでなく RGB ファイル (JPEG、TIFF、リニア DNG) にも適用されます。
ホワイトバランス
光源の種類を問わず、一般的に人の目には光は白く見えますが、 実際には 日中の光には強い青が含まれ、シャドウ部や空が青かぶりし ます。 白熱電灯では黄色かぶり、また蛍光灯によって複雑な緑かぶりを起こします。
このような 好ましくない色は、ホワイトバランスを調整することで修正できます。


ホワイトバランスパレットの補正設定は、画像ファイルの形式によって異なります。
- – RAW ファイル: このファイル形式ではホワイトバランスを調整する必要があり、パレット内のすべてのツールを使って補正できます。
- – TIFF や JPEG: ホワイトバランスはカメラ内処理 (JPEG) や他のソフトウェア (TIFF) ですでに決定されています。 そのため、編集は制限されます。使用できるのは色温度のスライダとカラーピッカーだけです。
RAW ファイルまたは RGB ファイル (TIFF または JPEG) ファイルのどちらを選択したかによって、[ホワイトバランス] パレットは自動的にファイル形式にあわせて表示されます。
プリセットの使用 (RAW ファイル)
ドロップダウンメニューには、多くの場面で利用できるプリセットが用意されています。太陽光、曇天、陰、タングステン、蛍光灯や産業照明 (ナトリウムランプやガス放電灯) などを利用できます。
デフォルトでは [撮影時設定] が選択されています。これは、撮影時にカメラで設定されたホワイトバランスを指します。 色温度と色相のスライダを操作すると [手動 / カスタム] が自動的に選択されます (色温度と色相については後で説明します)。
選択できるプリセットには以下があります。
- 太陽光(色温度 5200 K、色相 0):日中の晴れた空の日の光。
- 曇天 (色温度 6000 K、色相 0): 曇った空のやや冷たく青みがかった光を補正します。
- タングステン (色温度 2850 K、色相 0): 工事現場や集会所などで使われているこのタイプの照明の強いオレンジかぶりを補正します。
- 蛍光灯 (色温度 4000 K、色相 0): 蛍光灯の強い暖色を補正します。
- フラッシュ (色温度 6100 k、色相 0): 電気フラッシュの軽く青味がかった光を補正します。
- 水中 (色温度 15000 K、色相 150): 水中撮影の写真の強く青 / 緑がかった光を補正します。
- 日陰 (色温度 7000 k、色相 0): 日陰撮影の強くかかった冷たい色を補正します。
- 手動 / カスタム: [ホワイトバランスカラーピック] ツールを選択すると有効になります。
ホワイトバランスを、50,000 K まで拡張すると、水中撮影の強く青 / 緑がかった画像を補正する水中設定が可能になります。
撮影時設定のホワイトバランスは、DxO PhotoLab が唯一利用するカメラの設定です。
カラーピッカーの使用 (RAW またはRGB ファイル)
カラーピッカーツールを使うには、画像でニュートラルグレー (可能ならば比較的明るいグレー) にできるだけ近い領域や要素を見つけ、 クリックして適切なホワイトバランスを探します。 自分の好みの色になるまで作業を繰り返してください。
元画像で選択した場所のサイズが小さい場合、ズームすると正確にカラーピックができます。
画像ビューアーの[ホワイトバランス半径]スライダを使うと、カラーピックツールの半径が表示され、カラーピックする箇所のサイズ を変更できます。 半径は 1 ~ 50 ピクセルの間で調整できます。


高い ISO 値で撮影した画像では、ノイズによるエラーを避けるため、半径スライダを「10」に設定してください。
ホワイトバランスカラーピックツールを使用した後は、画像の下のツールバーの右にある [閉じる] ボタンをクリックしてください。
RAW ファイルのホワイトバランス補正
プリセット設定を使った場合でも、 ホワイトバランスカラーピッカーツールを使った場合でも、 [色温度] と [色相] スライダを使って調整することができます。 [色温度] スライダは 2,000 K から 50,000 K の間で設定できます。また、-200 から 200 の幅の [色相] スライダと組み合わせて使うと、色かぶりを取り除くことができます。
いずれの場合でも、ドロップダウンメニューから [撮影時設定] を選択すると、画像の EXIF データから提供される設定に戻すことができます。
RGB ファイル (TIFF または JPEG) のホワイトバランス補正
TIFF や JPEG ファイルを画像ブラウザ内で選択した場合は、ホワイトバランスパレットは自動的に RGB ホワイトバランスパレットになり、色温度スライダとカラーピッカーがあるシンプルなパレットを使用できます。 TIFF や JPEG ファイルでは、カメラ内の処理や他の編集ツールによってホワイトバランスがすでに決定されているため、ホワイトバランスを設定できません。 そのため、新しいホワイトバランスを提供すると、特定の領域の色を変更できますが、他の領域に色かぶりを起こすことがあります。 このため RAW ファイルに比べてシンプルな補正となります。 カラーピッカーまたは色温度スライダ (Macではオプションからもアクセス可能) を動かすと、冷たい感じ (青系) か暖かい感じ (黄色系) に調整することが可能です。
スライダ上でダブルクリックすると、補正をリセットできます。 RAW または RGB ファイルの両方で、完全なホワイトバランスを探す必要はありません。 あなたが撮影したシーンの雰囲気を思い出し、その雰囲気を維持するために設定を調整してみてください。
カラー / モノクロレンダリング
カラー/B&W スイッチ


カラー/B&W レンダリングパレットを使用すると、カラーとB&W ボタンを使用してワークフローを簡単に切り替えることができます。 これらのボタンのいずれかをクリックすると、パレットの内容が自動的に選択されたモードに適応します。
B&W モードでは以下のツールが無効になります。
- 彩度過多補正
- キャリブレーションされたカラープロファイル
- HSLサブパレット: 自然な彩度
すべてのカメラ、処理ソフトウェア、そして伝統的な写真のフィルムでは、それぞれ異なる解釈でカラーレンダリングを行います (この解釈がメーカーの評価になります)。 カラーレンダリングパレットの目的は、カメラやフィルムのレンダリングをシミュレートすることです。 美的観点以外にも、この補正には実用的なメリットがあります。 一部のフォトグラファーは複数のカメラを使って撮影をするため、それぞれのカメラで撮影した画像の印象をそろえることができます。 プロフォトグラファーの場合、特定のカメラの特徴を出さずに、ニュートラルな仕上がりに揃えてクライアントに提出したいという場合もあります。
デフォルトでは、DxO PhotoLab は次のレンダリングを RAW ファイルに適用します。
- 色:
- タイプメニュー: ジェネリックレンダリング
- レンダリングメニュー: DxO – ナチュラル
- B&W:
- タイプメニュー: ジェネリックレンダリング
- レンダリングメニュー: ニュートラルなモノクロ
RAW 画像
RAW 画像はすべての光の情報が含まれているため、様々なカラースペースにも変更することができ、カラーレンダリング補正が効果的にかかります。 これによってクリエイティブな可能性が広がります。[タイプ] と [レンダリング] の 2 つのドロップダウンメニューから様々な設定が行えます。これはカラーかモノクロかによって異なってきます。
- ジェネリックレンダリング (カラーモード選択): このオプションが選択されていると、ドロップダウンメニューに次のレンダリングが表示されます。
- DxO カメラプロファイル(選択した RAW ファイルで使用されたカメラ用)。
- DxO – 鮮やか、ビビッド と ナチュラル レンダリング。
- DxO ポートレート 1、ポートレート 2、ポートレート 3 レンダリング。
- ニュートラルカラー。
- Generic renderings (B&W mode selected):
- ニュートラルなモノクロ
- DxO – モノクロ(色あせた、バランス、強い)
DxO PhotoLab では、いくつかのカメラメーカーのフォトスタイルは考慮しませんが、 標準のオリジナルレンダリングに可能な限り近づけるようにします。 DxO PhotoLab では、富士フィルムのレンダリングを適用できます (以下をご覧ください)。
- カメラ本体 (ELITE 版): カメラ本体が選択されていると、2 つ目のドロップダウンメニュー内に、DxO が実際に計測してテストした様々なメーカーやモデルのカメラリストが表示されます。
- カラーポジフィルム (カラーモード選択時): DxO FilmPack プラグインがない場合、DxO PhotoLab はデフォルトのカラーポジフィルムと、フジおよびコダックのポジフィルムの少数のフィルムのセットを提供します。
- モノクロフィルム(B&W モードを選択): DxO FilmPack プラグインがない場合、DxO PhotoLab はデフォルトのモノクロフィルムと、そしてフジ、イルフォード、コダックのモノクロフィルムの少数のセットを提供します。
DxO FilmPack がインストールされて有効になっている場合、[タイプ] と [レンダリング] ドロップダウン メニューでは、以下のカテゴリに、カラーネガフィルム、カラープロセスフィルム、デジタルフィルム、シネマティック・フィルム、モノクロフィルムなど、多数のフィルムを含むカテゴリが表示されます。 詳細については、DxO FilmPack のユーザーガイドを参照してください。
- DCP プロファイル (ELITE 版): DCP プロファイルのインポートおよび/または作成方法については、後でキャリブレートされたカラーパレットのセクションを参照してください。
- 強さスライダ: 強さスライダを使うと、オリジナル画像のレンダリングを徐々に他のカラーレンダリングに変えることができます。 0 はオリジナル画像に該当し、既定では 100 に設定されています。 クラシック色域 (旧) を使用している場合、100 以上の値にすると非常に強い補正を行うことができます。 DxO ワイド色域を使用している場合、最大値 は 100 で、これが既定値として設定されています。
- 内蔵トーンバランス:このボックスは Apple ProRAW ファイルでアクティブです。 対応する iPhone カメラおよびネイティブのカメラアプリによって設定された、トーンとカラーのレンダリングを保持します。 デフォルトの Apple ProRAW レンダリングを上書きするには、このボックスをクリックしてこの機能をオフにします。
- 彩度を保護(RAW 画像のみ): 彩度を保護すると、特定の色の彩度がクリップされるのを防ぎます。 特定のカラーチャンネルが最小または最大輝度 (0または255) に近くなると、不自然な色や質感の損失につながる可能性があります。 スライダを調整することで、値が 0 や 255 を超えないように調整できます。また、その色の色相が自然なままになるようにできます。 この処理は自動的に実行されます。[強さ] スライダを使うと、微調整できます (マジックワンドンをクリックすると、オリジナルの自動モードに戻すことができます)。


富士フイルムとニコンの画像

富士フィルムまたはニコン製のカメラを使用している場合、カメラのレンダリングを自動で適用できます。 その場合、DxO PhotoLab の [プリファレンス] > [全般] で [サポートされているカメラのレンダリングを自動的に使用する] オプションを有効にする必要があります。 DxO FilmPack をインストール済みかどうかにより、2 つのケースが考えられます。
- DxO FilmPack がインストールされていない場合: カメラが富士フィルムの銀塩レンダリングに設定されている場合、DxO PhotoLab はカメラの一般的なレンダリングを適用します。
- DxO FilmPack がインストールされている場合: 一般的なレンダリングに加え、富士フィルムおよびニコンのすべてのレンダリングを自由に適用できます。 この場合、これらのレンダリングを、DxO PhotoLab のサポート対象のあらゆるメーカーと機種にも適用できます (レンダリングは [カラーパレット] > [カラーレンダリング] > [レンダリング]、またはプリセットの [DxO FilmPack デザイナーズ – カラー] および [DxO FilmPack デザイナーズ – モノクロ] からアクセスできます。
以下のレンダリングは、富士フイルムのカメラで撮影したRAW画像専用です:
- 富士 PROVIA/ スタンダード
- 富士 Velvia/ ビビッド
- 富士 ASTIA/ ソフト
- 富士 クラシッククローム
- 富士 クラシッククローム +
- 富士 PRO Neg. Hi
- 富士 PRO Neg. Std
- 富士 クラシックネガ
- 富士 ETERNA/ シネマ
- 富士 ETERNAブリーチバイパス
- 富士 セピア
- Fuji ノスタルジックネガ。
JPEG または TIFF 画像
他の補正と同様に、TIFF や JPEG 画像へのカラーレンダリング補正は、RAW ファイルへの補正に比べて限界があります。すでに処理済みの場合、撮影時の情報を取り戻すことはできません。 これらのファイル形式の場合は、フィルムシミュレーションのみ使用できます。
フィルムカテゴリは、[カテゴリ] と [レンダリング] の 2 つのドロップダウンメニューからアクセスできます。 [強度] スライダでは、元のイメージに、選択したエミュレーションを徐々に適用していくことができます。 デフォルトの設定は 100 で、0 だと元の画像になります。100 以上の値はすべて画像に対する「ハイパー補正」となります。
カラーレンダリング (DxO FilmPack が有効)
バージョン 6.0 以降で FilmPack が有効な場合、カラーレンダリングサブパレットに [DxO FilmPack Time Machine] ボタンが表示されます。 このボタンをクリックするとタイムマシンのウィンドウが表示され、19 世紀から 2020 年までの写真史を辿ることができます。 また、タイムマシンで提案されるプリセットを直接適用することもできます (詳しくは、「DxO FilmPack & タイムマシン」のセクションをご覧ください)。
校正カラープロファイル (ELITE版)
DxO PhotoLab では DCP エントリープロファイルを使えるようになりました。この目的は、異なるカメラで撮影された画像のカラーを統一したり特別な仕上がりを実現するために、撮影シーンを明るくするために使われた光源に応じて画像の仕上がりとカラーを最適化することです。
DCP プロファイルとは何ですか?
カメラのセンサーは、受光素子に達する光量子、つまり構成する繊細な要素と光を捉える要素を電子シグナルに変換します。 次にこの電子シグナルはデータに変換され、RAW ファイルに保存されます。利用可能な画像を作成するために、RAW ファイルは DxO PhotoLab のようなソフトウェアで処理する必要があります。 この全プロセスでカラーを復元するため、プログラムは、エントリープロファイル、つまりそのファイル独自の仕上がりを適用します。
また、別のエントリープロファイルを使って、この仕上がりを変更することもできます。
DxO PhotoLabでは、Adobe 社が開発したテクノロジーである DCP プロファイルを使用できるようになりました。 DCP プロファイル (DNG カラープロファイル) は DNG (Digital NeGative) に基づいています。DNG は Adobe 社が画像、写真、映画業界に提供する RAW ファイル用の公開アーカイブ形式で、iOS とAndroid を搭載したモバイルデバイスにも広く採用されています。
DCP プロファイルには ICC プロファイルと比べて多くのメリットがあり、特に柔軟性の高さが特徴です。 DCP プロファイルでは 2 種類の光源 (たとえば日中の光と白熱) を組み込み、あらゆる状況のカラーやホワイトバランスを再現できます。 プロファイルは画像のコントラストにも使われます。たとえば、より柔らかな仕上がりのプロファイルや単調なプロファイルを使って平坦な仕上がりの画像を作成すると、ユーザーは中性的なベースを使って、自分でコントロールしながら独自の仕上がりを作成することができます。
ICC プロファイルのサポートは、DxO PhotoLab 7(2023 年 9 月)から廃止されました。
DxO または Adobe DCP カーブ?

[DCP カーブ]メニューは、[タイプ]メニューで[DCP プロファイル]を選択した場合にのみ表示され、2 種類のレンダリングを選択できます。
- DxO: DxO PhotoLab だけで画像編集を行う際に選択します。 より鮮明な結果を生成するとともに、DxO ワイド色域のカラースペースを最大限に活用することができます。
- Adobe: Lightroom または Camera Raw で写真を編集する際に一貫性を保つのに役立ちます(DxO PhotoLab / Lightroom ワークフローの詳細については、Adobe Lightroom Classic ページでワークフローを確認してくださいください)。
カスタムキャリブレーションされたカラープロファイルの作成方法
DxO PhotoLab では DCP エントリープロファイルを作成することはできます。 自分でプロファイルを作りたいと思わない場合は、お使いの特定のカメラ用のエントリープロファイルを作成する業者のサービスを使うこともできます。
カスタム DCP エントリープロファイルを作成するには、カラーチャートを使用する必要があります。 これにより、光源に応じて正確な色を得ることができます。 保存されたプロファイルを同じ光源で撮影した画像に適用してください。
- キャリブレーションされたプロファイルの適用は、特に色を補正する場合には、[設定] タブのワークフローの上流で行う必要があります。
- キャリブレーションされたカラープロファイルツールは、DxO ワイド色域の作業色域でのみ使用できます。
カスタムプロファイルを作成するには、次のいずれかのチャートが必要です。
- Calibrite ColorChecker Classic
- ColorChecker Passport Photo 2 を校正
- Datacolor Spyder Checkr 24
- Datacolor Spyder Checkr
- Datacolor Spyder Checkr Photo 24
- Datacolor Spyder Checkr Photo
カラーチャートを撮影
キャリブレーションされたカラープロファイル作成ツールは、RAW ファイルでのみ使用できます。 これは JPEG ファイルではホワイトバランスとカラー補正が限られているためです。 RAW ファイルでは修正の幅は制限されません。 JPEG ファイルを選択すると、ツールは非アクティブのままになります。
チャートを撮影するには、光源に十分当たっていることを確認してください。特に小さなチャートを使っている場合は画像の相当の部分を埋めるようにフレーミングし、レンズに正対させてください。
チャートを撮影した後、またはチャートと対象を撮影した後、それを取り除いてから撮影セッションを続行してください。 光源を変更したり、被写体を変更したりする場合は、チャートで新しいショットを取得します。
キャリブレーションされたカラープロファイルの作成



DxO PhotoLab でチャートを撮影した画像を選択した後、色調整を行う前に (デフォルトでは、ソフトウェアはトーン調整と基本的なレンダリングを行い、カメラのホワイトバランスが保持されます)、カラーパレットでキャリブレーションされたカラープロファイル作成ツールのサブパレット [カラーレンダリング] / [B&W,] をアクティブにして、
- 画像にマウスを置くと、ポインタがトレースツールに変わります。
- チャートのすべてのカラーパッチが含まれるように、選択範囲をトレースします。 ツールのパッチがチャートのパッチに配置されていることを確認します。
- ツールのカラーパッチがチャートの色と比較して反転されている場合。 設定パレットを 90° ずつ回転できます。 チャートが完全に合っていない場合は、コーナーまたはサイドハンドルをつかむことで、選択範囲の形状を変更できます。
- 画像の左下隅にある設定パレットでグラフの種類を選択します(パレットが表示されない場合は、下のツールバーでカラープロファイルの設定を表示をクリックします)。
- ホワイトバランスの調整オプションを使用すると、プロファイルを保存する前に、光源のカラーキャストを中和することができます。 これは、ホワイトバランスのサブパレットに表示される設定は変更しません。 また、キャリブレーションされたカラープロファイルを画像に適用した後、お好みに合わせて調整することができます。
- 下のツールバーで [保存して適用] をクリックします。ダイアログボックスで、プロファイル名をカスタマイズし、宛先フォルダを選択できます (デフォルトでは、プロファイル名は、画像 + プロファイル作成日 + .dcp 拡張子で、宛先フォルダは画像と同じです)。
キャリブレーションされたカラープロファイルの適用
カスタムキャリブレーションされたカラープロファイルを画像または以前に選択した画像に適用するには:
- [カラー] > [カラーレンダリング] / [B&W] パレットに移動し、[タイプ] では DCP プロファイルを選択します。 最後に使用したプロファイルがレンダリングメニューに表示されます。
- [レンダリング] メニューで、別のプロファイルを選択できます。
- [強度] スライダは、デフォルトで 100 に設定されており、選択したプロファイルによるレンダリングの効果を減衰させることができます。
もし何らかの理由でモノクロモードに変更して、再びカラーモードに戻った場合、[タイプ] と [レンダリング] ドロップダウンメニューはジェネリックレンダリングとニュートラルカラーにリセットされます。 そのため、キャリブレーションされたプロファイルを再選択する必要があります。
キャリブレーションされたカラープロファイルのインポートと適用
DCP エントリープロファイルを DxO PhotoLab にインポートして適用するには:
- [カラーレンダリング] / [モノクロレンダリング] サブパレットを開き、[タイプ] メニューで [DCP プロファイル] を選択してください。
- すぐ下にあるレンダリングドロップダウンメニューの DCP プロファイルのインポートを選択します。
- [システム] ダイアログ ボックスで [開く] をクリックし、インポートするプロファイルを選択します。
- エントリープロファイルはすぐに画像に適用され、色の強さも調整できます。カーソルはデフォルトでは 100 に設定されています。
DCP プロファイルはいつ適用すれば良いのでしょうか? 理想的なシナリオは、処理されていない画像に DCP プロファイルを適用することです。
- DxO PhotoLab で画像を開いた直後。つまり、DxO PhotoLab が初期設定のプリセットを適用した後*。 DxO PhotoLab の初期設定の動作に対応したこの方法は、大半のフォトグラファーに適しています。
- DCP プロファイルを含むパーソナライズしたプリセットを適用する際。 この方法は、画像処理のワークフロー全体をコントロールしたいフォトグラファーに適しています。
LUT グレーディング (ELITE版)
コントロールポイントを追加する



LUT(Look-Up Table) ファイルは、特に色とそれぞれの RGB 値に関して、入力値から異なる出力値に変更するテーブルです。 DxO PhotoLab では、簡便のために、これらのテーブルは「LUTファイル」と呼ばれます。
デジタル画像の場合、LUTファイルを使うことでカラーグレーディングを実践し、DxO PhotoLab と DxO FilmPack のプリセットとは異なり、 [設定] タブのデフォルト設定を変更することなく、画像にクリエイティブなレンダリングを行うことができます。
ここでは色のパレットを再現することで、あなたのイメージに特定の外観を与えることが目的です。 多くの場合、映画やテレビシリーズに雑誌や風景、季節などにインスパイアされた絵作りができます。
最後に、DCP キャリブレーションプロファイルとは異なり、RAW とRGB ファイル (JPEG、TIFF) の両方にLUTファイルを適用できます。
DxO PhotoLabには 3 つの異なる LUT ファイルセットが付属しています:
- 標準:17 種類のレガシー LUT ファイルです。
- プレミアム:プロフェッショナルフォトグラファー、Dennis Aydogan によって開発された 15 種類のプロフェッショナル/ファインアートグレードの LUT ファイルのシリーズです。
- カスタム: インポートされた LUT ファイル (.cube 形式)が格納され、ここから適用することができます。カスタム LUT ファイルは、インターネット上で入手可能で、必要なツールと知識をお持ちの場合は、ご自身で作られた LUT ファイルをインポートすることもできます。
LUT ファイルを適用
LUT ファイルの適用は、[設定] タブにおけるワークフローの上流で行う必要があります。
LUT ファイルを画像または以前に選択した画像に適用するには:
- カラーパレット、サブパレット LUT キャリブレーションに移動します。
- LUT ファイルリストで任意のレンダリングを一つ選択します。
- DxO PhotoLab 同梱の LUT ファイルのいずれかでなく、インポートされた LUT ファイルを使用している場合、[LUT 色域] メニューから、作業色域を割り当てることができます。
- [強度] スライダは、デフォルトで 100 に設定されており、選択した LUT プロファイルによるレンダリングの効果を減衰させることができます。
LUT ファイルをインポート
LUT ファイルをインターネットからダウンロードして解凍した後、簡単に追加できます。
- カラーパレットのサブパレット LUT キャリブレーションから、LUT ファイルリストを開き、[インポート (.cube)] を選択します。
- システムダイアログボックスで、LUT ファイルを見つけて選択することができます (PC では、複数のファイルを選択することができます)。
- [OK] をクリックすると、LUT ファイルがリストに表示され、直ちに適用されます。
DxO PhotoLab は、インポート中に LUT ファイルを移動しません。 システム内の画像フォルダなど、専用のストレージフォルダを指定します。
LUT ファイルを削除する
LUT ファイルリストに移動し、[削除] を選択します。 DxO PhotoLab 同梱のファイルを除くすべての LUT ファイルが削除されます。
スタイル – 調色処理(DxO FilmPack が有効になっていない場合)


[スタイル – 調色処理]パレットはデフォルトでセピアプリセットを提供します。
[強さ] スライダで効果を調整することができます。 デフォルトの値は 100 で、0 にするとオリジナル画像になります。
スタイル – 調色処理パレットの内容は、DxO FilmPack を有効にしているかどうかで変わります。 詳しくは、以下の DxO FilmPack のセクションを確認してください。
HSL
[HSL(色相/彩度/輝度)] パレットでは、選択的で非常に正確な方法でカラーを補正できます。このツールではカラーリング、8 つの色チャンネルと 1 つの全体チャンネル、彩度/輝度/均一性を調整する 3 つのスライダを使用できます。 このツールにより、以下を行うことができます。
- カラーの強調または軽減
- カラーの変更または置換
- 特定カラー内の色相のバリエーションの均一化または非均一化

カラーチャンネル
サブパレットの上部にある色のついた丸印が選択可能な色チャンネルを示しています(左から右に)。
- 全体チャンネル (白い丸印)
- 赤チャンネル
- オレンジチャンネル
- 黄チャンネル
- 緑チャンネル
- シアンチャンネル
- 青チャンネル
- 紫チャンネル
- マゼンタチャンネル

色チャンネルの 1 つが選択されると、その丸印の周りが白くなります。 色相、彩度、輝度、均一性の調整が行われると、変更されたチャネルの丸印の下に白いドットが表示されます。

チャンネルに補正を適用した後、アクティブなチャンネルドット内のマウスボタンをクリックして長押しすると、チャンネルを一時的に無効にできます。 これにより、補正の前後の画像を素早く比較できます。
チャンネルの右側にある曲がった矢印をクリックすると、パレットで実行されたすべての調整 (ホイールおよびスライダで実行された調整) がリセットされます。 ただし、その前に選択したチャンネル (白い〇で表示) はアクティブなままです。
DxO ColorWheel
DxO ColorWheel は、DxO PhotoLab 3 より前のバージョンで HSL ツールの色相スライダを置き換えるものです。 幅広いオプションと細かいオプションの両方を備えており、以下の要素から構成されています。
- 外ホイール: 写真のカラー (ターゲットカラー) を変更できます。
- 内ホイール: 色チャンネルを選択した場合に、ソースカラーのレンジを示します。
- 色相選択ピッカー。
内ホイールはソースカラー(変更する色)を示し、外ホイールはターゲットカラーを示します。DxO ColorWheel は、内側から外側に向けて読み取るようにしてください。
DxO ColorWheel ホイールは、選択する全体チャンネルまたは 1 つの色チャンネルに応じて動きます。

全体チャンネル(白い丸印」が選択された場合、[彩度]および[自然な彩度]スライダーだけがアクティブになります。
全体チャンネルを選択した場合
ハンドルを使って、DxO ColorWheel の外ホイールを 360° 回転させることができます。内側の各カラーレンジ (ソースカラー) は、外ホイール (ターゲットカラー) に合わせた色相になります。

例として、青空と黄味がかった草がある写真を取り上げてみましょう。
全体チャンネルがアクティブで (白い丸印にさらに白い円)、調整が何も施されていない場合、2 つのホイールは揃った位置にあります (ハンドルは右側)。つまり、青は青、赤は赤、緑は緑、補色カラー (黄、シアン、マゼンタ) は補色カラーの前に位置しています。 この状態では、空と草の色はまだオリジナルカラーのままです。


ハンドルが下に来るように外ホイールを回します。内ホイール (ソースカラー) の青レンジは外ホイール (ターゲットカラー) の赤 / マゼンタレンジと並ぶようになり、空の色相が、赤 / マゼンタになります。 内ホイール (ソースカラー) の黄 / オレンジレンジは外ホイール (ターゲットカラー) の緑レンジと並ぶようになり、黄味がかった草は緑色の色相になります。


ハンドルをホイールの左側まで動かし続けます。内側の青ゾーン (ソースカラー) がオレンジゾーン (ターゲットカラー) の位置になり、空はオレンジ色の色相になります。内ホイールの黄ゾーンは外ホイールの青ゾーンに並び、草は青色になります。このようにして、ハンドルが最初のポジション (ハンドルが右側、内ホイールと外ホイールが揃った状態) に戻るまで続けてください。


色チャンネルを選択した場合
青空のある同じ写真を使ってみましょう。


青の丸印をクリックして、青チャンネルをアクティブにします。


- [1] の色調整は青色に制限されており、それがつまり、これから変更する色、変更対象の色となります。 現時点ではハンドルは青色のままです。
- チャンネルの丸印は青になっています [2]。
- [彩度] と [輝度] のスライダが青になっています [3]。
- 変更するカラーレンジも青の範囲にあります [4]。角には 4 つのスライダがあります。 ハンドルを使って、隣接する色相に色相を推移できます。内側の 2 つのハンドルはソース色相レンジ (この例では青) の有効範囲の限界を示し、外側のハンドルは選択したカラーレンジを示します。
- 内側のハンドルを離すか [5 と 6]、近づける [7] ことで、青のカラーレンジを拡大 / 低減することができます。

- 外側の 2 つのハンドルを使うと、隣接する色相に推移できます。2 つを離すと [8 & 9] 柔らかな色相になり、近づけると [10 & 11] 強い色相になります。 外ホイールの両端はこの漸次性を反映しています。

- 内ホイール (ソースカラー) でカラーレンジを動かすと、外ホイール (ターゲットカラー) が同じように動くため、現段階ではカラーを変えることなく他のカラーレンジを選択することができます [12]。 選択したカラーレンジは、色チャンネルの丸印 [13] とスライダ [14] にも表示されます。

- 外ホイール (ターゲットカラー) を動かしても [15]、内ホイールのカラーレンジは変わりません [16]。 色チャンネル [17] も変わりませんが、丸印の下に白いドットが表示され [18]、ターゲットカラーが変更されたことがわかります。 スライダは、ターゲットカラーの色に変わります [19]。

- リセットするには、色チャンネルの横にある曲がった矢印 [20] をクリックします。 チャンネル、外ホイール、内ホイールは最初に選択した色チャンネルに戻り、白いドットはなくなります。
次の点にも注意してください。
- カラーチャンネルの円 (アイコン) をダブルクリックすると、特定のカラーレンジと設定がリセットされます。
- カラーレンジの内ホイールを開始点から終了点にドラッグすると、外ハンドルも移行します。
- [Alt] ショートカットを使うと、カラーレンジの内ハンドルを個別に変更できます。
- 色相を動かすと (外ホイール)、マウスを離すまでカラーレンジのハンドルは一時的に非表示になります。
スライダ


DxO ColorWheel の下にある [彩度] 、 [輝度] 、 [均一性] のスライダでは、色相リングで実行されたカラー補正を微調整できます。 ColorWheel の設定に関わらず、初期設定ではスライダはすべて 0 に設定されています。
[彩度] と [輝度] のスライダは、ターゲット色相を示します。 たとえば、青チャンネルをクリックするか外ホイールのハンドルを青 (90°) に設定すると、 [彩度] と [輝度] のスライダも青になります。 ターゲット色相を変更すると、スライダの色も同じように変わります。
彩度
[彩度] スライダは、グローバルチャンネルが選択されている場合は画像内のすべての色を、アクティブな色相チャンネルが選択されていればその色相チャンネルを微妙に減衰または強化させることができます。
左に動かすと、色や選択した色相が徐々にグレーに変わります。 -100 の値に達すると完全にグレーになります。 右に動かすと、色や選択された色相はますます鮮やかになりますが、クリッピングや過飽和のリスクはありません。 デフォルトの値は 0 に設定されています。
自然な彩度


すべての色を強化する [彩度] スライダと比べて、[自然な彩度] スライダは、画像内に存在する様々な色の鮮やかさを考慮して微妙な変化をもたらします。 「スマート」彩度調整とも言えます。 スライダ値は、-100 〜 +100で、デフォルトは 0 に設定されています。 スライダを右に動かすと、劇的な方法で画像全体の自然な彩度が 改善されます。
- 肌の色相は保護され、顔が赤くならないようにします。
- 空のトーンを鮮やかに、暗い部分はそのままにすることで、色の深みを出します。
- グレートーンは色転びがないように保護されます。
スライダがマイナスにある場合は、画像全体の彩度を下げますが、以下のような働きをします。
- 彩度は 0 (モノクロ) にはなりません ( [色相/彩度/明度] コントロールでは、彩度ゼロはモノクロになります)。
- 赤では彩度を抑える傾向にあります。 これは顔が赤く写ってしまった場合に、より自然な肌色に補正する場合に利用できます。
輝度
[輝度] スライダは、選択した色相やアクティブな色相の輝度を調整します。 左 (最も暗い) に動かすと色相が暗くなり、右 (最も明るい) に動かすと彩度を最大限に維持したまま、色相を明るくできます。
均一性


[均一性] スライダでは、定義されたレンジやアクティブなレンジで色相の均一性を調整できます。 値を大きくすると (右に動かす)、ターゲット色相の色相バリエーションが低減されます。 値を小さくすると (左に動かす)、アクティブなレンジで色相バリエーションが増加します。
[HSL (色相 / 彩度 /輝度)] ツールで使用されるアルゴリズムは、全体調整および部分調整の [彩度] スライダと[自然な彩度] スライダ、部分調整の [色相] スライダには実装されていません。
色相ピッカー


DxO ColorWheel の中央部に表示される色相ピッカーを使うと、さらに高い精度で色相を選択できます。 色相ピッカーは各色チャンネルと機能します(ただし、全体チャンネル (白い丸印) を除く)。 色相ピッカーは次の方法で使用します。
- HSL パレットで、使用するチャンネルを選択します。
- DxO ColorWheel の中央にあるピッカーをクリックして、アクティブにします。
- 画像内の任意の色相の上でクリックします。
- 該当する色相レンジが自動的に DxO ColorWheelでアクティブになります。
- DxO ColorWheel と関連スライダを使って、色相と色の調整を行います。
色相ピッカーをアクティブにすると、以下の項目とともに、画像の下 (Mac) または画像の上 (PC) にツールバーが表示されます。
- アクティブなツール名 (色相ピッカー)。
- 選択したチャンネルと変更後の色相の表示 (Mac)。
- 半径: ピッカーのサンプリング抽出半径を 1~50 ピクセルの間で調整できます (抽出ゾーンはピッカーの点線の円で表示されます)。
- リセット (Mac、PC): サンプリングをゼロに戻し、インジケータ [2] が選択したチャンネルの基本色に戻ります。
- 閉じる (Mac): ピッカーを非アクティブにします (補正は非アクティブにはなりません)。


選択した色範囲のマスクを表示
パッドのいずれかをクリックしてカラーチャンネルを選択した後 (スポイトで選択範囲を絞り込むこともできます)、Ctrl (PC) または Cmd (Mac) キーを押しながら DxO ColorWheel の [半径] をクリックすると、関係する色のみを表示できます。 この範囲外の画像とその他の色はグレースケールで表示されます。
この方法では、表示は、範囲と色相の切り替えの両方において、DxO ColorWheel で行った設定に応じて異なるため、より正確に処理する色を選択することができます。



チャンネルミキサー


チャンネルミキサーは、カラー画像からモノクロ画像に変換する際にカラーチャンネル (RGB: 赤、緑、青 / CMY: シアン、マゼンタ、黄) のバランスを自分の好みに合わせて微調整できます。
チャンネルミキサーは、完全に設定可能なフィルタのセットと考えることができます。 フィルタパレット内のフィルタは色相と強度の両方で制限されていますが。 チャンネルミキサーを使用すると、任意のレベルの色の任意の組み合わせを作成できます。
チャンネルミキサーを使用するには、どのチャンネルが明るすぎるか、暗すぎるかを評価する必要があります。 その上で、目的の方向にスライダを動かします。 例えば、画像に黄色い要素が含まれている場合、 黄色のスライダーを左に動かすとそれが暗くなります。右に動かすと明るくなります。
ソフト校正 (ELITE版)

ソフト校正についてと推奨事項
ソフト校正 (ソフトプルーフとも呼ばれます) は、印画紙への現像の仕上がりを画面でシミュレーションする機能です。ソフト校正では、印画紙、白色の色相 (温かみのある白、または冷たさのある白)、プリンターや写真ラボで使用するインクなどの特徴を考慮します。 ICC 測色プロファイルを基にしたこのシミュレーションでは、色域外になる可能性のある色 (印刷不可) を判断したり、印刷前に行うべき補正について判断することもできます。
ソフト校正では印刷だけでなく、画像を表示する特定のスクリーン (TV、タブレットなど) での表示をシミュレーションすることもできます。
DxO PhotoLab では、次のソースで取得した ICC プロファイルとシステムにインストールされている CMYK から、ソフト校正を行うことができます。
- プリンターのドライバーのインストール時
- ドライバーが提供しない用紙プロファイル (特別な用紙、高級紙など) では、プリンターメーカーの Web サイト
- 用紙メーカーの Web サイト
- 写真ラボ、フォトアルバム、印刷業者の Web サイト
プロファイルのダウンロードを提供するすべての Web サイトでは、インストールについての詳しい説明も提供されています。 インストールは OS レベルで行います。インストールすると、DxO PhotoLab で手順が表示されます。プログラムレベルで特別なことをする必要はなく、ソフト校正サブパレットのプロファイルメニューで待つだけです。
重要: ソフト校正の信頼性と有効性を確保するには、スクリーンからプリンタまで、グラフィックチェーンのすべてを適切なツール (測色計、関連ソフトウェア) を使って正しくキャリブレーションする必要があります。また、印刷についてもスクリーンを適切に設定 (明るさ、コントラスト、色温度) する必要があります。 また、最適な結果を実現するには、定期的にキャリブレーションを行い、作業環境の明るさや中立性を考慮する必要があります。 専門サイトや書籍を参照したり、この種の機材のメーカーが提供する文書を確認するようにしてください。
ソフト校正ツール
ソフト校正は [設定] タブで行います。関連ツールは以下の場所にあります。
- カラーパレットのソフト校正サブパレット
- ヒストグラムパレットと色域外の色の表示ボタン
- 用紙の白の視覚的インパクトをシミュレーションするための画像の白い背景 (画像の全画面表示でも表示されます)
ソフト校正サブパレットと白い背景

ソフト校正サブパレットには、以下の項目があります。
- ICC プロファイル: お使いのコンピュータにインストールされている ICC RGB と CMYK のリスト、主な色域のリスト (sRVB、P3、Adobe RGB など)、最近使用したプロファイルのリスト ([最近のプロファイルを消去する] を使って消去可能) を表示します。 [ICC プロファイルを選択する] を使うと、色域プロファイルのシステムライブラリにインストールされているプロファイルのいずれかを選択できます。
- マッチング方法: 用紙、ラボや印刷会社の指定に応じて、2 種類のマッチング方法のいずれかを選択できます。 [知覚的] モードでは、画面に表示されるすべての色と印刷可能な色との均整を保持できます。現像ラボの大半が使用するモードです。 [相対的] モードでも均整を保持しますが、色域外の色を最も近い印刷可能な色に結びつけます。
- 紙とインクをシミュレート: このチェックボックスにチェックを入れると、DxO PhotoLab が用紙の仕上がり、表面加工、色相などをシミュレートし、より精度の高いソフト校正を実現できます。 この機能は、ソフト校正を有効にすると表示される白い背景に影響します。
- 色のディテールを保持: このスライダは、マトリックスベースの ICC プロファイルのみに適用されます。そのため、適用されるのはディスプレイプロファイルだけで、プリンタプロファイルには適用されません。 このスライダは既定では 50 に設定されており、彩度過多および彩度過多画像の一部のディテールに対応することができます。 値を小さくすると (左方向) 彩度は保持されますが、ディテールは低減されます。右に動かすとディテールは保持されますが、色の彩度は低減されます。 エクスポートメニューには [色のディテールを保持] チェックボックスがあり、エクスポートする画像にスライダの効果を適用するか否かを決めることができます。
ヒストグラムの色域外の警告


ヒストグラムでは、ソフト校正サブパレットで選択したプロファイルに応じて RGB や CMYK チャンネルを表示できるだけでなく、色域外の警告をカラーマスクで画像に表示できます。
表示するには、次のボタンを単体または組み合わせて使用します。
- モニターの色域の警告を切り替え: モニターの色域外の色を青いマスクで画像に表示します。 これらの色はモニターで正確に再現されないため、注意が必要だと見なす必要があります。
- 宛先の色域の警告を切り替え: 宛先 (出力先) の色域外となる色 (特定の ICCプロファイルでは印刷できない色など) を赤いマスクで画像に表示します。
選択したモード (RGB または CMYK) に応じて、該当するボタンをクリックするとヒストグラムのチャンネルを個別に表示できます。 これにより、クリッピングや色域外の問題の影響を受けているチャンネルをプロファイルに応じて特定できます。
- RGB: 赤、緑、青のチャンネルを同時 ([RGB] ボタン) または別々に ([R] [G] [B] ボタンのいずれか)。
- CMYK: シアン、マゼンタ、黄、黒の 4 つのチャンネルを同時 ([CMYK] ボタン) または別々に ([C] [M] [Y] [K] ボタンのいずれか)。
サムネイルの表示

ソフト校正を行い、画像に ICC プロファイルを適用すると、サムネイルの画像の左下隅にアイコンが表示されます。 このアイコンにマウスカーソルを重ねると、割り当てられたプロファイルが表示されます。
このアイコンは、ソフト校正ツールが有効になっている場合だけ表示されます。バーチャルコピーでも機能します。
ソフト校正画面のフィルタリングと表示

画像ブラウザでは、ソフト校正の有無で画像をフィルタリングできます。 [画像のフィルタ] をクリックし、リストから以下の条件を選択します。
- ソフト校正された画像
- ソフト校正なしの画像
フィルタによりソフト校正された画像を簡単に見つけたり、特定のプロジェクトにまとめたりできます。
ソフト校正の使用
シミュレーションやソフト校正の作業には、バーチャルコピーの使用おすすめします。 バーチャルコピーを使用することで、マスター画像を維持したまま、様々なプロファイルや仕上がりのソフト校正されたバーチャルコピーを作成できます。

ソフト校正は、以下の手順で行います。
- [設定] タブに進み、マスター画像を選択します。
- ソフト校正が有効になったことを通知するダイアログボックスが開き、マスター画像の代わりにバーチャルコピーの作成が推奨されます (推奨ワークフロー)。
- カラーパレットで、ソフト校正サブパレットを有効にします。
- プロファイルメニューで、任意のプロファイルを選択します。
- 印刷のためにソフト校正を行う場合、[紙とインクをシミュレート] にチェックを入れます。
- ヒストグラムパレットで、画像の出力先に応じて色域外の警告を有効にします。Web や特定のデバイス、タブレット、モバイルなどでは [モニターの色域の警告を切り替え]、印刷や現像では [宛先の色域の警告を切り替え] を有効にします。
- 対象の画像に色域外の表示 (モニターでは青、用紙では赤) がある場合、[設定] タブのツール (彩度、自然な彩度、HSL) を使って必要な補正を行い、印刷できない色を減らします。 画像の仕上がりに影響する補正をここですべて行うこともできます。
- ソフト校正サブパレットの [彩度過多の保護] スライダを使って、色の量と彩度過多の領域のディテールに対応することもできます。
- 補正を実行して確認したら、ソフト校正は有効なままにしておきます (特にバーチャルコピーを使用している場合)。 有効のままにしておくことで、画像ブラウザでソフト校正のアイコンがついたサムネイルを常に確認できます。
自分で印刷する場合、ソフト校正が有効か無効かに関わらず、適切なプロファイルを自分でプリンタードライバーで選択する必要があります (ソフト校正は画像を変換しません)。
印刷会社向けに画像をエクスポートする場合、ICC プロファイルを添付する必要があるかなど、印刷会社の指示を確認してください (通常、印刷会社やラボが変換を行います)。
ソフト校正時に使用したプロファイルをエクスポート時に利用できない場合、DxO PhotoLab が初期設定の sRVB に自動的に戻し、エラーメッセージが表示されます。
CMYK プロファイルの画像をエクスポートする場合、画像は CMYK に変換されます。 エクスポートをオリジナルフォルダ内または DxO PhotoLab が管理するあらゆるフォルダで行う場合、DxO PhotoLab はそれらの画像を表示できず、補正することはできません。 画像の代わりに、警告が表示されます。
[ディティール] パレット
ノイズ除去とデモザイキング
DxO では、ノイズ除去(デジタルノイズの低減)とデモザイキング(カメラセンサーの生データを読みやすく使用可能な画像に変換すること)が緊密に連携しています。 ノイズ除去 & デモザイキング サブパレットには、さまざまなノイズ除去モードとそれに関連するツールとスライダが含まれています:スタンダードと DxO DeepPRIME テクノロジー。
DxO PhotoLab 9 以降、PRIME ノイズ除去モードは削除され、より高度な DeepPRIME テクノロジーに置き換えられました。
ノイズ除去スライダと設定

スライダの使用可能性は、選択したノイズ除去モードおよび選択したファイルタイプ(RAW または RGB)に依存します(詳細なリストを参照)。 デフォルトでは、輝度スライダのみが表示されます。 他のスライダを表示するには、[オプション設定] をクリックします。
- 輝度:
- RAW ファイルおよび RGB ファイル。
- 全てのノイズ除去モード。
- デフォルト設定:40。
- 輝度スライダは、グレインをスムーズにし、グレインと詳細保存のバランスを調整します。
- クロミナンス:
- RAW ファイルおよび RGB ファイル。
- スタンダードモードのみ。
- デフォルト設定:100。
- クロミナンススライダによって、不必要なカラーピクセルを低減します。
- 低周波(RAW のみ):
- RAW ファイルのみ。
- スタンダードモードのみ。
- デフォルト設定:100。
- 低周波スライダは、粒の塊として現れる低周波ノイズを低減します。
- デッドピクセル(RAW のみ):
- RAW ファイルのみ。
- 全てのノイズ除去モード。
- デフォルト設定:24。
- デッドピクセルスライダは、画像に明るい点として現れる、カメラセンサーのデッドピクセルの存在を減少させます。
- メイズ:
- RAW ファイルのみ。
- スタンダードモードのみ。
- デフォルト設定:30。
- メイズスライダは、「クロストーク」の影響を低減します。この現象は、隣接するピクセルが光をキャプチャする方法に関連しています。 特に、ピクセルサイズが小さい場合、フレア、センサーとレンズとの距離が非常に短いとき、この現象は1ピクセル幅の迷路のようなパターンとして現れることがあります。 デモザイキング中に増幅されます。
- ディテール強制:
- RAW ファイルのみ。
- DeepPRIME モードのみ。
- デフォルト設定:0。
- ディテール強制スライダは、ノイズモデルを修正してディテールレベルのしきい値を設定します。 スライダを右に動かすと詳細が多く抽出され、左に動かすと抽出される詳細が少なくなります。 最初の場合、過度の設定は自然なレンダリングに影響を与える可能性があります。2番目の場合は、レンダリングがよりソフトになります。
ノイズ除去プレビュー


スタンダードノイズ除去はデフォルトで表示されている画像の全体に適用されますが、サブパレットで利用可能なモードを選択した後、DxO DeepPRIME ノイズ除去をプレビューする方法は複数あります:
- ルーペツールを使い、上部ツールバーでアイコンをクリックします。 この場合、DeepPRIME のノイズ除去と関連するスライダの効果はルーペ内でのみ表示され、ビューアー内の他の画像部分はスタンダードモードを表示します。 画像を自由にルーペで移動でき、ズームレベルは100%~1600%に設定可能です。サイズは、左下のボタンをクリックして調整します。
- ビューアーでフル表示を有効にします。 これにより、画像に直接ズームして、比較モードを使用できます。 また、画像を画面に合わせるモードに設定し、ルーペを使って検査することができます。 DeepPRIME 技術のレンダリングを有効にするには:
- Mac:DxO PhotoLab > 設定 > [表示] タブ > [プレビュー品質] セクションにアクセスし、[DeepPRIME レンダリングを有効にする] をチェックします。
- PC:編集 > プリファレンス > [表示] タブ > [プレビュー品質] セクションにアクセスし、[DeepPRIME レンダリングを有効にする] をチェックします。
*DeepPRIME レンダリングの有効化は、リアルタイム処理の強度によって、コンピュータの性能に大きく影響する可能性があります。 その場合、このオプションを無効にし、ルーペを使用してノイズ除去効果を確認してください。

DxO DeepPRIME のノイズ除去とデモザイキングの性能の最適化

DxO DeepPRIME は、コンピュータのグラフィックカード(GPU)の力を使って計算を実行し、プロセッサー(CPU)の負荷を和らげます。 コンピュータとグラフィックカードに互換性がある場合、GPU アクセラレーションが自動的に有効になります。 しかし、プリファレンスで利用可能なオプションがいくつかあります:
- Mac:DxO PhotoLab > プリファレンス > 高度タブ > DeepPRIME アクセラレーション。
- PC:編集 > プリファレンス > パフォーマンスタブ > DeepPRIME アクセラレーション。
オプションには以下が含まれます:
- 自動選択:GPU がサポートされている場合は自動的に有効になります。
- CPU のみを使用:GPU 関連の問題がある場合に DxO DeepPRIME を CPU のみで使用するように強制します。
- グラフィックカードのモデル名:コンピュータに複数の GPU がある場合、どの GPU を使用するか選択できます。
DeepPRIME のアクセラレーション設定を変更するには、DxO PhotoLab を再起動する必要があります。 互換性のないオプションは自動的に無効化されます。
ノイズ除去バッジ

ノイズ除去モードのいずれかを使用して画像を処理すると、画像サムネイルの左下にバッジが表示されます。 標準以外のモードには、それぞれ独自のバッジがあります(上の図を参照)。 バッジは、エクスポートの前でも、DeepPRIME モードが選択されるとすぐに表示されます。
標準ノイズ除去モード
スタンダードノイズ除去モードは、DxO PhotoLab がサポートするすべてのファイルに適用されます。 画像を「DxO Style – Natural」のデフォルトプリセットで開くと、スタンダードノイズ除去モードが自動的に適用されます。
すべてのスライダは、DxO Labs によって分析および特徴付けられたカメラモデルと、撮影に使用された ISO 設定に基づいて調整されます。 スライダの設定は、画像ごとに同じように見えるかもしれませんが、スタンダードノイズ除去は一般的ではありません。 画像エクスポート時にも含まれる、品質と速度の最高のバランスを提供します。
DeepPRIME ノイズ除去モード
DxO DeepPRIME 3、DeepPRIME XD/XD2s、および DeepPRIME XD3(Deep はディープラーニングを意味し、PRIME はProbabilistic Raw IMage Enhancement の略語です)は、ノイズ除去とデモザイキング技術においてさらに進んでいます。 AI と拡張したニューラルネットワーク技術に基づいたそのアルゴリズムは、DxO のラボ分析のために長年にわたって生成されてきた数十億もの画像を用いて学習されたものです。 DxO DeepPRIME 技術は、デジタルノイズにのみ焦点を合わせるのではなく、全体的な文脈で画像問題を分析する包括的なアプローチを使用して、ノイズ除去とデモザイキングを実行します。
DxO DeepPRIME 技術の利点:
- 比類のないディテールと色の保存を維持しながら、優れた画像処理とノイズ除去品質を実現。
- 特に高 ISO 感度において、カメラの使用の限界を押し広げることができます。
- 古いデジタルカメラで撮影した画像に新しい命を吹き込み、優れた品質を提供します。



DxO DeepPRIME のバージョンと進化:
- DeepPRIME 3:
- ベイヤーおよび富士フイルム X-Trans センサー向け。
- このモードは、AI とディープラーニング技術を使用して、他の2つのモードよりも高速に高品質な結果を生み出します。 DxO DeepPRIME の第3世代は、ピクセルレベルでカラーフィルターを変えずに色収差を修正できます。
- DeepPRIME XD2s/XD:
- XD:ベイヤーおよび X-Trans センサー向け。
- XD2s:ベイヤーセンサーのみ。
- これはより高度なバージョンの DeepPRIME で、より細かいディテールを抽出します。 XD2sは、アーチファクトを生じさせずに、さらに多くのディテールを提供します。
- DeepPRIME XD3:
- 富士フイルム X-Trans センサー対象のみ。
- この新世代は、これまでにないレベルのノイズ除去とディテール抽出を実現します。
DxO DeepPRIME テクノロジー、サンプル、および自分でテストできる RAW ファイルについての詳細情報は、こちらのページをご覧ください:https://www.dxo.com/technology/deepprime/
使用のヒント
- できる限り早い段階でノイズ除去を適用しましょう。理想としては、画像を開くタイミングで。 後で適用する場合、ノイズ除去は他のすべての補正を考慮に入れる必要があります。特に画像に大きな変更を加えるもの、例えば Retouch、ReShape Fusion、パースペクティブ補正、または部分調整など。これは DxO PhotoLab の性能と流動性に影響を与える可能性があります。
- すべての画像にノイズ除去を適用することを避けましょう(特に DxO DeepPRIME 技術を使用する場合)。 これらは多大なシステムリソースを必要とします。 まず画像を選別し、最終選択に対してのみ DeepPRIME を適用しましょう。 これはワークフローの最後にエクスポート時間を短縮するのにも役立ちます。
- ルーペツールまたは DeepPRIME レンダリングが有効になっている場合は、ビューアを直接使用することで、ノイズ除去前後の画像を簡単に比較できます(ノイズ除去プレビューセクションを参照)。 エクスポート後に、オリジナルと処理後の画像を比較したい場合は、参照画像モードを使用して、それらを並べて表示します。 比較モードと参照画像モードについて詳しくは、インターフェイスの章を参照してください。
部分ノイズ除去*
画像が DxO DeepPRIME の方法でノイズ除去されている場合、部分調整により、画像の特定の部分でノイズ除去を微調整できます。 部分調整の有効化、および利用可能な選択ツールのいずれかでのマスキング後、以下のスライダを使用できます:
- 輝度:輝度ノイズを滑らかにしたり増幅したりして、デフォルトの設定(40)とは異なるバランスを取ることができます。
- ディテールの強調:使用するノイズモードを変更してディテールのしきい値を決定します。 デフォルトでは「0」に設定されています。スライダを右に動かすと、ディテールがさらに引き出され、仕上がりの自然さが失われます。左に動かすとディテールは低減されますが、仕上がりはより滑らかになります。
*利用可能なツールの詳細については、このユーザーガイドの部分調整の章をご確認ください。
レンズシャープネス最適化


レンズシャープネスについて
レンズシャープネス最適化ツールは、DxO PhotoLab の強力な機能の一つです。 この機能が補正するレンズブラーとは、レンズのポイントがずれることにより小さいぼけが発生する光学的な問題点 (一般的に「レンズぼけ」等で呼ばれています) です。 焦点があっていないぼけや、手ぶれなどは補正することができません。 DxO モジュールはカメラボディとレンズの組み合わせごとに、画像のすべてのポイントの「ボケ量」の測定値を把握することで作成されました。 EXIF に含まれている撮影情報(絞り、焦点距離など)を元に、DxO モジュールが提供する情報を利用して、DxO PhotoLab はピクセルごとに個別の補正を実行します。 この補正は、画像全体に均一にはかかりません。 これは、一般的にレンズは中央部分がシャープに写るためで、画像の周縁部により強い補正がかかることになります。
[レンズシャープネス最適化]サブパレットは、適切な DxO モジュールがロードされている画像においてのみ表示されます。 撮影機材がサポートされていない場合、アンシャープマスクパレットを使い、[エッジオフセット] スライダを使って画像の中央部と周縁部のシャープネスを手動で均一にします。
- グローバル:スライダは 0〜200 のスケールで、デフォルトは 100 に設定されています。 低い設定(100 未満)では、画像のシャープネスが低下することなく、より繊細な補正が行われます。いずれの場合でも、補正後の画像はオリジナルと同等以上のシャープさを維持します。 0 に設定すると、オリジナル画像と比較して若干シャープネスが上がります。 シャープネスを抑えたい場合(ポートレートなど)は、強さスライダを左に動かします。強調したい場合は、右に動かします。 レンズシャープネス最適化ツールは「インテリジェント」な補正として知られ、ノイズの多い部分や高 ISO 値で撮影された写真の調整が可能です。
JPEG 画像の場合は、カメラ内でシャープネスがすでに適用されているため、シャープネスを強くしないことが大切です。 JPEG 画像を後で編集する場合には、カメラのメニューで強調効果を無効にしてください。
- ディティール: [ディティール] スライダはデフォルトで 50 に設定されており、画像内の細かいディテールにおける微細なコントラストを強化するために使用されます。 風景写真の細部のディテールを表現する場合に有効な手段となりますが、逆にポートレートの場合は、肌の荒れが強調されてしまいます。
DxO レンズシャープネス最適化ツールによるディティールの強化は、アンシャープマスクと違い、シャープにした部分にも、輪郭強調による白いハロー効果が発生しません。
- ボケ表現: [ボケ表現] スライダは、シャープネスをかけた際に画像がぼけている箇所に発生するアーティファクトを取り除くスライダです。 アーティファクトを取り除こうとするとシャープネスの合っている箇所のシャープネスが若干失われます。
レンズシャープネス最適化とアンシャープマスク
アンシャープマスクを使う前に、できる限り DxO レンズシャープネス補正ツールを使ってシャープネスを調整することをお勧めします。 もちろん、DxO モジュールのサポートが得られない画像では、シャープネス処理はすべて[アンシャープマスク]パレットで手動で行う必要があります。
部分レンズシャープネス最適化
部分調整を使用することで、DxOモジュールによって適用されたレンズシャープネス最適化を微調整できます。
これを実行するには、画像内で調整したいエリアを選択し、強さスライダを次のように調整します:
- デフォルトの設定100は、DxO モジュールによって適用されるグローバルな光学シャープネス最適化に一致します。 基本的なグローバル設定が変更された場合、その値はローカル設定にも引き継がれます(例:ディテールパレットで150に設定した場合、部分調整内の強さスライダも150になります)。
- スライダを右に移動すると、選択されたエリアのみで光学シャープネスが増加し、画像の他の部分には影響を与えません(強さスライダはディテールパレット内で変更されません)。
倍率色収差
色収差について
色収差は色ごとに微妙に焦点が異なることによって発生しますが、いずれにせよ、これは非常に目につく問題で、特に高コントラスト画像の被写体や要素において顕著です。
グリーンフリンジとレッドフリンジ (横色収差)、パープルフリンジまたはグリーンフリンジ (縦色収差) などがあります。 「パープルフリンジ」は、色収差と同様ですが特定の現象で、紫色のゴーストがコントラストの高い撮影オブジェクトの境目に発生します。

色収差補正
横色収差(エッジの周りのマゼンタやグリーンのフリンジ)は、適切な DxO モジュールが利用可能な場合は自動的に補正されます。 この場合は、手動補正の必要はありません。

その他の種類の収差 (縦など) は、パレットの 2 つ目のセクションにある 2 つのスライダで補正できます。
- 強さ: 補正の強さを 0 ~ 200 のスケールで調整します。
- サイズ: 抑制の対象となる色収差のサイズを 0 〜 12 の範囲で設定します。 DxO PhotoLab が何を色収差と判断して補正を行い、何を実際の画像の内容として判断するのかを指定します。
逆光の写真や色収差に敏感なレンズを使っている場合、パープルフリンジ補正のチェックボックスにチェックを入れます。
ReTouch ツール

コントロールポイントを追加する
ReTouch ツール (旧修正ツール) では、カメラセンサーのシミやダストだけでなく、不要な細かい要素などを削除できます。高い精度で削除できるため、他のレタッチソフトウェアの使用を避けることができます。 ReTouch ツールには以下の項目があります。
- ブラシツールでは、高い精度でブラシストロークを引いたり追加したり、削除したりできます。
- ソース変換ツールでは、画像で広い範囲を選択し、サイズやプロポーションを変更したり、反転したりできます。
- [修正ツール] モードでは、画像の一部を補正し、その補正が画像に自然に溶け込むようにします。クローンモードでは、画像の一部を複製して、他の部分に適用できます。
インターフェイス


ReTouchツールは [設定] タブにあり、2 つの方法で有効にできます。
- 上部ツールバーのボタンを使う。
- 詳細パレットで DxO Advanced ワークスペースが有効な場合、ReTouch で。
ツールは、画像の左下に埋め込まれた設定パレットにあります。 キーボードショートカットのパレットは右下、または Mac においては、画像の下のツールバーにもあります。
Mac 版
ツールは、画像の左下に組み込まれたパラメータパレットの下部ツールバーに配置されています。折りたたみ可能なショートカットパレットは右下に表示されます。


ツールは、画像の左下に組み込まれたパラメータパレットに配置されています。折りたたみ可能なショートカットパレットは右下に表示されます。
パラメータパレットにはすべてのツール、設定、関連オプションがあります (上から下、左か右に)。
- ツール選択ボタン: 新しいマスクのためにリタッチブラシを選択したり、既存のマスクにブラシストロークを追加して変更したり、マスクの一部またはすべてでブラシストロークを消去したりできます。 最後のボタンでトランスフォームツールが有効になります。
- サイズ (3 種類のブラシのいずれかが有効な場合): ブラシサイズを調整できます。
- 回転 / 反転する (ソース変換ツールが有効な場合): 水平および垂直方向の反転ボタン、反転のリセットボタンを表示します。
- 修正ツールボタン / クローンボタン: [修正ツール] モード (画像の修正部分の明るさ、コントラスト、色を考慮します) または [クローン] モード (画像の一部をコピーペーストして複製します) を有効にします。
- ぼかし: ブラシの縁のぼかしを調整できます。 値が大きいほど、修正の縁がぼやけ、修正が画像により溶け込むようになります。
- 不透明度: 修正の不透明度を調整します。 初期設定では、この値は最大の 100% になっています。不透明度を変えると、修正する欠陥がより目についたり、目につきにくくなったりします。 不透明度の最小値は 10% です。
- マスクを表示する (PC): このチェックボックスにチェックマークを入れると、さまざまな修正とレタッチの青色のマスクが表示されます ([M] キーを使ってマスクの表示と非表示を切り替えることもできます)。
- クロップした領域を表示する (PC): クロップした画像の全体を表示できます。 フレーム外の領域は、半透明の暗いマスクで表示されます。
- 補正のリセット (PC): ReTouch ツールで実行した補正やレタッチ全体をリセットします。
ReTouch ツールの下部ツールバー (Mac)

下部ツールバーには次のオプションがあります (左から右に)。
- 修正設定を表示する: このチェックボックスにチェックを入れると、選択パレットとツール設定パレット (画像の左下) の表示と非表示を切り替えることができます。
- マスクを表示する: このチェックボックスにチェックを入れると、さまざまな補正やレタッチの青色のマスクが表示されます。
- 補正のリセット: ReTouch ツールで実行した補正やレタッチ全体をリセットします。
- 閉じる: 補正とレタッチを確定し、ReTouch ツールを閉じます。


キーボードショートカットパレットは、画像の右下にある「?」をクリックすると開いたり閉じたりできます。
ブラシ

ブラシは円形で表示され、左下のパレットで [新しいマスク] をクリックすると有効になります。 スライダを使って、サイズ (直径)、ぼかし (縁のぼかしの度合い)、不透明度 (補正の不透明度) などの特徴を調整できます。

中央:サイズ 100 px、ぼかし 50 %、不透明度 100 %
右:サイズ 100 px、ぼかし 0%、不透明度 100 %
[新しいマスク] (1 つ目のボタン) モードには、次の項目があります (中央から外に向けて)。
- ブラシの中心を示す「+」マーク。
- 点線の円と半透明の青色のマスクは、ブラシおよび不透明度の設定に合わせて補正を適用する最大ゾーンを表示します。
- 点線の円と外部の円の間のスペースは、ぼかしの設定に合わせたブラシのぼかし度を示します。

[ブラシストロークを追加] モード (2 つ目のボタン) では、アクティブなマスクを広げることができます。 [新しいマスク] モードのブラシと同じ部分がありますが、次の点が異なります。
- 「+」(追加) マークのある黒色のアイコン。

[ブラシストロークを消去する] モードでは (3 つ目のボタン)、アクティブなマスクのすべてまたは一部を消去できます。次の要素があります。
- [新しいマスク] モードと同じ側面がありますが、マスクと円形は白色で表示されます。

[ブラシストロークを消去する] モード
マスク

修正を実行し、修正の表示を有効にしている場合、修正マスクは白い縁で表示されます (ブラシでクリックしただけの場合は円形、またはブラシストローク)。中央部には以下の状況に応じて異なる丸が表示されます。
- 中央のインジケータが透明で: 修正マスクは選択されておらず、アクティブではありません。
- 中央のインジケータが不透明で、マスクの輪郭が細い: 修正マスクが選択されており、アクティブです。
- 中央のインジケータが不透明で、マスクの輪郭が太い: 修正のサンプリング領域。修正マスクと矢印でつながれています (矢印はサンプリング領域から修正領域に向かっています)。
マスクがアクティブではない場合、マスクの縁は見えません (透明なインジケータ)。 修正マスクを表示するには、インジケータにマスクカーソルを重ねます。 これにより、修正マスクを多く適用した場合でも、画像に無用にマスクが表示されるのを避けることができます。
修正を仕上げたり再開するには、修正マスクまたはサンプリング領域のマスク、あるいは両方のインジケータをそれぞれクリックしてアクティブにし、移動させることができます。 インジケータにマウスカーソルを置くと、カーソルは [ハンド] ツールになります。
また、後から [ぼかし] や [不透明度] の設定を変更することもできます。 その場合、サンプリング領域のマスクには、この調整の変更がすべてリアルタイムで表示されます。
表示をわかりやすくするため、アクティブでないマスクの縁は表示されません。 表示されるのは、インジケータとアクティブなマスクの縁だけです。
修正マスクやサンプルマスクに関連するインジケータを移動するには、修正マスクを有効にし、マウスポインタ (一時的に手の形になります) を対象のインジケータに配置して、好きな場所に動かします。 マスクを移動できることで、さらに細かな修正をしたり、修正をやり直すことができます。
修正マスクを削除するには、以下の手順で行います。
- マスクのインジケータをクリックしてアクティブにし、 [Backspace] キーを押します。
すべてのマスクを一度に削除するには、以下の手順で行います。
- 上部 (PC) または下部 (Mac) のツールバーで [リセット] ボタンをクリックします。
ソースを変換ツール

ソースを変換ツールを使うと、さらに正確で細かな修正やレタッチを行うことができます。 ソース変換ボックスを使うと、次の操作ができます。
- ソースを拡大する。
- ソースを回転する。
- 中心からの比例でソースのサイズを変更する。
- ソースを水平または垂直方向に反転する。
ソース変換ボックスを有効にすると、点線の長方形で表示されます。この長方形を使って、サンプリングソースのマスクを囲み、修正やレタッチすることができます。 ソース変換ボックスには 8 つのハンドルがあり、各側面に 4 つ (頂点に 1 つずつ) あります。 ハンドルの操作には、キーボードのキーも使います。
- 片側だけのハンドル: その側だけで実行されます。
- コーナーハンドル: ボックスのサイズを変更します。使用するコーナーハンドルによって、拡張する方向が変わります。
- ハンドル + [Shift] キー: ボックスのサイズを均等に変更します。
- ハンドル + [Alt] キー (PC) または [Option] (Mac): ボックスのサイズを中央を起点に変更します (中央の丸は移動しません)。
- ハンドル + [Shift] キーと [Alt/Option] の組み合わせ : ボックスのサイズを中央を起点に均等に変更します (中央の丸は移動しません)。
ソース変換ボックスを鏡のように反転するには、パレットで [反転] アイコンのいずれかをクリックします。 リセットするには、回転矢印をクリックします。
ReTouch ツールの実際の使い方
センサーのダストやシミをきれいにする

ReTouch ツールは、センサーに張り付いたシミやダストを画像で削除するために理想的なツールです。 この操作は、順を追った手順で行います。
- ReTouch ツールを有効にします。
- 画像を 1:1 以上にズームします。
- [移動 / ズーム] パレットで、画像の左上から作業を始めます。
- 効率的に作業するには、修正ツールでぼかしを 100%、不透明度を 100% に設定します。
- シミの上にブラシを置き、削除するシミを囲むようにサイズを調整します。
- クリックするとシミが削除され、有効なマスク (サンプリングソースと修正領域) は不透明の丸で表示され、矢印でつながれます (サンプリング > 修正の方向)。
- 他のシミに移動し、手順 5 と 6 を繰り返します。
- 画像の一部をきれいにしたら、[移動 / ズーム] パレットのフレームを使って下に移動します ([Space] バーを押しながら一時的にハンドツールを有効にし、画像を移動することもできます)。
- スポットごとにクリーニング作業を続けます。下まで来たら次の列の上部に移動し、画像の右下に到達するまで作業を繰り返します。
- [閉じる] をクリックして、ReTouch ツールを終了します。
ダストやシミを見やすく表示

画面ではほとんど見えないダストも、特に印刷出力すると目に見えることがあります。 シミやダストをうまく見つけるためのコツは、マイクロコントラストや DxO ClearView Plus (ELITE 版で利用可能) などのコントラストに反応するツールを一時的に使うことです。 このツールはディテールのコントラストを著しく強調するため、クリーニングが必要な欠陥も強調されます。 修正が終わったら、これらのツールの設定を初期設定の値に戻します。
肌のレタッチ


ReTouch ツールは、肌のクリーニングにも効果的です。 例えば、吹き出物、肌のシミ、ニキビ、ほくろ、傷、シワ、エクボ、体毛などのディテールを削除したり、弱めたりできます。
顔をレタッチする場合、ほくろやシワなど、被写体の人物の特徴的なディテールや個性を生み出すディテールを削除しないようにしましょう。 ただし、これらのディテールは [不透明度] スライダで弱めることができます。
修正か、複製か。

大抵の場合、クリーニングする画像のゾーンの特徴 (明るさ、コントラスト、色) を維持する [修正ツール] モードを使うと、修正が画像にうまくなじみます。
ただし、このモードは画像の要素をそのまま複製するため、ストラクチャがしっかりした画像の部分や画像のテクスチャを簡単に再現することができます。 さらに、[ソースを変換] モードではサイズやプロポーションの調整、反転ができる機能があるため、さらに精度の高いレタッチ作業を行うことができます。
バッチ修正

複数の画像にシミやダストがある場合、次の手順で修正できます。
- ReTouch ツールを使って 1 枚目の画像を修正、クリーニングまたはレタッチします。
- 画像を右クリックして、コンテキストメニューで [補正設定をコピー] を選択します。
- 補正を適用する対象画像を選択します。
- 選択した画像を右クリックして、コンテキストメニューで [補正設定を貼り付け] > [選択された補正をペーストする] を選択します。
- ダイアログボックスで [ディテール] > [ReTouch] にチェックが入っていることを確認してください (他の修正も適用したい場合、適用したいものをチェックします。適用しない場合はチェックを外します)。
- [ペースト] をクリックします。
- 修正とレタッチが対象画像に適用されます。
最良の結果を得るには、各画像上の同じ場所にある欠陥のみを正しく設定してください。 ある画像と次の画像の間で、フレーミングと傾きの違いなどがある場合、ソースサンプルを変更する必要があります。
アンシャープマスク
アンシャープマスクは、画像のシャープネスを向上させます。 このツールはオリジナルからぼけたコピーを作成し、ぼけたコピーからオリジナルを引くことで、ディテールが強化された画像を生成します。


[アンシャープマスク] パレットには 4 つのスライダが用意されています。
- 強さ: 画像全体にかかるシャープネスの強さ。
- 半径:画像中のディテールエッジの補正エリアの細さを変更します。
- しきい値: ディティールがシャープになり始めるレベルを設定し、それ未満のレベルはそのまま残します。 最も細かい詳細がシャープニングによってノイズのように見えるのを避けることができます。
- エッジオフセット: 画像の中心と周縁部のシャープネスを調和させます。
[アンシャープマスク] パレットの補正は、75% 以上のズームレベルで利用できます。正しい結果を確認するためには 100%で表示して作業したほうがよいでしょう。
アンシャープマスクの使用
アンシャープマスクはデフォルトではオフになっています。 JPEG ファイルの場合はカメラ内であらかじめ処理されているため必要ありません。また、DxO 光学モジュールが用意されている RAW 画像にも必要ありません。 つまり、DxO モジュールによってシャープニングされていない JPEG ファイルと RAW ファイルに限定されます。 後者の場合は、アンシャープマスク設定を微調整し、プリセットを作成することをお勧めします。
強さを 100、半径を 0.5、しきい値を 4 ぐらいに設定してから調整を開始すると良いでしょう。 大部分の画像で一般的なしきい値は 4〜10 の間です。 半径は画像中の強調の細かさを変更します。値を高く設定しすぎると、にじみが発生する場合があります。 最後に [強さ] スライダを 200 以内に設定します。
[強さ] スライダをマイナス(-100 〜 0)にするとシャープネスを強調する代わりに、画像をソフトにすることができます。
部分調整で、シャープネスとぼかしを局所的に処理できます。
モワレ補正 (ELITE 版のみ)
モワレは非常に細かいディテールとカメラセンサーが干渉して発生するカラーアーティファクトです。 ローパスフィルタがないカメラなどで発生しやすくなります。 これらのカメラではフィルタが強くかかる他のデジタルカメラより鮮明に撮影されるため、その分モワレが発生するリスクが高くなります。 モワレはタイルや網目、羽、毛皮、布地などのディテールによく発生します。
[強度] スライダを使用すると、これらのアーティファクトを低減したり修復したりできます。 オートモードは 0 〜 100 までの範囲、デフォルト値は 99 です。 マジックワンドをクリックするとデフォルト値にリセットできます。
このツールの効果は、最低でも 75% 以上のズーム値に設定しないと確認することができません。
ル赤目修正
赤目修正は全自動で適用することができますが、 顔と目が検知されない場合は、手動モードで補正が可能です。 この機能 は、RAW と DNG だけでなく JPEG と TIFF 画像でも使うことができます。

自動処理を適用するには、画面上部のコマンドバーの右端のアイコン か、 [ディテール] パレットの [赤目修正] サブパレットをクリックして有効にします。 補正は、画像内で検知された赤目の周りの楕円状の選択範囲によって制限されます。 また、サブパレット内には検知された赤目の数が表示されています。

楕円の上にマウスカーソルを持ってくると楕円が編集可能になり、以下の操作をすることが可能になります。
- 楕円の移動
- 2 つのハンドルを使った水平と垂直方向のサイズの変更
- 2 つのハンドルのどちらかを使った回転
- 楕円の外の右上に表示される [×] 印をクリックして削除。

赤目が検知されなった場合、その旨を伝えるメッセージがサブパレット内に表示されます (顔の向きが正面でなかったり、小さすぎる場合)。 この場合、手動で修正を行うことができます。
- コマンドバーのアイコンか、サブパレットをクリックして赤目修正ツールを有効にします。
- マウスを使って、赤目の上に四角い枠を描きます。

- 補正は自動的に適用され、四角い枠が楕円に変わります。
- 必要に応じて調整します (楕円の位置、サイズ、方向)。
- 全ての赤目を同様に補正します。

プレビュー画像の下のツールバーには、画像内で楕円 (瞳を検知した部分) の表示 / 非表示を選択できます。また、補正のリセットボタンとツールを閉じるボタンがあります。

[ジオメトリ] パレット
焦点距離と撮影距離
レンズの焦点距離と撮影距離の情報は、写真内の EXIF 情報に記録されています。 ただし、この Exif 情報が正確に記録されていない場合があります。 たとえば、17mm と18mm などの異なる焦点距離が同じ値 (18mm) で EXIF 情報内に記録される場合があります。 この場合、最適な歪み補正を実行するための情報が不足します。 同様に、撮影距離も正確に EXIF 情報内に記録されていない場合は、補正が不正確になる可能性があります。 どちらの場合も [ジオメトリ] パレット内に表示される焦点距離と撮影距離の 2 つのパレットに正しい値を入力して調整することができます。
- 焦点距離: 焦点距離を指定できます。
- 撮影距離: ドロップダウンメニューから距離範囲を選択したうえで、スライダで微調整することができます。
焦点距離と撮影距離のスライダは Mac 版では常に表示され、PC 版では自動的に表示されます。
水平


[水平] ツールは、傾いた画像を水平に補正できます。自動モードと手動モードが利用できます。
水平の補正は、クロップツールでクロップの罫線を使って補正することもできます。
自動モード:
- 水平スライダの右にあるマジックワンドアイコンをクリックします。
- 自動補正をキャンセルするには、マジックワンドをもう一度クリックします。
- 補正の微調整をするには、[水平] スライダを使います。
手動モード:
このモードでは、ユーザの判断で水平の傾きを補正することができます (このツールは、コマンドバーからもアクセスできます)。
- [水平] ボタンをクリックします。
- 画像内で、傾いた水平線上にラインが重なるようにアンカーポイントを移動します。
- 画像内に新しくラインを引き、アンカーポイントを移動して調整することも可能です (クリックしてマウスのボタンを押しながら移動)。
- 画像を拡大ズームした場合、 [移動 / ズーム] パレット内で位置を確認できます。
- 画像の下にあるプレビューボタンをクリックすると、デフォルトのビューに戻ります。
- [リセット] ボタンをクリックすると補正をキャンセルして元の状態に戻すことができます。
- [適用] ボタンをクリックすると補正が適用されます。
水平ツールは、画像に小さな回転 (5° 未満) を加えたい場合にも便利です。 小さな回転を加えるには、スライダを使うか、値を入力します。
クロップ


[クロップ] パレット
パース補正/水平ツールで補正すると、画像の周縁部の情報が失われます。 このため、クロップパレットはデフォルトでパースペクティブ/水平に基づいて自動に設定され、アスペクト比はオリジナルに設定されています。 修正された画像上では、できるだけ多くの情報を保持しつつ自動的にトリミングが行われます。
- ドロップダウンメニューから [無制約] ではなく [画像比率維持] を選択すると、縦と横の比率 (たとえば 3:2 や 4:3) を維持したままリサイズすることもできます。
- 画像比率メニューから、1:1 (スクエアフォーマット)、5:4 (クラシックな 5×4 や 10×8 フォーマット) など違う比率を選択することもできます。
罫線はデフォルトでは表示するように設定されています。
手動クロップ
上部ツールバー

上部のツールバーで [クロップツール] ボタンをクリックしてクロップツールをアクティブにすると、画像の下にもバーが表示されます。 こ のバーには、左から右に、次のオプションが含まれます。
- 事前定義されたアスペクト比 (1:1、16:9など) の選択メニュー。 初期設定では [オリジナル] に設定されています (オリジナル画像の縦横比率が保存されています)。
- 画像を左または右に 90° ずつ回転するボタン ([画像] > [方向] からもアクセスできます)。
- クロップで失われる領域の不透明度を調整するスライダー (初期設定では 50%)。
- クロップグリッド表示をアクティブ / 非アクティブにする [グリッドの表示] チェックボックス。
- 画像をクロップした後の水平方向と垂直方向の寸法 (ピクセル単位)。 これらの数字は、クロップ操作中にリアルタイムで変化することに注意してください。
- クロップをキャンセルする [リセット] ボタン。
- クロップを確定してツールを離れるための [閉じる] ボタン。
水平補正

自動補正と手動補正のいずれを選択した場合でも、水平ツールを使わずに水平を直接補正することができます。
- クロップ罫線の 4 つ隅の 1 つの近くにマウスを置くと、回転矢印が表示されます。
- マウスの左ボタンをクリックしながら、希望する方向に回転させます。
- 水平を補正したい場合、罫線を参照線として使用してください。
手動クロップ
手動クロップを行う場合、ドロップダウンメニューから [クロップツール] ボタンをクリックして、 画像をクリックすると、画像内に点線の四角形が表示されます。 特定のアクペクト比を選択している場合、その比率でボックスが描かれ、サイズ変更時もその形が保たれます。 [無制約] モードにしている場合は、自由に形を変更することができます。
クロップが有効になったら画像上でマウスを左クリックしたままドラッグしてクロップボックスを描くこともできます。 四角形の横か 角をドラッグするだけでサイズを変更できます。 コーナーの 1 つを掴んで、フレームのサイズをある程度まで縮小すると、水平から垂直の比率に切り替わります。
マウスポインタを四角形の中でドラッグすると、画像上で四角形を移動させることができます (4 方向矢印がマウスポインタの代わりになります)。
ボックスの外側をクリックすると、新しいボックスを描くことができます。
ドロップダウンメニューで [アスペクト比]、[無制約] を選択した場合、[Shift} キーを押すと比率を保持できます。
そこから、定義済みのアスペクト比を選択し、独自の値を入力したり、グリッドオーバーレイを表示または非表示にしたり、ツールをリセットして閉じることができます。 手動でクロップすると、ピクセル単位の寸法がフレームの右下隅に表示されます。

クロップツールを使っている場合は、コマンドバーが画像の下に表示されます。 ここではアスペクト比を設定したり、罫線を表示/ 非表示にしたり、クロップをリセットしたり、ツールを閉じることができます。
[Enter]キーを押して補正を適用してツールを閉じるか、[Esc] キーを押してクロップ設定をリセットしてツールを閉じることができます。
カスタム比率

カスタム比率を使うと、例えば Web での公開や出版物で使用する形式に合わせたり、写真ラボが提案するサイズで現像したりする用にクロップできます。 その場合、公開後に目にするのとまったく同じ画像を確認できるため、最終出力に驚くことはありません。 ここでは、21 x 9 のパノラマ比率を使用します。

カスタム比率を適用するには、以下の手順で適用します。
- クロップサブパレットまたはツールバーで、アスペクト比メニューをクリックします。
- 幅と高さの 2 つの値を「X」または「/」で区切って入力し (例:21×9、21/9 など)、[Enter] キーを押して確定します。
- 入力した比率に応じて、クロップの罫線が表示されます(値は比率メニューに表示されます)。 公開または現像されるそのままの状態を確認しながら、画像のフレーミングや構成を調整できます。
カスタム比率を削除するには(PC):
- [比率] メニューを開きます。 [カスタム比率を入力] セクションで削除する比率の上にマウスを置きます。
- 比率がハイライトされ、右側にゴミ箱が表示されます。 ゴミ箱アイコンをクリックすると、比率が削除されます。 (カスタム比率以外の比率は削除できませんのでご注意ください。)
カスタム比率を削除するには(Mac):
- [比率] メニューを開き、[カスタム比率をクリア] を選択します。 (注: すべてのカスタム比率が削除されます。)
検索条件を使用する
カスタム比率が既存の比率に対応している場合、後者の値が自動的に選択されて表示されます(例:75×50 の印刷 = 3×2 または 21×9 = 7×3)。
現実的でない比率や一貫性のない比率を入力した場合、DxO PhotoLab は受け入れられる比率の上限を表示します。
数値には小数点を使用することができます (例: 22.5×5)。小数点はドット (Mac、PC) またはカンマ (Mac) を使用することができます。
カスタム比率は、必要な数だけ無制限に保存できます。
ディストーション

ディストーション補正について
光学的な形の歪みは、ピンクッション歪み、たる型歪み、もしくはそれら両方の組み合わせで発生します。 どの場合も、DxO のラボによるレンズの分析測定データに基づいて補正することができます。 直線を撮影すれば画像内でも直線として表示させることが可能です。


[補正]ドロップダウンメニューでは、DxO モジュールによる自動補正または手動補正を選択できます。 DxO モジュールが存在しない場合、手動補正のみ利用できます。
[強さ] スライダは、0 ~ 100 の補正範囲で調整できます。 デフォルト設定は 100%で、エッジ付近の大切なディテールのクロッピングを防ぐためや、わざと効果を狙うなどの特別な理由がない限り、デフォルトのままにしておくことをお勧めします。
ディストーションの自動補正
撮影に使用した機材が DxO モジュールでサポートされている場合、DxO PhotoLab は自動的にディストーション補正を実行します。
ディストーションの手動補正
撮影に使用した機材が DxO モジュールでサポートされていない場合や、DxO モジュールがお使いのコンピュータにインストールされていない、もしくは読み込まれていない場合、あるいはクリエイティブ上の理由がある場合は、ドロップダウンメニューで[カスタム]を選択してください。 いずれの場合でも、まずたる型、糸巻き型、またはフィッシュアイ (魚眼レンズ) など、修正したい歪みの種類を選択します。
ディストーションを手動で補正するには、グリッドを使います。
魚眼レンズを超広角レンズに変更
魚眼レンズで撮影した画像は、カメラ/魚眼レンズの組み合わせが DxO モジュールによってサポートされている場合、円形の歪曲を解消し、超広角スタイルの写真に自動変換できます。 撮影に使用した機材を DxO 光学モジュールがサポートしている場合は自動で実行され、そうでない場合は手動で実行できます。ディストーションのタイプには [魚眼レンズ] を選択し、[強さ] スライダを使って 手動で調整します。
魚眼レンズ補正ツールを使っている場合、[画像比率維持] のチェックボックスのチェックを外します。これにより、相当量のフィールドアングルを回復できます。
画像に制限
ディストーションを補正すると、常に一定量のクロップが行われます。 DxO PhotoLab では [画像に制限] のチェックボックスにチェックマークが入っており、既定でクロップ済みの画像を表示します。 ディストーション補正を行ったために失われたエッジの黒い部分を常に表示したい場合、このチェックマークを外します。
画像比率維持
通常、ディストーション補正を実行すると画像のエッジがクロップされ、画像のアスペクト比 (幅と高さの比率) が変更されます。 アスペクト比を重要な要素として保存したい場合、パレットの左下にあるチェックボックスにチェックを入れます。 利用できる画像を広く取るために、パレットの一番下にある画像比率維持のチェックを外してみることもできます。 このチェックボックスのチェックをはずすと、画像比率は保持されませんが、クロップのリスクは最小になります。
パース補正ツール (ELITE 版)
建築写真では、撮影者が建物の正面にいる場合、あおりの角度や俯瞰でフレーミングせざるを得ない場合があります。 両方のケースにおいて、消失ライン効果のために被写体がゆがみ、その現象は画像の周縁部に行くほど強くなります。
パース補正では、垂直方向の平行や水平方向の平行の補正、長方形を強制した補正や、8 つのポイントを使って各サイドが完全に独立した方法での補正を実行するツールを使用できます。
パース補正は画像を大きくクロップする場合があります。極端な角度などは撮影時に避けるようにしましょう。 また、パース補正やクロップを行っても被写体の周りに十分なスペースが残るように、接写しすぎないようにしてください。
インターフェイス
パース補正ツールはジオメトリパレットにあり、以下の項目があります。
- 上部ツールバーのボタン
- パース補正サブパレット
- 画像の下の下部ツールバー
- コントロールライン
- 失われる部分と自動クロップ

上部ツールバーのボタンを使うと、さまざまなパース補正モードを有効にできます。
- 平行を強制 (垂直または水平)
- 長方形を強制
- 8 ポイント

パース補正サブパレットには、以下の項目があります。
- 各パース補正モードのボタン
- [パース補正前の画像を復元する] キャンセルボタン
- 自動モードのマジックワンド (さまざまな自動モードは [オプション] にあります)
- [強さ] スライダ (初期設定では「100」)。値を小さくすると、消失効果を適用し、補正をさらに自然にできます。
- [+] (Mac) または [オプション表示] (PC) をクリックすると、オプション設定セクションが表示されます。
- [上 / 下]、[左 / 右]、[水平 / 垂直比率] スライダでは、水平軸または垂直軸を軸に、画像を広げたり縮めたりできます。
- [自動補正] モードでは、垂直&水平、垂直のみ、水平のみから選択できます。

下部ツールバーでは、以下の機能を利用できます。
- 基準線の色: 青色 (初期設定の色) の正方形をクリックすると、基準線の色を変更できます。
- リセット: 実行中のパース補正を削除します。
- 適用: 基準線を配置した後で、クロップを適用します。
- 閉じる: パース補正のクロップを確定し、自動クロップを実行してツールを閉じます。

参照線
パース補正ツールでは参照ラインを使用します。「平行を強制」モードでは 2 本、「長方形を強制」モードでは互いに接続された 4 本、「8 点」モードでは接続されていない 4 本の線を使用します。 各参照ラインは以下のように表示されます。
- 青い実線 (初期設定では青。色は下部ツールバーで変更できます) が円形まで延び、円形の後は点線が続きます。実線は、画像の参照直線に配置します。
- 実線の両端には 2 つの円形があり、画像で参照直線の端に配置します。
参照ラインはマウスで移動できます。
- 実線部分をホールドすると (マウスカーソルがハンドツールに変わります)、画像内のあらゆる場所に移動できます。
- 円形をホールドすると、あらゆる方向や角度に動かすことができます。
- コントロールラインの軸で円形を動かすと、長さを変えることができます。
- [長方形を強制] モードでは、円形を頂点にしてコントロールラインがつながっています。円形を動かすと、水平と垂直の 2 本のコントロールラインを同時に動かすことができます。
- [8 ポイント] モードでは、4 本のコントロールラインが完全に独立しており、それぞれを自由に動かすことができます。
- [Cmd] (Mac) または [Ctrl] (PC) キーを押しながらコントロールラインを動かしたり変更したりすると、補正がすぐに適用されます。
マウスカーソルを画像に置くと表示される [+] ポインターを使うと、新しいコントロールラインを引くことができます。
失われる部分とクロップ
一般的に、パース補正は画像のジオメトリを変更するため、画像が歪むことになります。補正の程度によって歪みが目につく度合いは変わりますが、クロップが必要になります。 失われる部分とは、クロップで失われる画像の一部で、画像の周辺で黒いゾーンで表示されます。
[閉じる] ボタンを使って補正を確定すると、画像は自動的にクロップされ、失われる部分を考慮しながら、画像の面積を最大限に確保します。 もちろん、クロップツール (ジオメトリパレット) を使って後からクロップを変更できます。
パース歪みを補正
自動補正


参照できる水平の要素と垂直の要素が画像に十分に含まれている場合、自動モードを使うことができます。必要な場合には手動で結果を調整できます。
使い方は以下の通りです。
- ジオメトリパレットで [オプションを表示] を開くと、[自動補正] が表示されます。3 つのモードのいずれかを選択します (初期設定は垂直&水平)。
- マジックワンドをクリックします。
- この場合、補正は自動適用されるため、確定する必要はありません。 補正を実行したら、次の画像または別のツールに移動できます。
平行を強制

このモードでは、水平または垂直方向で消失点がはっきりしている建物のようなシンプルなケースを補正できます。
- パース補正サブパレットで、[平行を強制] ボタンをクリックします。
- 画像に 2 本の垂直線が表示されます。
- 画像の参照ポイントとなる水平または垂直の要素 (可能であれば同じ平面にあるもの) にコントロールラインを配置します。
- コントロールラインの位置、サイズ、角度を調整します。
- [適用] をクリックして、結果を確認します。
- 補正を行った後で、建物が上に向けて広がっているように見える場合、強さスライダの値を小さく設定すると、より自然に見えます (「75」はほどよい妥協値です)。
- [閉じる] をクリックして、確定します (画像は自動的にクロップされます)。

長方形を強制

このモードでは 4 本のコントロールラインがお互いにつながっているため、真正面から撮影できず、ほぼ同じ平面にある絵画、窓、ドアなどのような被写体の直角を簡単に補正できます。
- パース補正サブパレットで、[長方形を強制] ボタンをクリックします。
- お互いにつながった 4 本のコントロールラインが画像に表示されます。
- 被写体のそれぞれの隅に円形を配置し、画像の参照直線を使ってコントロールラインの位置や傾きを調整します。
- [適用] をクリックして、結果を確認します。
- [閉じる] をクリックして、確定します (画像は自動的にクロップされます)。
8 ポイント

[8 ポイント] モードは [長方形を強制] モードと同じように機能します。ただし、4 本のラインはそれぞれ独立しているため、コントロールラインを好きな場所に動かすことができます。特に参照ラインが画像内の違う平面や遠い場所にある場合に便利です。
- パース補正サブパレットで、[8 ポイント] ボタンをクリックします。
- それぞれ独立した 4 本のコントロールラインが画像に表示されます。
- 画像の参照ライン上にコントロールラインを動かし、角度やサイズを調整します。
- [適用] をクリックして、結果を確認します。
- [閉じる] をクリックして、確定します (画像は自動的にクロップされます)。
オプションのスライダ

パース歪みを補正する場合、画像や撮影時の状況に応じて、方向や歪みの問題が発生したり、画像の自然さが失われたりする場合があります。 以下の 3 つのスライダを使うと、これらの問題を補完して、微細な設定を適用できます。
- 上 / 下スライダを使うと、画像の中心を通る水平軸を軸にして画像が調整されます。 画像は前方向または後ろ方向に動きます。
- 左右スライダを使うと、画像の中心を通る垂直軸を軸にして画像が調整されます。 スライダを左に動かすと、画像の左端が前方向に動き、右端が後ろ方向に遠ざかります (右に動かした場合は、その反対)。
- 水平 / 垂直比率スライダを左に動かすと、画像が垂直方向に潰され、左端と右端がクロップされます。 スライダを右方向に動かすと、画像が垂直方向に引き伸ばされ、上下がクロップされます。
部分調整
DxO PhotoLab の部分調整では、画像の特定の部分や要素に直接作業を行うことが可能です。精密なレタッチを必要とする場合にも、ちょっとした強調を必要とする場合にも対応できます。 空のインパクトを強化する、逆光の被写体を明るくする、細部のシャープ化や小さなエリアのノイズやカラー削減など、可能性は無限大です。 ブラシ、コントロールポイント、グラデーションフィルタ、様々なマスキングツール、さらには AI マスクを使うことで、比類のない精度と柔軟性を持つ幅広いツールを手に入れることができます。 そしてもちろん、それらを組み合わせて編集をさらに進化させることができます。

部分調整へのアクセス
DxO PhotoLab には、部分調整にアクセスするための2つの方法があります:
- パネル右上のツールカテゴリーボタンの隣にある部分調整ボタンをクリックします。 このビューモードでは、パネル内には部分調整ツールのみが表示されます。
- もしくは、部分調整パレットに直接アクセスします—この場合、他のパレットもすべて表示されたままなので、必要であればそれらを微調整できます。
ローカル調整ツールをアクティブにするには、そのボタンをクリックするだけです。 パネルやパレットのどちらを使用しても、ローカルで利用可能なマスクリスト、マスクオプション、補正ツールがセクションごとにまとめられています。

- ローカル調整ツール(左から右へ):
- AI マスク
- コントロール ポイント
- コントロールライン
- 段階フィルタ
- 明度マスク ( DxO FilmPack がインストールされており、アクティブな場合のみ)
- 色相マスク
- 自動マスク
- ブラシ/消しゴム
- マスクおよびサブマスクのリスト
- マスクのオプション

補正ツール * (上から下へ):
- 露光
- 選択的トーン補正
- DxO ClearView Plus
- 補正
- ホワイトバランス
- HSL(色相、彩度、輝度)
- ノイズ除去とデモザイキング
- 部分レンズシャープネス最適化
- シャープニング
- ブラー
* これらのツールの完全な説明は、[カスタマイズ] タブの各パレットにある専用のセクションで確認できます。
マスク管理
マスクとサブマスクの基本
ローカル調整ツールを使用することは、画像に対してマスクを適用することを意味します。画像の上に、透明なオーバーレイを重ねるようなものです。 このマスクの形状、サイズ、そしてぼかしは選択したツールによって異なり、その部分の画像に一つまたは複数の補正を適用することができます。
これがオーバーレイのたとえ話は終わりです。実際の補正は画像の一部に局所的に適用され、マスクで隠されていない部分と自然に馴染みます。
新しいマスクを作成すると、現在選択されている部分調整ツールに応じたサブマスクが必ず1つ以上含まれます 例えば、ブラシをアクティブにして画像に適用すると、リストには「マスク 1」が作成され、その中にブラシサブマスクが含まれます。 同じマスクにグラデーションフィルターを追加すると、「マスク 1」の下に別のサブマスクとして表示されます。
マスクはいつでも編集できます。補正の前でも後でも、たとえ他のツールや作業に切り替えていても、DxO PhotoLab なら自由に編集が可能です。 サブマスク 通常のマスクと同じように動作しますが、階層構造になっており、一つのマスクが複数のサブマスクを含むことができます。 これにより、個別のツールや補正ごとにマスクを重ねることなく、同じ画像エリアで複数の部分調整ツールを組み合わせることができます。必要に応じて、個別にマスクを作成することも可能です。 サブマスクを使うことで、より高度な制御と柔軟な調整が可能になります。
マスクおよびサブマスクのリスト
マスク またはサブマスクを作成すると、それぞれ専用のリストセクションに表示されます。作成日順に並んでおり、最新のものが常に一番上に表示されます。

マスクおよびサブマスク管理セクションに含まれるもの:
- マスクとサブマスクのリスト
- マスク内のサブマスクリストを展開・折りたたむためのシェブロンアイコン
- マスクリスト内を移動するためのスクロールバー
- 選択したマスクおよび関連する補正を一時的に非表示にするアイコンとボタン
- 新しいマスクまたはサブマスクを作成する
- 選択したマスクまたはサブマスクと、それに関連する補正*を複製する
- マスクを反転:選択したマスクまたはサブマスクとその補正を、画像の反対側(マスクが配置されている部分以外)に適用します
- シェイプを反転:選択したマスクまたはサブマスクに対する補正効果が非表示になります。スライダの値は変更されずに保持されます*
- 補正のリセット:
- Mac の場合:選択したマスクまたはサブマスクに対する補正をリセットします
- PC の場合:すべてのマスク、サブマスク、および関連する補正をまとめてリセットします
- 選択したマスクまたはサブマスクを削除する*
*これらのコマンドは、マスクまたはサブマスクを右クリックすると表示されるフローティングメニューでも利用できます。
部分調整の共通インターフェイス
専用のパレットやパネルに加え、部分調整はインターフェイス要素や表示モードのセットを共有します。ただし、Mac と PC では見た目が異なる場合があります。 それぞれの部分調整ツールに特有のインターフェイスは、以下のセクションで説明されています。
部分調整ツールをアクティブにすると、システムに応じて利用可能なツールとオプションが表示されます。
下部ツールバー(Mac)

- モード:部分調整ツールを有効にしたときに、選択したツールによって異なるモードボタンが表示されます(ここでは AI マスク)。
- クロップした領域を表示する:有効にすると、クロップされた画像の部分が表示されます。 クロッピングはエクスポートされた画像にのみ影響し、元のファイルには影響しない点にご留意ください。
- マスクを表示する:部分調整マスクおよびサブマスクを示す、カラーオーバーレイの可視性を切り替えます。 マスク表示がオフの場合でも、マスクマーカー上にカーソルを移動すると、マスクをプレビューできます。
- マスク表示モード:カラーマスクと白黒マスクを選択可能です。 白黒モードでは、マスクとサブマスクが白く表示され、それ以外の部分は黒くなります。これにより、マスクのサイズや位置、精度を正確に確認できます。
- マスクの色:デフォルトではカラーマスクが赤に設定されています。 マスクの色を変更するには、カラーボックスをクリックして macOS のカラーピッカーを開き、そこで別の色を選択してください。
- リセット:このボタンをクリックすると、すべてのマスク、サブマスク、および関連する補正が一括して削除されます。 リストもクリアされます。 間違えた場合は、編集 > 部分調整を元に戻す(cmd+Z)を使用して、部分調整を即座に復元できます。
- 閉じる:部分調整パネルを閉じます。 マスクは表示されなくなりますが、補正は画像に残ります。 後で作業を再開する場合や別の画像に切り替える場合、または DxO PhotoLab を終了する場合でも、ローカル調整を再度有効にするだけで作業を継続できます。
- “?” ヘルプアイコン:
ビューアーの右下にある?マークをクリックすると、現在アクティブな部分調整ツールのキーボードショートカットがビジュアルリストとして表示されます。
上部ツールバー(PC)

- アクティブツールアイコン:
このアイコンを使用すると、ツールのオプションを表示または非表示にできます。 - モード:部分調整ツールを有効にしたときに、選択したツールによって異なるモードボタンが表示されます(ここでは AI マスク)。
- クロップした領域を表示する:
チェックすると、クロップ時に削除された画像の部分が表示されます。 クロッピングはエクスポートされた画像にだけ反映され、元の画像は変更されないことに留意してください。 - マスク表示モード:カラーマスクと白黒マスクを選択可能です。 白黒モードでは、マスクとサブマスクが白く表示され、それ以外の部分は黒くなります。これにより、マスクのサイズや位置、精度を正確に確認できます。
- カラーマスク / 白黒マスク: 小さな矢印をクリックすると、初期設定のカラーマスクと白黒マスクが切り替わります。 白黒モードでは、マスクとサブマスクが白く表示され、画像のその他の部分は黒くなります。 これは、マスクの範囲や配置、選択の正確さを明確に確認するのに非常に便利です。
- マスクの色:
デフォルトでは、マスクの色は赤です。 色を変更するには、カラースクエアをクリックして Windows のカラーピッカーを開き、別の色を選択します。 - “?” ヘルプアイコン:
ビューアーの右下にある?マークをクリックすると、現在アクティブな部分調整ツールのキーボードショートカットがビジュアルリストとして表示されます。
Windowsでは、パレットに移動し、アクティブツールのボタンを再度クリックして部分調整を終了します。
選択ポイント(マスクアイコン)
画像に部分調整マスクまたはサブマスクを適用すると、選択ポイントが表示されます。これは、選択したツールやそのステータス(アクティブ、非アクティブ、反転など)に応じて異なる形をとる小さなマーカーです。

選択ポイントの種類:
- 丸い選択ポイント(黒地に青い枠線):中央にアクティブサブマスクのアイコンが表示されている選択状態
- 丸い選択ポイント(半透明の黒地に白い枠線):非アクティブなサブマスク
- 丸い選択ポイント + 白地に黒い四角形:反転サブマスク
- 丸い選択ポイント + 黒い中心を持つ2つの重なり合う四角形:サブマスクとシェイプの両方が反転(交差)
- 丸い選択ポイント + マイナス記号のボックス:反転シェイプ
- 黒い四角形の選択ポイント(青い枠線):サブマスクを含むアクティブマスク(反転時も同じ外観)
- 四角形の選択ポイント(半透明の黒地に白い枠線): サブマスクを含む非アクティブマスク
- 丸いまたは四角形の選択ポイント + 斜線入りの目アイコン:マスク表示オフ
- ツール別選択ポイント(左から右):
- AI 選択
- AI エリア
- AI 定義済みマスク
- コントロール ポイント
- コントロールライン
- 段階フィルタ
- 明度マスク
- 色相マスク
- 自動マスク
- ブラシ/消しゴム
マウス操作で、画像内のマスクとサブマスクの選択ポイントを自由に移動させることができます。
非表示/表示
カラーまたは白黒オーバーレイのいずれの場合でも、以下の方法でマスク表示をオンまたはオフに切り替えられます。
- ローカル調整パネルまたはパレットの、画像内またはマスク名の上にある選択ポイントにカーソルを合わせます。
- サブマスクを含むマスクの選択ポイントにカーソルを合わせると、すべてのオーバーレイが表示されます。
- サブマスクの選択ポイントにカーソルを合わせると、そのオーバーレイのみが表示されます。
- マスクまたはサブマスクが非表示(目を閉じた状態)でも、カーソルを合わせると表示されます。
- マウスを画像エリアに移動させるとマスクが表示され、マウスをその場所から離すと色付きオーバーレイは消えます。
- 最後に、画像下部のツールバーで「マスクを表示」をチェックまたはチェックを外すことができます。
- マスクと関連する補正の可視性を切り替えるには、(部分調整パネルまたはパレット内の)マスクリストで、マスク名の右側にマウスを移動し、斜線の入った目のアイコンをクリックしてください。 リストのすぐ下にある目のボタンをクリックすることもできます。 斜線の引かれた目をクリックして表示を再度有効にするまで、マスクとその補正は非表示のままです。画像や選択ポイントの上にマウスを移動しても同様で、斜線の引かれた目が表示されます。
- すべての部分調整マスクとその補正を一時的に無効にするには、部分調整パネルまたはパレットのスイッチをクリックします。 もう一度クリックすると、再び有効になります。
クロップした領域を表示する

クロップ後も、元画像を完全に表示できるオプションです。 これは、目に見えないクロップ外に部分調整マスクを配置する場合や、一部の調整で使えるスポイトツールを使用する場合に便利です。 有効にする方法:
- Mac:下部ツールバーの クロップした領域を表示する をチェックします。
- PC:右上のフローティングボックスで クロップした領域を表示する をチェックします(画像にマウスを合わせて表示させます)。
クロップ外の領域は半透明のダークオーバーレイで表示されます。
比較する


部分調整前後の画像を比較することで、編集による効果を確認し、さらなる調整が必要かを判断できます。
- 部分調整をアクティブにする必要があります。
- 上部ツールバーで 比較 ボタン横の矢印をクリックし、ドロップダウンメニューから 部分調整修正以外のすべての修正 を選択します。
- 比較 ボタンをクリックして離すと、部分調整ありとなしの画像を切り替えられます。
- 比較モードを無効にするには、他のオプションを選択するだけです。
不透明度


不透明度 スライダを使用して、部分調整の効果の強さを調整できます。 初期設定では100に設定されており、補正が完全に適用されます。 50に設定すると、効果が半分に弱まります。
これにより、どの設定を変更すればよいかを推測する必要がなくなり、強すぎる調整を簡単に抑えることができます。
マスクの選択性(コントロールポイントとコントロールライン)


選択性スライダ で、コントロールポイント/ラインの適用範囲におけるマスクの色差許容度を調整できます。 これにより、色相や明るさの違いが補正にどのように反映されるかを細かく調整できます。 利用可能なスライダは以下の2つです。
- 色相:色の変動範囲をコントロールします(既定の設定:50%)。
- 明度:明るさの変動範囲をコントロールします(既定の設定: 50%)。
Typ:白黒マスクビューは、選択性スライダがマスクにどのように影響するかを確認するのに理想的です。
拡散スライダもありますが、コントロールポイントのみで利用可能です。 その動作については、後ほどコントロールポイントのセクションで詳しくご説明します。
複製する


マスクやサブマスクを複製すると、同じ補正内容の新しいマスクをすばやく作成できます。 2 つのオプションがあります。
- リスト内のマスクやサブマスクを右クリックし、コンテキストメニューから マスクの複製 を選択します。
- リスト内のマスクやサブマスクを選択し、リスト下の マスクの複製 ボタンをクリックします。


複製されたマスクやサブマスクは、元画像の上に表示されます。 移動する場合は、マウスで選択ポイントをクリックしてドラッグするだけです。
マスクやサブマスクは、いくつでも複製できます。
- 複製された マスク には マスク に続けて連番が付けられます(マスク 2、マスク 3 など)。元の名前が変わっていても、このルールは変わりません。
- 複製された サブマスク には、連番なしで 新規 という名前が付けられ、カスタム名は保持されません。
- マスクまたはサブマスクを複製すると、関連するすべての補正と設定が複製されます。
反転
マスクの反転



これはマスクとサブマスクの両方に適用されます。 元のマスキングされた領域に適用されていた補正は、画像の残りの部分に適用され、マスク自体には適用されません。
これは、背景や画像の広い領域を特定の被写体に影響を与えずに暗くするための簡単な例です。
- 段階フィルタを使用して被写体を選択します。
- 露出スライダを使用してその被写体を暗くします。
- マスクリストで、マスクまたはサブマスクを右クリックし、マスクの反転 を選択します。
- 選択された被写体は元の状態に戻ります。
- 画像の残りの部分は露出設定に基づいて暗くなります。
シェイプの反転




これはサブマスクのみに適用されます。 補正スライダが値を保持しても、補正はもう表示されません。
補正からマスクの一部を除外するための実用的な例です。
- AI マスクツールを使ってバックグラウンドを選択します。
- 露出スライダで背景を暗くします。
- 暗くしたくない背景の部分に、サブマスクとしてコントロールポイントを追加します。
- リスト内のコントロールポイントサブマスクを右クリックし、シェイプの反転 を選択します。
- 露出補正はその部分の画像にはもう適用されません。
上記の例は意図的にシンプルで再現しやすく設計しており、マスクの反転がどのように機能するかをよりわかりやすく理解できるようにしています。
交差法
マスクとシェイプの反転を組み合わせて 交差 を作成する3番目の方法があります。 これを使用すると、補正がどのように画像に滑らかにブレンドされるかを調整できます。 風景編集の例として、空用のマスクと地面用のマスクをそれぞれ作成した場合、2つのマスク間の境界部分で補正が不自然に感じられることがあります。








これを解決する方法:
- AIマスクを使って空のマスクを作成します。
- 任意の補正を適用します。
- マスクリストで空のマスクを右クリックし、マスクの複製 を選択します。
- 複製されたマスク(初期設定では「新規」と命名)を右クリックし、マスクの反転 を選択します。
- 同じ複製されたマスクを右クリックし、シェイプの反転 を選択します。これにより、新たに反転されたマスク内でのステップ2の補正を隠します。
- 段階的なフィルタ サブマスクを追加します(技術的にはどのツールでも使用可能ですが、特に風景ではスムーズな遷移が得られるため、段階的なフィルタが理想的です)。
- 画像の底部から上部に向かって段階フィルタを描画すると、非表示の補正が徐々に再現されます。
- フィルタの位置と範囲を調整して、できるだけ自然な仕上がりにします。
名前を変更する


部分調整パネルまたはパレット内のマスクとサブマスクは、使用したツールの名前を持ちます。 自分のワークフローに合わせて、特定の画像部分にどんな補正を施したかを素早く把握できるように、名前は自由に変更できます。
リストのマスクまたはサブマスクの名前をクリックして、新しい名前を入力します。 Enterキーを押して確定する必要はありません。
Windows では、右クリックしてコンテキストメニューから 名前の変更 を選ぶこともできます(またはF2を押します)。
マスク名を変更しても、リスト上の位置は保持されます。
削除する


マスクやサブマスクを削除するには:
- リストから:クリックして選択し、リスト下の マスクの削除 ボタンをクリックします。 マスクやサブマスクを右クリックして、メニューから マスクの削除 を選択することもできます。
- 画像から:選択ポイントをクリックしてアクティブにし、Delete キー(Mac と PC)または Backspace (Mac のみ)を押します。
部分調整ツール
AI マスク
AI マスクはその名の通り、画像内の要素を自動的かつ正確に選択するために人工知能を使用します。 完全に部分調整システムと統合されており、他のすべてのツールと組み合わせて使用できます。

AI マスクの使用方法
Mac ではビューアーの下、PC ではビューアーの上のツールバーに3つの作業モードがあります。



選択:
- 選択を追加:ボタンをクリックした後、選択したい要素にマウスを移動させます。 アルゴリズムがそれを検出し、サブマスクを作成します。 Shift + クリックを使うと選択を追加できます。
- 選択を削除:同じ方法で動作しますが、選択したオブジェクトは保護され、他のツールによる部分調整の影響は受けません。


エリア¹:
- エリアを追加:ツールをアクティブにした後、修正したいオブジェクトまたはエリアを囲む選択ボックスを描きます。
- エリアを保護:同じ方法で機能しますが、選択したエリアは他のツールによる部分調整から除外されます。



定義済みマスク²を追加:
矢印をクリックして定義済みマスクのリストを開きます。 例えば、Skyを選択した場合、アルゴリズムは画像内の空を識別して自動的にサブマスクを作成しようとします。 他の部分調整ツールを使用して、結果を細かく調整(マスクへの追加または削除)できます。 リスト上にカーソルを合わせると、一致するオブジェクトが検出された場合にのみ、マスクがアクティブ状態になります。
利用可能なプリセットマスクには次のものが含まれます。
- 空
- サブジェクト
- 背景
- 人
- 動物
- 花
- 車
- 髪
- 顔
- 洋服
¹ エリアモードを使用する際は、対象を完全に囲むサイズで選択範囲を描くことを忘れないでください。これにより、正確で漏れのない選択が可能になります。
² プリセットマスクモードでは、アルゴリズムが複数の類似オブジェクトを検出できます。 例えば、複数の人物が存在する場合、全員が検出されます。
選択モードに関わらず、AIマスクは適用直後は画像上で粗く表示される場合がありますが、処理が完了すると選択範囲は精緻化されます。




コントロールポイント
これは、画像を部分的に調整する独自ツールです。画像上にコントロールポイントを配置すると、ツールはポイント直下のピクセルの明るさ、コントラスト、色を分析し、ユーザーが定義した半径内で類似する特性を持つすべてのピクセルに補正を適用します。

例えば、コントロールポイントを背景とは異なる色のオブジェクトに配置し、その半径を調整してオブジェクト全体を完全にカバーするようにすると、そのオブジェクトのみに補正が適用され、他の部分には影響が及びません。
画像内に類似した色のオブジェクトが存在し、それが指定された半径の範囲外にある場合、そのオブジェクトには影響を与えません。 しかし、半径内にある場合は同じ補正が適用されます。
コントロールポイントの使い方
コントロールポイントは、半径と直下のピクセル特性に基づいて特定のエリアを部分調整するのに最適です。 半径の外側にあるエリアや、異なるピクセル特性を持つエリアはそのままの状態に保たれます。

コントロールポイントの使用


- 部分調整パレットに移動し、コントロールポイントボタンをクリックします。
- 必要な数のコントロールポイントを自由に追加でき、他の部分ツールやサブマスクと組み合わせて使用可能です。
- コントロールポイントは、複数の箇所に同じ補正を適用するためにリンクできます。 サブマスクがアクティブな状態で、画像を複数回クリックします。 これらのリンクされたポイントは、それぞれの影響範囲を示す十字線として表示されます。 各ポイントの半径は個別に調整できますが、補正はすべてに均等に適用されます。
- 他の補正が必要な場合は、新しいサブマスクを作成する必要があります。
[拡散] スライダ


拡散スライダは部分調整の選択ポイント専用であり、「マスクの選択性」セクションに表示され、色相と輝度のスライダの隣に配置されています。 このスライダを使うと、マスクのエッジの柔らかさ、つまり「ぼかし」の強さを調整できます。 この設定は、デフォルトで拡散の最大値である100に設定されています。 値を小さくすると、エッジがより明確になります。
領域を保護する

ニュートラルコントロールポイントを置いて、画像の一部が他のコントロールポイントからの影響を受けないように保護できます。 これを行うには、Alt(PC) または Option(Mac)を押しながらニュートラルポイントを置きたい場所をクリックします。 専用のニュートラルコントロールポイントボタンは、下のツールバー(Mac)または埋め込み上部ツールバー(PC)にあります。
コントロールライン
コントロールラインは、コントロールポイントと同様に機能し、段階フィルタといくつかの共通の特徴を持ちながら、画像の全幅をカバーできるという利点があります。 単一のポイントからピクセルを解析する代わりに、サブマスク内のどこにでも移動できるスポイトを使って、補正を適用したい画像の部分を選択できます。
例としては、雲のある青空の編集が考えられます。 均一な補正を実現するには、コントロールポイントを複数配置し、それらが重なり合い、かつグループ化されていることを確認する必要があります。 コントロールラインを使用すると、空全体をカバーでき、参照スポイトで青色をサンプリングすることで、その空の部分のみに均一な補正を適用することが可能です。
コントロールラインの使用


部分調整パレットに移動し、コントロールラインボタンをクリックします。 必要な数だけコントロールラインを適用し、他の部分調整ツールと組み合わせて使うことが可能です。
マウスカーソルが「+」になり、調整したい画像部分の上にコントロールラインを描きます。 その線は2本の破線の間に表示されます。 下の破線を傾けたり移動させたりすることで、影響範囲を拡大したり縮小したりできます。
その後、スポイトを使って参照ピクセルを選択します。これにより、補正を適用するピクセルのタイプが指定されます。 その後、必要に応じて補正ツールを使用します。
コントロールラインとスポイトの移動

その選択ポイントをドラッグすることでコントロールラインを動かせます。
スポイトを独立して移動させるには(別の場所に置いた後でも)、Ctrl (Windows) または Cmd (Mac) を押しながらドラッグします。
領域の保護
コントロールポイントと同様に、他のラインが補正をかけないようにするためのニュートラルコントロールラインを追加できます。
これを行うには:
- Alt(PC)または Option(Mac) を押してニュートラルラインを置きます。
- 保護したい領域を横切るようにラインを引きます。
- スポイトを使って参照ゾーンをサンプリングします。
- 行った補正は、保護された領域には影響 しません。
ニュートラルコントロールライン ボタンも下のツールバー(Mac)または埋め込みビューアーの上部にあります(PC)。
段階フィルタ
段階フィルタは、レンズの前に装着する物理フィルタの効果を再現するもので、空が明るく、前景が暗くなりがちな風景写真の露出バランスを整えるためによく使われます。


段階フィルタの使用
部分調整パレットに移動し、段階フィルタボタンをクリックします。 ツールがアクティブになるとすぐに、マウスカーソルが十字線に変わります。 フィルタを描画するには、画像内をクリックしてドラッグします。
段階フィルタには次の要素が含まれています:
- フィルタの出発点を示す、マスクの円を通る実線
- マスクを回転させるためのハンドルを備えた破線の中央線
- 最大強度地点から破線まで、効果が徐々に薄れていく様子を示す半透明のカラーオーバーレイ
段階フィルタの管理
- 画像内のどこにでもフィルタ全体を移動できます
- 破線の上にあるグレーの点をドラッグして、フィルタの傾きを調整できます。
- 破線を移動すると、最大の効果範囲を広げたり縮めたりできます。
- 始点のラインを再配置することで、グラデーションの遷移ゾーンの範囲を調整できます。
- フィルタは、上から下、下から上、横から横、または斜めに描くことができます。
- 破線上のハンドルを掴んでドラッグすることでフィルタを回転させることができます。フィルタは360°まで回転可能です。
段階フィルタへの追加または削除

例えば、空を暗くするために段階フィルタを適用する際に、建物や山など他の要素への影響を避けたい場合があります。 逆に、フィルタが自然に届かない画像の部分に効果を適用したいこともあります。
フィルタのマスクを追加または削除するには、お好みの部分調整ツールを使用できますが、ブラシツールが最も実用的な選択肢です。
- マスクに追加:部分調整パレットに移動し、ブラシツールを選択して、含めたい場所にペイントします。
- マスクから削除: 消しゴム ツールを選択し、フィルタの効果から除外する部分にペイントします。
明度マスク(DxO FilmPack がインストールされている場合)
明度マスクは、画像内の特定の明度範囲に基づいて補正を適用できるだけでなく、特に滑らかな遷移処理において、非常にきめ細かな制御を可能にします。 部分調整パレットで明度マスクボタンをクリックしてマスクを有効にした後、スポイトを使って画像の任意の場所でクリックし、明度マスクを作成します。




明度範囲の選択
ターゲットの明度範囲を定義するためのいくつかのツールがあります:
- スポイト:画像をクリックしてスポットをサンプリングします。 選択ポイントが表示され、台形が対応する明度範囲を示します。 必要に応じて何度でもサンプルできます。 画像上で選択ポイントを動かすと、サンプリングされたエリアとそれに対応する範囲が自動的に更新されます。
- 11の輝度ゾーン: 0から10のスケール内で、番号が付いたブロックをクリックすることで明るさの範囲をすばやく選択できます。最も暗いのが0、最も明るいのが10で、中間トーンはおよそ5のあたりに位置します。
- 台形:現在選択されている範囲が表示されるだけでなく、台形をスケールに沿って移動させることで、選択された輝度エリアを調整できます。







どの方法でも、以下のツールを使って範囲を部分調整できます:
- 黒のハンドル と 白のハンドルが台形の上にあり、それぞれ対応する点線と共に選択された輝度範囲の下限(シャドウ)と上限(ハイライト)を示します。 現在の値(0 から 255 まで)が上部の入力フィールドに表示されます。 ハンドルをクリックしてドラッグするか、フィールドに直接数値を入力して調整することができます。
- 台形の下にあるハンドルは、選択された範囲と画像の残りの部分の間の遷移ゾーン (フォールオフ) を制御します。 点線から遠ざかるほど遷移がより滑らかになり、点線に近づくほどシャープになります。 下の入力フィールドでこれらの値を手動で設定することもでき、設定可能な範囲は0から255までです。
Alt (PC)または Option(Mac)を押すと、各ペアハンドル(輝度範囲ハンドルまたは減衰ハンドルの両方)を移動できます。


台形の位置、幅、そして遷移ゾーンを調整することで、画像内の特定の輝度範囲を個別に、高精度に補正できます。


色相マスク
色相マスクツールでは、色相の範囲に基づいて補正することができ、遷移ゾーンを含めて非常に細かく調整できます。


色相範囲の選択色相マスクツールには次の要素が含まれます:
- 色相チャンネル:
色相レンジをすばやく選択できる8つの定義済み色相チャンネルが用意されており、それぞれの台形を使ってさらに細かく調整することが可能です。- 赤
- オレンジ
- 黄
- 緑
- シアン
- 青
- 紫
- マゼンタ
- 色相スポイト:
色相マスクツールがアクティブになると、マウスポインターは画像上に重なった際にスポイトに変わります。 画像をクリックして色相レンジを選択します。 必要に応じて何度でもクリックしてサンプリングできます。 色相レンジが選択されると、それは台形に表示され、画像には選択ポイント²で示されます。 - 台形:
選択した色相範囲を表示するだけでなく、選択範囲を調整するために台形をスケールに沿って移動することもできます。










色相選択を細かく行うために、以下の要素を活用できます:
- 台形の上の黒いハンドルと対応する点線が、選択した色相範囲の限界を定義します。 色相の値は0から360¹で、上部の2つの入力欄に表示されます。 これらの値は、ハンドル操作や直接入力で調整可能です。
- 台形の下の灰色のハンドルは、範囲の両端における色相の遷移ゾーンを表します。
- これらを点線から遠ざけると、遷移領域が広がり、より柔らかな効果が得られます。
- 近づけると、遷移がシャープになります。
下部の2つのフィールドに正確な値を入力することもできます(範囲:0から360³)。
Alt(PC)またはOption(Mac)を押すと、それぞれのハンドルのペア(色相範囲ハンドルまたは減衰ハンドル)を移動できます。
選択した色相範囲がカラースケールの両端にある場合、視認性を高めるためにスケール自体を移動できます。
台形³の位置と幅、その移行ゾーンを調整することで、部分調整スライダを使って狙った画像エリアを明るくしたり、暗くしたり、彩度を上げたりするための、非常に正確な色範囲の選択が可能になります。


¹0~360の範囲は、主要な色とその補色を円環上に表現するカラーホイールに直接対応しており、これは DxO PhotoLab の HSL ツールでも見ることができます。
²画像内で色相マスクのディスクを移動させると、マスク、台形、値が自動的に更新されます。
³台形を移動すると、画像内の選択ポイントも、選択した色相範囲に合わせて再配置されます。



自動マスク


オートマスクを使用すると、特定の画像領域を正確に選択して補正を適用でき、境界線を越えて影響が及ぶことはありません。画像の輝度、コントラスト、色の違いに基づいて境界を自動的に検出します。 これはブラシツールと非常に似ていますが、エッジ検出機能があります。 線からはみ出した場合も、補正は検出された輪郭内のみに適用されます。


オートマスクの使用
有効にすると、オートマスクは「+」が中央にある、色付きの円として表示されます (デフォルトのマスクカラーに応じて)。
- 補正したい領域またはオブジェクトの上にペイントします。 シングルクリックで、ストロークを少しずつ重ねていくこともできます。
- たとえオブジェクトの外側にはみ出しても、補正は通常エッジの内側に留まります。
- 例として、オブジェクトの一部がバックグラウンドに溶け込んでいる場合には、Alt(PC)またはOption(Mac)を押しながらクリックして、消しゴムを有効にします。
- 領域にテクスチャがある場合、マスクが完全に適用されない可能性があります。その場合は、もう一度ブラシでなぞってください。
Ctrl(PC)またはCmd(Mac)を押しながらマウスホイールをスクロールして、ブラシの直径を調整できます。
オートマスクブラシには、ぼかし (ソフトエッジ) 設定はありません。

ブラシ/消しゴム
ブラシを使って、画像の任意の部分にマウスやポインティングデバイス(タッチパッドやペンタブレットなど)で自由にペイントしながら部分調整を適用できます。 また、消しゴムモードに切り替えて選択範囲を削ることもできます。 汎用ツールとして、逆光の被写体の明るさを調整したり、色を補正したり、ディテールをシャープにしたり、さまざまな用途に使用できます。


ブラシの使い方
ブラシはディスクとして表示されます。 編集したいエリアをクリックしてペイントするだけです。
ブラシまたは消しゴムがアクティブなとき、以下のスライダが表示されます:
- サイズ:Ctrl(PC)またはCmd(Mac)を押しながらマウスホイールをスクロールしてブラシの直径を調整します。
- ぼかし:Shift を押しながらスクロールしてエッジの柔らかさを調整します。 上にスクロールするとエッジが硬くなり、下にスクロールすると柔らかくなります。
- 適用比率:ストロークごとに適用される補正量を制御します。
- 100%では、1回のストロークで設定された不透明度に基づいた効果が完全に適用されます。
- 例えば 20% の場合、ストロークごとにエフェクトの全体の 20% が適用され、繰り返すことで効果が徐々に積み重なっていきます。
- 不透明度:ペイントされた領域の最大透明度を定義します。
- 100%では、補正が完全に適用されます。
- 例えば、50%に設定すると、マスクの不透明度は最大でも50%となり、部分調整は半分の強さで適用されます。





消しゴムの使い方

消しゴムはブラシと同じ設定を使用します。 下部(Mac)または上部(PC)ツールバーで選択できます。
ブラシ使用中に Alt(Windows) または Option(Mac) キーを押すと消しゴムツールに切り替わり、不要な領域を消去できます。 カラーマスクオーバーレイを使用すると、削除範囲を正確に把握できます。
ブラシモードに戻るには、Alt/Option キーを離してください。
透かしのパレット
透かしの役割と有用性
DxO PhotoLab では、テキストまたはグラフィック、あるいはその両方の透かし (ウォーターマーク) を画像に埋め込むことができます。 DxO Instant Watermarking ツールでは、透かしを作成したり設定を操作する際に、透かしを画像ですぐにプレビューできます。 また、エクスポートした画像に透かしを埋め込むかどうかを自由に決めることもできます。
透かしには複数の役割があります。
- 画像を保護します。
- 作者、企業または一般的な作品の所有者として、画像の所有権を示すことができます。
- たとえば、Web ギャラリーで展示や発行をする場合に、画像に署名することができます。
適切な方法でテキストや画像が埋め込まれていると (縁際に配置しないようにします)、画像の盗難、不許可の再使用や再発行を妨げることができます。 その一方、透かしが目につきすぎると、画像を見る人の注意がそれたり、画像を見てもらえなくなってしまいます。
透かしに画像を使う場合、レタッチソフトウェアまたはグラフィックデザイナー向けソフトウェアで事前に作成しておく必要があります。 DxO PhotoLab ではロゴや他のグラフィック要素を作成することはできません。
透かしは、メタデータに示される作成者情報や著作権情報に代わるものではありません。そのため、これらの情報を引き続きメタデータのパレットで入力するようにしてください。
透かしのパレット

[Instant Watermarking] パレットは、 [DxO -アドバンス] のスペースで [設定] タブの右側ウインドウの下部に表示されるか、基本ツールパレットのサブパレットとして表示されます。 [Instant Watermarking] パレットは初期設定では無効になっています。 [画像] または [テキスト] のオプションをクリックすると有効になり、選択したオプションごとにツールが表示されます。
透かしを画像に適用すると、ビューアー内でも画像ブラウザのサムネイル内でも、常に透かしが表示されます。 透かしはいつでも変更したり置き換えたりできます。ただし、エクスポートした画像に適用された透かしを変更することはできません*。
* [DNG 形式でエクスポートする (ノイズ除去と光学補正のみを適用)] オプションでエクスポートされた画像には、透かしは適用されません。
透かしの埋め込み


透かしを画像に埋め込むには、以下の手順で行います。
- 対象の画像を [画面に合わせて表示] し、透かしのサイズ、バランス、表示方法をリアルタイムで確認します。
- 透かしのサブパレットで、 [画像] ボタンをクリックして画像オプションを選択します。
- プレビューウインドウで、 [参照] をクリックします。
- ダイアログボックスが開いたら、画像を探して選択します。 [開く] をクリックします。
- プレビューウインドウと写真上で、プレビューウインドウの右下にあるチェッカーボードで選択した場所にロゴが表示されます。 インポートされたファイル名はプレビューウインドウの下に表示されます。
- チェッカーボードの 9 つのマス目のいずれかをクリックすると、画像の中央、上部、下部、左側、右側、隅に透かしの画像を配置できます。
- 中央以外の場所を選択すると、余白スライダが有効になります。たとえば、左側の位置には左余白、左上の位置には左余白と上余白が表示されます。 これらのスライダを使って (初期設定では「0」に設定)、写真内のどこでも好きな位置に透かしを配置できます。
- チェッカーボードの左側にある [透かしを回転する] ボタンでは、クリックするごとに透かしが 90° 回転します。
- [目盛り] スライダで透かし画像のサイズを 1~100 の間で調整します(初期設定は 15)** 。
- [ブレンドモード] オプションでは、透かし画像を写真に埋め込む方法を 7 種類のオプションから選択できます (詳しくは、「テキストを埋め込む」の段落をご覧ください)。
- [不透明度] スライダを使うと、透かし画像の不透明度を変更して写真内での透かしの存在を調整できます。
** 周縁部のクロップや表示レベルの低下を避けるため、十分な解像度とサイズの画像を使用してください。
テキストの埋め込み


テキストは写真に署名をする最もシンプルな方法で、自分の名前や会社名などを埋め込むことができます。 画像やロゴとは違い、テキストの場合は OS に搭載されているフォントを使い、DxO PhotoLab で直接テキストを入力します。
テキストの透かしを画像に埋め込むには、以下の手順で行います。
- 対象の画像を [画面に合わせて表示] し、透かしのサイズ、バランス、表示方法をリアルタイムで確認します。
- 透かしのサブパレットで、 [テキスト] ボタンをクリックしてオプションを選択します。
- [画像 / テキスト] ボタンのすぐ下に表示される入力フィールドをクリックして、テキストを入力します。サブパレットのその他のツールも有効になります。 テキストを入力して、 [Enter] ボタンを押して確定すると、埋め込んだテキストが画像に表示されます。
- 入力フィールドの下にあるドロップダウンメニューから、お好きなフォントを選択します (初期設定は「Arial」です)。
- 初期設定では白になっているフォントの色も変更できます。白い正方形をクイックすると、OS のカラーパネルが表示され、好きな色を選択できます。
- 色を選択する四角の左側にあるメニューでは、フォントのスタイルを変更できます (太字、イタリックなど)。
- チェッカーボードの 9 つのマス目のいずれかをクリックすると、テキストの中央、上部、下部、左側、右側、隅に透かしのテキストを配置できます。
- 中央以外の場所を選択すると、パレットで余白スライダが有効になります。たとえば、左側の位置には左余白、左上の位置には左余白と上余白が表示されます。 これらのスライダを使って (初期設定では「0」に設定)、写真内のどこでも好きな位置にテキストの透かしを配置できます。
- チェッカーボードの左側にある [透かしを回転する] ボタンでは、クリックするごとにテキストが 90° 回転します。
- [目盛り] スライダでテキストのサイズを 1~100 の間で調整します(初期設定は 35) 。
- [ブレンドモード] オプションでは、透かしテキストを画像に埋め込む方法を 7 種類のオプションから選択できます (詳しくは以下をご覧ください)。
- [不透明度] スライダを使うと (初期設定では「100」に設定)、透かしテキストの不透明度を変更して写真内での透かしの存在を調整できます。
文字数には制限はありません。また、使えない文字や互換性のないフォントもありません。
ブレンドモード

色や明るさ、不透明度や背景に応じ、テキストや画像の透かしを写真内に埋め込む方法を調整できます。 ブレンドモードを使用するには、多少の経験が必要になります。結果は透かしの種類、設定、透かしを埋め込む写真に大きく左右されます。 ブレンドモードには 7 種類あります。
- 通常 (初期設定)
- 乗算
- スクリーン
- オーバーレイ
- ソフトライト
- ビビッドライト
- リニアライト
画像とテキストの透かしの埋め込み

透かしツールは柔軟性が高く、画像 (ロゴなど) とテキストの両方を同時に埋め込むこともできます。
- 透かしのサブパレットで [画像] ボタンをクリックし、画像の透かしを埋め込む場合と同じステップに従います。
- 画像が埋め込まれたら、 [テキスト] ボタンをクリックして、テキストの透かしを埋め込む場合と同じステップに従います。
プリセットの作成、適用、管理
複数の種類の透かしを使用したい場合、プリセットとしてサブパレットで好きな数だけ透かしを作成、保存、適用、編集することができます。
プリセットの作成と保存

- 「透かしの埋め込み」または「テキストの埋め込み」の段落のステップに従い、画像またはテキストの透かし、あるいは画像とテキストの透かしを作成します*。
- 下側にあるサブパレットで [プリセットを作成する] をクリックします。
- 表示されるダイアログボックスで明示的な名前を入力し、 [OK] をクリックして確定します。
- サブパレットの上部にあるプリセットリストに透かしの名前が表示されます: これは今、作成したプリセットで、アクティブになっています。
* 画像モードでもテキストモードでも、画像とテキストの両方が考慮され、画像とテキストを含むプリセットを作成できます。 作成可能なプリセット数に上限はありません。
プリセットの適用
- [プリセット] リストで、適用する透かしを選択します。
- 写真に透かしが埋め込まれます。
- サブパレットには、選択した透かしの設定が表示されます。
プリセットの変更
- [プリセット] リストで、変更する透かしを選択します。
- 写真に透かしが埋め込まれます。
- サブパレットには、選択した透かしの設定が表示されます。
- 好きなように調整を変更します。 透かしを最初の設定に戻すには、カーブした矢印をクリックします。
- 透かしの変更を保存するには、 [更新] をクリックします。
- 元の設定の透かしと変更した透かしの両方を保存するには、[プリセットを作成する] をクリックして、新しい名前を入力します。
プリセットの削除
- 透かしのサブパレットの [プリセット] リストで、削除するプリセットを選択します。
- [プリセット] メニューの右側にあるごみ箱のボタンをクリックします。
- 削除を確認するメッセージが表示されたら、 [はい] をクリックします。
- [プリセット] リストから透かしが削除されます。
透かしの適用、透かしを埋め込んだ写真のエクスポートとプリント
1枚または複数の写真への透かしの適用
透かしを作成する際には、ビューアー内でも画像ブラウザでも、写真上にリアルタイムで透かしが表示されます。 複数の写真に同時に透かしを適用するには、対象の写真を画像ブラウザで選択します (複数の写真を選択する場合、ビューアーには1枚目 の写真が表示されます)。
透かしを埋め込んだ1枚または複数の写真のエクスポート

選択するエクスポートのオプション (ハードディスク、別のアプリケーションなど) に関わらず、 透かしが画像に適用されます。ただし、次の場合を除きます。
- [DNG 形式でエクスポートする (ノイズ除去と光学補正のみを適用)] モードを選択した場合
- エクスポートのオプションの [透かし] のセクションの [プリセット] メニューで [透かしなし] を選択した場合
- エクスポートのオプションの [透かし] のセクションで [プリセットで透かしを上書きする] にチェックマークを入れた場合。 この場合、 [プリセット] メニューで選択した他の透かしで上書きできます。
透かしを埋め込んだ写真のプリント
プリントに関しては、以下のような選択肢があります。
- DxO PhotoLab 外でプリントする場合、透かしを適用して画像をエクスポートします。
- DxO PhotoLab 内でプリントする場合、適用された透かしはプリントにも適用されます。
- 透かしを入れて写真をプリントしたくない場合には、事前に [透かし] サブパレットを無効にしてください。

アドバイス
透かしを埋めこむかどうかは、白熱した議論になる場合があります。 透かしは本当に写真や作成者の権利を保護するのでしょうか? 透かしにより、写真の表現が損なわれることはないのでしょうか? 透かしを埋め込むことを決めた場合、以下のアドバイスを参考にしてください。
- 攻撃的、コントラストが強いもの、色が強すぎるロゴやテキストは避けるようにしましょう。このような透かしは見る人の注意を拡散させ、写真の表現を損なう可能性があります。
- 小さめのサイズの透かしを写真の端に配置するようにしましょう。ただし、許可なしで写真を再現されることを防ぐため、あまり端に配置しないようにしましょう。なぜなら、端に近いとクロップして透かしを簡単に削除できるからです。 余白スライダを使って透かしを写真の内側寄りに配置するようにします。可能な場合、クロップが難しくなるであろう隅を選んで配置してください。
- 写真の横長の部分に透かしを埋め込むこともできます。ただし、写真の表現を損なわないように不透明度を低くします。 輝度やコントラストを強めると、簡単に透かしを前面に出すことができるため、透かしはほとんど見えない程度にしておきます。
- テキストに著作権マーク (©) を追加する場合、キーボードから入力するのは難しい場合があります。Mac では [Option] + [g] 、Windows では ASCII コードの [Alt+0168] で入力できます。
[DxO ViewPoint] パレット
DxO ViewPoint パレットについて
– このパレットは DxO ViewPoint がライセンス認証されている場合のみ表示されます。
– プラグインツールの全説明を確認するには、DxO ViewPoint ユーザーガイドを参照してください。 パース補正ツールと ReShape ツールが DxO ViewPoint パレット外にあるため、DxO PhotoLab ユーザーガイドで説明を確認できます。
DxO ViewPoint をインストールすると、[設定] タグに専用パレットが表示され、以下のツールを使用できます。
- ボリューム歪像
- ミニチュア効果
- ReShape Fusion.
- 画像を水平方向または垂直方向に反転
DxO ViewPoint ガイドツールは、Adobe Photoshop および Lightroom Classic 用のプラグインとスタンドアロンプログラムでのみ使用できます。

DxO PhotoLab 6 以降、パース補正ツールを常に利用できるようになったため、DxO ViewPoint プラグインには表示されなくなりました。 パース補正ツールは、PhotoLab のジオメトリパレットで利用できます。
ボリューム歪像を補正する
画像の周縁部に位置する被写体の歪みは、屋内写真、イベント写真、結婚写真などでよく発生するジオメトリ的欠陥です。 これはボリューム歪像と呼ばれ、広角レンズまたは広角ズームレンズを使って静物や人物を撮影したり、集合写真を撮る場合によく発生します。 画像の端に位置する被写体が引き伸ばされてしまいます。 DxO ViewPoint パレットには、これを、水平 / 垂直方向、または対角線方向に補正するツールが用意されています。
利用できる様々なツールについて詳しくは、DxO ViewPoint 各バージョンのユーザーガイドをご覧ください。
ミニチュア効果 (DxO ViewPoint 3 以降)
ミニチュア効果は、画像内のピントの位置をずらして、まるでミニチュアやジオラマの写真を撮ったような印象を風景写真に与えることができます。 この効果は俯瞰で撮った都市写真でより効果的です。 [ミニチュア効果] ツールには、ぼかす部分の位置やその強さに大きな柔軟性があります。
ミニチュア効果を有効にすると画像に 2 段階のブラーが表示されます (4 本の補助線が重なって表示)。実線は画像内でピントの合った部分の境界線になり、点線はピントが合う部分と合わない部分の画像内の上下の境界線になります。 ミニチュア効果は画像内のどの部分にも設定することが可能で、360°回転させることもできます。
ブラーの形と強さは調整することができます。また 2 段階のブラーの位置の対称性とブラーの強さの対称性 (2 段階のブラーに異なるブラーを発生することは可能) は無効にすることもできます。
ReShape Fusion ツール(DxO ViewPoint 5 以降)
ReShape ツールを使うと、形を変えることができるグリッドポイントを使って、画像の複数の要素を変更することができます。 このツールは様々な目的で使用できます。
- 被写体の比率の微調整、均等化、または変更
- ジオメトリ補正の微調整 (パース歪みやボリューム歪像の補正)
- 曲がった直線や水平線の補正
さらに、Reshape Fusionは、形状、ボリューム歪像、水平線などを局所的に調整できるツールを提供しています。さらに、必要に応じて補正の広がりを制御しつつ元のフレーミングを保持します。
水平または垂直方向に反転 (DxO ViewPoint 4 以降)
DxO ViewPoint を有効にすると、DxO PhotoLab に 2 つの反転ツールがインストールされます。
- 水平方向に反転: 画像を水平方向に反転します。
- 垂直方向に反転: 画像を垂直方向に反転します。
これらの操作は、画像メニュー > [方向]、または右クリック > [方向] から行うことができ、 2 つの操作を組み合わせて使うこともできます。操作はリセットも可能です。
DxO PhotoLab 内で DxO ViewPoint を使う場合の相違点
一部のツールと機能は、プラグインモードの DxO ViewPoint でのみ使用できます。
- ジオメトリ補正後に画像で失われる部分は、グレーで表示されます。
- ツールの操作中に直接、補正をプレビューすることができます。プレビューを表示するには、[Ctrl] キー (PC) または [Cmd] キー (Mac) を押し続けます。
- ツールバーを使って画像をズームしたり、画像内を移動したりできます。 ズームした後でスペースバーを押し続けると、一時的にハンドツールを有効にして画像内を移動することもできます。
- パース補正と水平補正ツールを使う際、部分プレビューのルーペが使えません。
- [ミニチュア効果] ツールでは、DxO ViewPoint の様にブラーの強さを画像内でインタラクティブに調整することができません。 この操作をするには、[ミニチュア効果] サブパレットの [ブラー] スライダを使用してください。
- パース補正ツール、ReShape Fusion ツール、ミニチュア効果ツールでは、上部ツールバーに[有効化]ボタンがあります。
- パース補正ツールには、ジオメトリパレットでアクセスできます。
DxO FilmPack のパレット
このパレットは DxO FilmPack プラグインがライセンス認証されている場合のみ表示されます。
DxO FilmPack パレットを使うと、DxO PhotoLab 内で、フィルム効果や DxO FilmPack で提供される機能をシームレスに使用できます。

複数のサブパレットとツールを利用できます。
- フィルタ: レンズフィルタを再現するものです。
- DxO FilmPack 粒状感 (PC) / 粒状感 (Mac): モノクロやカラーの 60 種類以上のフィルムが持つ粒状感を再現できます。
- 微細コントラスト: DxO PhotoLab の [コントラスト] サブパレットに [微細コントラスト] スライダを追加します。
- クリエイティブヴィネット (DxO FilmPack の ELITE 版でのみ利用可能): 画像の周縁部分の光量調整が可能で、画像の中央に視線を集めたい場合に利用される手法です。
- ブラー (DxO FilmPack の ELITE 版でのみ利用可能): ヴィネットを使うと被写体の周りにブラー効果を適用でき、ソフトフォーカスを使うと画像に光の拡散効果を適用できます。
- フレーム (DxO FilmPack の ELITE 版でのみ利用可能): 画像の周辺部分にフレームを付けます。
- テクスチャ (DxO FilmPack の ELITE 版でのみ利用可能): 傷やしわくちゃの紙などのテクスチャを付けます。
- 光漏れ (DxO FilmPack の ELITE 版でのみ利用可能): フィルム現像の際にフィルム上に光が漏れる現象や経年による効果を再現します。
利用できる様々なツールについての詳細はバージョンやエディションに応じて用意されています。DxO FilmPackのユーザーガイドをご覧ください。
タイムマシンは、19 世紀から 2010~2020年代までの写真史を彩った出来事を10年ごとに説明します。 この機能では写真史を確認できるだけでなく、タイムマシンウィンドウを使って提案されるプリセットを直接適用することもできます。
- カラーレンダリングサブパレットで [タイムマシン] ボタンをクリックします。
- ウィンドウの下に表示されるバナーをクリックして、年代を選択します。
- それぞれの年代に、複数のページが表示されます。 ページの移動には、テキストの下の矢印を使います。
- 各説明の下に、対応するレンダリングが表示されます。 レンダリングをクリックすると、そのレンダリングを画像に直接適用できます。
- 適用される設定は元に戻すことができるため、好きなようにレンダリングを変更できます。
- タイムマシンを終了するには、[閉じる] をクリックします。
* タイムマシンのレンダリングは、[設定] タブの右上にある [プリセット] ボタンからも使用できます。
