最終更新 August 12, 2025
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[カスタマイズ] タブについて

[設定] タブには、DxO PhotoLab のすべての編集と修正ツールが含まれています。

この章では、DxO アドバンスワークスペースを使用するときに配置されているすべてのツールについて学びます。

左ペイン

[設定] タブの左ペインには、次のパレット (上から下) が含まれています。

ヒストグラム

RGB histogram
The histogram shows, color by color, how many pixels there are for each level of luminance.
The three color channels (RGB) and the Luminance channel can be displayed separately (Left: PC, right: Mac).
CMYK histogram
This shows the histogram of an image with a CMYK profile, indicating the luminance levels in the Cyan, Magenta, Yellow and Black channels.

ヒストグラムについて

ヒストグラムは、画像を効果的に修正するために、写真の露出がどうなっているかを判断する最も便利な方法です。 簡単に言うと、ヒストグラムは輝度レベルごとのピクセル数を示すグラフです。縦の線が大きいほど、より多くのピクセルがその明るさのレベルにあるということになります。 ヒストグラムを右にシフトすると、画像が明るくなり、 逆に、左にシフトするほど暗くなります ヒストグラムが左から右に広がっている中で、中央に適切なピーク(ミッドトーンに対応) がある場合、露出には広いダイナミックレンジがあり、バランスが取れていると考えられます。

RGB と L チャンネル

DxO PhotoLab のヒストグラムツールは、各カラーチャンネルの明度値を計算し、同じチャート上に重ね合わせて表示していますが、 チャートの右側にあるボタンをクリックして、チャンネルごとに表示することもできます。

画像上にマウスポインタがある場合は、ヒストグラムの形でパレットが表示され、マウスポインタを重ねた領域の特徴を示します。 この小さなゾーンの正確な色はコピーされて正方形の中に拡大表示されます。その横には RGB (レッド、グリーン、ブルー) 値が表示されます。値は 0 ~ 255 です。

CMYK チャンネル

DxO PhotoLab のヒストグラムは CMYK プロファイル (シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック) の画像の各チャンネルの明度値の分布を計算して表示します。 パレットの下部にあるボタン (PC ではヒストグラムの上、Mac ではヒストグラムの下) を使って各チャンネルを個別に表示できます。

クリッピング

輝度レベルがヒストグラムの一番左 (ブラックポイント) または一番右 (ホワイトポイント) を超えていると、黒潰れや白とびを起こします。 この状態、またはこれに近い状態のピクセルは「クリッピング」呼ばれています。 もちろん、画像の極端なゾーンにあるディテールを保持するためにも、このような状況は避けることが望ましいと考えられます。 そのため、DxO PhotoLab のヒストグラムチャートの下に 2 つのツールが用意されています (2 つのアイコンで表示)。

Clipping of low and highlights is visible as false colors

3 色すべてのカラーチャンネルが飽和していて白とびを起こす場所は、画像上で黒く塗りつぶされます。1 色でもカラー情報が 残っている場合は別の色で表示されます。

移動/ズーム

パレットでは、プレビューでマウスを使って移動できる長方形を使用して、ズームインした状態で画像をナビゲートできます。 長方形はビューアーで表示される部分を正確に表し、長方形の動きに表示が追随します。

プロジェクト

プロジェクトパレットは、ソースブラウザ[フォトライブラリ] タブの[プロジェクト] セクションのコピーです。 そこに作成したプロジェクトとプロジェクトグループだけでなく、このパレットで直接新しいプロジェクトやグループを作成でき、それらはフォトライブラリタブにも表示されます。

[フォトライブラリ] タブに頻繁に切り替えずに済むため、編集ワークフローがよりスムーズかつ速くなります。

プロジェクトパレットが提供する機能:

  1. プロジェクトとプロジェクトグループの一覧。
  2. 右クリックメニューでできること:
    • すべて展開:プロジェクトグループとプロジェクトのツリーを展開。
    • すべて折りたたむ:プロジェクトグループとプロジェクトのツリーを折りたたむ。
  3. ソートボタンでプロジェクト画像を次の方法で表示:
    • 名前でソート画像ブラウザがプロジェクト内容をアルファベット順で表示。
    • 最終変更日でソート画像ブラウザが最も最近編集された画像を左に、最も古いものを右に表示。
    • 作成日でソート画像ブラウザが撮影日時を基にプロジェクト内容を表示し、新しい画像が左に、古いものが右に。
  4. + ボタンでは次のことができます*:
    • 画像ブラウザで選択した画像からプロジェクトを作成。
    • プロジェクトグループを作成。

– (マイナス) ボタンで選択したプロジェクトまたはプロジェクトグループをリストから削除。 これにより、[フォトライブラリ] タブのソースブラウザの [プロジェクト] セクションも更新されます。

*プロジェクトの詳細と使い方については、「フォトライブラリタブでの画像とメタデータの管理」の章を参照してください。

履歴

用途と機能

[Advanced History] パレットは [設定] タブの左側のウインドウにあり、画像に対して実行されたすべてのワークステップと補正が表示されます。これには、DxO PhotoLab で画像を開いた日付やデフォルトで適用された自動補正のプリセットも含まれ、時系列の降順に表示されます (直近のステップが一番上)。 これらの情報は、すべて DxO PhotoLab のデータベースにリアルタイムで登録され、ユーザーが操作をする必要はありません。

利用

履歴には様々な利用方法があります。

保存された情報の性質

DxO Advanced History のパレットは、次の情報を保存します。これらの情報はプログラムを閉じる際に保存されます (Macのみ)。

ステップ数を制限する (Mac)

DxO PhotoLab のデータベースに保存される履歴には、プログラムの反応スピードに大きな影響を与える情報量が含まれています。 Mac では、 [詳細プリファレンス] の [詳細プリファレンス] タブの [履歴項目] セクションで、ステップ数を制限できます。 初期設定では、入力数は 100 に設定されています。 利用可能な値は 10~無制限です。

履歴機能を使用する

履歴をさかのぼって比較する

Clicking on the different editing steps.

特定の補正段階での画像の状態を確認するには、Advanced History パレットの内容をスクロールします。特定のステップをクリックすると、その補正段階の状態へと画像が戻り、関連するサブパレットとツールには、その段階で適用されていた設定と値が表示されます。 前後の段階をクリックしたり、特定のツールの異なるステップをさかのぼったりすると、ビューアーでリアルタイムでその段階の画像を確認できます。

履歴の消去(Mac)

履歴の 1 つまたは複数のステップだけを消去することはできません。 なぜなら、各補正はその他の補正に関連して実行されているからです (たとえば、ホワイトバランスを調整してから色の補正している場合、ホワイトバランスのステップを削除しても意味がありません)。

特定の補正を再調整したい場合、対象のツールで調整や値を変更します。 この場合、このアクションが履歴リストの一番上に表示されます。

However, you can erase the whole history.

  1. At the very bottom of the History palette, click on Clear History.
  2. A dialog box will warn you that the operation is irreversible.
  3. After clicking OK, the contents of the palette will be cleared, only one step (“Clear History”) is displayed.

重要: 履歴を削除しても、補正や設定が削除されたり、リセットされることはありません。

もちろん、履歴を削除した後も、新しい補正を画像に適用すると、新たな履歴が保存されます。 その場合、履歴に表示されるステップと値は、このアクションから再スタートします。

プリセットエディタ & プリセット

DxO PhotoLab プリセットについて

The visual presets window

プリセットでは DxO PhotoLab 内の画像に一度にすべての補正を適用できます。 プリセットによく使う補正項目を保存しておくことで、簡単に補正項目を適用することができます。

DxO PhotoLab には大きく 2 種類のプリセットがあります。

DxO PhotoLab で最初に画像を開くと、デフォルトでフルプリセット [DxO スタイル – ナチュラル] が自動的に適用されます。 プリファレンスを開いて、他のプリセットをデフォルトプリセットに設定することもできます。

用意されているプリセットの使用

DxO PhotoLab では 1 + 10 のカテゴリに分類されたフルプリセットが用意されています。

汎用プリセット

汎用プリセットには 6 つのプリセットがあります。

プリファレンスでデフォルトプリセットに別のプリセットを選択できます。 デフォルトプリセットを変更しても、すでに処理済 みの画像には影響しません。

ポートレートと風景

ポートレートと風景のカテゴリには 8 つのプリセットがあります。 ポートレートプリセットの場合はコントラストが抑えられ、肌のトーンに最適になります。 風景プリセットはコントラストや彩度が上がります。

モノクロ

モノクロのカテゴリには、コントラスト表現の異なる 8 種類のプリセットがあります。 このカテゴリにはポートレートや風景に適したプリセットもあります。 またドラマチックな効果を出すプリセットもあります。

雰囲気

雰囲気のカテゴリには、トーニングの異なる 8 種類のプリセットがあります。 このプリセットはカラーやモノクロ両方に適用できます。

ハイダイナミックレンジ (シングルショット HDR)

このカテゴリには、HDR 効果をシミュレートする 4 種類のプリセットがあります。特別なソフトウェアや 32 ビットファイルを使うことなく、トーナルレンジを再配分してダイナミックレンジを広げます。 シングルショットプリセットは、異なる露出の複数の写真を統合する必要はなく、RAW や JPEG ファイルに利用することができます。

スマートフォン

このカテゴリーには、スマートフォンで撮影された画像に対して最適な 2 つのプリセットが用意されています。

DxO FilmPack デザイナーズ – モノクロ/カラー/モノクロフィルム/カラーフィルムおよび DxO FilmPack タイムマシン

DxO FilmPack がインストールされている場合、デザイナーズプリセットを利用できます。デザイナーズプリセットは銀塩写真のレンダリングとグラフィック効果 (フィルタ、調色処理、ヴィネット、テクスチャ、欠陥など) を再現するプリセットで、画像に新次元の芸術的効果をプラスできます。

タイムマシンプリセットは DxO FilmPack 6 以降にインストールされているもので、1827 年から 2019 年までの歴史をタイムマシン機能で確認しながらフィルムレンダリングを適用できます。

デザイナーレンダリング画像は、DxO FilmPack 4 または DxO FilmPack 5 以降で利用可能です。

タイムマシンレンダリングは、DxO FilmPack 6 以降で利用できます。

DxOFilmPack をアクティブ化すると自動的に表示されます (ライセンスが必要です)。

プリセットの適用

あらかじめ用意されているプリセットの適用

画像にプリセットを適用するには、コマンドバーにある [プリセット適用] (PC) または [プリセットを適用する] (Mac) ボタンをクリックします。 [プリセット適用] ウィンドウが表示され、画像に適用できるすべてのプリセットが表示され、適用された結果をプレビューすることができます。

画像ブラウザ内のサムネイル上で右クリックして、コンテキストメニューからプリセットを適用を選択することもできます。 またはプリセットエディタ内のリストから選択することもできます。

プリセットを組み合わせた使用

1 つ以上のプリセットを適用することができます。 両方のプリセットに異なる値が設定がされている場合は、後から適用したプリセットが適用されます。 たとえば、

このルールを使って、部分的な補正のみを行う部分プリセットを作成できます。これは限られた補正数に対し、完全なプリセットの上に適用できます。 補正が部分プリセットに含まれている場合、その補正が適用されます。 部分プリセットで特定の補正が提案されていない場合、基本プリセットで適用された値が維持されます。

現在の設定からフルプリセットを作成

現在の設定からプリセットを作成するには、以下の手順で行います。

  1. 画像に補正設定を適用します。
  2. 補正設定が完了したら、画像ブラウザのサムネイル上で右クリックして、コンテキストメニューから [現在の設定からプリセットを新規作成] を選択します。
  3. フローティングウィンドウにプリセット名を入力して [保存] をクリックします。
  4. コンテキストメニューとプリセットリスト内に新しいプリセットが表示されます。

この方法で作成されたプリセットは、すべての設定が含まれるフルプリセットになります。

プリセットエディタパレット (ELITE 版)

[設定] タブにあるプリセットエディタのパレットで、既存のプリセットを編集してカスタムプリセットを作成したり、変更を新しいプリセットに保存して新しいプリセットを作成・管理したりできます。

プリセットエディタコマンド

PC

[プリセットエディタ] パレットは以下のコマンドが並んでいます。

DxO PhotoLab には一部、ロックされたプリセット(南京錠アイコンでマークされている) を提供しています。これらは、変更したり削除したりできません。

プリセットはいくつでも作成でき、カスタムフォルダに保存したり、他のバージョンの DxO PhotoLab 用に書き出したり、共有することができます。

プリセットエディタ内でプリセットを選択し、[編集モード] ボタンをクリックすれば確認や変更が可能です。関連するパレットが編集モードになります。

Mac

補正パレットの右上にあるプルダウンメニューから、以下のコマンドを選択できます (プリセットエディタ内で、プリセットの上で右ク リックしても同様): 新規プリセット(現在の設定使用)、新規プリセット (補正未設定)、新規プリセットフォルダ、プリセットのコピー、名称変更、削除、適用、編集モード、保存、コピー、キャンセル、インポート (同時に複数のプリセットのインポートも可能)、選択されたプリセットのエクスポート。

既存のプリセットを編集してプリセットを作成する (ELITE 版)

PC と Mac

既存のプリセットを変更して新規プリセットを作成するには、以下の手順で行います。

  1. 変更したいプリセットをクリックします。
  2. [プリセット] パレット (Mac)、 [プリセットエディタ] (PC) パレットで [編集] ボタンをクリックします。 関連するパレットツールが編集モードに変わります (パレットの左側に青い帯が表示されます)。
  3. 補正を行いたくないパレットのチェックを外します。 または保存したい補正設定を変更します。 非表示になっているパレットも開いて設定を行うことができます。
  4. 設定が完了したら、[プリセット] パレット (Mac) または [プリセットエディタ] パレット (PC) の [保存] ボタンをクリックします。
  5. プリセットの作成モードを終了するには、もう一度 [編集モード] ボタンをクリックします。

ロックされた DxO プリセットから変更したい場合は、[プリセット] (Mac) または [プリセットエディタ] (PC) のコマンドバーにある [コピー] ボタンをクリックし、コピーしたプリセットの名前を変更します。

選択したプリセットをキャンセルする場合は、[編集] > [取り消し] を選択するか、キーボードショートカット Ctrl (PC) / Cmd (Mac) + Z を押します。

プリセットフォルダ (ELITE 版のみ)

プリセットフォルダリスト内のフォルダをダブルクリックすると開くことができます。または、左上の矢印をクリックしてください。 フォルダの名前をクリックすると、ファイルの名前を変更することができます。 名前をクリックするとファイル名を変更できます。 できるだけわかりやすい名前を付けて、適切なプリセットが見つかるようにしておくことをお勧めします。

右ペイン

[設定] タブの右ペインには、以下のパレット (上から下) が含まれています。

ライトパレット

露光

露出について

The image on the top has a bright background and lacks depth.
The image on the bottom shows the result achieved with “Highlight Priority – Strong” in the Exposure palette.

露光補正は、画像内の各ピクセルごとの明るさを増減して、画像の全体的な露光を増やすか減らします。 写真システムは、限られた光度の範囲で記録するものであるため、すべての場合において自然が提供する範囲をカバーで着ないため、ほとんどの写真には、露出過剰または露出不足の部分、またはその両方が含まれます。

デジタル写真では、カメラセンサーは特定レベル以上の光を「飽和」と受け取り、白いピクセルで表現してしまいます。空や反射物によく発生するこのような白とびを回避しようとすると、コントラストに注意する必要があります。 露出ツールは、誤って露出されたこれらの領域の情報を回復することができます。特にRAW画像に関しては、そのカラーチャンネルは一般的に、白とびや黒つぶれの部分にもある程度の情報を保持されています。 一方、JPEG 画像では、RGB それぞれのチャンネルにカメラが一連の操作を実行しているため、元に戻して、元の輝度レベルの情報をチャンネル別に見つけることはできません。

RAW ファイルの補正

There are three automatic correction modes for priority highlight recovery: slight, medium, and strong.

RAW 形式を対象とした露光補正のドロップダウンメニューには、自動補正モードと手動調整用の「カスタム」があります。

自動露出オプションのいずれかを選択すると、さまざまな種類の撮影状況にカスタムの設定を適用することで、ワークフローを高速化できます。 例えば、通常のコントラストを持つ画像であれば、「少し」補正を行うだけ十分です。

露光補正の調整スライダは、部分調整パレットでも利用できます。

JPEG または TIFF ファイルの補正

JPEG と TIFF 画像はカスタムモードで露光スライダを使って補正できます。 補正範囲は、-4 EV から +4 EV です。

ヒストグラムの変化を監視しながらスライダーを小さなステップで動かしてください。 ハイライトゾーンの表示ボタンがオンになっていると、露出過剰 (一部のクリッピングゾーンが表示される) が確認でき、十分に露出を減少できているかどうかを確認できます (クリッピングがまだ表示されるか)。

DxO Smart Lighting (ELITE 版のみ)

DxO Smart Lighting について

Backlit subjects are a typical case that calls for DxO Smart Lighting correction. Here, because of the very strong contrast, a high level of correction has been applied to open the shadows – as if a fill-in flash had been used.

一般的な画像補正は画像全体に適用されます。明るさやコントラストを調整しようとすると、画像全体が明るくなったり暗くなったり、コントラストを弱くなったりします。

DxO Smart Lighting は画像全体ではなく、部分的な明るさとコントラストを補正します。必要な場所にのみコントラストを強調したり弱くしたりします。 必要と判断された部分のコントラストも変更されます。これは以下のような場合です。

これに対して [スポット重点] モードは、検知した顔の部分を Smart Lighting の適用に反映させることで、顔の露光補正を優先して行います。 これは部分的な補正をするということではなく、露光補正の優先度を顔の部分にすることによって、画像の他の部分と比較しても自然でバランスの取れた補正を行うことができます。

DxO Smart Lighting: 均一モード

DxO Smart Lighting’s Uniform mode offers three levels of correction which take care of the vast majority of cases.

他のツールと同様に、DxO Smart Lighting の [均一] モードは自動で適用されます。 画像の内容を解析し、補正は画像全体に均一に適用されます。 補正の調整には 2 つのツールがあり、一緒でも別々でも使うことができます。

DxO Smart Lighting: スポット重点モード

DxO Smart Lighting の [スポット重点] モードは、画像内で検知された顔を優先しながら画像の他の部分を大きく変更することなく露光の最適化を行います。 この機能は、以下の場合に非常に有効です。

[スポット重点] ボタンをクリックすると、画像内の顔の部分を考慮して DxO Smart Lighting の [弱] モードがデフォルトで適用されます。 検知された顔の数はサブパレット内のスポット重点ツールアイコンの右側に表示されます。

検知された部分を表示するには、[ツール] アイコンをクリックします。 画像内にある顔に対して四角い枠が描かれています。 四角の枠にマウスカーソルを持っていくと枠が編集可能になり(枠の辺が点線になり、四隅にハンドルが表示)、枠の移動、サイズ変更、削除(右上の [×] 印をクリック)をすることができます。

検知されなかった顔に対しては、マウスカーソルを使って新しく四角い枠を追加することができます。 追加された部分を含んだ解析が再度なされ新しい補正結果が画像に適用されます。

スポット重点を選択しても顔が検知されなかった場合、DxO Smart Lighting サブパレットに、 [検知された顔なし] というメッセージが表示されます。 これは顔が正面を向いてなかったり、一部隠れている場合です。 この場合、四角い枠を手動で追加すると、新しい解析が行われ新しい補正結果が適用されます。

プレビュー画像の下のツールバーでは、四角の枠の表示/非表示を選択することができます。また、補正をリセットしたり、ツールを閉じたりできます (サブパレット内のアイコンをクリックしても同様に閉じることができます)。

補正の強さは、予め設定されたモード [弱/ふつう/強/カスタム] から選ぶことができます。また、 [強さ] スライダを使って手動で調整することも可能です。 どの場合も、検知された顔を考慮して補正計算が行われます。

DxO Smart Lighting のどの設定を使ったらよいか

DxO Smart Lighting は中でも特に複雑な補正を実行します。 この補正は画像全体と部分のディテールの両方、そして明暗両方のエリアに影響し、そして画像の明るさとコントラストに大きく影響します。 このような複雑な補正は、何度か練習を積まないと習得できないものです。 しかし、DxO Smart Lighting なら、難しい画像に対しても効果をすぐに確認できます。

まず始めに、DxO Smart Lighting はハイライトが必要なシャドウ部分でのみ使うようにします。 露光補正とは異なり、ハイライト部分への効果は非常に限定的です。 次に、自動補正モードを使います。自動補正モードはほとんどの画像に対応できるように設計されているため、できるだけ 3 つの自動補正モードを使い、[強さ] スライダで微調整するようにします。 より細かい補正をしたい場合、 [選択的トー ン補正] パレットか [トーンカーブ] パレットを使います。

選択的トーン補正

[選択的トーン補正] パレットは、画像の階調ごとに明るさを調整する非常に直感的で正確な方法です。

– 選択的トーン補正ツールは、画像のコントラストを劇的に変更します。 極端に設定せず、クリッピングを避けるためにヒストグラムを見ながら調整します。

– 選択トーンの調整スライダは、部分調整でも利用できます。

DxO ClearView Plus (ELITE版のみ)

The DxO ClearView Plus tool automatically eliminates atmospheric haze in both RAW and JPEG files.

白いモヤは高い気温、湿度、大気汚染等が原因で発生する場合があり、風景写真でディテールが失われたりコントラスが落ちる問題が生じます。

[強さ] スライダは、デフォルトでは 50 に設定されており、0 ~ 100 の範囲で補正の度合いを調整できます。

デフォルト値の 50 に戻るには、スライダをダブルクリックします。

モヤの現れていない画像でも、青空や風景を強調するために DxO ClearView Plus を使用することもできます。

コントラスト

コントラストサブパレットには、 [コントラスト] スライダと [マイクロコントラスト] スライダがあります。

DxO FilmPack (ELITE 版) がインストールされている場合、[微細コントラスト] と、これに関連する高度な設定の [ハイライト]、[中間トーン]、[シャドウ] スライダも表示されます。

The Contrast sub-palette.

グローバルコントラスト補正は、トーンカーブ補正と相反するので注意してください。

マイクロコントラストには 2 つの適用方法があります。

自動モードでは画像内に顔があるかないかを検知し、顔がある場合には適用されません。 同様にデジタルノイズが多い場合、ノイズを強調しすぎないためにも適用されません。 JPEG 画像の場合、マイクロコントラストの自動補正によるスライダの値の上限は +5 に設定されています。

自動補正をリセットするには、 [マジックワンド] アイコンを再度クリックします。

ローカルコントラストがかかりすぎるのを避けるために、ディテールパレットの [アンシャープマスク] 補正と一緒に [マイクロコントラスト] を設定するのは避けてください。

Fine contrast (DxO FilmPack installed).

スライダ値は、-100〜 +100 までで、デフォルトは 0 に設定されています。

トーンカーブ

トーンカーブについて

トーンカーブは、写真編集ツールの一つですが、複雑なものとみなされることがよくあり、時にはその使用を避けるフォトグラファーもいます。 しかし、これはフォトグラファーにとって、最も強力で柔軟かつ洗練された画像編集ツールの一つです。 これから長い説明が始まりますが、どうか心配しすぎないでください。 トーンカーブツールにはある程度の学習が必要ですが、その原理さえ把握してしまえば、あとは実際に試してみるのが、習得のための一番の近道です。

トーンカーブツールは、明るさとコントラストだけでなく、グローバル RGB チャンネル、または 3 つの別々のチャンネル(赤は R、緑は G、青は B)を通じて色に影響を与えることができます。また、「ルマ」とも呼ばれる明度チャンネルを使えば、色に影響を与えることなくトーンを調整することができます。 トーンピッカーを使って明るさのレベルをサンプリングし、カーブの上にポイントとしてマークし、画像内で直接調整することもできます。

デフォルトでは、トーンカーブはニュートラルであり、[トーンカーブ]サブパレットがオンになっている場合でも、補正は行われません。 この段階では、45° の直線が表示されます。X(水平)軸で表される入力輝度値は、Y(垂直)軸で表される出力値と完全に一致します。 カーブを調整すると、出力値が変化し、明るさ、コントラスト、色が影響を受けます。 ハイライト(カーブ上部、右上側)とシャドウ(カーブの底部、左下側)を圧縮しながら中間トーン(カーブの中央部)を拡張する「S 字カーブ」は、画像を強調するテクニックとして、フォトグラファーによく用いられます。 「S」の形が極端になっていくほど、画像のコントラストが強くなり、明るい部分と暗い部分のトーンの違いが強調されていきます。

カーブを調整すると、設定に応じて彩度が減少または増加して色が影響を受けますが、RGB チャンネルの 3 つを使用して色かぶりを修正または強調することもできます。 例えば、画像が寒色寄りで青に偏っている場合は、B チャンネルのカーブを青から、その補色である黄色の側に調整することができます。 暖色に寄った画像を補正する場合には逆を行います。 R、G、および B チャンネルを個別に操作することも、クリエイティブなレンダリングを探るためのよい方法です。

最後に、「ルマ」すなわち明度に対応する L チャンネルでは、色を維持したままトーンを調整できます。 たとえば、灰色の雲が写っている風景画像のトーンを強調したいとしましょう。 普通に調整をすると画像全体が徐々に青くなるかもしれませんが、L チャンネルを使えば、灰色は灰色のままになります。 これは、ポートレイト写真において肌のトーンをキープする方法でもあります。

反転カーブ

DxO PhotoLab のトーンカーブには反転モードもあり、アナログフィルムのスキャンなどのネガ画像を変換して作業することができます。

説明

[トーンカーブ]サブパレットは、以下の要素で構成されています。

  1. プリセット:トーンカーブをオンにすると、RAW あるいは JPEG/TIFF などの形式に関係なく、画像に適用されるデフォルトのプリセットがリニアカーブになります。 ドロップダウンメニューから、DxO PhotoLab に含まれるカーブのプリセットを適用したり、独自のプリセットを作成したりできます(下記参照)。
  2. チャンネル選択:タブのいずれかをクリックして、選択したチャンネルのカーブを選択して使用します。 複数のチャンネルを同時に選択して有効にすることはできませんが、複数のチャンネルを順次調整することはできます(例 :グローバル RGB チャンネルを使用した後、赤チャンネルを変更する)。
    1. RGB:赤、緑、青の 3 つのチャンネルすべてに同じ影響を与えるグローバルチャンネルカーブ。
    2. R、G、B:選択に応じて、赤、緑、または青のチャンネルに影響するカーブ。
    3. L:明度(ルマ)チャンネルに作用し、色を保持したまま明度を調整できます。
  3. リセット:このボタンをクリックすると、アクティブなチャンネルのカーブと関連する設定がリセットされます。
  4. すべてリセット:すべてのチャンネルと関連する設定をリセットし、カーブをデフォルトのプリセット(リニア)に戻します。
  5. ヒストグラム:カーブの背景には、元の画像のヒストグラムと、トーンカーブの操作を始める前に行われた補正後のヒストグラムが表示されます。 トーンカーブを使用する際は、他のツールで補正を行わない限り、ヒストグラムは変わることなく、基準として参照し続けることができます。 カーブの設定を確認するには、[ヒストグラム]パレットを参照する必要があります。 これはすべての補正が適用されています(クリッピングインジケーターを有効にして、調整をかけ過ぎることのないよう、個々のチャンネルを選択してみることをお勧めします)。 アクティブなチャネルによって、背景の外観と色も変わります。
    1. RGB または L:グレーのグラデーションの背景で、左上部が明るく、右上部が暗くなっており、輝度を示しています(カーブを上に持ち上げることで明るくなり、下に下げることで暗くなります)。
    2. R、G、B:背景は、加法混色モデルと、選択したチャンネル(R:赤/シアン、G:緑/マゼンタ、B:青/黄色)に基づく補色の組み合わせを示します。 たとえば、緑のチャンネルでは、上向きにカーブを持ち上げると緑かぶりが付加され、下向きに下げるとマゼンタの色かぶりが加わります。
  6. カーブ:デフォルトでは、カーブは左下の角(絶対的な黒、値:0*)から始まり、右上の角(絶対的な白、値:255*)で終わる、45° の直線です。 カーブの中心は、各軸上で値 128 になるポイントがマークされています。 グリッドは、元の画像のトーンに対応する入力値(水平方向の X 軸)と、補正後のトーンに対応する出力値(垂直方向の Y 軸)を表しています。 理解を深めるために、実際にカーブをクリックしてポイントを追加し、マウスでドラッグしてみましょう。ポイントから下向きにの X 軸へ垂直線を引くと、元のイメージの対応する値が得られ、左側のY軸へ水平線を引くと、補正後の値が分かります。 カーブの色はチャンネルによって変わり、複数のチャンネルが使用されている場合は、それぞれの色で複数の曲線が表示されます。
    1. RGB:白。
    2. R、G、またはB:それぞれの色、すなわち赤、緑、または青。
    3. L:ゴールド。
  7. カーブポイント:カーブ上でマウスをカーソルを動かすと、カーソルが十字に変わり、クリックすると画像の輝度レベルに対応するポイントが設定され、値が曲線の左側(Y軸)および下側(X軸)のインジケータに表示されます(下記のポイント 9 を参照)。 カーブ上の点は、画像上の位置に関係なく、すべての対応する輝度レベルに影響を与えることに注意してください。
    1. ポイントは好きな数だけ作成できます。
    2. カーブを調整するには、ポイントをクリックしてドラッグします。
    3. ポイントをクリックすると、アクティブであることを示すために白くなります。 黒のポイントは非アクティブです。
    4. 一度に複数のポイントをアクティブ化することはできません。
    5. 一時的にすべてのポイントを無効にするには、背景をクリックしてください。
    6. 2 つのポイント間のカーブを調整すると、画像上の、対応する部分のみが影響を受けます。 ただし、カーブはトランジションを考慮するため、調整対象のポイント間を若干超えた範囲に、わずかな変化を引き起こします。
    7. あるチャンネルのポイントは他のチャンネルでは見えません(注意:すべてのカーブはすべてのチャンネルで見えます)。
    8. ポイントを削除するには、それをアクティブにして、キーボードの[Backspace] キーまたは [ Delete] キーを押します。
    9. トーンピッカーを使用してポイントを作成することもできます(以下のポイント 10 を参照)。
  8. しきい値:X 軸と Y 軸の各端には、小さな三角形が表示されます。 これらのハンドルを使用すると、ホワイトポイント(0)とブラックポイント(255)の値を変更できます。これはしきい値とも呼ばれます。 これにより、入力ポイントとカーブが作用する、輝度の範囲を調整できます。
    1. X 軸では、元の画像のヒストグラムが最も暗いトーンや最も明るいトーンまで十分に広がっていない場合、これらのトーンを調整できます。
    2. Y 軸では、これを使って出力値を切り詰め、後述する「マット」ルックのような効果を実現できます。
    3. しきい値は、レベルインジケータで確認できます(以下のポイント 9 を参照)。
  9. レベルインジケータ:X 軸と Y 軸それぞれに、3 つのレベルインジケータがあり、それぞれ以下を表しています。
    1. X 軸(左から右に):シャドウ値、中間トーン、およびハイライト。
    2. Y 軸(上から下に):ハイライト値、中間トーン、およびシャドウ。
    3. インジケータは、特に 0 から 255 の特定の値を適用する必要がある場合に、入力フィールドとして使用することもできます。 右側にある上下の矢印を使用して、値を増やすこともできます。
  10. トーンピッカー:ボタンをクリックすることでアクティブ化され、画像の調整を便利にするための 2 つの機能を提供するトーンピッカー。
    1. イメージ内の任意のスポットをクリックすることで、カーブ上にポイントを作成できます。
    2. You can click on a specific spot in the image and then drag up or down to adjust the tone. Note that as soon you click, the eyedropper will change to a hand icon.
    3. スポイトを無効にするには、サブパレットのボタンをもう一度クリックしてください。
  11. ガンマ:写真撮影において、コントラストファクターとしても知られるもので、フィルムまたは電子センサーなどの画像キャプチャメディアのコントラストを決定します。 トーンカーブツールでは、カーブの中央部(中間トーン)の勾配を決定し、デフォルトでは 1.00 に設定されています。 スライダーか、インジケータに値を入力するか、上下矢印を使用することで、0.05 から 6.00 までの範囲で変更できます。
    1. 値が 1 より大きくなるとコントラストが上がり、シャドウ部分のディテールが現れてきます。
    2. 値が 1 より小さくなるとコントラストが下がり、ハイライト部分のディテールが現れてきます。

少し、計算をしてみましょう!

* 0 から 255 までの合計 256 段階のレベルは、写真編集ソフトウェアで使用される標準化された表現です。これは 8 ビットファイルに基づくか、RGB のチャンネルごとのビット数、2 の 8 乗 (28) が 256 になることに基づくものです。典型的な JPEG ファイルも、8ビットです。 なお、16ビットファイル(TIFF や RAW ファイルなど)は RGB チャンネルごとに 65536 レベルの情報を保持していますが、256 レベルの表現は、それをよりシンプルで使いやすくしてくれます。

Tone curve presets

トーンカーブにはいくつかのプリセットが付属しています。 気軽に試して、感覚を掴んでみましょう。サブパレットのすべての関連する設定を注意深く観察してください。

自分独自のトーンカーブプリセットを作成することもできます。

  1. トーンカーブを調整します。
  2. プリセットリストで、 [プリセットを保存…]を選択します。
  3. ダイアログボックスが表示されます。
  4. カスタムプリセットの名前を入力してください。
  5. RGB および輝度チャンネルのそれぞれを、除外または含めます。
  6. [保存]をクリックします。
  7. 保存したプリセットは、リストに表示されます。

カスタムプリセットを削除する*:

  1. リストに移動し、 [プリセットを削除]を選択します。
  2. サブメニューからプリセットを選択してください。
  3. 削除を確認するメッセージが表示されます。

*DxO PhotoLab に付属のトーンカーブのプリセットは削除できません。

トーンカーブを使用するいくつかの例と関連するカーブ設定の例を示します。

Original
Increasing constrast
Decreasing contrast
Original
RGB contrast enhancement
Luma contrast enhancement
Correcting a color cast (here with the blue channel)
Toning a black & white picture with color channels
Matte effect
Inverted curve negative/positive

ヴィネット

The appearance of the two Vignetting sliders when a DxO Module is available

ヴィネットは、画像の角が中央部と比べて暗くなってしまう光学上の欠点です。 ヴィネットの補正は DxO モジュールが利用できるかどうかで方法が異なりっており、異なるコマンドを使用します。

DxO モジュールが利用できる場合

DxO モジュールが利用可能な場合、[補正]ドロップダウンメニューに「DxO モジュールで自動補正」と表示され、補正は自動で実行されます。 自動補正をさらに調整することもでき、モジュールが利用できない場合は[補正]ドロップダウンメニューで手動補正に切り替えることもできます(次の段落をご参照ください)。

ヴィネット補正は基本的に 2 つのステップで調整が可能です。

  1. 最初に、DxO モジュールが、レンズデータ、焦点距離、露出設定などから、画像内の全ピクセルについて、必要な補正を計算します。 [強さ] スライダ (0〜100%) を使って、画像内でどのくらいヴィネットを取り除けばよいのかを決定します。
  2. 続いて明るい部分におけるクリッピングや、シャドウ部分におけるノイズ増加を防ぐためのフィルタが適用されます。 [オプション表示] をクリックすると、フィルタの強さを調整できる [保持] スライダ (0 〜 100%) が表示されます。
    • この値を 0% に設定すると、制限なしでヴィネットが補正されます。
    • 例えば 80% に設定すると、大きい範囲のハイライトとシャドウが補正されません。

この 2 つの設定を両方とも調整する場合は、[強さ] スライダを 100% に設定してから、[保持] スライダを動かした方が良いでしょう。これは、[保持] スライダはヴィネット補正の二次効果をより効果的に防ぐことができるからです。 このツールで補正できるのは、レンズによって発生するヴィネットのみです。 レンズフードなど機材の構造によって発生するヴィネットは補正できません。 この場合はクロップツールなどを使って問題箇所をトリミングしてしまう方法もあります。

DxO PhotoLab の他のツールと同じように、マジックワンドをクリックすると、初期設定に戻ります。

DxO モジュールが利用できない場合

利用できる DxO モジュールがない場合は、手動補正モードが表示されます。 [強さ] スライダを使うと、画像周縁部のシャドウを目で確認しながら補正することができ、[オプション表示] で [中央部強調] スライダを使うと、画像の中心部からどこまで補正を適用するかを選ぶことができます。

[カラー] パレット

作業色域

Top : classic color space, bottom : DxO Wide Gamut color space

DxO PhotoLab のバージョン 6 以降では、ワイド色域を使用できるようになりました。Adobe RGB 1998 プロファイルにマッチするクラシックプロファイル (レガシー)に加えて、DxO ワイド色域 を使用できるようになったことで、これまでは自動的に処理が行われていた不要な変更を防ぐことができます。 [色域] サブパレットでは、カラープロファイルに応じて画像を管理し、変換することができます。

Adobe RGB で処理された画像を DxO ワイド色域に変換した場合、色 (つまり、画像の印象) が変わる場合があります。その場合、一部の補正をやり直さなければならない可能性があります。

また、ソフト校正もレガシーカラースペースに加えて DxO ワイド色域で使用できます。

重要

バージョン 6 (2022年10月リリース) 以降、DxO photoLab では入力画像の作業色域による制限がなくなりました。これは、入力画像がより幅が広い DxO ワイド色域で変換されるようになったためです。 大半のスクリーンの色域にはより大きな制限があるため、画像の補正時に「ソフト校正外の表示カラー」という警告が表示されます。 ただし、この警告が表示されなくないようにすること自体は目的ではなく、警告が表示されても質の高いエクスポートや現像を行うことができます。

DxO PhotoLab 6.3 (2023 年 3 月リリース) 以降、DxO ワイド色域は RAW ファイルだけでなく RGB ファイル (JPEG、TIFF、リニア DNG) にも適用されます。

ホワイトバランス

光源の種類を問わず、一般的に人の目には光は白く見えますが、 実際には 日中の光には強い青が含まれ、シャドウ部や空が青かぶりし ます。 白熱電灯では黄色かぶり、また蛍光灯によって複雑な緑かぶりを起こします。

このような 好ましくない色は、ホワイトバランスを調整することで修正できます。

The White Balance palette. The As Shot setting (left) is shown in the upper picture, the corrected, custom setting (right) is shown in the bottom picture.

ホワイトバランスパレットの補正設定は、画像ファイルの形式によって異なります。

RAW ファイルまたは RGB ファイル (TIFF または JPEG) ファイルのどちらを選択したかによって、[ホワイトバランス] パレットは自動的にファイル形式にあわせて表示されます。

プリセットの使用 (RAW ファイル)

ドロップダウンメニューには、多くの場面で利用できるプリセットが用意されています。太陽光、曇天、陰、タングステン、蛍光灯や産業照明 (ナトリウムランプやガス放電灯) などを利用できます。

デフォルトでは [撮影時設定] が選択されています。これは、撮影時にカメラで設定されたホワイトバランスを指します。 色温度と色相のスライダを操作すると [手動 / カスタム] が自動的に選択されます (色温度と色相については後で説明します)。

選択できるプリセットには以下があります。

ホワイトバランスを、50,000 K まで拡張すると、水中撮影の強く青 / 緑がかった画像を補正する水中設定が可能になります。

撮影時設定のホワイトバランスは、DxO PhotoLab が唯一利用するカメラの設定です。

カラーピッカーの使用 (RAW またはRGB ファイル)

カラーピッカーツールを使うには、画像でニュートラルグレー (可能ならば比較的明るいグレー) にできるだけ近い領域や要素を見つけ、 クリックして適切なホワイトバランスを探します。 自分の好みの色になるまで作業を繰り返してください。

元画像で選択した場所のサイズが小さい場合、ズームすると正確にカラーピックができます。

画像ビューアーの[ホワイトバランス半径]スライダを使うと、カラーピックツールの半径が表示され、カラーピックする箇所のサイズ を変更できます。 半径は 1 ~ 50 ピクセルの間で調整できます。

White balance Radius slider (PC)
White balance Radius slider (Mac)

高い ISO 値で撮影した画像では、ノイズによるエラーを避けるため、半径スライダを「10」に設定してください。

ホワイトバランスカラーピックツールを使用した後は、画像の下のツールバーの右にある [閉じる] ボタンをクリックしてください。

RAW ファイルのホワイトバランス補正

プリセット設定を使った場合でも、 ホワイトバランスカラーピッカーツールを使った場合でも、 [色温度] と [色相] スライダを使って調整することができます。 [色温度] スライダは 2,000 K から 50,000 K の間で設定できます。また、-200 から 200 の幅の [色相] スライダと組み合わせて使うと、色かぶりを取り除くことができます。

いずれの場合でも、ドロップダウンメニューから [撮影時設定] を選択すると、画像の EXIF データから提供される設定に戻すことができます。

RGB ファイル (TIFF または JPEG) のホワイトバランス補正

TIFF や JPEG ファイルを画像ブラウザ内で選択した場合は、ホワイトバランスパレットは自動的に RGB ホワイトバランスパレットになり、色温度スライダとカラーピッカーがあるシンプルなパレットを使用できます。 TIFF や JPEG ファイルでは、カメラ内の処理や他の編集ツールによってホワイトバランスがすでに決定されているため、ホワイトバランスを設定できません。 そのため、新しいホワイトバランスを提供すると、特定の領域の色を変更できますが、他の領域に色かぶりを起こすことがあります。 このため RAW ファイルに比べてシンプルな補正となります。 カラーピッカーまたは色温度スライダ (Macではオプションからもアクセス可能) を動かすと、冷たい感じ (青系) か暖かい感じ (黄色系) に調整することが可能です。

スライダ上でダブルクリックすると、補正をリセットできます。 RAW または RGB ファイルの両方で、完全なホワイトバランスを探す必要はありません。 あなたが撮影したシーンの雰囲気を思い出し、その雰囲気を維持するために設定を調整してみてください。

カラー / モノクロレンダリング

カラー/B&W スイッチ

カラー/B&W レンダリングパレットを使用すると、カラーとB&W ボタンを使用してワークフローを簡単に切り替えることができます。 これらのボタンのいずれかをクリックすると、パレットの内容が自動的に選択されたモードに適応します。

B&W モードでは以下のツールが無効になります。

すべてのカメラ、処理ソフトウェア、そして伝統的な写真のフィルムでは、それぞれ異なる解釈でカラーレンダリングを行います (この解釈がメーカーの評価になります)。 カラーレンダリングパレットの目的は、カメラやフィルムのレンダリングをシミュレートすることです。 美的観点以外にも、この補正には実用的なメリットがあります。 一部のフォトグラファーは複数のカメラを使って撮影をするため、それぞれのカメラで撮影した画像の印象をそろえることができます。 プロフォトグラファーの場合、特定のカメラの特徴を出さずに、ニュートラルな仕上がりに揃えてクライアントに提出したいという場合もあります。

デフォルトでは、DxO PhotoLab は次のレンダリングを RAW ファイルに適用します。

RAW 画像

RAW 画像はすべての光の情報が含まれているため、様々なカラースペースにも変更することができ、カラーレンダリング補正が効果的にかかります。 これによってクリエイティブな可能性が広がります。[タイプ] と [レンダリング] の 2 つのドロップダウンメニューから様々な設定が行えます。これはカラーかモノクロかによって異なってきます。

DxO PhotoLab では、いくつかのカメラメーカーのフォトスタイルは考慮しませんが、 標準のオリジナルレンダリングに可能な限り近づけるようにします。 DxO PhotoLab では、富士フィルムのレンダリングを適用できます (以下をご覧ください)。

DxO FilmPack がインストールされて有効になっている場合、[タイプ] と [レンダリング] ドロップダウン メニューでは、以下のカテゴリに、カラーネガフィルム、カラープロセスフィルム、デジタルフィルム、シネマティック・フィルム、モノクロフィルムなど、多数のフィルムを含むカテゴリが表示されます。 詳細については、DxO FilmPack のユーザーガイドを参照してください。

Effect of the built-in tonal balance checkbox (for iPhone ProRAW files only).

富士フイルムとニコンの画像

富士フィルムまたはニコン製のカメラを使用している場合、カメラのレンダリングを自動で適用できます。 その場合、DxO PhotoLab の [プリファレンス] > [全般] で [サポートされているカメラのレンダリングを自動的に使用する] オプションを有効にする必要があります。 DxO FilmPack をインストール済みかどうかにより、2 つのケースが考えられます。

  1. DxO FilmPack がインストールされていない場合: カメラが富士フィルムの銀塩レンダリングに設定されている場合、DxO PhotoLab はカメラの一般的なレンダリングを適用します。
  2. DxO FilmPack がインストールされている場合: 一般的なレンダリングに加え、富士フィルムおよびニコンのすべてのレンダリングを自由に適用できます。 この場合、これらのレンダリングを、DxO PhotoLab のサポート対象のあらゆるメーカーと機種にも適用できます (レンダリングは [カラーパレット] > [カラーレンダリング] > [レンダリング]、またはプリセットの [DxO FilmPack デザイナーズ – カラー] および [DxO FilmPack デザイナーズ – モノクロ] からアクセスできます。

以下のレンダリングは、富士フイルムのカメラで撮影したRAW画像専用です:

  • 富士 PROVIA/ スタンダード
  • 富士 Velvia/ ビビッド
  • 富士 ASTIA/ ソフト
  • 富士 クラシッククローム
  • 富士 クラシッククローム +
  • 富士 PRO Neg. Hi
  • 富士 PRO Neg. Std
  • 富士 クラシックネガ
  • 富士 ETERNA/ シネマ
  • 富士 ETERNAブリーチバイパス
  • 富士 セピア
  • Fuji ノスタルジックネガ。

JPEG または TIFF 画像

他の補正と同様に、TIFF や JPEG 画像へのカラーレンダリング補正は、RAW ファイルへの補正に比べて限界があります。すでに処理済みの場合、撮影時の情報を取り戻すことはできません。 これらのファイル形式の場合は、フィルムシミュレーションのみ使用できます。

フィルムカテゴリは、[カテゴリ] と [レンダリング] の 2 つのドロップダウンメニューからアクセスできます。 [強度] スライダでは、元のイメージに、選択したエミュレーションを徐々に適用していくことができます。 デフォルトの設定は 100 で、0 だと元の画像になります。100 以上の値はすべて画像に対する「ハイパー補正」となります。

カラーレンダリング (DxO FilmPack が有効)

バージョン 6.0 以降で FilmPack が有効な場合、カラーレンダリングサブパレットに [DxO FilmPack Time Machine] ボタンが表示されます。 このボタンをクリックするとタイムマシンのウィンドウが表示され、19 世紀から 2020 年までの写真史を辿ることができます。 また、タイムマシンで提案されるプリセットを直接適用することもできます (詳しくは、「DxO FilmPack & タイムマシン」のセクションをご覧ください)。

校正カラープロファイル (ELITE版)

DxO PhotoLab では DCP エントリープロファイルを使えるようになりました。この目的は、異なるカメラで撮影された画像のカラーを統一したり特別な仕上がりを実現するために、撮影シーンを明るくするために使われた光源に応じて画像の仕上がりとカラーを最適化することです。

DCP プロファイルとは何ですか?

カメラのセンサーは、受光素子に達する光量子、つまり構成する繊細な要素と光を捉える要素を電子シグナルに変換します。 次にこの電子シグナルはデータに変換され、RAW ファイルに保存されます。利用可能な画像を作成するために、RAW ファイルは DxO PhotoLab のようなソフトウェアで処理する必要があります。 この全プロセスでカラーを復元するため、プログラムは、エントリープロファイル、つまりそのファイル独自の仕上がりを適用します。

また、別のエントリープロファイルを使って、この仕上がりを変更することもできます。

DxO PhotoLabでは、Adobe 社が開発したテクノロジーである DCP プロファイルを使用できるようになりました。 DCP プロファイル (DNG カラープロファイル) は DNG (Digital NeGative) に基づいています。DNG は Adobe 社が画像、写真、映画業界に提供する RAW ファイル用の公開アーカイブ形式で、iOS とAndroid を搭載したモバイルデバイスにも広く採用されています。

DCP プロファイルには ICC プロファイルと比べて多くのメリットがあり、特に柔軟性の高さが特徴です。 DCP プロファイルでは 2 種類の光源 (たとえば日中の光と白熱) を組み込み、あらゆる状況のカラーやホワイトバランスを再現できます。 プロファイルは画像のコントラストにも使われます。たとえば、より柔らかな仕上がりのプロファイルや単調なプロファイルを使って平坦な仕上がりの画像を作成すると、ユーザーは中性的なベースを使って、自分でコントロールしながら独自の仕上がりを作成することができます。

ICC プロファイルのサポートは、DxO PhotoLab 7(2023 年 9 月)から廃止されました。

DxO または Adobe DCP カーブ?

[DCP カーブ]メニューは、[タイプ]メニューで[DCP プロファイル]を選択した場合にのみ表示され、2 種類のレンダリングを選択できます。

カスタムキャリブレーションされたカラープロファイルの作成方法

DxO PhotoLab では DCP エントリープロファイルを作成することはできます。 自分でプロファイルを作りたいと思わない場合は、お使いの特定のカメラ用のエントリープロファイルを作成する業者のサービスを使うこともできます。

カスタム DCP エントリープロファイルを作成するには、カラーチャートを使用する必要があります。 これにより、光源に応じて正確な色を得ることができます。 保存されたプロファイルを同じ光源で撮影した画像に適用してください。

  • キャリブレーションされたプロファイルの適用は、特に色を補正する場合には、[設定] タブのワークフローの上流で行う必要があります。
  • キャリブレーションされたカラープロファイルツールは、DxO ワイド色域の作業色域でのみ使用できます。

カスタムプロファイルを作成するには、次のいずれかのチャートが必要です。

カラーチャートを撮影

キャリブレーションされたカラープロファイル作成ツールは、RAW ファイルでのみ使用できます。 これは JPEG ファイルではホワイトバランスとカラー補正が限られているためです。 RAW ファイルでは修正の幅は制限されません。 JPEG ファイルを選択すると、ツールは非アクティブのままになります。

チャートを撮影するには、光源に十分当たっていることを確認してください。特に小さなチャートを使っている場合は画像の相当の部分を埋めるようにフレーミングし、レンズに正対させてください。

チャートを撮影した後、またはチャートと対象を撮影した後、それを取り除いてから撮影セッションを続行してください。 光源を変更したり、被写体を変更したりする場合は、チャートで新しいショットを取得します。

キャリブレーションされたカラープロファイルの作成

DxO PhotoLab でチャートを撮影した画像を選択した後、色調整を行う前に (デフォルトでは、ソフトウェアはトーン調整と基本的なレンダリングを行い、カメラのホワイトバランスが保持されます)、カラーパレットでキャリブレーションされたカラープロファイル作成ツールのサブパレット [カラーレンダリング] / [B&W,] をアクティブにして、

キャリブレーションされたカラープロファイルの適用

カスタムキャリブレーションされたカラープロファイルを画像または以前に選択した画像に適用するには:

もし何らかの理由でモノクロモードに変更して、再びカラーモードに戻った場合、[タイプ] と [レンダリング] ドロップダウンメニューはジェネリックレンダリングとニュートラルカラーにリセットされます。 そのため、キャリブレーションされたプロファイルを再選択する必要があります。

キャリブレーションされたカラープロファイルのインポートと適用

DCP エントリープロファイルを DxO PhotoLab にインポートして適用するには:

DCP プロファイルはいつ適用すれば良いのでしょうか? 理想的なシナリオは、処理されていない画像に DCP プロファイルを適用することです。

LUT グレーディング (ELITE版)

コントロールポイントを追加する

The different LUT categories
Selecting and applying a Premium LUT

LUT(Look-Up Table) ファイルは、特に色とそれぞれの RGB 値に関して、入力値から異なる出力値に変更するテーブルです。 DxO PhotoLab では、簡便のために、これらのテーブルは「LUTファイル」と呼ばれます。

デジタル画像の場合、LUTファイルを使うことでカラーグレーディングを実践し、DxO PhotoLab と DxO FilmPack のプリセットとは異なり、 [設定] タブのデフォルト設定を変更することなく、画像にクリエイティブなレンダリングを行うことができます。

ここでは色のパレットを再現することで、あなたのイメージに特定の外観を与えることが目的です。 多くの場合、映画やテレビシリーズに雑誌や風景、季節などにインスパイアされた絵作りができます。

最後に、DCP キャリブレーションプロファイルとは異なり、RAW とRGB ファイル (JPEG、TIFF) の両方にLUTファイルを適用できます。

DxO PhotoLabには 3 つの異なる LUT ファイルセットが付属しています:

LUT ファイルを適用

LUT ファイルの適用は、[設定] タブにおけるワークフローの上流で行う必要があります。

LUT ファイルを画像または以前に選択した画像に適用するには:

  1. カラーパレット、サブパレット LUT キャリブレーションに移動します。
  2. LUT ファイルリストで任意のレンダリングを一つ選択します。
  3. DxO PhotoLab 同梱の LUT ファイルのいずれかでなく、インポートされた LUT ファイルを使用している場合、[LUT 色域] メニューから、作業色域を割り当てることができます。
  4. [強度] スライダは、デフォルトで 100 に設定されており、選択した LUT プロファイルによるレンダリングの効果を減衰させることができます。

LUT ファイルをインポート

LUT ファイルをインターネットからダウンロードして解凍した後、簡単に追加できます。

  1. カラーパレットのサブパレット LUT キャリブレーションから、LUT ファイルリストを開き、[インポート (.cube)] を選択します。
  2. システムダイアログボックスで、LUT ファイルを見つけて選択することができます (PC では、複数のファイルを選択することができます)。
  3. [OK] をクリックすると、LUT ファイルがリストに表示され、直ちに適用されます。

DxO PhotoLab は、インポート中に LUT ファイルを移動しません。 システム内の画像フォルダなど、専用のストレージフォルダを指定します。

LUT ファイルを削除する

LUT ファイルリストに移動し、[削除] を選択します。 DxO PhotoLab 同梱のファイルを除くすべての LUT ファイルが削除されます。

スタイル – 調色処理(DxO FilmPack が有効になっていない場合)

[スタイル – 調色処理]パレットはデフォルトでセピアプリセットを提供します。

[強さ] スライダで効果を調整することができます。 デフォルトの値は 100 で、0 にするとオリジナル画像になります。

スタイル – 調色処理パレットの内容は、DxO FilmPack を有効にしているかどうかで変わります。 詳しくは、以下の DxO FilmPack のセクションを確認してください。

HSL

[HSL(色相/彩度/輝度)] パレットでは、選択的で非常に正確な方法でカラーを補正できます。このツールではカラーリング、8 つの色チャンネルと 1 つの全体チャンネル、彩度/輝度/均一性を調整する 3 つのスライダを使用できます。 このツールにより、以下を行うことができます。

The Hue/Saturation/Luminance sub-palette is located in the Color palette

カラーチャンネル

サブパレットの上部にある色のついた丸印が選択可能な色チャンネルを示しています(左から右に)。

The dots represent the global channel (white) and the color channels. On the right, the reset arrow

色チャンネルの 1 つが選択されると、その丸印の周りが白くなります。 色相、彩度、輝度、均一性の調整が行われると、変更されたチャネルの丸印の下に白いドットが表示されます。

The white outline indicates that the orange channel is active and the white dot indicates that the corresponding shade has been changed

チャンネルに補正を適用した後、アクティブなチャンネルドット内のマウスボタンをクリックして長押しすると、チャンネルを一時的に無効にできます。 これにより、補正の前後の画像を素早く比較できます。

チャンネルの右側にある曲がった矢印をクリックすると、パレットで実行されたすべての調整 (ホイールおよびスライダで実行された調整) がリセットされます。 ただし、その前に選択したチャンネル (白い〇で表示) はアクティブなままです。

DxO ColorWheel

DxO ColorWheel は、DxO PhotoLab 3 より前のバージョンで HSL ツールの色相スライダを置き換えるものです。 幅広いオプションと細かいオプションの両方を備えており、以下の要素から構成されています。

内ホイールはソースカラー(変更する色)を示し、外ホイールはターゲットカラーを示します。DxO ColorWheel は、内側から外側に向けて読み取るようにしてください。

DxO ColorWheel ホイールは、選択する全体チャンネルまたは 1 つの色チャンネルに応じて動きます。

The DxO ColorWheel (left, global channel active; right, blue channel active)

全体チャンネル(白い丸印」が選択された場合、[彩度]および[自然な彩度]スライダーだけがアクティブになります。

全体チャンネルを選択した場合

ハンドルを使って、DxO ColorWheel の外ホイールを 360° 回転させることができます。内側の各カラーレンジ (ソースカラー) は、外ホイール (ターゲットカラー) に合わせた色相になります。

With the global channel active (white dot), the handle has rotated the outer wheel (target color) 180° around the inner wheel (source color)

例として、青空と黄味がかった草がある写真を取り上げてみましょう。

全体チャンネルがアクティブで (白い丸印にさらに白い円)、調整が何も施されていない場合、2 つのホイールは揃った位置にあります (ハンドルは右側)。つまり、青は青、赤は赤、緑は緑、補色カラー (黄、シアン、マゼンタ) は補色カラーの前に位置しています。 この状態では、空と草の色はまだオリジナルカラーのままです。

Global channel active, wheels aligned

ハンドルが下に来るように外ホイールを回します。内ホイール (ソースカラー) の青レンジは外ホイール (ターゲットカラー) の赤 / マゼンタレンジと並ぶようになり、空の色相が、赤 / マゼンタになります。 内ホイール (ソースカラー) の黄 / オレンジレンジは外ホイール (ターゲットカラー) の緑レンジと並ぶようになり、黄味がかった草は緑色の色相になります。

Outer wheel handle moved a quarter turn: the blues turn magenta, the yellows turn green

ハンドルをホイールの左側まで動かし続けます。内側の青ゾーン (ソースカラー) がオレンジゾーン (ターゲットカラー) の位置になり、空はオレンジ色の色相になります。内ホイールの黄ゾーンは外ホイールの青ゾーンに並び、草は青色になります。このようにして、ハンドルが最初のポジション (ハンドルが右側、内ホイールと外ホイールが揃った状態) に戻るまで続けてください。

With the handle positioned on the left, the blue of the sky turns orange, and the yellow grass turns blue

色チャンネルを選択した場合

青空のある同じ写真を使ってみましょう。

青の丸印をクリックして、青チャンネルをアクティブにします。

次の点にも注意してください。

スライダ

DxO ColorWheel の下にある [彩度] 、 [輝度] 、 [均一性] のスライダでは、色相リングで実行されたカラー補正を微調整できます。 ColorWheel の設定に関わらず、初期設定ではスライダはすべて 0 に設定されています。

[彩度] と [輝度] のスライダは、ターゲット色相を示します。 たとえば、青チャンネルをクリックするか外ホイールのハンドルを青 (90°) に設定すると、 [彩度] と [輝度] のスライダも青になります。 ターゲット色相を変更すると、スライダの色も同じように変わります。

彩度

[彩度] スライダは、グローバルチャンネルが選択されている場合は画像内のすべての色を、アクティブな色相チャンネルが選択されていればその色相チャンネルを微妙に減衰または強化させることができます。

左に動かすと、色や選択した色相が徐々にグレーに変わります。 -100 の値に達すると完全にグレーになります。 右に動かすと、色や選択された色相はますます鮮やかになりますが、クリッピングや過飽和のリスクはありません。 デフォルトの値は 0 に設定されています。

自然な彩度

すべての色を強化する [彩度] スライダと比べて、[自然な彩度] スライダは、画像内に存在する様々な色の鮮やかさを考慮して微妙な変化をもたらします。 「スマート」彩度調整とも言えます。 スライダ値は、-100 〜 +100で、デフォルトは 0 に設定されています。 スライダを右に動かすと、劇的な方法で画像全体の自然な彩度が 改善されます。

スライダがマイナスにある場合は、画像全体の彩度を下げますが、以下のような働きをします。

輝度

[輝度] スライダは、選択した色相やアクティブな色相の輝度を調整します。 左 (最も暗い) に動かすと色相が暗くなり、右 (最も明るい) に動かすと彩度を最大限に維持したまま、色相を明るくできます。

均一性

From left to right: slider to the left (less uniformity); untuned image (slider at 0); slider to the right (more uniform)

[均一性] スライダでは、定義されたレンジやアクティブなレンジで色相の均一性を調整できます。 値を大きくすると (右に動かす)、ターゲット色相の色相バリエーションが低減されます。 値を小さくすると (左に動かす)、アクティブなレンジで色相バリエーションが増加します。

[HSL (色相 / 彩度 /輝度)] ツールで使用されるアルゴリズムは、全体調整および部分調整の [彩度] スライダと[自然な彩度] スライダ、部分調整の [色相] スライダには実装されていません。

色相ピッカー

Hue selection with the picker
Adjust the selected hue

DxO ColorWheel の中央部に表示される色相ピッカーを使うと、さらに高い精度で色相を選択できます。 色相ピッカーは各色チャンネルと機能します(ただし、全体チャンネル (白い丸印) を除く)。 色相ピッカーは次の方法で使用します。

  1. HSL パレットで、使用するチャンネルを選択します。
  2. DxO ColorWheel の中央にあるピッカーをクリックして、アクティブにします。
  3. 画像内の任意の色相の上でクリックします。
  4. 該当する色相レンジが自動的に DxO ColorWheelでアクティブになります。
  5. DxO ColorWheel と関連スライダを使って、色相と色の調整を行います。

色相ピッカーをアクティブにすると、以下の項目とともに、画像の下 (Mac) または画像の上 (PC) にツールバーが表示されます。

  1. アクティブなツール名 (色相ピッカー)。
  2. 選択したチャンネルと変更後の色相の表示 (Mac)。
  3. 半径: ピッカーのサンプリング抽出半径を 1~50 ピクセルの間で調整できます (抽出ゾーンはピッカーの点線の円で表示されます)。
  4. リセット (Mac、PC): サンプリングをゼロに戻し、インジケータ [2] が選択したチャンネルの基本色に戻ります。
  5. 閉じる (Mac): ピッカーを非アクティブにします (補正は非アクティブにはなりません)。
Mac
PC

選択した色範囲のマスクを表示

パッドのいずれかをクリックしてカラーチャンネルを選択した後 (スポイトで選択範囲を絞り込むこともできます)、Ctrl (PC) または Cmd (Mac) キーを押しながら DxO ColorWheel の [半径] をクリックすると、関係する色のみを表示できます。 この範囲外の画像とその他の色はグレースケールで表示されます。

この方法では、表示は、範囲と色相の切り替えの両方において、DxO ColorWheel で行った設定に応じて異なるため、より正確に処理する色を選択することができます。

Normal display
Display using the Cmd (Mac) or Ctrl (PC) key

チャンネルミキサー

チャンネルミキサーは、カラー画像からモノクロ画像に変換する際にカラーチャンネル (RGB: 赤、緑、青 / CMY: シアン、マゼンタ、黄) のバランスを自分の好みに合わせて微調整できます。

チャンネルミキサーは、完全に設定可能なフィルタのセットと考えることができます。 フィルタパレット内のフィルタは色相と強度の両方で制限されていますが。 チャンネルミキサーを使用すると、任意のレベルの色の任意の組み合わせを作成できます。

チャンネルミキサーを使用するには、どのチャンネルが明るすぎるか、暗すぎるかを評価する必要があります。 その上で、目的の方向にスライダを動かします。 例えば、画像に黄色い要素が含まれている場合、 黄色のスライダーを左に動かすとそれが暗くなります。右に動かすと明るくなります。

ソフト校正 (ELITE版)

Soft proofing enabled with white background image and off gamut color indication according to the selected profile

ソフト校正についてと推奨事項

ソフト校正 (ソフトプルーフとも呼ばれます) は、印画紙への現像の仕上がりを画面でシミュレーションする機能です。ソフト校正では、印画紙、白色の色相 (温かみのある白、または冷たさのある白)、プリンターや写真ラボで使用するインクなどの特徴を考慮します。 ICC 測色プロファイルを基にしたこのシミュレーションでは、色域外になる可能性のある色 (印刷不可) を判断したり、印刷前に行うべき補正について判断することもできます。

ソフト校正では印刷だけでなく、画像を表示する特定のスクリーン (TV、タブレットなど) での表示をシミュレーションすることもできます。

DxO PhotoLab では、次のソースで取得した ICC プロファイルとシステムにインストールされている CMYK から、ソフト校正を行うことができます。

プロファイルのダウンロードを提供するすべての Web サイトでは、インストールについての詳しい説明も提供されています。 インストールは OS レベルで行います。インストールすると、DxO PhotoLab で手順が表示されます。プログラムレベルで特別なことをする必要はなく、ソフト校正サブパレットのプロファイルメニューで待つだけです。

重要: ソフト校正の信頼性と有効性を確保するには、スクリーンからプリンタまで、グラフィックチェーンのすべてを適切なツール (測色計、関連ソフトウェア) を使って正しくキャリブレーションする必要があります。また、印刷についてもスクリーンを適切に設定 (明るさ、コントラスト、色温度) する必要があります。 また、最適な結果を実現するには、定期的にキャリブレーションを行い、作業環境の明るさや中立性を考慮する必要があります。 専門サイトや書籍を参照したり、この種の機材のメーカーが提供する文書を確認するようにしてください。

ソフト校正ツール

ソフト校正は [設定] タブで行います。関連ツールは以下の場所にあります。

ソフト校正サブパレットと白い背景

Soft proofing subpalette in the Color palette

ソフト校正サブパレットには、以下の項目があります。

ヒストグラムの色域外の警告

The histogram in soft proofing mode, with off-gamut indications for the screen and for the active destination media
Out-of-gamut notification

ヒストグラムでは、ソフト校正サブパレットで選択したプロファイルに応じて RGB や CMYK チャンネルを表示できるだけでなく、色域外の警告をカラーマスクで画像に表示できます。

表示するには、次のボタンを単体または組み合わせて使用します。

選択したモード (RGB または CMYK) に応じて、該当するボタンをクリックするとヒストグラムのチャンネルを個別に表示できます。 これにより、クリッピングや色域外の問題の影響を受けているチャンネルをプロファイルに応じて特定できます。

サムネイルの表示

Soft proofing Icon

ソフト校正を行い、画像に ICC プロファイルを適用すると、サムネイルの画像の左下隅にアイコンが表示されます。 このアイコンにマウスカーソルを重ねると、割り当てられたプロファイルが表示されます。

このアイコンは、ソフト校正ツールが有効になっている場合だけ表示されます。バーチャルコピーでも機能します。

ソフト校正画面のフィルタリングと表示

Filtering images with soft proofing

画像ブラウザでは、ソフト校正の有無で画像をフィルタリングできます。 [画像のフィルタ] をクリックし、リストから以下の条件を選択します。

フィルタによりソフト校正された画像を簡単に見つけたり、特定のプロジェクトにまとめたりできます。

ソフト校正の使用

シミュレーションやソフト校正の作業には、バーチャルコピーの使用おすすめします。 バーチャルコピーを使用することで、マスター画像を維持したまま、様々なプロファイルや仕上がりのソフト校正されたバーチャルコピーを作成できます。

ソフト校正は、以下の手順で行います。

  1. [設定] タブに進み、マスター画像を選択します。
  2. ソフト校正が有効になったことを通知するダイアログボックスが開き、マスター画像の代わりにバーチャルコピーの作成が推奨されます (推奨ワークフロー)。
  3. カラーパレットで、ソフト校正サブパレットを有効にします。
  4. プロファイルメニューで、任意のプロファイルを選択します。
  5. 印刷のためにソフト校正を行う場合、[紙とインクをシミュレート] にチェックを入れます。
  6. ヒストグラムパレットで、画像の出力先に応じて色域外の警告を有効にします。Web や特定のデバイス、タブレット、モバイルなどでは [モニターの色域の警告を切り替え]、印刷や現像では [宛先の色域の警告を切り替え] を有効にします。
  7. 対象の画像に色域外の表示 (モニターでは青、用紙では赤) がある場合、[設定] タブのツール (彩度、自然な彩度、HSL) を使って必要な補正を行い、印刷できない色を減らします。 画像の仕上がりに影響する補正をここですべて行うこともできます。
  8. ソフト校正サブパレットの [彩度過多の保護] スライダを使って、色の量と彩度過多の領域のディテールに対応することもできます。
  9. 補正を実行して確認したら、ソフト校正は有効なままにしておきます (特にバーチャルコピーを使用している場合)。 有効のままにしておくことで、画像ブラウザでソフト校正のアイコンがついたサムネイルを常に確認できます。

自分で印刷する場合、ソフト校正が有効か無効かに関わらず、適切なプロファイルを自分でプリンタードライバーで選択する必要があります (ソフト校正は画像を変換しません)。

印刷会社向けに画像をエクスポートする場合、ICC プロファイルを添付する必要があるかなど、印刷会社の指示を確認してください (通常、印刷会社やラボが変換を行います)。

ソフト校正時に使用したプロファイルをエクスポート時に利用できない場合、DxO PhotoLab が初期設定の sRVB に自動的に戻し、エラーメッセージが表示されます。

CMYK プロファイルの画像をエクスポートする場合、画像は CMYK に変換されます。 エクスポートをオリジナルフォルダ内または DxO PhotoLab が管理するあらゆるフォルダで行う場合、DxO PhotoLab はそれらの画像を表示できず、補正することはできません。 画像の代わりに、警告が表示されます。

[ディティール] パレット

ノイズ除去とデモザイキング

DxO では、ノイズ除去(デジタルノイズの低減)とデモザイキング(カメラセンサーの生データを読みやすく使用可能な画像に変換すること)が緊密に連携しています。 ノイズ除去 & デモザイキング サブパレットには、さまざまなノイズ除去モードとそれに関連するツールとスライダが含まれています:スタンダードと DxO DeepPRIME テクノロジー。

DxO PhotoLab 9 以降、PRIME ノイズ除去モードは削除され、より高度な DeepPRIME テクノロジーに置き換えられました。

ノイズ除去スライダと設定

Left: Standard denoising sliders, right: DeepPRIME (all versions) sliders

スライダの使用可能性は、選択したノイズ除去モードおよび選択したファイルタイプ(RAW または RGB)に依存します(詳細なリストを参照)。 デフォルトでは、輝度スライダのみが表示されます。 他のスライダを表示するには、[オプション設定] をクリックします。

ノイズ除去プレビュー

Denoise preview using the Loupe tool
Denoise preview in Comparison mode

スタンダードノイズ除去はデフォルトで表示されている画像の全体に適用されますが、サブパレットで利用可能なモードを選択した後、DxO DeepPRIME ノイズ除去をプレビューする方法は複数あります:

*DeepPRIME レンダリングの有効化は、リアルタイム処理の強度によって、コンピュータの性能に大きく影響する可能性があります。 その場合、このオプションを無効にし、ルーペを使用してノイズ除去効果を確認してください。

Enabling DeepPRIME rendering full preview (top: Mac settings, bottom: PC settings)

DxO DeepPRIME のノイズ除去とデモザイキングの性能の最適化

Setting DeepPRIME acceleration in the Mac settings (top) and the PC settings (bottom)

DxO DeepPRIME は、コンピュータのグラフィックカード(GPU)の力を使って計算を実行し、プロセッサー(CPU)の負荷を和らげます。 コンピュータとグラフィックカードに互換性がある場合、GPU アクセラレーションが自動的に有効になります。 しかし、プリファレンスで利用可能なオプションがいくつかあります:

オプションには以下が含まれます:

DeepPRIME のアクセラレーション設定を変更するには、DxO PhotoLab を再起動する必要があります。 互換性のないオプションは自動的に無効化されます。

ノイズ除去バッジ

Denoising badges on thumbnails, from left to right: Standard (no badge), DeepPRIME 3, and DeepPRIME XD/XD2s/XD3

ノイズ除去モードのいずれかを使用して画像を処理すると、画像サムネイルの左下にバッジが表示されます。 標準以外のモードには、それぞれ独自のバッジがあります(上の図を参照)。 バッジは、エクスポートの前でも、DeepPRIME モードが選択されるとすぐに表示されます。

標準ノイズ除去モード

スタンダードノイズ除去モードは、DxO PhotoLab がサポートするすべてのファイルに適用されます。 画像を「DxO Style – Natural」のデフォルトプリセットで開くと、スタンダードノイズ除去モードが自動的に適用されます。

すべてのスライダは、DxO Labs によって分析および特徴付けられたカメラモデルと、撮影に使用された ISO 設定に基づいて調整されます。 スライダの設定は、画像ごとに同じように見えるかもしれませんが、スタンダードノイズ除去は一般的ではありません。 画像エクスポート時にも含まれる、品質と速度の最高のバランスを提供します。

DeepPRIME ノイズ除去モード

DxO DeepPRIME 3、DeepPRIME XD/XD2s、および DeepPRIME XD3(Deep はディープラーニングを意味し、PRIME はProbabilistic Raw IMage Enhancement の略語です)は、ノイズ除去とデモザイキング技術においてさらに進んでいます。 AI と拡張したニューラルネットワーク技術に基づいたそのアルゴリズムは、DxO のラボ分析のために長年にわたって生成されてきた数十億もの画像を用いて学習されたものです。 DxO DeepPRIME 技術は、デジタルノイズにのみ焦点を合わせるのではなく、全体的な文脈で画像問題を分析する包括的なアプローチを使用して、ノイズ除去とデモザイキングを実行します。

DxO DeepPRIME 技術の利点:

Example of Standard mode denoising.
Example of DxO DeepPRIME denoising (here, DeepPRIME 3).
Comparison of original and exported image using Reference Image mode (left, DeepPRIME 3)

DxO DeepPRIME のバージョンと進化:

DxO DeepPRIME テクノロジー、サンプル、および自分でテストできる RAW ファイルについての詳細情報は、こちらのページをご覧ください:https://www.dxo.com/technology/deepprime/

使用のヒント

部分ノイズ除去*

画像が DxO DeepPRIME の方法でノイズ除去されている場合、部分調整により、画像の特定の部分でノイズ除去を微調整できます。 部分調整の有効化、および利用可能な選択ツールのいずれかでのマスキング後、以下のスライダを使用できます:

*利用可能なツールの詳細については、このユーザーガイドの部分調整の章をご確認ください。

レンズシャープネス最適化

レンズシャープネスについて

レンズシャープネス最適化ツールは、DxO PhotoLab の強力な機能の一つです。 この機能が補正するレンズブラーとは、レンズのポイントがずれることにより小さいぼけが発生する光学的な問題点 (一般的に「レンズぼけ」等で呼ばれています) です。 焦点があっていないぼけや、手ぶれなどは補正することができません。 DxO モジュールはカメラボディとレンズの組み合わせごとに、画像のすべてのポイントの「ボケ量」の測定値を把握することで作成されました。 EXIF に含まれている撮影情報(絞り、焦点距離など)を元に、DxO モジュールが提供する情報を利用して、DxO PhotoLab はピクセルごとに個別の補正を実行します。 この補正は、画像全体に均一にはかかりません。 これは、一般的にレンズは中央部分がシャープに写るためで、画像の周縁部により強い補正がかかることになります。

[レンズシャープネス最適化]サブパレットは、適切な DxO モジュールがロードされている画像においてのみ表示されます。 撮影機材がサポートされていない場合、アンシャープマスクパレットを使い、[エッジオフセット] スライダを使って画像の中央部と周縁部のシャープネスを手動で均一にします。

JPEG 画像の場合は、カメラ内でシャープネスがすでに適用されているため、シャープネスを強くしないことが大切です。 JPEG 画像を後で編集する場合には、カメラのメニューで強調効果を無効にしてください。

DxO レンズシャープネス最適化ツールによるディティールの強化は、アンシャープマスクと違い、シャープにした部分にも、輪郭強調による白いハロー効果が発生しません。

レンズシャープネス最適化とアンシャープマスク

アンシャープマスクを使う前に、できる限り DxO レンズシャープネス補正ツールを使ってシャープネスを調整することをお勧めします。 もちろん、DxO モジュールのサポートが得られない画像では、シャープネス処理はすべて[アンシャープマスク]パレットで手動で行う必要があります。

部分レンズシャープネス最適化

部分調整を使用することで、DxOモジュールによって適用されたレンズシャープネス最適化を微調整できます。
これを実行するには、画像内で調整したいエリアを選択し、強さスライダを次のように調整します:

倍率色収差

色収差について

色収差は色ごとに微妙に焦点が異なることによって発生しますが、いずれにせよ、これは非常に目につく問題で、特に高コントラスト画像の被写体や要素において顕著です。

グリーンフリンジとレッドフリンジ (横色収差)、パープルフリンジまたはグリーンフリンジ (縦色収差) などがあります。 「パープルフリンジ」は、色収差と同様ですが特定の現象で、紫色のゴーストがコントラストの高い撮影オブジェクトの境目に発生します。

For most images, correcting chromatic aberrations and purple fringing is unavoidable

色収差補正

横色収差(エッジの周りのマゼンタやグリーンのフリンジ)は、適切な DxO モジュールが利用可能な場合は自動的に補正されます。 この場合は、手動補正の必要はありません。

The Chromatic Aberrations sub-palette

その他の種類の収差 (縦など) は、パレットの 2 つ目のセクションにある 2 つのスライダで補正できます。

逆光の写真や色収差に敏感なレンズを使っている場合、パープルフリンジ補正のチェックボックスにチェックを入れます。

ReTouch ツール

The ReTouch tool not only lets you clean the dust from images, but you can also remove elements

コントロールポイントを追加する

ReTouch ツール (旧修正ツール) では、カメラセンサーのシミやダストだけでなく、不要な細かい要素などを削除できます。高い精度で削除できるため、他のレタッチソフトウェアの使用を避けることができます。 ReTouch ツールには以下の項目があります。

インターフェイス

The ReTouch tool in the top toolbar of the Customize tab
The ReTouch tool in the Detail palette

ReTouchツールは [設定] タブにあり、2 つの方法で有効にできます。

ツールは、画像の左下に埋め込まれた設定パレットにあります。 キーボードショートカットのパレットは右下、または Mac においては、画像の下のツールバーにもあります。

Mac 版

ツールは、画像の左下に組み込まれたパラメータパレットの下部ツールバーに配置されています。折りたたみ可能なショートカットパレットは右下に表示されます。

Left: settings palette with the Brush active. Right: with the Transform tool active (Mac)
Left: settings palette with the Brush active. Right: with the Transform tool active (PC)

ツールは、画像の左下に組み込まれたパラメータパレットに配置されています。折りたたみ可能なショートカットパレットは右下に表示されます。

パラメータパレットにはすべてのツール、設定、関連オプションがあります (上から下、左か右に)。

ReTouch ツールの下部ツールバー (Mac)

下部ツールバーには次のオプションがあります (左から右に)。

The keyboard shortcuts palette (top : Mac, bottom : PC)

キーボードショートカットパレットは、画像の右下にある「?」をクリックすると開いたり閉じたりできます。

ブラシ

The Mac version brush (left) and PC version (right)

ブラシは円形で表示され、左下のパレットで [新しいマスク] をクリックすると有効になります。 スライダを使って、サイズ (直径)、ぼかし (縁のぼかしの度合い)、不透明度 (補正の不透明度) などの特徴を調整できます。

Left: size 200 px, featherin 100%, opacity 100%
Center: size 100 px, feathering 50 %, opacity 100%
Right: size 100 px, feathering 0%, opacity 100%

[新しいマスク] (1 つ目のボタン) モードには、次の項目があります (中央から外に向けて)。

A mask made with a brush stroke

[ブラシストロークを追加] モード (2 つ目のボタン) では、アクティブなマスクを広げることができます。 [新しいマスク] モードのブラシと同じ部分がありますが、次の点が異なります。

Add stroke mode

[ブラシストロークを消去する] モードでは (3 つ目のボタン)、アクティブなマスクのすべてまたは一部を消去できます。次の要素があります。


Erase stroke mode

マスク

Moving a mask by hand

修正を実行し、修正の表示を有効にしている場合、修正マスクは白い縁で表示されます (ブラシでクリックしただけの場合は円形、またはブラシストローク)。中央部には以下の状況に応じて異なる丸が表示されます。

マスクがアクティブではない場合、マスクの縁は見えません (透明なインジケータ)。 修正マスクを表示するには、インジケータにマスクカーソルを重ねます。 これにより、修正マスクを多く適用した場合でも、画像に無用にマスクが表示されるのを避けることができます。

修正を仕上げたり再開するには、修正マスクまたはサンプリング領域のマスク、あるいは両方のインジケータをそれぞれクリックしてアクティブにし、移動させることができます。 インジケータにマウスカーソルを置くと、カーソルは [ハンド] ツールになります。

また、後から [ぼかし] や [不透明度] の設定を変更することもできます。 その場合、サンプリング領域のマスクには、この調整の変更がすべてリアルタイムで表示されます。

表示をわかりやすくするため、アクティブでないマスクの縁は表示されません。 表示されるのは、インジケータとアクティブなマスクの縁だけです。

修正マスクやサンプルマスクに関連するインジケータを移動するには、修正マスクを有効にし、マウスポインタ (一時的に手の形になります) を対象のインジケータに配置して、好きな場所に動かします。 マスクを移動できることで、さらに細かな修正をしたり、修正をやり直すことができます。

修正マスクを削除するには、以下の手順で行います。

すべてのマスクを一度に削除するには、以下の手順で行います。

ソースを変換ツール

Fine retouching with the Transform tool

ソースを変換ツールを使うと、さらに正確で細かな修正やレタッチを行うことができます。 ソース変換ボックスを使うと、次の操作ができます。

ソース変換ボックスを有効にすると、点線の長方形で表示されます。この長方形を使って、サンプリングソースのマスクを囲み、修正やレタッチすることができます。 ソース変換ボックスには 8 つのハンドルがあり、各側面に 4 つ (頂点に 1 つずつ) あります。 ハンドルの操作には、キーボードのキーも使います。

ソース変換ボックスを鏡のように反転するには、パレットで [反転] アイコンのいずれかをクリックします。 リセットするには、回転矢印をクリックします。

ReTouch ツールの実際の使い方

センサーのダストやシミをきれいにする

Example of dust cleanup (on a scan from a film)

ReTouch ツールは、センサーに張り付いたシミやダストを画像で削除するために理想的なツールです。 この操作は、順を追った手順で行います。

  1. ReTouch ツールを有効にします。
  2. 画像を 1:1 以上にズームします。
  3. [移動 / ズーム] パレットで、画像の左上から作業を始めます。
  4. 効率的に作業するには、修正ツールでぼかしを 100%、不透明度を 100% に設定します。
  5. シミの上にブラシを置き、削除するシミを囲むようにサイズを調整します。
  6. クリックするとシミが削除され、有効なマスク (サンプリングソースと修正領域) は不透明の丸で表示され、矢印でつながれます (サンプリング > 修正の方向)。
  7. 他のシミに移動し、手順 5 と 6 を繰り返します。
  8. 画像の一部をきれいにしたら、[移動 / ズーム] パレットのフレームを使って下に移動します ([Space] バーを押しながら一時的にハンドツールを有効にし、画像を移動することもできます)。
  9. スポットごとにクリーニング作業を続けます。下まで来たら次の列の上部に移動し、画像の右下に到達するまで作業を繰り返します。
  10. [閉じる] をクリックして、ReTouch ツールを終了します。

ダストやシミを見やすく表示

Tip: the Microcontrast tool temporarily set to maximum will help you locate the dust and marks

画面ではほとんど見えないダストも、特に印刷出力すると目に見えることがあります。 シミやダストをうまく見つけるためのコツは、マイクロコントラストや DxO ClearView Plus (ELITE 版で利用可能) などのコントラストに反応するツールを一時的に使うことです。 このツールはディテールのコントラストを著しく強調するため、クリーニングが必要な欠陥も強調されます。 修正が終わったら、これらのツールの設定を初期設定の値に戻します。

肌のレタッチ

Curtailing wrinkles and cleaning the skin of a model

ReTouch ツールは、肌のクリーニングにも効果的です。 例えば、吹き出物、肌のシミ、ニキビ、ほくろ、傷、シワ、エクボ、体毛などのディテールを削除したり、弱めたりできます。

顔をレタッチする場合、ほくろやシワなど、被写体の人物の特徴的なディテールや個性を生み出すディテールを削除しないようにしましょう。 ただし、これらのディテールは [不透明度] スライダで弱めることができます。

修正か、複製か。

Example of cloning

大抵の場合、クリーニングする画像のゾーンの特徴 (明るさ、コントラスト、色) を維持する [修正ツール] モードを使うと、修正が画像にうまくなじみます。

ただし、このモードは画像の要素をそのまま複製するため、ストラクチャがしっかりした画像の部分や画像のテクスチャを簡単に再現することができます。 さらに、[ソースを変換] モードではサイズやプロポーションの調整、反転ができる機能があるため、さらに精度の高いレタッチ作業を行うことができます。

バッチ修正

Selecting ReTouch tool for batch processing

複数の画像にシミやダストがある場合、次の手順で修正できます。

  1. ReTouch ツールを使って 1 枚目の画像を修正、クリーニングまたはレタッチします。
  2. 画像を右クリックして、コンテキストメニューで [補正設定をコピー] を選択します。
  3. 補正を適用する対象画像を選択します。
  4. 選択した画像を右クリックして、コンテキストメニューで [補正設定を貼り付け] > [選択された補正をペーストする] を選択します。
  5. ダイアログボックスで [ディテール] > [ReTouch] にチェックが入っていることを確認してください (他の修正も適用したい場合、適用したいものをチェックします。適用しない場合はチェックを外します)。
  6. [ペースト] をクリックします。
  7. 修正とレタッチが対象画像に適用されます。

最良の結果を得るには、各画像上の同じ場所にある欠陥のみを正しく設定してください。 ある画像と次の画像の間で、フレーミングと傾きの違いなどがある場合、ソースサンプルを変更する必要があります。

アンシャープマスク

アンシャープマスクは、画像のシャープネスを向上させます。 このツールはオリジナルからぼけたコピーを作成し、ぼけたコピーからオリジナルを引くことで、ディテールが強化された画像を生成します。

Strong Unsharp Mask applied. Applying DeepPRIME denoise beforehand helps to push sharpening, without compromising the image details and its whole quality
The Unsharp Mask sub-palette

[アンシャープマスク] パレットには 4 つのスライダが用意されています。

[アンシャープマスク] パレットの補正は、75% 以上のズームレベルで利用できます。正しい結果を確認するためには 100%で表示して作業したほうがよいでしょう。

アンシャープマスクの使用

アンシャープマスクはデフォルトではオフになっています。 JPEG ファイルの場合はカメラ内であらかじめ処理されているため必要ありません。また、DxO 光学モジュールが用意されている RAW 画像にも必要ありません。 つまり、DxO モジュールによってシャープニングされていない JPEG ファイルと RAW ファイルに限定されます。 後者の場合は、アンシャープマスク設定を微調整し、プリセットを作成することをお勧めします。

強さを 100、半径を 0.5、しきい値を 4 ぐらいに設定してから調整を開始すると良いでしょう。 大部分の画像で一般的なしきい値は 4〜10 の間です。 半径は画像中の強調の細かさを変更します。値を高く設定しすぎると、にじみが発生する場合があります。 最後に [強さ] スライダを 200 以内に設定します。

[強さ] スライダをマイナス(-100 〜 0)にするとシャープネスを強調する代わりに、画像をソフトにすることができます。

部分調整で、シャープネスとぼかしを局所的に処理できます。

モワレ補正 (ELITE 版のみ)

モワレは非常に細かいディテールとカメラセンサーが干渉して発生するカラーアーティファクトです。 ローパスフィルタがないカメラなどで発生しやすくなります。 これらのカメラではフィルタが強くかかる他のデジタルカメラより鮮明に撮影されるため、その分モワレが発生するリスクが高くなります。 モワレはタイルや網目、羽、毛皮、布地などのディテールによく発生します。

[強度] スライダを使用すると、これらのアーティファクトを低減したり修復したりできます。 オートモードは 0 〜 100 までの範囲、デフォルト値は 99 です。 マジックワンドをクリックするとデフォルト値にリセットできます。

このツールの効果は、最低でも 75% 以上のズーム値に設定しないと確認することができません。

ル赤目修正

赤目修正は全自動で適用することができますが、 顔と目が検知されない場合は、手動モードで補正が可能です。 この機能 は、RAW と DNG だけでなく JPEG と TIFF 画像でも使うことができます。

自動処理を適用するには、画面上部のコマンドバーの右端のアイコン か、 [ディテール] パレットの [赤目修正] サブパレットをクリックして有効にします。 補正は、画像内で検知された赤目の周りの楕円状の選択範囲によって制限されます。 また、サブパレット内には検知された赤目の数が表示されています。

楕円の上にマウスカーソルを持ってくると楕円が編集可能になり、以下の操作をすることが可能になります。

赤目が検知されなった場合、その旨を伝えるメッセージがサブパレット内に表示されます (顔の向きが正面でなかったり、小さすぎる場合)。 この場合、手動で修正を行うことができます。

プレビュー画像の下のツールバーには、画像内で楕円 (瞳を検知した部分) の表示 / 非表示を選択できます。また、補正のリセットボタンとツールを閉じるボタンがあります。

[ジオメトリ] パレット

焦点距離と撮影距離

レンズの焦点距離と撮影距離の情報は、写真内の EXIF 情報に記録されています。 ただし、この Exif 情報が正確に記録されていない場合があります。 たとえば、17mm と18mm などの異なる焦点距離が同じ値 (18mm) で EXIF 情報内に記録される場合があります。 この場合、最適な歪み補正を実行するための情報が不足します。 同様に、撮影距離も正確に EXIF 情報内に記録されていない場合は、補正が不正確になる可能性があります。 どちらの場合も [ジオメトリ] パレット内に表示される焦点距離と撮影距離の 2 つのパレットに正しい値を入力して調整することができます。

焦点距離と撮影距離のスライダは Mac 版では常に表示され、PC 版では自動的に表示されます。

水平

The Horizon sub-palette

[水平] ツールは、傾いた画像を水平に補正できます。自動モードと手動モードが利用できます。

水平の補正は、クロップツールでクロップの罫線を使って補正することもできます。

自動モード:

  1. 水平スライダの右にあるマジックワンドアイコンをクリックします。
  2. 自動補正をキャンセルするには、マジックワンドをもう一度クリックします。
  3. 補正の微調整をするには、[水平] スライダを使います。

手動モード:

このモードでは、ユーザの判断で水平の傾きを補正することができます (このツールは、コマンドバーからもアクセスできます)。

  1. [水平] ボタンをクリックします。
  2. 画像内で、傾いた水平線上にラインが重なるようにアンカーポイントを移動します。
  3. 画像内に新しくラインを引き、アンカーポイントを移動して調整することも可能です (クリックしてマウスのボタンを押しながら移動)。
  4. 画像を拡大ズームした場合、 [移動 / ズーム] パレット内で位置を確認できます。
  5. 画像の下にあるプレビューボタンをクリックすると、デフォルトのビューに戻ります。
  6. [リセット] ボタンをクリックすると補正をキャンセルして元の状態に戻すことができます。
  7. [適用] ボタンをクリックすると補正が適用されます。

水平ツールは、画像に小さな回転 (5° 未満) を加えたい場合にも便利です。 小さな回転を加えるには、スライダを使うか、値を入力します。

クロップ

The crop sub-palette and the ratios list

[クロップ] パレット

パース補正/水平ツールで補正すると、画像の周縁部の情報が失われます。 このため、クロップパレットはデフォルトでパースペクティブ/水平に基づいて自動に設定され、アスペクト比はオリジナルに設定されています。 修正された画像上では、できるだけ多くの情報を保持しつつ自動的にトリミングが行われます。

罫線はデフォルトでは表示するように設定されています。

手動クロップ

下部ツールバー

Top: PC. Bottom: Mac

上部のツールバーで [クロップツール] ボタンをクリックしてクロップツールをアクティブにすると、画像の下にもバーが表示されます。 こ のバーには、左から右に、次のオプションが含まれます。

水平補正

自動補正と手動補正のいずれを選択した場合でも、水平ツールを使わずに水平を直接補正することができます。

手動クロップ

手動クロップを行う場合、ドロップダウンメニューから [クロップツール] ボタンをクリックして、 画像をクリックすると、画像内に点線の四角形が表示されます。 特定のアクペクト比を選択している場合、その比率でボックスが描かれ、サイズ変更時もその形が保たれます。 [無制約] モードにしている場合は、自由に形を変更することができます。

クロップが有効になったら画像上でマウスを左クリックしたままドラッグしてクロップボックスを描くこともできます。 四角形の横か 角をドラッグするだけでサイズを変更できます。 コーナーの 1 つを掴んで、フレームのサイズをある程度まで縮小すると、水平から垂直の比率に切り替わります。

マウスポインタを四角形の中でドラッグすると、画像上で四角形を移動させることができます (4 方向矢印がマウスポインタの代わりになります)。

ボックスの外側をクリックすると、新しいボックスを描くことができます。

ドロップダウンメニューで [アスペクト比]、[無制約] を選択した場合、[Shift} キーを押すと比率を保持できます。

そこから、定義済みのアスペクト比を選択し、独自の値を入力したり、グリッドオーバーレイを表示または非表示にしたり、ツールをリセットして閉じることができます。 手動でクロップすると、ピクセル単位の寸法がフレームの右下隅に表示されます。

クロップツールを使っている場合は、コマンドバーが画像の下に表示されます。 ここではアスペクト比を設定したり、罫線を表示/ 非表示にしたり、クロップをリセットしたり、ツールを閉じることができます。

[Enter]キーを押して補正を適用してツールを閉じるか、[Esc] キーを押してクロップ設定をリセットしてツールを閉じることができます。

カスタム比率

The custom ratio will allow you to crop your image according to a format that you would need to (for example) publish on the web, in a book, or simply, for making a print according to the dimensions proposed by a photo lab. In these cases, you will be able to recompose your image exactly as you will see it after publication or printing, without any unexpected surprises. Here, we will use a panoramic ratio of 21 x 9.

カスタム比率を適用するには、以下の手順で適用します。

To delete a custom ratio (PC):

To delete a custom ratio (Mac):

検索条件を使用する

If your custom ratio corresponds to an existing ratio, the values of the latter will be automatically selected and displayed (for example, entered for a 75×50 print = 3×2, or 31×9 = 7×3).

現実的でない比率や一貫性のない比率を入力した場合、DxO PhotoLab は受け入れられる比率の上限を表示します。

数値には小数点を使用することができます (例: 22.5×5)。小数点はドット (Mac、PC) またはカンマ (Mac) を使用することができます。

カスタム比率は、必要な数だけ無制限に保存できます。

ディストーション

The two principal types of distortion: pincushion (left) and barrel (right)

ディストーション補正について

光学的な形の歪みは、ピンクッション歪み、たる型歪み、もしくはそれら両方の組み合わせで発生します。 どの場合も、DxO のラボによるレンズの分析測定データに基づいて補正することができます。 直線を撮影すれば画像内でも直線として表示させることが可能です。

The Distortion sub-palette

[補正]ドロップダウンメニューでは、DxO モジュールによる自動補正または手動補正を選択できます。 DxO モジュールが存在しない場合、手動補正のみ利用できます。

[強さ] スライダは、0 ~ 100 の補正範囲で調整できます。 デフォルト設定は 100%で、エッジ付近の大切なディテールのクロッピングを防ぐためや、わざと効果を狙うなどの特別な理由がない限り、デフォルトのままにしておくことをお勧めします。

ディストーションの自動補正

撮影に使用した機材が DxO モジュールでサポートされている場合、DxO PhotoLab は自動的にディストーション補正を実行します。

ディストーションの手動補正

撮影に使用した機材が DxO モジュールでサポートされていない場合や、DxO モジュールがお使いのコンピュータにインストールされていない、もしくは読み込まれていない場合、あるいはクリエイティブ上の理由がある場合は、ドロップダウンメニューで[カスタム]を選択してください。 いずれの場合でも、まずたる型、糸巻き型、またはフィッシュアイ (魚眼レンズ) など、修正したい歪みの種類を選択します。

ディストーションを手動で補正するには、グリッドを使います。

魚眼レンズを超広角レンズに変更

魚眼レンズで撮影した画像は、カメラ/魚眼レンズの組み合わせが DxO モジュールによってサポートされている場合、円形の歪曲を解消し、超広角スタイルの写真に自動変換できます。 撮影に使用した機材を DxO 光学モジュールがサポートしている場合は自動で実行され、そうでない場合は手動で実行できます。ディストーションのタイプには [魚眼レンズ] を選択し、[強さ] スライダを使って 手動で調整します。

魚眼レンズ補正ツールを使っている場合、[画像比率維持] のチェックボックスのチェックを外します。これにより、相当量のフィールドアングルを回復できます。

画像に制限

ディストーションを補正すると、常に一定量のクロップが行われます。 DxO PhotoLab では [画像に制限] のチェックボックスにチェックマークが入っており、既定でクロップ済みの画像を表示します。 ディストーション補正を行ったために失われたエッジの黒い部分を常に表示したい場合、このチェックマークを外します。

画像比率維持

通常、ディストーション補正を実行すると画像のエッジがクロップされ、画像のアスペクト比 (幅と高さの比率) が変更されます。 アスペクト比を重要な要素として保存したい場合、パレットの左下にあるチェックボックスにチェックを入れます。 利用できる画像を広く取るために、パレットの一番下にある画像比率維持のチェックを外してみることもできます。 このチェックボックスのチェックをはずすと、画像比率は保持されませんが、クロップのリスクは最小になります。

パース補正ツール (ELITE 版)

建築写真では、撮影者が建物の正面にいる場合、あおりの角度や俯瞰でフレーミングせざるを得ない場合があります。 両方のケースにおいて、消失ライン効果のために被写体がゆがみ、その現象は画像の周縁部に行くほど強くなります。

パース補正では、垂直方向の平行や水平方向の平行の補正、長方形を強制した補正や、8 つのポイントを使って各サイドが完全に独立した方法での補正を実行するツールを使用できます。

パース補正は画像を大きくクロップする場合があります。極端な角度などは撮影時に避けるようにしましょう。 また、パース補正やクロップを行っても被写体の周りに十分なスペースが残るように、接写しすぎないようにしてください。

インターフェイス

パース補正ツールはジオメトリパレットにあり、以下の項目があります。

Upper toolbar

上部ツールバーのボタンを使うと、さまざまなパース補正モードを有効にできます。

パース補正サブパレットには、以下の項目があります。

  1. 各パース補正モードのボタン
  2. [パース補正前の画像を復元する] キャンセルボタン
  3. 自動モードのマジックワンド (さまざまな自動モードは [オプション] にあります)
  4. [強さ] スライダ (初期設定では「100」)。値を小さくすると、消失効果を適用し、補正をさらに自然にできます。
  5. [+] (Mac) または [オプション表示] (PC) をクリックすると、オプション設定セクションが表示されます。
  6. [上 / 下]、[左 / 右]、[水平 / 垂直比率] スライダでは、水平軸または垂直軸を軸に、画像を広げたり縮めたりできます。
  7. [自動補正] モードでは、垂直&水平、垂直のみ、水平のみから選択できます。
Lower toolbar

下部ツールバーでは、以下の機能を利用できます。

Reference lines

The function of the Perspective tool is based on reference lines, two lines in Force parallels mode, 4 connected to each other in Rectangle mode, and 4 without connections in 8 points mode. Each reference line is displayed as follows:

Reference lines can be moved with the mouse:

マウスカーソルを画像に置くと表示される [+] ポインターを使うと、新しいコントロールラインを引くことができます。

失われる部分とクロップ

一般的に、パース補正は画像のジオメトリを変更するため、画像が歪むことになります。補正の程度によって歪みが目につく度合いは変わりますが、クロップが必要になります。 失われる部分とは、クロップで失われる画像の一部で、画像の周辺で黒いゾーンで表示されます。

[閉じる] ボタンを使って補正を確定すると、画像は自動的にクロップされ、失われる部分を考慮しながら、画像の面積を最大限に確保します。 もちろん、クロップツール (ジオメトリパレット) を使って後からクロップを変更できます。

パース歪みを補正

自動補正

Automatic crop mode

参照できる水平の要素と垂直の要素が画像に十分に含まれている場合、自動モードを使うことができます。必要な場合には手動で結果を調整できます。

使い方は以下の通りです。

  1. ジオメトリパレットで [オプションを表示] を開くと、[自動補正] が表示されます。3 つのモードのいずれかを選択します (初期設定は垂直&水平)。
  2. マジックワンドをクリックします。
  3. この場合、補正は自動適用されるため、確定する必要はありません。 補正を実行したら、次の画像または別のツールに移動できます。

平行を強制

このモードでは、水平または垂直方向で消失点がはっきりしている建物のようなシンプルなケースを補正できます。

  1. パース補正サブパレットで、[平行を強制] ボタンをクリックします。
  2. 画像に 2 本の垂直線が表示されます。
  3. 画像の参照ポイントとなる水平または垂直の要素 (可能であれば同じ平面にあるもの) にコントロールラインを配置します。
  4. コントロールラインの位置、サイズ、角度を調整します。
  5. [適用] をクリックして、結果を確認します。
  6. 補正を行った後で、建物が上に向けて広がっているように見える場合、強さスライダの値を小さく設定すると、より自然に見えます (「75」はほどよい妥協値です)。
  7. [閉じる] をクリックして、確定します (画像は自動的にクロップされます)。
Perspective of a building or tower that seems to get wider at the top with, intensity set to 100% (top), and a more natural perspective, with intensity set to 75% (bottom)

長方形を強制

このモードでは 4 本のコントロールラインがお互いにつながっているため、真正面から撮影できず、ほぼ同じ平面にある絵画、窓、ドアなどのような被写体の直角を簡単に補正できます。

  1. パース補正サブパレットで、[長方形を強制] ボタンをクリックします。
  2. お互いにつながった 4 本のコントロールラインが画像に表示されます。
  3. 被写体のそれぞれの隅に円形を配置し、画像の参照直線を使ってコントロールラインの位置や傾きを調整します。
  4. [適用] をクリックして、結果を確認します。
  5. [閉じる] をクリックして、確定します (画像は自動的にクロップされます)。

8ポイント

[8 ポイント] モードは [長方形を強制] モードと同じように機能します。ただし、4 本のラインはそれぞれ独立しているため、コントロールラインを好きな場所に動かすことができます。特に参照ラインが画像内の違う平面や遠い場所にある場合に便利です。

  1. パース補正サブパレットで、[8 ポイント] ボタンをクリックします。
  2. それぞれ独立した 4 本のコントロールラインが画像に表示されます。
  3. 画像の参照ライン上にコントロールラインを動かし、角度やサイズを調整します。
  4. [適用] をクリックして、結果を確認します。
  5. [閉じる] をクリックして、確定します (画像は自動的にクロップされます)。

オプションのスライダ

Horizontal stretch with X/Y ratio slider and rotation in the vertical axis with the Left/right slider

パース歪みを補正する場合、画像や撮影時の状況に応じて、方向や歪みの問題が発生したり、画像の自然さが失われたりする場合があります。 以下の 3 つのスライダを使うと、これらの問題を補完して、微細な設定を適用できます。

部分調整

DxO PhotoLab の部分調整では、画像の特定の部分や要素に直接作業を行うことが可能です。精密なレタッチを必要とする場合にも、ちょっとした強調を必要とする場合にも対応できます。 空のインパクトを強化する、逆光の被写体を明るくする、細部のシャープ化や小さなエリアのノイズやカラー削減など、可能性は無限大です。 ブラシ、コントロールポイント、グラデーションフィルタ、様々なマスキングツール、さらには AI マスクを使うことで、比類のない精度と柔軟性を持つ幅広いツールを手に入れることができます。 そしてもちろん、それらを組み合わせて編集をさらに進化させることができます。

部分調整へのアクセス

DxO PhotoLab には、部分調整にアクセスするための2つの方法があります:

ローカル調整ツールをアクティブにするには、そのボタンをクリックするだけです。 パネルやパレットのどちらを使用しても、ローカルで利用可能なマスクリスト、マスクオプション、補正ツールがセクションごとにまとめられています。

  1. Local Adjustment Tools (from left to right):
    • AI マスク
    • コントロール ポイント
    • コントロールライン
    • 段階フィルタ
    • 明度マスク ( DxO FilmPack がインストールされており、アクティブな場合のみ)
    • 色相マスク
    • 自動マスク
    • ブラシ/消しゴム
  2. マスクおよびサブマスクのリスト
  3. マスクのオプション

Correction Tools* (from top to bottom):

* これらのツールの完全な説明は、[カスタマイズ] タブの各パレットにある専用のセクションで確認できます

マスク管理

マスクとサブマスクの基本

ローカル調整ツールを使用することは、画像に対してマスクを適用することを意味します。画像の上に、透明なオーバーレイを重ねるようなものです。 このマスクの形状、サイズ、そしてぼかしは選択したツールによって異なり、その部分の画像に一つまたは複数の補正を適用することができます。

これがオーバーレイのたとえ話は終わりです。実際の補正は画像の一部に局所的に適用され、マスクで隠されていない部分と自然に馴染みます。

新しいマスクを作成すると、現在選択されている部分調整ツールに応じたサブマスクが必ず1つ以上含まれます 例えば、ブラシをアクティブにして画像に適用すると、リストには「マスク 1」が作成され、その中にブラシサブマスクが含まれます。 同じマスクにグラデーションフィルターを追加すると、「マスク 1」の下に別のサブマスクとして表示されます。

マスクはいつでも編集できます。補正の前でも後でも、たとえ他のツールや作業に切り替えていても、DxO PhotoLab なら自由に編集が可能です。 サブマスク 通常のマスクと同じように動作しますが、階層構造になっており、一つのマスクが複数のサブマスクを含むことができます。 これにより、個別のツールや補正ごとにマスクを重ねることなく、同じ画像エリアで複数の部分調整ツールを組み合わせることができます。必要に応じて、個別にマスクを作成することも可能です。 サブマスクを使うことで、より高度な制御と柔軟な調整が可能になります。

The Mask and Sub-mask List

マスク またはサブマスクを作成すると、それぞれ専用のリストセクションに表示されます。作成日順に並んでおり、最新のものが常に一番上に表示されます。

マスクおよびサブマスク管理セクションに含まれるもの:

  1. マスクとサブマスクのリスト
  2. マスク内のサブマスクリストを展開・折りたたむためのシェブロンアイコン
  3. マスクリスト内を移動するためのスクロールバー
  4. 選択したマスクおよび関連する補正を一時的に非表示にするアイコンとボタン
  5. 新しいマスクまたはサブマスクを作成する
  6. 選択したマスクまたはサブマスクと、それに関連する補正*を複製する
  7. マスクを反転:選択したマスクまたはサブマスクとその補正を、画像の反対側(マスクが配置されている部分以外)に適用します
  8. シェイプを反転:選択したマスクまたはサブマスクに対する補正効果が非表示になります。スライダの値は変更されずに保持されます*
  9. 補正のリセット:
    • Mac の場合:選択したマスクまたはサブマスクに対する補正をリセットします
    • PC の場合:すべてのマスク、サブマスク、および関連する補正をまとめてリセットします
  10. 選択したマスクまたはサブマスクを削除する*

*これらのコマンドは、マスクまたはサブマスクを右クリックすると表示されるフローティングメニューでも利用できます。

部分調整の共通インターフェイス

専用のパレットやパネルに加え、部分調整はインターフェイス要素や表示モードのセットを共有します。ただし、Mac と PC では見た目が異なる場合があります。 それぞれの部分調整ツールに特有のインターフェイスは、以下のセクションで説明されています。

部分調整ツールをアクティブにすると、システムに応じて利用可能なツールとオプションが表示されます。

Bottom toolbar (Mac)

  1. Mode: When you activate a local adjustment tool, different mode buttons will show up, depending on the selected tool (here, AI Mask).
  2. クロップした領域を表示する:有効にすると、クロップされた画像の部分が表示されます。 クロッピングはエクスポートされた画像にのみ影響し、元のファイルには影響しない点にご留意ください。
  3. Show masks: Toggles the visibility of the colored overlay that represents your local adjustment masks and sub-masks. If mask display is turned off, you can still preview the mask by hovering your cursor over the mask marker in the image.
  4. マスク表示モードカラーマスク白黒マスクを選択可能です。 白黒モードでは、マスクとサブマスクが白く表示され、それ以外の部分は黒くなります。これにより、マスクのサイズや位置、精度を正確に確認できます。
  5. Mask color: By default, the color mask is red. If you’d like to change it, click the color box to open the macOS color picker and choose another color.
  6. リセット:このボタンをクリックすると、すべてのマスク、サブマスク、および関連する補正が一括して削除されます。 リストもクリアされます。 間違えた場合は、編集 > 部分調整を元に戻す(cmd+Z)を使用して、部分調整を即座に復元できます。
  7. 閉じる:部分調整パネルを閉じます。 マスクは表示されなくなりますが、補正は画像に残ります。 後で作業を再開する場合や別の画像に切り替える場合、または DxO PhotoLab を終了する場合でも、ローカル調整を再度有効にするだけで作業を継続できます。
  8. “?” ヘルプアイコン:
    ビューアーの右下にある?マークをクリックすると、現在アクティブな部分調整ツールのキーボードショートカットがビジュアルリストとして表示されます。

Upper toolbar (PC)

  1. アクティブツールアイコン
    このアイコンを使用すると、ツールのオプションを表示または非表示にできます。
  2. Mode: When you activate a local adjustment tool, different mode buttons will show up, depending on the selected tool (here, AI Mask).
  3. クロップした領域を表示する
    チェックすると、クロップ時に削除された画像の部分が表示されます。 クロッピングはエクスポートされた画像にだけ反映され、元の画像は変更されないことに留意してください。
  4. マスク表示モードカラーマスク白黒マスクを選択可能です。 白黒モードでは、マスクとサブマスクが白く表示され、それ以外の部分は黒くなります。これにより、マスクのサイズや位置、精度を正確に確認できます。
  5. Color mask / Black & White: Click the small arrow to switch between the default Color Mask and Black & White Mask. In Black & White mode, masks and sub-masks appear in white, while the rest of the image is black. This is a great way to clearly see the extent and placement of your mask, and how precise your selection is.
  6. マスクの色
    デフォルトでは、マスクの色は赤です。 色を変更するには、カラースクエアをクリックして Windows のカラーピッカーを開き、別の色を選択します。
  7. “?” ヘルプアイコン:
    ビューアーの右下にある?マークをクリックすると、現在アクティブな部分調整ツールのキーボードショートカットがビジュアルリストとして表示されます。

Windowsでは、パレットに移動し、アクティブツールのボタンを再度クリックして部分調整を終了します。

選択ポイント(マスクアイコン)

画像に部分調整マスクまたはサブマスクを適用すると、選択ポイントが表示されます。これは、選択したツールやそのステータス(アクティブ、非アクティブ、反転など)に応じて異なる形をとる小さなマーカーです。

選択ポイントの種類:

  1. 丸い選択ポイント(黒地に青い枠線):中央にアクティブサブマスクのアイコンが表示されている選択状態
  2. 丸い選択ポイント(半透明の黒地に白い枠線):非アクティブなサブマスク
  3. 丸い選択ポイント + 白地に黒い四角形:反転サブマスク
  4. 丸い選択ポイント + 黒い中心を持つ2つの重なり合う四角形:サブマスクとシェイプの両方が反転(交差)
  5. Round gizmo + square with a black dot: Inverted shape
  6. 黒い四角形の選択ポイント(青い枠線):サブマスクを含むアクティブマスク(反転時も同じ外観)
  7. 四角形の選択ポイント(半透明の黒地に白い枠線): サブマスクを含む非アクティブマスク
  8. 丸いまたは四角形の選択ポイント + 斜線入りの目アイコン:マスク表示オフ
  9. ツール別選択ポイント(左から右):
    1. AI selection
    2. AI area
    3. AI predefined mask
    4. Control point
    5. コントロールライン
    6. 段階フィルタ
    7. 明度マスク
    8. 色相マスク
    9. 自動マスク
    10. ブラシ/消しゴム

マウス操作で、画像内のマスクとサブマスクの選択ポイントを自由に移動させることができます。

非表示/表示

カラーまたは白黒オーバーレイのいずれの場合でも、以下の方法でマスク表示をオンまたはオフに切り替えられます。

  • ローカル調整パネルまたはパレットの、画像内またはマスク名の上にある選択ポイントにカーソルを合わせます。
    • サブマスクを含むマスクの選択ポイントにカーソルを合わせると、すべてのオーバーレイが表示されます。
    • サブマスクの選択ポイントにカーソルを合わせると、そのオーバーレイのみが表示されます。
    • Even if a mask or submask is hidden (crossed eye), it will show when hovering.
    • マウスを画像エリアに移動させるとマスクが表示され、マウスをその場所から離すと色付きオーバーレイは消えます。
    • 最後に、画像下部のツールバーで「マスクを表示」をチェックまたはチェックを外すことができます。
  • マスクと関連する補正の可視性を切り替えるには、(部分調整パネルまたはパレット内の)マスクリストで、マスク名の右側にマウスを移動し、斜線の入った目のアイコンをクリックしてください。 リストのすぐ下にある目のボタンをクリックすることもできます。 斜線の引かれた目をクリックして表示を再度有効にするまで、マスクとその補正は非表示のままです。画像や選択ポイントの上にマウスを移動しても同様で、斜線の引かれた目が表示されます。
  • すべての部分調整マスクとその補正を一時的に無効にするには、部分調整パネルまたはパレットのスイッチをクリックします。 もう一度クリックすると、再び有効になります。

クロップした領域を表示する

The uncropped view option lets you display the full, original image even after cropping. This is useful if you want to place local adjustment masks or use the eyedropper tool (available with some adjustments) outside the visible crop. To activate it:

  • Mac:下部ツールバーの クロップした領域を表示する をチェックします。
  • PC:右上のフローティングボックスで クロップした領域を表示する をチェックします(画像にマウスを合わせて表示させます)。

クロップ外の領域は半透明のダークオーバーレイで表示されます。

比較する

Comparing your photo with and without local adjustments lets you see the impact of those edits and decide whether to keep refining them:

  • 部分調整をアクティブにする必要があります。
  • 上部ツールバーで 比較 ボタン横の矢印をクリックし、ドロップダウンメニューから 部分調整修正以外のすべての修正 を選択します。
  • 比較 ボタンをクリックして離すと、部分調整ありとなしの画像を切り替えられます。
  • 比較モードを無効にするには、他のオプションを選択するだけです。

不透明度

You can adjust the strength and intensity of local adjustments using the Opacity slider. By default, it’s set to 100, meaning the corrections are fully applied. At 50, the effect is reduced by half, and so on.

これにより、どの設定を変更すればよいかを推測する必要がなくなり、強すぎる調整を簡単に抑えることができます。

Mask Selectivity (Control Points and Control Lines)

You can use the selectivity sliders to adjust how tolerant the mask is to variations in color where a Control Point or Control Line is applied. This lets you fine-tune how hue and brightness variations are included in the correction. The two sliders available are:

  • 色相:色の変動範囲をコントロールします(既定の設定:50%)。
  • 明度:明るさの変動範囲をコントロールします(既定の設定: 50%)。

Typ:白黒マスクビューは、選択性スライダがマスクにどのように影響するかを確認するのに理想的です。

拡散スライダもありますが、コントロールポイントのみで利用可能です。 その動作については、後ほどコントロールポイントのセクションで詳しくご説明します。

複製する

Duplicating a mask

マスクやサブマスクを複製すると、同じ補正内容の新しいマスクをすばやく作成できます。 2 つのオプションがあります。

  • リスト内のマスクやサブマスクを右クリックし、コンテキストメニューから マスクの複製 を選択します。
  • リスト内のマスクやサブマスクを選択し、リスト下の マスクの複製 ボタンをクリックします。
Duplicating a submask

複製されたマスクやサブマスクは、元画像の上に表示されます。 移動する場合は、マウスで選択ポイントをクリックしてドラッグするだけです。

マスクやサブマスクは、いくつでも複製できます。

  • 複製された マスク には マスク に続けて連番が付けられます(マスク 2、マスク 3 など)。元の名前が変わっていても、このルールは変わりません。
  • 複製された サブマスク には、連番なしで 新規 という名前が付けられ、カスタム名は保持されません。
  • マスクまたはサブマスクを複製すると、関連するすべての補正と設定が複製されます。

反転

Invert Mask

Inverting a graduated filter mask

This applies to both masks and sub-masks. The correction that was originally applied to the masked area is now applied to the rest of the image, and not to the mask itself.

これは、背景や画像の広い領域を特定の被写体に影響を与えずに暗くするための簡単な例です。

  • Select a subject using a graduated filter.
  • 露出スライダを使用してその被写体を暗くします。
  • In the mask list, you right-click on the mask or sub-mask and choose Invert mask.
  • 選択された被写体は元の状態に戻ります。
  • 画像の残りの部分は露出設定に基づいて暗くなります。

Invert Shape

Protecting an aera by inverting the shape of a sub-mask

This applies only to sub-masks. The correction is no longer visible, even though the correction sliders still keep their values.

補正からマスクの一部を除外するための実用的な例です。

  • AI マスクツールを使ってバックグラウンドを選択します。
  • 露出スライダで背景を暗くします。
  • 暗くしたくない背景の部分に、サブマスクとしてコントロールポイントを追加します。
  • リスト内のコントロールポイントサブマスクを右クリックし、シェイプの反転 を選択します。
  • 露出補正はその部分の画像にはもう適用されません。

上記の例は意図的にシンプルで再現しやすく設計しており、マスクの反転がどのように機能するかをよりわかりやすく理解できるようにしています。

交差法

マスクとシェイプの反転を組み合わせて 交差 を作成する3番目の方法があります。 これを使用すると、補正がどのように画像に滑らかにブレンドされるかを調整できます。 風景編集の例として、空用のマスクと地面用のマスクをそれぞれ作成した場合、2つのマスク間の境界部分で補正が不自然に感じられることがあります。

Edited AI Mask for the sky
Ground corrections hidden after shape inverting
Ground correction is more subtile and natural using the intersection method

これを解決する方法:

  1. AIマスクを使って空のマスクを作成します。
  2. 任意の補正を適用します。
  3. マスクリストで空のマスクを右クリックし、マスクの複製 を選択します。
  4. 複製されたマスク(初期設定では「新規」と命名)を右クリックし、マスクの反転 を選択します。
  5. 同じ複製されたマスクを右クリックし、シェイプの反転 を選択します。これにより、新たに反転されたマスク内でのステップ2の補正を隠します。
  6. Add a Graduated Filter sub-mask (technically, you can use any tool, but for landscapes the Graduated Filter is ideal because of its smooth transition).
  7. 画像の底部から上部に向かって段階フィルタを描画すると、非表示の補正が徐々に再現されます。
  8. フィルタの位置と範囲を調整して、できるだけ自然な仕上がりにします。

名前を変更する

Mask renaming
Sub-mask renaming

部分調整パネルまたはパレット内のマスクとサブマスクは、使用したツールの名前を持ちます。 自分のワークフローに合わせて、特定の画像部分にどんな補正を施したかを素早く把握できるように、名前は自由に変更できます。

リストのマスクまたはサブマスクの名前をクリックして、新しい名前を入力します。 Enterキーを押して確定する必要はありません。

Windows では、右クリックしてコンテキストメニューから 名前の変更 を選ぶこともできます(またはF2を押します)。

マスク名を変更しても、リスト上の位置は保持されます。

削除する

マスクやサブマスクを削除するには:

  • リストから:クリックして選択し、リスト下の マスクの削除 ボタンをクリックします。 マスクやサブマスクを右クリックして、メニューから マスクの削除 を選択することもできます。
  • From the image: Click on the gizmo to activate it, then press the Delete key (Mac and PC) or Backspace (Mac only).

部分調整ツール

AI マスク


AI マスクはその名の通り、画像内の要素を自動的かつ正確に選択するために人工知能を使用します。 完全に部分調整システムと統合されており、他のすべてのツールと組み合わせて使用できます。

AI マスクの使用方法


Mac ではビューアーの下、PC ではビューアーの上のツールバーに3つの作業モードがあります。

Top: Mac, bottom: PC
Top: Mac, bottom: PC
Adding (red masks) or removing (pink mask) AI selections

Selection:

  • Add a selection: After clicking the button, just hover your mouse over the element you want to select. The algorithm will detect and select it, creating a sub-mask. Using Shift+click will add to the selection.
  • Remove a selection: Works the same way, but the selected object will be protected — it won’t be affected by local corrections from other tools.
Top: Mac, bottom: PC
Drawing an area to select the subject

Area¹:

  • エリアを追加:ツールをアクティブにした後、修正したいオブジェクトまたはエリアを囲む選択ボックスを描きます。
  • Protect an area: Works the same way, but the selected area will be excluded from local corrections applied by other tools.
Top: Mac, bottom: PC
Adding a predefined sky AI Mask

Add a predefined mask²:
Click the arrow to open a list of predefined masks. For example, if you select Sky, the algorithm will try to identify the sky in the image and create a sub-mask automatically. You can still refine the result (add to or subtract from the mask) using any other local adjustment tool. When you hover over the list, the mask will only activate if a matching object is detected.

The available preset masks include:

  • サブジェクト
  • 背景
  • 動物
  • 洋服

¹ エリアモードを使用する際は、対象を完全に囲むサイズで選択範囲を描くことを忘れないでください。これにより、正確で漏れのない選択が可能になります。

² プリセットマスクモードでは、アルゴリズムが複数の類似オブジェクトを検出できます。 例えば、複数の人物が存在する場合、全員が検出されます。

選択モードに関わらず、AIマスクは適用直後は画像上で粗く表示される場合がありますが、処理が完了すると選択範囲は精緻化されます。

Adding a predefined people AI Mask
Adding a predefined flower AI mask

コントロールポイント

これは、画像を部分的に調整する独自ツールです。画像上にコントロールポイントを配置すると、ツールはポイント直下のピクセルの明るさ、コントラスト、色を分析し、ユーザーが定義した半径内で類似する特性を持つすべてのピクセルに補正を適用します。

例えば、コントロールポイントを背景とは異なる色のオブジェクトに配置し、その半径を調整してオブジェクト全体を完全にカバーするようにすると、そのオブジェクトのみに補正が適用され、他の部分には影響が及びません。

画像内に類似した色のオブジェクトが存在し、それが指定された半径の範囲外にある場合、そのオブジェクトには影響を与えません。 しかし、半径内にある場合は同じ補正が適用されます。

コントロールポイントの使い方
コントロールポイントは、半径と直下のピクセル特性に基づいて特定のエリアを部分調整するのに最適です。 半径の外側にあるエリアや、異なるピクセル特性を持つエリアはそのままの状態に保たれます。

Subtle shadow brightening using a control point

コントロールポイントの使用

Linked control points
  • 部分調整パレットに移動し、コントロールポイントボタンをクリックします。
  • 必要な数のコントロールポイントを自由に追加でき、他の部分ツールやサブマスクと組み合わせて使用可能です。
  • コントロールポイントは、複数の箇所に同じ補正を適用するためにリンクできます。 サブマスクがアクティブな状態で、画像を複数回クリックします。 これらのリンクされたポイントは、それぞれの影響範囲を示す十字線として表示されます。 各ポイントの半径は個別に調整できますが、補正はすべてに均等に適用されます。
  • 他の補正が必要な場合は、新しいサブマスクを作成する必要があります。

[拡散] スライダ

Effect of the diffusion slider

拡散スライダは部分調整の選択ポイント専用であり、「マスクの選択性」セクションに表示され、色相と輝度のスライダの隣に配置されています。 このスライダを使うと、マスクのエッジの柔らかさ、つまり「ぼかし」の強さを調整できます。 この設定は、デフォルトで拡散の最大値である100に設定されています。 値を小さくすると、エッジがより明確になります。

Protecting an Area

Using neutral control points to protect an area from the corrections

You can place a neutral Control Point to protect part of the image from being affected by another Control Point. To do this, press Alt (PC) or Option (Mac) and click where you want to place the neutral point. You’ll also find a dedicated Neutral Control Point button — in the lower toolbar (Mac) or the embedded top toolbar (PC).

コントロールライン

コントロールラインは、コントロールポイントと同様に機能し、段階フィルタといくつかの共通の特徴を持ちながら、画像の全幅をカバーできるという利点があります。 単一のポイントからピクセルを解析する代わりに、サブマスク内のどこにでも移動できるスポイトを使って、補正を適用したい画像の部分を選択できます。

例としては、雲のある青空の編集が考えられます。 均一な補正を実現するには、コントロールポイントを複数配置し、それらが重なり合い、かつグループ化されていることを確認する必要があります。 コントロールラインを使用すると、空全体をカバーでき、参照スポイトで青色をサンプリングすることで、その空の部分のみに均一な補正を適用することが可能です。

Using Control Lines

Enhancing the blue in the sky with a control line
Displaying the effect of the control line: white is 100% of the effect, black is no effect


Go to the Local Adjustments palette and click the Control Line button. You can apply as many Control Lines as you want, and combine them with other local adjustment tools.

マウスカーソルが「+」になり、調整したい画像部分の上にコントロールラインを描きます。 その線は2本の破線の間に表示されます。 下の破線を傾けたり移動させたりすることで、影響範囲を拡大したり縮小したりできます。

その後、スポイトを使って参照ピクセルを選択します。これにより、補正を適用するピクセルのタイプが指定されます。 その後、必要に応じて補正ツールを使用します。

Moving the Control Line and Eyedropper

You can move the Control Line by dragging its gizmo.
To move the eyedropper independently (even after placing it elsewhere), hold Ctrl (Windows) or Cmd (Mac) while dragging.

領域の保護
コントロールポイントと同様に、他のラインが補正をかけないようにするためのニュートラルコントロールラインを追加できます。

これを行うには:

  • Alt(PC)または Option(Mac) を押してニュートラルラインを置きます。
  • 保護したい領域を横切るようにラインを引きます。
  • スポイトを使って参照ゾーンをサンプリングします。
  • 行った補正は、保護された領域には影響 しません

ニュートラルコントロールライン ボタンも下のツールバー(Mac)または埋め込みビューアーの上部にあります(PC)。

段階フィルタ

段階フィルタは、レンズの前に装着する物理フィルタの効果を再現するもので、空が明るく、前景が暗くなりがちな風景写真の露出バランスを整えるためによく使われます。

Making the clouds pop with a graduated filter

段階フィルタの使用
部分調整パレットに移動し、段階フィルタボタンをクリックします。 ツールがアクティブになるとすぐに、マウスカーソルが十字線に変わります。 フィルタを描画するには、画像内をクリックしてドラッグします。

段階フィルタには次の要素が含まれています:

  • フィルタの出発点を示す、マスクの円を通る実線
  • マスクを回転させるためのハンドルを備えた破線の中央線
  • 最大強度地点から破線まで、効果が徐々に薄れていく様子を示す半透明のカラーオーバーレイ

段階フィルタの管理

  • 画像内のどこにでもフィルタ全体を移動できます
  • 破線の上にあるグレーの点をドラッグして、フィルタの傾きを調整できます。
  • 破線を移動すると、最大の効果範囲を広げたり縮めたりできます。
  • 始点のラインを再配置することで、グラデーションの遷移ゾーンの範囲を調整できます。
  • フィルタは、上から下、下から上、横から横、または斜めに描くことができます。
  • 破線上のハンドルを掴んでドラッグすることでフィルタを回転させることができます。フィルタは360°まで回転可能です。

段階フィルタへの追加または削除

例えば、空を暗くするために段階フィルタを適用する際に、建物や山など他の要素への影響を避けたい場合があります。 逆に、フィルタが自然に届かない画像の部分に効果を適用したいこともあります。

フィルタのマスクを追加または削除するには、お好みの部分調整ツールを使用できますが、ブラシツールが最も実用的な選択肢です。

  • マスクに追加:部分調整パレットに移動し、ブラシツールを選択して、含めたい場所にペイントします。
  • マスクから削除: 消しゴム ツールを選択し、フィルタの効果から除外する部分にペイントします。

明度マスク(DxO FilmPack がインストールされている場合)

The Luminosity Mask lets you apply corrections based on a specific brightness range in your image — with extremely fine control, including over how smoothly transitions are handled. Once the mask is activated by clicking the Luminosity Mask button in the Local Adjustments palette, click anywhere in the image with the eyedropper to create the luminosity mask.

Selecting the luminosity range with a brightness zone
Modifying the brightness range

明度範囲の選択
ターゲットの明度範囲を定義するためのいくつかのツールがあります:

  • スポイト:画像をクリックしてスポットをサンプリングします。 選択ポイントが表示され、台形が対応する明度範囲を示します。 必要に応じて何度でもサンプルできます。 画像上で選択ポイントを動かすと、サンプリングされたエリアとそれに対応する範囲が自動的に更新されます。
  • 11の輝度ゾーン: 0から10のスケール内で、番号が付いたブロックをクリックすることで明るさの範囲をすばやく選択できます。最も暗いのが0、最も明るいのが10で、中間トーンはおよそ5のあたりに位置します。
  • 台形:現在選択されている範囲が表示されるだけでなく、台形をスケールに沿って移動させることで、選択された輝度エリアを調整できます。
Selecting the brightness range with the eyedropper
Extending the brightness range
Reducing the low light fall-off
Balance tonality with the Luminosity Mask

どの方法でも、以下のツールを使って範囲を部分調整できます:

  • 黒のハンドル白のハンドルが台形の上にあり、それぞれ対応する点線と共に選択された輝度範囲の下限(シャドウ)と上限(ハイライト)を示します。 現在の値(0 から 255 まで)が上部の入力フィールドに表示されます。 ハンドルをクリックしてドラッグするか、フィールドに直接数値を入力して調整することができます。
  • 台形の下にあるハンドルは、選択された範囲と画像の残りの部分の間の遷移ゾーン (フォールオフ) を制御します。 点線から遠ざかるほど遷移がより滑らかになり、点線に近づくほどシャープになります。 下の入力フィールドでこれらの値を手動で設定することもでき、設定可能な範囲は0から255までです。

If you press Alt (PC) or Option (Mac), you can move each pair of handles (both brightness range handles or both fall-off handles).

Increasing and decreasing the luminosity range
Increasing and decreasing the fall-off (transition)

台形の位置、幅、そして遷移ゾーンを調整することで、画像内の特定の輝度範囲を個別に、高精度に補正できます。

Moving the gizmo in the image modifies the trapezoïd (and vice versa)

色相マスク

色相マスクツールでは、色相の範囲に基づいて補正することができ、遷移ゾーンを含めて非常に細かく調整できます。

Selecting a blue object with the eyedropper

色相範囲の選択色相マスクツールには次の要素が含まれます:

  • 色相チャンネル
    色相レンジをすばやく選択できる8つの定義済み色相チャンネルが用意されており、それぞれの台形を使ってさらに細かく調整することが可能です。
    • オレンジ
    • シアン
    • マゼンタ
  • 色相スポイト
    色相マスクツールがアクティブになると、マウスポインターは画像上に重なった際にスポイトに変わります。 画像をクリックして色相レンジを選択します。 必要に応じて何度でもクリックしてサンプリングできます。 色相レンジが選択されると、それは台形に表示され、画像には選択ポイント²で示されます。
  • 台形
    選択した色相範囲を表示するだけでなく、選択範囲を調整するために台形をスケールに沿って移動することもできます。
Reducing the selected hue range
Increasing the selected hue range
Selecting the blue channel
Selecting the orange channel
Enhancing the sky with a hue mask, plus Exposure and ClearView sliders

色相選択を細かく行うために、以下の要素を活用できます:

  • 台形の上の黒いハンドルと対応する点線が、選択した色相範囲の限界を定義します。 色相の値は0から360¹で、上部の2つの入力欄に表示されます。 これらの値は、ハンドル操作や直接入力で調整可能です。
  • 台形の下の灰色のハンドルは、範囲の両端における色相の遷移ゾーンを表します。
    • これらを点線から遠ざけると、遷移領域が広がり、より柔らかな効果が得られます。
    • 近づけると、遷移がシャープになります。
      下部の2つのフィールドに正確な値を入力することもできます(範囲:0から360³)。

If you press Alt (PC) or Option (Mac), you can move each pair of handles (both hue range handles or both fall-off handles).

選択した色相範囲がカラースケールの両端にある場合、視認性を高めるためにスケール自体を移動できます。

台形³の位置と幅、その移行ゾーンを調整することで、部分調整スライダを使って狙った画像エリアを明るくしたり、暗くしたり、彩度を上げたりするための、非常に正確な色範囲の選択が可能になります。

Moving the hue mask gizmo in the picture changes the trapezoid, and vice versa

¹0~360の範囲は、主要な色とその補色を円環上に表現するカラーホイールに直接対応しており、これは DxO PhotoLab の HSL ツールでも見ることができます。
²画像内で色相マスクのディスクを移動させると、マスク、台形、値が自動的に更新されます。
³台形を移動すると、画像内の選択ポイントも、選択した色相範囲に合わせて再配置されます。

The hue linear scale can be shifted with the mouse
Increasing and decreasing the hue range
Increasing and decreasing the hue fall-off (transitions)

自動マスク

Painting to select with Auto mask
Subject selected with the Auto mask brush

オートマスクを使用すると、特定の画像領域を正確に選択して補正を適用でき、境界線を越えて影響が及ぶことはありません。画像の輝度、コントラスト、色の違いに基づいて境界を自動的に検出します。 これはブラシツールと非常に似ていますが、エッジ検出機能があります。 線からはみ出した場合も、補正は検出された輪郭内のみに適用されます。

The Auto mask brush (left: PC, right: Mac).
Auto mask size control (top: Mac, bottom: PC)

オートマスクの使用
有効にすると、オートマスクは「+」が中央にある、色付きの円として表示されます (デフォルトのマスクカラーに応じて)。

  • 補正したい領域またはオブジェクトの上にペイントします。 シングルクリックで、ストロークを少しずつ重ねていくこともできます。
  • たとえオブジェクトの外側にはみ出しても、補正は通常エッジの内側に留まります。
  • 例として、オブジェクトの一部がバックグラウンドに溶け込んでいる場合には、Alt(PC)またはOption(Mac)を押しながらクリックして、消しゴムを有効にします。
  • 領域にテクスチャがある場合、マスクが完全に適用されない可能性があります。その場合は、もう一度ブラシでなぞってください。

Ctrl(PC)またはCmd(Mac)を押しながらマウスホイールをスクロールして、ブラシの直径を調整できます。

オートマスクブラシには、ぼかし (ソフトエッジ) 設定はありません。

Subject edited after Auto mask selection

ブラシ/消しゴム

ブラシを使って、画像の任意の部分にマウスやポインティングデバイス(タッチパッドやペンタブレットなど)で自由にペイントしながら部分調整を適用できます。 また、消しゴムモードに切り替えて選択範囲を削ることもできます。 汎用ツールとして、逆光の被写体の明るさを調整したり、色を補正したり、ディテールをシャープにしたり、さまざまな用途に使用できます。

Brush/Eraser settings (top: Mac, bottom: PC)
1: minimum feathering, 2: feathering at 50, 3: maximum feathering (left: PC, right: Mac)

ブラシの使い方
ブラシはディスクとして表示されます。 編集したいエリアをクリックしてペイントするだけです。

ブラシまたは消しゴムがアクティブなとき、以下のスライダが表示されます:

  • サイズCtrl(PC)またはCmd(Mac)を押しながらマウスホイールをスクロールしてブラシの直径を調整します。
  • ぼかしShift を押しながらスクロールしてエッジの柔らかさを調整します。 上にスクロールするとエッジが硬くなり、下にスクロールすると柔らかくなります。
  • 適用比率:ストロークごとに適用される補正量を制御します。
    • 100%では、1回のストロークで設定された不透明度に基づいた効果が完全に適用されます。
    • For example, at 20%, each pass applies 20% of the full effect, building up gradually with repeated strokes.
  • 不透明度:ペイントされた領域の最大透明度を定義します。
    • 100%では、補正が完全に適用されます。
    • For example, at 50%, the mask won’t allow more than 50% opacity, and local corrections will be applied at half strength.
Brush stroke, 1: no feathring, 2: 50% feathering
Brush stroke with low flow accumulating, 1: first pass, 2: 4x pass, 3: 8x pass
Opacity acts as a threshold and won’t let you build more than your setting, even when accumulating strokes endlessly (top: stroke at 50%, bottom: after multiple strokes)
Painting with the brush
Brush mask edited

Using the Eraser

The Eraser uses the seme settings as the brush. You can select it in the lower (Mac) or upper (PC) toolbar.

Alternatively, when using the brush, hold Alt (Windows) or Option (Mac) to switch to the Eraser, then brush over the unwanted area. Use the color mask overlay to see exactly what you’re erasing.

To return to Brush mode, simply release the Alt/Option key.

透かしのパレット

透かしの役割と有用性

DxO PhotoLab では、テキストまたはグラフィック、あるいはその両方の透かし (ウォーターマーク) を画像に埋め込むことができます。 DxO Instant Watermarking ツールでは、透かしを作成したり設定を操作する際に、透かしを画像ですぐにプレビューできます。 また、エクスポートした画像に透かしを埋め込むかどうかを自由に決めることもできます。

透かしには複数の役割があります。

  • 画像を保護します。
  • 作者、企業または一般的な作品の所有者として、画像の所有権を示すことができます。
  • たとえば、Web ギャラリーで展示や発行をする場合に、画像に署名することができます。

適切な方法でテキストや画像が埋め込まれていると (縁際に配置しないようにします)、画像の盗難、不許可の再使用や再発行を妨げることができます。 その一方、透かしが目につきすぎると、画像を見る人の注意がそれたり、画像を見てもらえなくなってしまいます。

透かしに画像を使う場合、レタッチソフトウェアまたはグラフィックデザイナー向けソフトウェアで事前に作成しておく必要があります。 DxO PhotoLab ではロゴや他のグラフィック要素を作成することはできません。

透かしは、メタデータに示される作成者情報や著作権情報に代わるものではありません。そのため、これらの情報を引き続きメタデータのパレットで入力するようにしてください。

透かしのパレット

[Instant Watermarking] パレットは、 [DxO -アドバンス] のスペースで [設定] タブの右側ウインドウの下部に表示されるか、基本ツールパレットのサブパレットとして表示されます。 [Instant Watermarking] パレットは初期設定では無効になっています。 [画像] または [テキスト] のオプションをクリックすると有効になり、選択したオプションごとにツールが表示されます。

透かしを画像に適用すると、ビューアー内でも画像ブラウザのサムネイル内でも、常に透かしが表示されます。 透かしはいつでも変更したり置き換えたりできます。ただし、エクスポートした画像に適用された透かしを変更することはできません*。

* [DNG 形式でエクスポートする (ノイズ除去と光学補正のみを適用)] オプションでエクスポートされた画像には、透かしは適用されません。

透かしの埋め込み

透かしを画像に埋め込むには、以下の手順で行います。

  1. 対象の画像を [画面に合わせて表示] し、透かしのサイズ、バランス、表示方法をリアルタイムで確認します。
  2. 透かしのサブパレットで、 [画像] ボタンをクリックして画像オプションを選択します。
  3. プレビューウインドウで、 [参照] をクリックします。
  4. ダイアログボックスが開いたら、画像を探して選択します。 [開く] をクリックします。
  5. プレビューウインドウと写真上で、プレビューウインドウの右下にあるチェッカーボードで選択した場所にロゴが表示されます。 インポートされたファイル名はプレビューウインドウの下に表示されます。
  6. チェッカーボードの 9 つのマス目のいずれかをクリックすると、画像の中央、上部、下部、左側、右側、隅に透かしの画像を配置できます。
  7. 中央以外の場所を選択すると、余白スライダが有効になります。たとえば、左側の位置には左余白、左上の位置には左余白と上余白が表示されます。 これらのスライダを使って (初期設定では「0」に設定)、写真内のどこでも好きな位置に透かしを配置できます。
  8. チェッカーボードの左側にある [透かしを回転する] ボタンでは、クリックするごとに透かしが 90° 回転します。
  9. [目盛り] スライダで透かし画像のサイズを 1~100 の間で調整します(初期設定は 15)** 。
  10. [ブレンドモード] オプションでは、透かし画像を写真に埋め込む方法を 7 種類のオプションから選択できます (詳しくは、「テキストを埋め込む」の段落をご覧ください)。
  11. [不透明度] スライダを使うと、透かし画像の不透明度を変更して写真内での透かしの存在を調整できます。

** 周縁部のクロップや表示レベルの低下を避けるため、十分な解像度とサイズの画像を使用してください。

テキストの埋め込み

テキストは写真に署名をする最もシンプルな方法で、自分の名前や会社名などを埋め込むことができます。 画像やロゴとは違い、テキストの場合は OS に搭載されているフォントを使い、DxO PhotoLab で直接テキストを入力します。

テキストの透かしを画像に埋め込むには、以下の手順で行います。

  1. 対象の画像を [画面に合わせて表示] し、透かしのサイズ、バランス、表示方法をリアルタイムで確認します。
  2. 透かしのサブパレットで、 [テキスト] ボタンをクリックしてオプションを選択します。
  3. [画像 / テキスト] ボタンのすぐ下に表示される入力フィールドをクリックして、テキストを入力します。サブパレットのその他のツールも有効になります。 テキストを入力して、 [Enter] ボタンを押して確定すると、埋め込んだテキストが画像に表示されます。
  4. 入力フィールドの下にあるドロップダウンメニューから、お好きなフォントを選択します (初期設定は「Arial」です)。
  5. 初期設定では白になっているフォントの色も変更できます。白い正方形をクイックすると、OS のカラーパネルが表示され、好きな色を選択できます。
  6. 色を選択する四角の左側にあるメニューでは、フォントのスタイルを変更できます (太字、イタリックなど)。
  7. チェッカーボードの 9 つのマス目のいずれかをクリックすると、テキストの中央、上部、下部、左側、右側、隅に透かしのテキストを配置できます。
  8. 中央以外の場所を選択すると、パレットで余白スライダが有効になります。たとえば、左側の位置には左余白、左上の位置には左余白と上余白が表示されます。 これらのスライダを使って (初期設定では「0」に設定)、写真内のどこでも好きな位置にテキストの透かしを配置できます。
  9. チェッカーボードの左側にある [透かしを回転する] ボタンでは、クリックするごとにテキストが 90° 回転します。
  10. [目盛り] スライダでテキストのサイズを 1~100 の間で調整します(初期設定は 35) 。
  11. [ブレンドモード] オプションでは、透かしテキストを画像に埋め込む方法を 7 種類のオプションから選択できます (詳しくは以下をご覧ください)。
  12. [不透明度] スライダを使うと (初期設定では「100」に設定)、透かしテキストの不透明度を変更して写真内での透かしの存在を調整できます。

文字数には制限はありません。また、使えない文字や互換性のないフォントもありません。

ブレンドモード

色や明るさ、不透明度や背景に応じ、テキストや画像の透かしを写真内に埋め込む方法を調整できます。 ブレンドモードを使用するには、多少の経験が必要になります。結果は透かしの種類、設定、透かしを埋め込む写真に大きく左右されます。 ブレンドモードには 7 種類あります。

  • 通常 (初期設定)
  • 乗算
  • スクリーン
  • オーバーレイ
  • ソフトライト
  • ビビッドライト
  • リニアライト

画像とテキストの透かしの埋め込み

透かしツールは柔軟性が高く、画像 (ロゴなど) とテキストの両方を同時に埋め込むこともできます。

  1. 透かしのサブパレットで [画像] ボタンをクリックし、画像の透かしを埋め込む場合と同じステップに従います。
  2. 画像が埋め込まれたら、 [テキスト] ボタンをクリックして、テキストの透かしを埋め込む場合と同じステップに従います。

プリセットの作成、適用、管理

複数の種類の透かしを使用したい場合、プリセットとしてサブパレットで好きな数だけ透かしを作成、保存、適用、編集することができます。

プリセットの作成と保存

  1. 「透かしの埋め込み」または「テキストの埋め込み」の段落のステップに従い、画像またはテキストの透かし、あるいは画像とテキストの透かしを作成します*。
  2. 下側にあるサブパレットで [プリセットを作成する] をクリックします。
  3. 表示されるダイアログボックスで明示的な名前を入力し、 [OK] をクリックして確定します。
  4. サブパレットの上部にあるプリセットリストに透かしの名前が表示されます: これは今、作成したプリセットで、アクティブになっています。

* 画像モードでもテキストモードでも、画像とテキストの両方が考慮され、画像とテキストを含むプリセットを作成できます。 作成可能なプリセット数に上限はありません。

プリセットの適用

  1. [プリセット] リストで、適用する透かしを選択します。
  2. 写真に透かしが埋め込まれます。
  3. サブパレットには、選択した透かしの設定が表示されます。

プリセットの変更

  1. [プリセット] リストで、変更する透かしを選択します。
  2. 写真に透かしが埋め込まれます。
  3. サブパレットには、選択した透かしの設定が表示されます。
  4. 好きなように調整を変更します。 透かしを最初の設定に戻すには、カーブした矢印をクリックします。
  5. 透かしの変更を保存するには、 [更新] をクリックします。
  6. 元の設定の透かしと変更した透かしの両方を保存するには、[プリセットを作成する] をクリックして、新しい名前を入力します。

プリセットの削除

  1. 透かしのサブパレットの [プリセット] リストで、削除するプリセットを選択します。
  2. [プリセット] メニューの右側にあるごみ箱のボタンをクリックします。
  3. 削除を確認するメッセージが表示されたら、 [はい] をクリックします。
  4. [プリセット] リストから透かしが削除されます。

透かしの適用、透かしを埋め込んだ写真のエクスポートとプリント

1枚または複数の写真への透かしの適用

透かしを作成する際には、ビューアー内でも画像ブラウザでも、写真上にリアルタイムで透かしが表示されます。 複数の写真に同時に透かしを適用するには、対象の写真を画像ブラウザで選択します (複数の写真を選択する場合、ビューアーには1枚目 の写真が表示されます)。

透かしを埋め込んだ1枚または複数の写真のエクスポート

選択するエクスポートのオプション (ハードディスク、別のアプリケーションなど) に関わらず、 透かしが画像に適用されます。ただし、次の場合を除きます。

  • [DNG 形式でエクスポートする (ノイズ除去と光学補正のみを適用)] モードを選択した場合
  • エクスポートのオプションの [透かし] のセクションの [プリセット] メニューで [透かしなし] を選択した場合
  • エクスポートのオプションの [透かし] のセクションで [プリセットで透かしを上書きする] にチェックマークを入れた場合。 この場合、 [プリセット] メニューで選択した他の透かしで上書きできます。

透かしを埋め込んだ写真のプリント

プリントに関しては、以下のような選択肢があります。

  • DxO PhotoLab 外でプリントする場合、透かしを適用して画像をエクスポートします。
  • DxO PhotoLab 内でプリントする場合、適用された透かしはプリントにも適用されます。
  • 透かしを入れて写真をプリントしたくない場合には、事前に [透かし] サブパレットを無効にしてください。

アドバイス

透かしを埋めこむかどうかは、白熱した議論になる場合があります。 透かしは本当に写真や作成者の権利を保護するのでしょうか? 透かしにより、写真の表現が損なわれることはないのでしょうか? 透かしを埋め込むことを決めた場合、以下のアドバイスを参考にしてください。

  • 攻撃的、コントラストが強いもの、色が強すぎるロゴやテキストは避けるようにしましょう。このような透かしは見る人の注意を拡散させ、写真の表現を損なう可能性があります。
  • 小さめのサイズの透かしを写真の端に配置するようにしましょう。ただし、許可なしで写真を再現されることを防ぐため、あまり端に配置しないようにしましょう。なぜなら、端に近いとクロップして透かしを簡単に削除できるからです。 余白スライダを使って透かしを写真の内側寄りに配置するようにします。可能な場合、クロップが難しくなるであろう隅を選んで配置してください。
  • 写真の横長の部分に透かしを埋め込むこともできます。ただし、写真の表現を損なわないように不透明度を低くします。 輝度やコントラストを強めると、簡単に透かしを前面に出すことができるため、透かしはほとんど見えない程度にしておきます。
  • テキストに著作権マーク (©) を追加する場合、キーボードから入力するのは難しい場合があります。Mac では [Option] + [g] 、Windows では ASCII コードの [Alt+0168] で入力できます。

[DxO ViewPoint] パレット

DxO ViewPoint パレットについて

– このパレットは DxO ViewPoint がライセンス認証されている場合のみ表示されます。

– プラグインツールの全説明を確認するには、DxO ViewPoint ユーザーガイドを参照してください。 パース補正ツールと ReShape ツールが DxO ViewPoint パレット外にあるため、DxO PhotoLab ユーザーガイドで説明を確認できます。

DxO ViewPoint をインストールすると、[設定] タグに専用パレットが表示され、以下のツールを使用できます。

  • ボリューム歪像
  • ミニチュア効果
  • ReShape Fusion.
  • 画像を水平方向または垂直方向に反転

DxO ViewPoint ガイドツールは、Adobe Photoshop および Lightroom Classic 用のプラグインとスタンドアロンプログラムでのみ使用できます。

The DxO ViewPoint palette

DxO PhotoLab 6 以降、パース補正ツールを常に利用できるようになったため、DxO ViewPoint プラグインには表示されなくなりました。 パース補正ツールは、PhotoLab のジオメトリパレットで利用できます。

ボリューム歪像を補正する

画像の周縁部に位置する被写体の歪みは、屋内写真、イベント写真、結婚写真などでよく発生するジオメトリ的欠陥です。 これはボリューム歪像と呼ばれ、広角レンズまたは広角ズームレンズを使って静物や人物を撮影したり、集合写真を撮る場合によく発生します。 画像の端に位置する被写体が引き伸ばされてしまいます。 DxO ViewPoint パレットには、これを、水平 / 垂直方向、または対角線方向に補正するツールが用意されています。

利用できる様々なツールについて詳しくは、DxO ViewPoint 各バージョンのユーザーガイドをご覧ください。

ミニチュア効果 (DxO ViewPoint 3 以降)

ミニチュア効果は、画像内のピントの位置をずらして、まるでミニチュアやジオラマの写真を撮ったような印象を風景写真に与えることができます。 この効果は俯瞰で撮った都市写真でより効果的です。 [ミニチュア効果] ツールには、ぼかす部分の位置やその強さに大きな柔軟性があります。

ミニチュア効果を有効にすると画像に 2 段階のブラーが表示されます (4 本の補助線が重なって表示)。実線は画像内でピントの合った部分の境界線になり、点線はピントが合う部分と合わない部分の画像内の上下の境界線になります。 ミニチュア効果は画像内のどの部分にも設定することが可能で、360°回転させることもできます。

ブラーの形と強さは調整することができます。また 2 段階のブラーの位置の対称性とブラーの強さの対称性 (2 段階のブラーに異なるブラーを発生することは可能) は無効にすることもできます。

ReShape Fusion ツール(DxO ViewPoint 5 以降)

ReShape ツールを使うと、形を変えることができるグリッドポイントを使って、画像の複数の要素を変更することができます。 このツールは様々な目的で使用できます。

  • 被写体の比率の微調整、均等化、または変更
  • ジオメトリ補正の微調整 (パース歪みやボリューム歪像の補正)
  • 曲がった直線や水平線の補正

さらに、Reshape Fusionは、形状、ボリューム歪像、水平線などを局所的に調整できるツールを提供しています。さらに、必要に応じて補正の広がりを制御しつつ元のフレーミングを保持します。

水平または垂直方向に反転 (DxO ViewPoint 4 以降)

DxO ViewPoint を有効にすると、DxO PhotoLab に 2 つの反転ツールがインストールされます。

  • 水平方向に反転: 画像を水平方向に反転します。
  • 垂直方向に反転: 画像を垂直方向に反転します。

これらの操作は、画像メニュー > [方向]、または右クリック > [方向] から行うことができ、 2 つの操作を組み合わせて使うこともできます。操作はリセットも可能です。

DxO PhotoLab 内で DxO ViewPoint を使う場合の相違点

一部のツールと機能は、プラグインモードの DxO ViewPoint でのみ使用できます。

  • ジオメトリ補正後に画像で失われる部分は、グレーで表示されます。
  • ツールの操作中に直接、補正をプレビューすることができます。プレビューを表示するには、[Ctrl] キー (PC) または [Cmd] キー (Mac) を押し続けます。
  • ツールバーを使って画像をズームしたり、画像内を移動したりできます。 ズームした後でスペースバーを押し続けると、一時的にハンドツールを有効にして画像内を移動することもできます。
  • パース補正と水平補正ツールを使う際、部分プレビューのルーペが使えません。
  • [ミニチュア効果] ツールでは、DxO ViewPoint の様にブラーの強さを画像内でインタラクティブに調整することができません。 この操作をするには、[ミニチュア効果] サブパレットの [ブラー] スライダを使用してください。
  • パース補正ツール、ReShape Fusion ツール、ミニチュア効果ツールでは、上部ツールバーに[有効化]ボタンがあります。
  • パース補正ツールには、ジオメトリパレットでアクセスできます。

DxO FilmPack のパレット

このパレットは DxO FilmPack プラグインがライセンス認証されている場合のみ表示されます。

DxO FilmPack パレットを使うと、DxO PhotoLab 内で、フィルム効果や DxO FilmPack で提供される機能をシームレスに使用できます。

The DxO FilmPack palette

複数のサブパレットとツールを利用できます。

  • フィルタ: レンズフィルタを再現するものです。
  • DxO FilmPack 粒状感 (PC) / 粒状感 (Mac): モノクロやカラーの 60 種類以上のフィルムが持つ粒状感を再現できます。
  • 微細コントラスト: DxO PhotoLab の [コントラスト] サブパレットに [微細コントラスト] スライダを追加します。
  • クリエイティブヴィネット (DxO FilmPack の ELITE 版でのみ利用可能): 画像の周縁部分の光量調整が可能で、画像の中央に視線を集めたい場合に利用される手法です。
  • ブラー (DxO FilmPack の ELITE 版でのみ利用可能): ヴィネットを使うと被写体の周りにブラー効果を適用でき、ソフトフォーカスを使うと画像に光の拡散効果を適用できます。
  • フレーム (DxO FilmPack の ELITE 版でのみ利用可能): 画像の周辺部分にフレームを付けます。
  • テクスチャ (DxO FilmPack の ELITE 版でのみ利用可能): 傷やしわくちゃの紙などのテクスチャを付けます。
  • 光漏れ (DxO FilmPack の ELITE 版でのみ利用可能): フィルム現像の際にフィルム上に光が漏れる現象や経年による効果を再現します。

利用できる様々なツールについての詳細はバージョンやエディションに応じて用意されています。DxO FilmPackのユーザーガイドをご覧ください。

タイムマシンは、19 世紀から 2010~2020年代までの写真史を彩った出来事を10年ごとに説明します。 この機能では写真史を確認できるだけでなく、タイムマシンウィンドウを使って提案されるプリセットを直接適用することもできます。

  • カラーレンダリングサブパレットで [タイムマシン] ボタンをクリックします。
  • ウィンドウの下に表示されるバナーをクリックして、年代を選択します。
  • それぞれの年代に、複数のページが表示されます。 ページの移動には、テキストの下の矢印を使います。
  • 各説明の下に、対応するレンダリングが表示されます。 レンダリングをクリックすると、そのレンダリングを画像に直接適用できます。
  • 適用される設定は元に戻すことができるため、好きなようにレンダリングを変更できます。
  • タイムマシンを終了するには、[閉じる] をクリックします。

* タイムマシンのレンダリングは、[設定] タブの右上にある [プリセット] ボタンからも使用できます。

The DxO FilmPack Time Machine window

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