最終更新 February 7, 2023
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透かしを適用

透かしの役割と有用性

DxO PhotoLab では、テキストまたはグラフィック、あるいはその両方の透かし (ウォーターマーク) を画像に埋め込むことができます。 DxO Instant Watermarking ツールでは、透かしを作成したり設定を操作する際に、透かしを画像ですぐにプレビューできます。 また、エクスポートした画像に透かしを埋め込むかどうかを自由に決めることもできます。

透かしには複数の役割があります。

適切な方法でテキストや画像が埋め込まれていると (縁際に配置しないようにします)、画像の盗難、不許可の再使用や再発行を妨げることができます。 その一方、透かしが目につきすぎると、画像を見る人の注意がそれたり、画像を見てもらえなくなってしまいます。

透かしに画像を使う場合、レタッチソフトウェアまたはグラフィックデザイナー向けソフトウェアで事前に作成しておく必要があります。 DxO PhotoLab ではロゴや他のグラフィック要素を作成することはできません。

透かしは、メタデータに示される作成者情報や著作権情報に代わるものではありません。そのため、これらの情報を引き続きメタデータのパレットで入力するようにしてください。

透かしのパレット

[Instant Watermarking] パレットは、 [DxO -アドバンス] のスペースで [設定] タブの右側ウインドウの下部に表示されるか、基本ツールパレットのサブパレットとして表示されます。 [Instant Watermarking] パレットは初期設定では無効になっています。 [画像] または [テキスト] のオプションをクリックすると有効になり、選択したオプションごとにツールが表示されます。

透かしを画像に適用すると、ビューアー内でも画像ブラウザのサムネイル内でも、常に透かしが表示されます。 透かしはいつでも変更したり置き換えたりできます。ただし、エクスポートした画像に適用された透かしを変更することはできません*。

* [DNG 形式でエクスポートする (ノイズ除去と光学補正のみを適用)] オプションでエクスポートされた画像には、透かしは適用されません。

透かしの埋め込み

透かしを画像に埋め込むには、以下の手順で行います。

  1. 対象の画像を [画面に合わせて表示] し、透かしのサイズ、バランス、表示方法をリアルタイムで確認します。
  2. 透かしのサブパレットで、 [画像] ボタンをクリックして画像オプションを選択します。
  3. プレビューウインドウで、 [参照] をクリックします。
  4. ダイアログボックスが開いたら、画像を探して選択します。 [開く] をクリックします。
  5. プレビューウインドウと写真上で、プレビューウインドウの右下にあるチェッカーボードで選択した場所にロゴが表示されます。 インポートされたファイル名はプレビューウインドウの下に表示されます。
  6. チェッカーボードの 9 つのマス目のいずれかをクリックすると、画像の中央、上部、下部、左側、右側、隅に透かしの画像を配置できます。
  7. 中央以外の場所を選択すると、余白スライダが有効になります。たとえば、左側の位置には左余白、左上の位置には左余白と上余白が表示されます。 これらのスライダを使って (初期設定では「0」に設定)、写真内のどこでも好きな位置に透かしを配置できます。
  8. チェッカーボードの左側にある [透かしを回転する] ボタンでは、クリックするごとに透かしが 90° 回転します。
  9. [目盛り] スライダで透かし画像のサイズを 1~100 の間で調整します(初期設定は 15)** 。
  10. [ブレンドモード] オプションでは、透かし画像を写真に埋め込む方法を 7 種類のオプションから選択できます (詳しくは、「テキストを埋め込む」の段落をご覧ください)。
  11. [不透明度] スライダを使うと、透かし画像の不透明度を変更して写真内での透かしの存在を調整できます。

** 周縁部のクロップや表示レベルの低下を避けるため、十分な解像度とサイズの画像を使用してください。

テキストの埋め込み

テキストは写真に署名をする最もシンプルな方法で、自分の名前や会社名などを埋め込むことができます。 画像やロゴとは違い、テキストの場合は OS に搭載されているフォントを使い、DxO PhotoLab で直接テキストを入力します。

テキストの透かしを画像に埋め込むには、以下の手順で行います。

  1. 対象の画像を [画面に合わせて表示] し、透かしのサイズ、バランス、表示方法をリアルタイムで確認します。
  2. 透かしのサブパレットで、 [テキスト] ボタンをクリックしてオプションを選択します。
  3. [画像 / テキスト] ボタンのすぐ下に表示される入力フィールドをクリックして、テキストを入力します。サブパレットのその他のツールも有効になります。 テキストを入力して、 [Enter] ボタンを押して確定すると、埋め込んだテキストが画像に表示されます。
  4. 入力フィールドの下にあるドロップダウンメニューから、お好きなフォントを選択します (初期設定は「Arial」です)。
  5. 初期設定では白になっているフォントの色も変更できます。白い正方形をクイックすると、OS のカラーパネルが表示され、好きな色を選択できます。
  6. 色を選択する四角の左側にあるメニューでは、フォントのスタイルを変更できます (太字、イタリックなど)。
  7. チェッカーボードの 9 つのマス目のいずれかをクリックすると、テキストの中央、上部、下部、左側、右側、隅に透かしのテキストを配置できます。
  8. 中央以外の場所を選択すると、パレットで余白スライダが有効になります。たとえば、左側の位置には左余白、左上の位置には左余白と上余白が表示されます。 これらのスライダを使って (初期設定では「0」に設定)、写真内のどこでも好きな位置にテキストの透かしを配置できます。
  9. チェッカーボードの左側にある [透かしを回転する] ボタンでは、クリックするごとにテキストが 90° 回転します。
  10. [目盛り] スライダでテキストのサイズを 1~100 の間で調整します(初期設定は 35) 。
  11. [ブレンドモード] オプションでは、透かしテキストを画像に埋め込む方法を 7 種類のオプションから選択できます (詳しくは以下をご覧ください)。
  12. [不透明度] スライダを使うと (初期設定では「100」に設定)、透かしテキストの不透明度を変更して写真内での透かしの存在を調整できます。

文字数には制限はありません。また、使えない文字や互換性のないフォントもありません。

ブレンドモード

色や明るさ、不透明度や背景に応じ、テキストや画像の透かしを写真内に埋め込む方法を調整できます。 ブレンドモードを使用するには、多少の経験が必要になります。結果は透かしの種類、設定、透かしを埋め込む写真に大きく左右されます。 ブレンドモードには 7 種類あります。

画像とテキストの透かしの埋め込み

透かしツールは柔軟性が高く、画像 (ロゴなど) とテキストの両方を同時に埋め込むこともできます。

  1. 透かしのサブパレットで [画像] ボタンをクリックし、画像の透かしを埋め込む場合と同じステップに従います。
  2. 画像が埋め込まれたら、 [テキスト] ボタンをクリックして、テキストの透かしを埋め込む場合と同じステップに従います。

プリセットの作成、適用、管理

複数の種類の透かしを使用したい場合、プリセットとしてサブパレットで好きな数だけ透かしを作成、保存、適用、編集することができます。

プリセットの作成と保存

  1. 「透かしの埋め込み」または「テキストの埋め込み」の段落のステップに従い、画像またはテキストの透かし、あるいは画像とテキストの透かしを作成します*。
  2. 下側にあるサブパレットで [プリセットを作成する] をクリックします。
  3. 表示されるダイアログボックスで明示的な名前を入力し、 [OK] をクリックして確定します。
  4. サブパレット上部の [プリセット] リストに、透かし名が表示されます。 アクティブになるのは、作成したばかりのプリセットです。

* 画像モードでもテキストモードでも、画像とテキストの両方が考慮され、画像とテキストを含むプリセットを作成できます。 作成可能なプリセット数に上限はありません。

プリセットの適用

  1. [プリセット] リストで、適用する透かしを選択します。
  2. 写真に透かしが埋め込まれます。
  3. サブパレットには、選択した透かしの設定が表示されます。

プリセットの変更

  1. [プリセット] リストで、変更する透かしを選択します。
  2. 写真に透かしが埋め込まれます。
  3. サブパレットには、選択した透かしの設定が表示されます。
  4. 好きなように調整を変更します。 透かしを最初の設定に戻すには、カーブした矢印をクリックします。
  5. 透かしの変更を保存するには、 [更新] をクリックします。
  6. 元の設定の透かしと変更した透かしの両方を保存するには、[プリセットを作成する] をクリックして、新しい名前を入力します。

プリセットの削除

  1. 透かしのサブパレットの [プリセット] リストで、削除するプリセットを選択します。
  2. [プリセット] メニューの右側にあるごみ箱のボタンをクリックします。
  3. 削除を確認するメッセージが表示されたら、 [はい] をクリックします。
  4. [プリセット] リストから透かしが削除されます。

透かしの適用、透かしを埋め込んだ写真のエクスポートとプリント

1枚または複数の写真への透かしの適用

透かしを作成する際には、ビューアー内でも画像ブラウザでも、写真上にリアルタイムで透かしが表示されます。 複数の写真に同時に透かしを適用するには、対象の写真を画像ブラウザで選択します (複数の写真を選択する場合、ビューアーには1枚目 の写真が表示されます)。

透かしを埋め込んだ1枚または複数の写真のエクスポート

選択するエクスポートのオプション (ハードディスク、別のアプリケーションなど) に関わらず、 透かしが画像に適用されます。ただし、次の場合を除きます。

透かしを埋め込んだ写真のプリント

プリントに関しては、以下のような選択肢があります。

アドバイス

透かしを埋めこむかどうかは、白熱した議論になる場合があります。 透かしは本当に写真や作成者の権利を保護するのでしょうか? 透かしにより、写真の表現が損なわれることはないのでしょうか? 透かしを埋め込むことを決めた場合、以下のアドバイスを参考にしてください。

ReTouch ツール

ReTouch ツールでは、ダスト、不要な細かい要素などを削除できます。

概要

ReTouch ツール (旧修正ツール) では、カメラセンサーのシミやダストだけでなく、不要な細かい要素などを削除できます。高い精度で削除できるため、他のレタッチソフトウェアの使用を避けることができます。 ReTouch ツールには以下の項目があります。

インターフェイス

[設定] タブの上部ツールバーにある ReTouch ツール
詳細パレットに表示されるReTouchツール

ReTouchツールは [設定] タブにあり、2 つの方法で有効にできます。

ツールは、画像の左下にあるパラメータパレットに表示され、キーボードショートカットパレットは右下に表示されます。Mac では、画像の下のツールバーに表示されます。

左: パラメータパレットでブラシが有効になっている、右: ソース変換ツールが有効になっている (Mac)
左: パラメータパレットでブラシが有効になっている、右: ソース変換ツールが有効になっている (PC)

ツールは、画像の左下に組み込まれたパラメータパレットに配置されています。ショートカットパレットは右下に表示されます。

パラメータパレットにはすべてのツール、設定、関連オプションがあります (上から下、左か右に)。

ReTouch ツールの下部ツールバー (Mac)

ツールは、画像の左下に組み込まれたパラメータパレットの下部ツールバーに配置されています。ショートカットパレットは右下に表示されます。

下部ツールバーには次のオプションがあります (左から右に)。

キーボードショートカットパレット(上:Mac、下:PC)。

キーボードショートカットパレットは、画像の右下にある「?」をクリックすると開いたり閉じたりできます。

各ツールの機能

ブラシ

左: Mac 版のブラシ、右: PC 版のブラシ

ブラシは円形で表示され、左下のパレットで [新しいマスク] をクリックすると有効になります。 スライダを使って、サイズ (直径)、ぼかし (縁のぼかしの度合い)、不透明度 (補正の不透明度) などの特徴を調整できます。

左: サイズ 200 px、ぼかし 100 %、不透明度 100 %
中央: サイズ 100 px、ぼかし 50 %、不透明度 100 %
右: サイズ 100 px、ぼかし 0 %、不透明度 100 %

[新しいマスク] (1 つ目のボタン) モードには、次の項目があります (中央から外に向けて)。

ブラシストロークで生成されたマスク

[ブラシストロークを追加] モード (2 つ目のボタン) では、アクティブなマスクを広げることができます。 [新しいマスク] モードのブラシと同じ部分がありますが、次の点が異なります。

[ブラシストロークを追加] モード

[ブラシストロークを消去する] モードでは (3 つ目のボタン)、アクティブなマスクのすべてまたは一部を消去できます。次の要素があります。


[ブラシストロークを消去する] モード

マスク

手動でのマスクの移動

修正を実行し、修正の表示を有効にしている場合、修正マスクは白い縁で表示されます (ブラシでクリックしただけの場合は円形、またはブラシストローク)。中央部には以下の状況に応じて異なる丸が表示されます。

マスクがアクティブではない場合、マスクの縁は見えません (透明なインジケータ)。 修正マスクを表示するには、インジケータにマスクカーソルを重ねます。 これにより、修正マスクを多く適用した場合でも、画像に無用にマスクが表示されるのを避けることができます。

修正を仕上げたり再開するには、修正マスクまたはサンプリング領域のマスク、あるいは両方のインジケータをそれぞれクリックしてアクティブにし、移動させることができます。 インジケータにマウスカーソルを置くと、カーソルは [ハンド] ツールになります。

また、後から [ぼかし] や [不透明度] の設定を変更することもできます。 その場合、サンプリング領域のマスクには、この調整の変更がすべてリアルタイムで表示されます。

表示をわかりやすくするため、アクティブでないマスクの縁は表示されません。 表示されるのは、インジケータとアクティブなマスクの縁だけです。

修正マスクやサンプルマスクに関連するインジケータを移動するには、修正マスクを有効にし、マウスポインタ (一時的に手の形になります) を対象のインジケータに配置して、好きな場所に動かします。 マスクを移動できることで、さらに細かな修正をしたり、修正をやり直すことができます。

修正マスクを削除するには、以下の手順で行います。

すべてのマスクを一度に削除するには、以下の手順で行います。

ソースを変換ツール

ソースを変換ツールを使った細かな修正

ソースを変換ツールを使うと、さらに正確で細かな修正やレタッチを行うことができます。 ソース変換ボックスを使うと、次の操作ができます。

ソース変換ボックスを有効にすると、点線の長方形で表示されます。この長方形を使って、サンプリングソースのマスクを囲み、修正やレタッチすることができます。 ソース変換ボックスには 8 つのハンドルがあり、各側面に 4 つ (頂点に 1 つずつ) あります。 ハンドルの操作には、キーボードのキーも使います。

ソース変換ボックスを鏡のように反転するには、パレットで [反転] アイコンのいずれかをクリックします。 リセットするには、回転矢印をクリックします。

ReTouch ツールの実際の使い方

センサーのダストやシミをきれいにする

ダストの削除の例 (この例はデジタル化した銀塩写真です)

ReTouch ツールは、センサーに張り付いたシミやダストを画像で削除するために理想的なツールです。 この操作は、順を追った手順で行います。

  1. ReTouch ツールを有効にします。
  2. 画像を 1:1 以上にズームします。
  3. [移動 / ズーム] パレットで、画像の左上から作業を始めます。
  4. 効率的に作業するには、修正ツールでぼかしを 100%、不透明度を 100% に設定します。
  5. シミの上にブラシを置き、削除するシミを囲むようにサイズを調整します。
  6. クリックするとシミが削除され、有効なマスク (サンプリングソースと修正領域) は不透明の丸で表示され、矢印でつながれます (サンプリング > 修正の方向)。
  7. 他のシミに移動し、手順 5 と 6 を繰り返します。
  8. 画像の一部をきれいにしたら、[移動 / ズーム] パレットのフレームを使って下に移動します ([Space] バーを押しながら一時的にハンドツールを有効にし、画像を移動することもできます)。
  9. スポットごとにクリーニング作業を続けます。下まで来たら次の列の上部に移動し、画像の右下に到達するまで作業を繰り返します。
  10. [閉じる] をクリックして、ReTouch ツールを終了します。

ダストやシミを見やすく表示

マイクロコントラストツールを維持的に最大に設定すると、シミを見やすく表示できます。

画面ではほとんど見えないダストも、特に印刷出力すると目に見えることがあります。 シミやダストをうまく見つけるためのコツは、マイクロコントラストや DxO ClearView Plus (ELITE 版で利用可能) などのコントラストに反応するツールを一時的に使うことです。 このツールはディテールのコントラストを著しく強調するため、クリーニングが必要な欠陥も強調されます。 修正が終わったら、これらのツールの設定を初期設定の値に戻します。

肌のレタッチ

モデルの肌をクリーニングし、シワを弱める

ReTouch ツールは、肌のクリーニングにも効果的です。 例えば、吹き出物、肌のシミ、ニキビ、ほくろ、傷、シワ、エクボ、体毛などのディテールを削除したり、弱めたりできます。

顔をレタッチする場合、ほくろやシワなど、被写体の人物の特徴的なディテールや個性を生み出すディテールを削除しないようにしましょう。 ただし、これらのディテールは [不透明度] スライダで弱めることができます。

修正か、複製か。

クローンモードを使用した例

大抵の場合、クリーニングする画像のゾーンの特徴 (明るさ、コントラスト、色) を維持する [修正ツール] モードを使うと、修正が画像にうまくなじみます。

ただし、このモードは画像の要素をそのまま複製するため、ストラクチャがしっかりした画像の部分や画像のテクスチャを簡単に再現することができます。 さらに、[ソースを変換] モードではサイズやプロポーションの調整、反転ができる機能があるため、さらに精度の高いレタッチ作業を行うことができます。

バッチ修正

バッチ修正のために [修正ツール] モードを選択

複数の画像にシミやダストがある場合、次の手順で修正できます。

  1. ReTouch ツールを使って 1 枚目の画像を修正、クリーニングまたはレタッチします。
  2. 画像を右クリックして、コンテキストメニューで [補正設定をコピー] を選択します。
  3. 補正を適用する対象画像を選択します。
  4. 選択した画像を右クリックして、コンテキストメニューで [補正設定を貼り付け] > [選択された補正をペーストする] を選択します。
  5. ダイアログボックスで [ディテール] > [ReTouch] にチェックが入っていることを確認してください (他の修正も適用したい場合、適用したいものをチェックします。適用しない場合はチェックを外します)。
  6. [ペースト] をクリックします。
  7. 修正とレタッチが対象画像に適用されます。

信頼できる結果を実現するには、同じ場所にある欠陥だけを修正するようにします。フレーミングや方向が写真によって異なる場合、サンプリングソースを変更できます。

HSL ツールを使って色を補正

HSL パレット

[HSL(色相/彩度/輝度)] パレットでは、選択的で非常に正確な方法でカラーを補正できます。このツールではカラーリング、8 つの色チャンネルと 1 つの全体チャンネル、彩度/輝度/均一性を調整する 3 つのスライダを使用できます。 このツールにより、以下を行うことができます。

[HSL(色相/彩度/輝度)] のサブパレットは、 [カラー] パレットにあります。

カラーチャンネル

サブパレットの上部にある色のついた丸印が選択可能な色チャンネルを示しています(左から右に)。

丸印は全体チャンネル (白) と色チャンネルを示します。 右側にある矢印は、リセット用の矢印。

色チャンネルの 1 つが選択されると、その丸印の周りが白くなります。 色相、彩度、輝度、均一性の調整が行われると、変更されたチャネルの丸印の下に白いドットが表示されます。

白色の丸い円は、オレンジチャンネルがアクティブであることを示しています。下にある白いドットは、該当する色相が変更されたことを示しています。

チャンネルの右側にある曲がった矢印をクリックすると、パレットで実行されたすべての調整 (ホイールおよびスライダで実行された調整) がリセットされます。 ただし、その前に選択したチャンネル (白い〇で表示) はアクティブなままです。

DxO ColorWheel

カラーホイール DxO ColorWheel は、DxO PhotoLab 3 より以前のバージョンの [色相/彩度/輝度] ツールの [色相] スライダに代わる機能です。より広範囲で微細な調整が可能で、次の要素で構成されています。

内ホイールはソースカラー(変更する色)を示し、外ホイールはターゲットカラーを示します。DxO ColorWheel は、内側から外側に向けて読み取るようにしてください。

DxO ColorWheel ホイールは、選択する全体チャンネルまたは 1 つの色チャンネルに応じて動きます。

DxO ColorWheel (左: 全体チャンネルがアクティブ、右: 青チャンネルがアクティブ)

全体チャンネル (白い丸印) が選択された場合、[彩度] スライダだけがアクティブになります。

全体チャンネルを選択した場合

ハンドルを使って、DxO ColorWheel の外ホイールを 360° 回転させることができます。内側の各カラーレンジ (ソースカラー) は、外ホイール (ターゲットカラー) に合わせた色相になります。

ここでは、アクティブな全体チャンネル (白い丸印) を使って、ハンドルが外ホイール (ターゲットカラー) を内ホイール (ソースカラー) の周りで 180° 回転させています。

例として、青空と黄味がかった草がある写真を取り上げてみましょう。

全体チャンネルがアクティブで (白い丸印にさらに白い円)、調整が何も施されていない場合、2 つのホイールは揃った位置にあります (ハンドルは右側)。つまり、青は青、赤は赤、緑は緑、補色カラー (黄、シアン、マゼンタ) は補色カラーの前に位置しています。 この状態では、空と草の色はまだオリジナルカラーのままです。

全体チャネルがアクティブで、ホイールが揃った位置にある状態

ハンドルが下に来るように外ホイールを回します。内ホイール (ソースカラー) の青レンジは外ホイール (ターゲットカラー) の赤 / マゼンタレンジと並ぶようになり、空の色相が、赤 / マゼンタになります。 内ホイール (ソースカラー) の黄 / オレンジレンジは外ホイール (ターゲットカラー) の緑レンジと並ぶようになり、黄味がかった草は緑色の色相になります。

外ホイールのハンドルを 1/4 回転した状態。青がマゼンタになり、黄が緑になります。

ハンドルをホイールの左側まで動かし続けます。内側の青ゾーン (ソースカラー) がオレンジゾーン (ターゲットカラー) の位置になり、空はオレンジ色の色相になります。内ホイールの黄ゾーンは外ホイールの青ゾーンに並び、草は青色になります。このようにして、ハンドルが最初のポジション (ハンドルが右側、内ホイールと外ホイールが揃った状態) に戻るまで続けてください。

ハンドルが左側に来ると、空の青がオレンジになり、草の色が青くなります。

色チャンネルを選択した場合

青空のある同じ写真を使ってみましょう。

青の丸印をクリックして、青チャンネルをアクティブにします。

次の点にも注意してください。

スライダ

DxO ColorWheel の下にある [彩度] 、 [輝度] 、 [均一性] のスライダでは、色相リングで実行されたカラー補正を微調整できます。 ColorWheel の設定に関わらず、初期設定ではスライダはすべて 0 に設定されています。

[彩度] と [輝度] のスライダは、ターゲット色相を示します。 たとえば、青チャンネルをクリックするか外ホイールのハンドルを青 (90°) に設定すると、 [彩度] と [輝度] のスライダも青になります。 ターゲット色相を変更すると、スライダの色も同じように変わります。

彩度

[彩度] スライダでは、色相を微妙に低減 / 強化できます。左に動かすと、色相は次第にグレーに変わり、右に動かすと色相が次第に鮮やかになります。クリッピングや彩度過多になるリスクはありません。

輝度

[輝度] スライダは、選択した色相やアクティブな色相の輝度を調整します。 左 (最も暗い) に動かすと色相が暗くなり、右 (最も明るい) に動かすと彩度を最大限に維持したまま、色相を明るくできます。

DxO ColorWheel で空の色相を調整後: (左から右に) オリジナルの写真、 [彩度] スライダを右にした (より鮮やかな青) 状態、 [輝度] スライダを左に動かした状態 (より濃厚な青)。

均一性

[均一性] スライダでは、定義されたレンジやアクティブなレンジで色相の均一性を調整できます。 値を大きくすると (右に動かす)、ターゲット色相の色相バリエーションが低減されます。 値を小さくすると (左に動かす)、アクティブなレンジで色相バリエーションが増加します。

DxO ColorWheel で肌の色相を調整した後で、 [均一性] スライダを左から右に動かした状態: (左から右に) 一番左に調整 (均一性が少ない)、最初のイメージ (スライダが 0)、一番右に調整 (均一性が増加)

[HSL (色相 / 彩度 /輝度)] ツールで使用されるアルゴリズムは、全体調整および部分調整の [彩度] スライダと[自然な彩度] スライダ、部分調整の [色相] スライダには実装されていません。

色相ピッカー

DxO ColorWheel の中央部に表示される色相ピッカーを使うと、さらに高い精度で色相を選択できます。 色相ピッカーは各色チャンネルと機能します(ただし、全体チャンネル (白い丸印) を除く)。 色相ピッカーは次の方法で使用します。

  1. HSL パレットで、使用するチャンネルを選択します。
  2. DxO ColorWheel の中央にあるピッカーをクリックして、アクティブにします。
  3. 画像内の任意の色相の上でクリックします。
  4. 該当する色相レンジが自動的に DxO ColorWheelでアクティブになります。
  5. DxO ColorWheel と関連スライダを使って、色相と色の調整を行います。

色相ピッカーをアクティブにすると、画像の下 (Mac) または画像の上 (PC) にツールバーが表示されます。 このツールバーには以下の項目があります。

  1. アクティブなツール名 (色相ピッカー)。
  2. 選択したチャンネルと変更後の色相の表示 (Mac)。
  3. 半径: ピッカーのサンプリング抽出半径を 1~50 ピクセルの間で調整できます (抽出ゾーンはピッカーの点線の円で表示されます)。
  4. リセット (Mac、PC): サンプリングをゼロに戻し、インジケータ [2] が選択したチャンネルの基本色に戻ります。
  5. 閉じる (Mac): ピッカーを非アクティブにします (補正は非アクティブにはなりません)。

選択済みカラーレンジの表示マスク

色チャンネルを選択した後、円の1つをクリックし、場合によってはピッカーを使って細かい選択をして、〔Ctrl 〕(PC) または 〔Cmd〕 (Mac) を押しながら DxO ColorWheel のレンジをクリックすると、関連する色だけを表示できます。画像の残りの部分とこのレンジ以外の色は、グレースケールで表示されます。

この方法を使うと、レンジ範囲でも色相の推移でも、DxO ColorWheel で実行する調整に応じて表示が変わるため、処理する色をより正確に選択することができます。

通常の表示
Ctrl 〕(PC) または 〔Cmd〕 (Mac) を使った表示

画像の色と仕上がりを極める

DCP と ICC プロファイルを使う (ELITE 版)

ICC プロファイルに続き、DxO PhotoLab では DCP エントリープロファイルを使えるようになりました。この目的は、異なるカメラで撮影された画像のカラーを統一したり特別な仕上がりを実現するために、撮影シーンを明るくするために使われた光源に応じて画像の仕上がりとカラーを最適化することです。

DCP プロファイル適用前/適用後の画像: カメラメーカーの仕上がり (左側) よりもコントラストがより強調されたプロファイル (右側)。自分で完全に補正をコントロールすることが可能です。

DCP プロファイルと ICC プロファイルとは?

カメラのセンサーは、受光素子に達する光量子、つまり構成する繊細な要素と光を捉える要素を電子シグナルに変換します。 次にこの電子シグナルはデータに変換され、RAW ファイルに保存されます。利用可能な画像を作成するために、RAW ファイルは DxO PhotoLab のようなソフトウェアで処理する必要があります。 この全プロセスでカラーを復元するため、プログラムは、エントリープロファイル、つまりそのファイル独自の仕上がりを適用します。

また、別のエントリープロファイルを使って、この仕上がりを変更することもできます。 DxO PhotoLab ではこれまで ICC プロファイルを使うことができましたが、このテクノロジーはすでに旧式であり、一つの光源種類だけに基づいてカラーを調整することがデメリットになっていました。また ICC プロファイルが最も適していたのは、日中の光のような種類の光源でした。

DxO PhotoLabでは、Adobe 社が開発したテクノロジーである DCP プロファイルを使用できるようになりました。 DCP プロファイル (DNG カラープロファイル) は DNG (Digital NeGative) に基づいています。DNG は Adobe 社が画像、写真、映画業界に提供する RAW ファイル用の公開アーカイブ形式で、iOS とAndroid を搭載したモバイルデバイスにも広く採用されています。

DCP プロファイルには ICC プロファイルと比べて多くのメリットがあり、特に柔軟性の高さが特徴です。 DCP プロファイルでは 2 種類の光源 (たとえば日中の光と白熱) を組み込み、あらゆる状況のカラーやホワイトバランスを再現できます。 プロファイルは画像のコントラストにも使われます。たとえば、より柔らかな仕上がりのプロファイルや単調なプロファイルを使って平坦な仕上がりの画像を作成すると、ユーザーは中性的なベースを使って、自分でコントロールしながら独自の仕上がりを作成することができます。

ICC は International Color Consortium の略称です。この業界団体には Adobe 社、Apple 社、Microsoft 社、Canon 社、Nikon 社、Sony 社やその他の企業が参加しており、標準的でユニバーサルなカラー管理システムを提案しています。

DCP または ICC プロファイルを作成するには

DxO PhotoLab ではエントリープロファイルを作成することはできません。 そのためには、特定のカラーチャートやソフトウェアソリューションなど、他社の製品を使っていただく必要があります。これらの製品はほとんどが高価ではありません。 自分でプロファイルを作成したくない場合、

お使いのカメラのエントリープロファイルを作成する業者のサービスを使うこともできます。

DCP プロファイルのインポートと適用

DCP エントリープロファイルの DxO PhotoLab へのインポートと適用は非常に簡単です。 [設定] タブで [カラー] パレット (1) を選び、 [カラーレンダリング] サブパレットを開き、カテゴリーメニューで [DCPプロファイル] を選択してください。 すぐ下にある [レンダリング] で [DCP プロファイルをインポートする] を選択すると、システムのダイアログボックス (2) が開き、PC では [開く] 、Macでは [DCP プロファイル] ボタンをクリックすると、インポートするプロファイルを特定して選択できます。

エントリープロファイルはすぐに画像に適用され、色の強さも調整できます。カーソルはデフォルトでは 100 に設定されています。

DCP プロファイルはいつ適用すれば良いのでしょうか? 理想的なシナリオは、処理されていない画像に DCP プロファイルを適用することです。

  • DxO PhotoLab で画像を開いた直後。つまり、DxO PhotoLab が初期設定のプリセットを適用した後*。 DxO PhotoLab の初期設定の動作に対応したこの方法は、大半のフォトグラファーに適しています。
  • DCP プロファイルを含むパーソナライズしたプリセットを適用する際。 この方法は、画像処理のワークフロー全体をコントロールしたいフォトグラファーに適しています。

* DxO PhotoLab 4 では、画像を開いた際にプログラムが実行する全般動作を定義する補正プリセットを、ユーザーが選択できるようになりました。 詳しくは、「DxO PhotoLab を使い始める」のページをご覧ください。

ソフト校正

ソフト校正が有効になった白いバックの画像。選択したプロファイルに応じて、色域外の色が示されています。

ソフト校正についてと推奨事項

ソフト校正 (ソフトプルーフとも呼ばれます) は、印画紙への現像の仕上がりを画面でシミュレーションする機能です。ソフト校正では、印画紙、白色の色相 (温かみのある白、または冷たさのある白)、プリンターや写真ラボで使用するインクなどの特徴を考慮します。 ICC 測色プロファイルを基にしたこのシミュレーションでは、色域外になる可能性のある色 (印刷不可) を判断したり、印刷前に行うべき補正について判断することもできます。

ソフト校正では印刷や現像だけでなく、画像を表示する特定の画面 (TV、タブレットなど) での表示をシミュレーションすることもできます。

DxO PhotoLab では、次のソースで取得した ICC プロファイルとシステムにインストールされている CMYK から、ソフト校正を行うことができます。

  • プリンターのドライバーのインストール時
  • ドライバーが提供しない用紙プロファイル (特別な用紙、高級紙など) では、プリンターメーカーの Web サイト
  • 用紙メーカーの Web サイト
  • 写真ラボ、フォトアルバム、印刷業者の Web サイト

プロファイルのダウンロードを提供するすべての Web サイトでは、インストールについての詳しい説明も提供されています。 インストールは OS レベルで行います。インストールすると、DxO PhotoLab で手順が表示されます。プログラムレベルで特別なことをする必要はなく、ソフト校正サブパレットのプロファイルメニューで待つだけです。

重要: ソフト校正の信頼性と効率性を確保するには、画面からプリンターまで、グラフィックチャンネルすべてを校正し、適切なツール (測色計、関連ソフトウェア) を使ってキャリブレーションする必要があります。また、印刷用の画面も適切に設定する必要があります (明るさ、コントラスト、色温度)。 また、最適な結果を実現するには、定期的にキャリブレーションを行い、作業環境の明るさや中立性を考慮する必要があります。 専門サイトや書籍を参照したり、この種の機材のメーカーが提供する文書を確認するようにしてください。

ソフト校正ツール

ソフト校正は [設定] タブで行います。関連ツールは以下の場所にあります。

  • カラーパレットのソフト校正サブパレット
  • ヒストグラムパレットと色域外の色の表示ボタン
  • 用紙の白の視覚的インパクトをシミュレーションするための画像の白い背景 (画像の全画面表示でも表示されます)

ソフト校正サブパレットと白い背景

カラーパレットのソフト校正サブパレット

ソフト校正サブパレットには、以下の項目があります。

  • ICC プロファイル: お使いのコンピュータにインストールされている ICC RGB と CMYK のリスト、主な色域のリスト (sRVB、P3、Adobe RGB など)、最近使用したプロファイルのリスト ([最近のプロファイルを消去する] を使って消去可能) を表示します。 [ICC プロファイルを選択する] を使うと、色域プロファイルのシステムライブラリにインストールされているプロファイルのいずれかを選択できます。
  • マッチング方法: 用紙、ラボや印刷会社の指定に応じて、2 種類のマッチング方法のいずれかを選択できます。 [知覚的] モードでは、画面に表示されるすべての色と印刷可能な色との均整を保持できます。現像ラボの大半が使用するモードです。 [相対的] モードでも均整を保持しますが、色域外の色を最も近い印刷可能な色に結びつけます。
  • 紙とインクをシミュレート: このチェックボックスにチェックを入れると、DxO PhotoLab が用紙の仕上がり、表面加工、色相などをシミュレートし、より精度の高いソフト校正を実現できます。 この機能は、ソフト校正を有効にすると表示される白い背景に影響します。
  • 色のディテールを保持: このスライダは、マトリックスベースの ICC プロファイルだけに適用されます。そのため、適用されるのはディスプレイプロファイルだけで、プリンタープロファイルには適用されません。 このスライダは既定では 50 に設定されており、彩度過多および彩度過多画像の一部のディテールに対応することができます。 値を小さくすると (左方向) 彩度は保持されますが、ディテールは低減されます。右に動かすとディテールは保持されますが、色の彩度は低減されます。 エクスポートメニューには [色のディテールを保持] チェックボックスがあり、エクスポートする画像にスライダーの効果を適用するか否かを決めることができます。

ヒストグラムの色域外の警告

ソフト校正モードのヒストグラム。モニターと出力サポートの色域外の表示が有効になっています。
色域外の通知 (青: モニター用、赤: 出力サポート)

ヒストグラムでは、ソフト校正サブパレットで選択したプロファイルに応じて RGB や CMYK チャンネルを表示できるだけでなく、色域外の警告をカラーマスクで画像に表示できます。

表示するには、次のボタンを単体または組み合わせて使用します。

  • モニターの色域の警告を切り替え: モニターの色域外の色を青いマスクで画像に表示します。 これらの色はモニターで正確に再現されないため、注意が必要だと見なす必要があります。
  • 宛先の色域の警告を切り替え: 宛先 (出力先) の色域外となる色 (特定の ICCプロファイルでは印刷できない色など) を赤いマスクで画像に表示します。

選択したモード (RGB または CMYK) に応じて、該当するボタンをクリックするとヒストグラムのチャンネルを個別に表示できます。 これにより、クリッピングや色域外の問題の影響を受けているチャンネルをプロファイルに応じて特定できます。

  • RGB: 赤、緑、青のチャンネルを同時 ([RGB] ボタン) または別々に ([R] [G] [B] ボタンのいずれか)。
  • CMYK: シアン、マゼンタ、黄、黒の 4 つのチャンネルを同時 ([CMYK] ボタン) または別々に ([C] [M] [Y] [K] ボタンのいずれか)。

サムネイルの表示

ソフト校正のアイコン

ソフト校正を行い、画像に ICC プロファイルを適用すると、サムネイルの画像の左下隅にアイコンが表示されます。 このアイコンにマウスカーソルを重ねると、割り当てられたプロファイルが表示されます。

このアイコンは、ソフト校正ツールが有効になっている場合だけ表示されます。バーチャルコピーでも機能します。

ソフト校正画面のフィルタリングと表示

ソフト校正された画像またはソフト校正なしの画像のフィルタリング

画像ブラウザでは、ソフト校正の有無で画像をフィルタリングできます。 [画像のフィルタ] をクリックし、リストから以下の条件を選択します。

  • ソフト校正された画像
  • ソフト校正なしの画像

フィルタによりソフト校正された画像を簡単に見つけたり、特定のプロジェクトにまとめたりできます。

ソフト校正の使用

シミュレーションやソフト校正の作業には、バーチャルコピーの使用おすすめします。 バーチャルコピーを使用することで、マスター画像を維持したまま、様々なプロファイルや仕上がりのソフト校正されたバーチャルコピーを作成できます。

ソフト校正は、以下の手順で行います。

  1. [フォトライブラリ] タブに進み、マスター画像を選択します。
  2. ソフト校正が有効になったことを通知するダイアログボックスが開き、マスター画像の代わりにバーチャルコピーの作成が推奨されます (推奨ワークフロー)。
  3. カラーパレットで、ソフト校正サブパレットを有効にします。
  4. プロファイルメニューで、任意のプロファイルを選択します。
  5. 印刷のためにソフト校正を行う場合、[紙とインクをシミュレート] にチェックを入れます。
  6. ヒストグラムパレットで、画像の出力先に応じて色域外の警告を有効にします。Web や特定のデバイス、タブレット、モバイルなどでは [モニターの色域の警告を切り替え]、印刷や現像では [宛先の色域の警告を切り替え] を有効にします。
  7. 対象の画像に色域外の表示 (モニターでは青、用紙では赤) がある場合、[設定] タブのツール (彩度、自然な彩度、HSL) を使って必要な補正を行い、印刷できない色を減らします。
  8. ソフト校正サブパレットの [彩度過多の保護] スライダを使って、色の量と彩度過多の領域のディテールに対応することもできます。
  9. 補正を実行して確認したら、ソフト校正は有効なままにしておきます (特にバーチャルコピーを使用している場合)。 有効のままにしておくことで、画像ブラウザでソフト校正のアイコンがついたサムネイルを常に確認できます。

自分で印刷する場合、ソフト校正が有効か無効かに関わらず、適切なプロファイルを自分でプリンタードライバーで選択する必要があります (ソフト校正は画像を変換しません)。

印刷会社向けに画像をエクスポートする場合、ICC プロファイルを添付する必要があるかなど、印刷会社の指示を確認してください (通常、印刷会社やラボが変換を行います)。

ソフト校正時に使用したプロファイルをエクスポート時に利用できない場合、DxO PhotoLab が初期設定の sRVB に自動的に戻し、エラーメッセージが表示されます。

CMYK プロファイルの画像をエクスポートする場合、画像は CMYK に変換されます。 エクスポートをオリジナルフォルダ内または DxO PhotoLab が管理するあらゆるフォルダで行う場合、DxO PhotoLab はそれらの画像を表示できず、補正することはできません。 画像の代わりに、警告が表示されます。

ジオメトリ補正

パース補正ツール (ELITE 版)

建築写真では、撮影者が建物の正面にいる場合、あおりの角度や俯瞰でフレーミングせざるを得ない場合があります。 両方のケースにおいて、消失ライン効果のために被写体がゆがみ、その現象は画像の周縁部に行くほど強くなります。

パース補正では、垂直方向の平行や水平方向の平行の補正、長方形を強制した補正や、8 つのポイントを使って各サイドが完全に独立した方法での補正を実行するツールを使用できます。

パース補正は画像を大きくクロップする場合があります。極端な角度などは撮影時に避けるようにしましょう。 また、パース補正やクロップを行っても被写体の周りに十分なスペースが残るように、接写しすぎないようにしてください。

インターフェイス

パース補正ツールはジオメトリパレットにあり、以下の項目があります。

  • 上部ツールバーのボタン
  • パース補正サブパレット
  • 画像の下の下部ツールバー
  • コントロールライン
  • 失われる部分と自動クロップ

上部ツールバーのボタンを使うと、さまざまなパース補正モードを有効にできます。

  • 平行を強制 (垂直または水平)
  • 長方形を強制
  • 8 ポイント

パース補正サブパレットには、以下の項目があります。

  1. 各パース補正モードのボタン
  2. [パース補正前の画像を復元する] キャンセルボタン
  3. 自動モードのマジックワンド (さまざまな自動モードは [オプション] にあります)
  4. [強さ] スライダ (初期設定では「100」)。値を小さくすると、消失効果を適用し、補正をさらに自然にできます。
  5. [+] (Mac) または [オプション表示] (PC) をクリックすると、オプション設定セクションが表示されます。
  6. [上 / 下]、[左 / 右]、[水平 / 垂直比率] スライダでは、水平軸または垂直軸を軸に、画像を広げたり縮めたりできます。
  7. [自動補正] モードでは、垂直&水平、垂直のみ、水平のみから選択できます。

下部ツールバーでは、以下の機能を利用できます。

  • 基準線の色: 青色 (初期設定の色) の正方形をクリックすると、基準線の色を変更できます。
  • リセット: 実行中のパース補正を削除します。
  • 適用: 基準線を配置した後で、クロップを適用します。
  • 閉じる: パース補正のクロップを確定し、自動クロップを実行してツールを閉じます。

コントロールライン

パース補正ツールではコントロールラインを使用します。[平行を強制] モードでは 2 本、[長方形を強制] モードでは互いにつながった 4 本、[8 ポイント] では互いにつながっていない 4 本のコントロールラインが表示されます。 各コントロールラインは以下のように表示されます。

  • 青い実線 (初期設定では青。色は下部ツールバーで変更できます) が円形まで延び、円形の後は点線が続きます。実線は、画像の参照直線に配置します。
  • 実線の両端には 2 つの円形があり、画像で参照直線の端に配置します。

コントロールラインはマウスを使って移動できます。

  • 実線部分をホールドすると (マウスカーソルがハンドツールに変わります)、画像内のあらゆる場所に移動できます。
  • 円形をホールドすると、あらゆる方向や角度に動かすことができます。
  • コントロールラインの軸で円形を動かすと、長さを変えることができます。
  • [長方形を強制] モードでは、円形を頂点にしてコントロールラインがつながっています。円形を動かすと、水平と垂直の 2 本のコントロールラインを同時に動かすことができます。
  • [8 ポイント] モードでは、4 本のコントロールラインが完全に独立しており、それぞれを自由に動かすことができます。
  • [Cmd] (Mac) または [Ctrl] (PC) キーを押しながらコントロールラインを動かしたり変更したりすると、補正がすぐに適用されます。

マウスカーソルを画像に置くと表示される [+] ポインターを使うと、新しいコントロールラインを引くことができます。

失われる部分とクロップ

一般的に、パース補正は画像のジオメトリを変更するため、画像が歪むことになります。補正の程度によって歪みが目につく度合いは変わりますが、クロップが必要になります。 失われる部分とは、クロップで失われる画像の一部で、画像の周辺で黒いゾーンで表示されます。

[閉じる] ボタンを使って補正を確定すると、画像は自動的にクロップされ、失われる部分を考慮しながら、画像の面積を最大限に確保します。 もちろん、クロップツール (ジオメトリパレット) を使って後からクロップを変更できます。

パース歪みの補正

自動補正

参照できる水平の要素と垂直の要素が画像に十分に含まれている場合、自動モードを使うことができます。必要な場合には手動で結果を調整できます。

使い方は以下の通りです。

  1. ジオメトリパレットで [オプションを表示] を開くと、[自動補正] が表示されます。3 つのモードのいずれかを選択します (初期設定は垂直&水平)。
  2. マジックワンドをクリックします。
  3. この場合、補正は自動適用されるため、確定する必要はありません。 補正を実行したら、次の画像または別のツールに移動できます。

平行を強制

このモードでは、水平または垂直方向で消失点がはっきりしている建物のようなシンプルなケースを補正できます。

  1. パース補正サブパレットで、[平行を強制] ボタンをクリックします。
  2. 画像に 2 本の垂直線が表示されます。
  3. 画像の参照ポイントとなる水平または垂直の要素 (可能であれば同じ平面にあるもの) にコントロールラインを配置します。
  4. コントロールラインの位置、サイズ、角度を調整します。
  5. [適用] をクリックして、結果を確認します。
  6. 補正を行った後で、建物が上に向けて広がっているように見える場合、強さスライダの値を小さく設定すると、より自然に見えます (「75」はほどよい妥協値です)。
  7. [閉じる] をクリックして、確定します (画像は自動的にクロップされます)。
上: パース補正で強さ「100%」に設定。建物が上に向かって広がっているように見える。下: 強さ「75%」に設定すると、より自然に見える。

長方形を強制

このモードでは 4 本のコントロールラインがお互いにつながっているため、真正面から撮影できず、ほぼ同じ平面にある絵画、窓、ドアなどのような被写体の直角を簡単に補正できます。

  1. パース補正サブパレットで、[長方形を強制] ボタンをクリックします。
  2. お互いにつながった 4 本のコントロールラインが画像に表示されます。
  3. 被写体のそれぞれの隅に円形を配置し、画像の参照直線を使ってコントロールラインの位置や傾きを調整します。
  4. [適用] をクリックして、結果を確認します。
  5. [閉じる] をクリックして、確定します (画像は自動的にクロップされます)。

8 ポイント

[8 ポイント] モードは [長方形を強制] モードと同じように機能します。ただし、4 本のラインはそれぞれ独立しているため、コントロールラインを好きな場所に動かすことができます。特に参照ラインが画像内の違う平面や遠い場所にある場合に便利です。

  1. パース補正サブパレットで、[8 ポイント] ボタンをクリックします。
  2. それぞれ独立した 4 本のコントロールラインが画像に表示されます。
  3. 画像の参照ライン上にコントロールラインを動かし、角度やサイズを調整します。
  4. [適用] をクリックして、結果を確認します。
  5. [閉じる] をクリックして、確定します (画像は自動的にクロップされます)。

オプションのスライダ

水平 / 垂直比率スライダを使い、画像が垂直方向に伸びています

パース歪みを補正する場合、画像や撮影時の状況に応じて、方向や歪みの問題が発生したり、画像の自然さが失われたりする場合があります。 以下の 3 つのスライダを使うと、これらの問題を補完して、微細な設定を適用できます。

  • 上 / 下スライダを使うと、画像の中心を通る水平軸を軸にして画像が調整されます。 画像は前方向または後ろ方向に動きます。
  • 左右スライダを使うと、画像の中心を通る垂直軸を軸にして画像が調整されます。 スライダを左に動かすと、画像の左端が前方向に動き、右端が後ろ方向に遠ざかります (右に動かした場合は、その反対)。
  • 水平 / 垂直比率スライダを左に動かすと、画像が垂直方向に潰され、左端と右端がクロップされます。 スライダを右方向に動かすと、画像が垂直方向に引き伸ばされ、上下がクロップされます。

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