Sharpener Pro 3 は現在、Nik Collection 6 の新しいインターフェイスと新機能の導入を進めています。 新しい Nik 6 Sharpener はまもなく、Nik Collection バージョン 6.2 でご利用いただけるようになります。
Sharpener Pro 3 プラグインは 2 つの別々のモジュールで構成されています。各モジュールは、画像ワークフローの異なるステップで使用します。Raw Presharpener はシャープネスの初期調整で使用します。Output Sharpener は出力用シャープネスに使用します。
Raw PreSharpener と Output Sharpener

写真提供: Gilles Theophile
RAW Presharpener はその名前が示す通り、RAW ファイルのシャープネスの初期調整に使用します。RAW ファイルはセンサー前のローパスフィルタ、カメラの回路による処理を含む様々な理由でシャープネスが弱くなる場合があり、これらの原因は RAW ファイルの処理ソフトウェアへの入力時に適用されることもあります。
RAW Presharpener を最大限に活用できるように、撮影カメラおよび RAW ファイル処理のホス トソフトウェアで、シャープネス強調機能を無効にすることをおすすめします。
Output Sharpener

2 つ目のモジュールの Output Sharpener は、画像のデジタル処理と調整後に、使用目的と出力媒体に応じて(電子媒体と印刷では必要な調整が大きく異なります)出力用シャープネスを調整するために使用します。
設定とヘルプ
RAW Presharpener と Output Sharpener の設定では、インターフェイス、出力の強調オプションを設定し、オンラインユーザーガイドにアクセスできます。


フィルタの設定
このタブの設定は RAW Presharpener と Output Sharpener に適用されます。Output Sharpener には追加のタブがあります(以下を参照してください)。 2 つのモジュールのいずれかを起動したら、左下の [設定] ボタンをクリックします。 フローティングウィンドウで、以下の項目を設定できます。
- 既定(デフォルト)の倍率*:画像を開いた時に適用される倍率を定義します。 [ウィンドウのサイズに合わせる] では、プログラムウィンドウで使用可能なスペースに応じて画像を表示します。または [100%] で画像を表示します。
- 既定のプレビューモード*: 画像を開いた時の表示方法を選択できます。[1枚の画像をプレビュー]、[分割プレビュー] (元画像が左、補正後の画像が右に線で分割して表示)、[並列プレビュー] (補正前と後の画像を横に並列で表示) から選択できます。
- 既定のプレビューモード*:画像を開いた時の表示方法を選択できます。
この変更はプラグインを再起動すると適用されます。
*既定の表示オプションでは、 [前回の設定を使用する] を選択すると、前回のセッションで使用した設定が自動的に適用されます。
プログラムが使用統計情報を送信してもよい場合は、該当するチェックボックスにチェックマークを入れます。 この情報をもとに、DxO Labs の開発者は製品開発および改善のために、ユーザーがプログラムをどのような方法で使用しているか評価できます。 詳細は、チェックボックスの下にあるリンクをクリックすると確認できます(インターネット接続が必要です)。
選択した内容を保存するには、 [OK] をクリックします。保存しない場合は、 [キャンセル] をクリックします。 [設定] のすべてのオプションを既定値に戻す場合、 [リセット] をクリックします。
出力用 シャープネス 設定(OutputSharpenerのみ)
Output Sharperner では、ツールおよび出力ファイルのシャープネス調整に関連した設定を調整できます。
- 既定(デフォルト)のコントロールポイント設定:このメニューでは、新しいコントロールポイントの動作モードを選択できます。 [ニュートラル] では、[出力用シャープネスの強さ] の調整スライダーが 100%、その他の [ストラクチャ]、[部分コントラスト] 、[フォーカス] のスライダーでは 0% に設定されます。 その他のオプションでは、自分のシャープネス設定をデフォルト値として適用できます。
- 既定のコントロールポイントスライダ:デフォルトオプションの [出力用シャープネスの強さ] では、新しいコントロールポイントを適用する際にこのスライダだけを表示します。 [すべて] オプションでは、すべてのスライダを表示し、 [前回のコントロールポイント設定を使用する] では、前回のセッションで使用されたオプションを使用します。
- 既定の測定単位:メートル法とインペリアル法(インチとフィート)のいずれかを選択できます。
- 使用するインクの数:印刷の種類によって使用するシャープネスアルゴリズムを適合させます。 [通常] 、 [フォト] (デフォルト値)、 [Quadtone] のオプションがあります。
- 画面サイズスライダ:出力用シャープネスパレットで、あらゆる種類の出力( [画面] を除く)の [画像の幅] と [画像の高さ] スライダを表示するか選択できます。
選択した内容を保存するには、 [OK] をクリックします。保存しない場合は、 [キャンセル] をクリックします。
ヘルプ

オンラインヘルプのリンクにアクセスするには、 [ヘルプ] メニューを使うか、左下の [ヘルプ] ボタンをクリックします (インターネット接続が必要です)。
- ユーザーガイド
- よくある質問
- オンラインサポート(サポートチケット作成して、問題を報告したり、質問することができます) DxO Academy(チュートリアル、ビデオ、ウェビナー等… )
インターフェイスとキーボードショートカット
このページでは、以下のテーマを取り上げます。
[開く] と [前回の編集] メニューについて詳しくは、スタンドアロンモードのページ (ワークフローの章) を参照してください 。
RAW Presharpener のインターフェイス
一般的に Nik Collection のすべてのプラグインのインターフェイスは同じですが、わずかに違いがあります。 RAW Presharpener は 4 つの項目で構成されています。

上部ツールバー
RAW Presharpener インターフェイスの 4つの項目

- 単一画像の表示: 分割や比較のない画像の通常表示。
- 分割プレビュー: 赤い垂直線を使って画像を 2 つに分けて表示します。 垂直線は左右に動かしたり、直線の上部にある矢印をクリックして水平モードに切り替えたり、上から下に動かしたりできます。 左半分 (または上半分) はプラグインで開いたときの元の画像、右半分 (または下半分) は処理をして補正した画像を表示します。 画像の移動やズームもできます。
- 並列プレビュー:処理前のバージョンは左に、処理後のバージョンは右に表示されます。 2 つの画像の間にあるボタンをクリックすると、画像を上下に表示することもできます。 2 つの画像を同時にズームしたり移動することも可能です。 ナビゲーターを使うか、スペースバーを押しながらハンドツールを表示して実行できます。
- プレビュー:このチェックボックスにチェックマークを付けたり外したりすると、補正あり/なしの画像の表示を切り替えられます。 プレビューは、以下のすべての表示モードで機能します。
- モード:RAW Presharpener では、シャープネス調整を簡単に確認できる表示モードを使用できます。
- シャープネス画像:シャープネス調整を適用した画像を表示します。
- オーバーレイエフェクト:コントロールポイントを追加した場合や色の範囲を使って作業をしている場合に、赤/オレンジのマスクを表示します。 このマスクを使うと、調整の重なりをビジュアルで確認できます。 重なりが多いと、カラーマスクの色が濃くなります。
- マスクエフェクト:コントロールポイントまたは色の範囲を使ったシャープネス効果を示します。 白はシャープネス調整を 100% 適用した場合、黒は調整がない場合、グレーは中間の調整を表します。
- 選択:画像で長方形の選択を実行できるツールを有効にします。 複数のコントロールポイントをつなげたり、ノイズ測定に長方形を使用できます。
- ズーム:連続してクリックすると、100% から 300% に画像を拡大できます。ここではルーペに [+] が表示されています。 ズームアウトするには [Alt (PC)/Option (Mac)] を押します。ここではルーペに [-] が表示されています。 ズーム値は画像の右上隅に表示されます。
- パン:ハンドツール。 ズームした後に画像内を移動したりナビゲーションしたりできます。
- 背景カラーを変更: ボタンを連続してクリックすると、背景色がグレーから白、黒に変わり、再びグレーに戻ります。 これにより、画像の明るさに表示を合わせることができます。例えば、暗い画像の作業をする場合、インターフェイスと画像の間のコントラストが大きくなりすぎないように、背景色を暗くします。
画像の表示領域

画像はここに表示されます。背景のグレーは、上部ツールバーで [背景色を変更する] ボタンをクリックして変更できます。
ウィンドウには次の 2 つのセクションも含まれます。
- ファイル名と拡張子
- サイズ(メガピクセル)
- ISO 感度
- 撮影カメラ
右側のウィンドウ

右側のウィンドウにはグローバル調整と部分シャープネス調整のツール、および [ルーペ] と [ナビゲータ] セクションが表示されます。 部分調整セクションは、矢印またはタイトルバーをクリックすると開けたり閉じたりできます。 チェックボックスを使うと、シャープネスの部分調整適用前と後の画像を簡単に比較できます。

- ルーペ:画像が表示されると有効になります。
- 補正前(左)と補正後(右)のプレビューは赤い線で分けられます。
- クリックをホールドし、マウスをあらゆる方向に移動するとプレビュー内を移動できます。
- ルーペは、ピン留めを有効にして画像内に配置すると、画像のどこにでも固定できます (ハンドツールでの移動も可能です)。

- ナビゲーター:ズームインすると、ルーペがナビゲーターに代わり、画像全体を表示します。 赤い長方形をつかむとそこに移動できます。
*全体的および部分的なシャープネス調整のツールについて詳しくは、この章の「RAW Presharpener シャープネスの初期調整」ページを参照してください。
下部ツールバー

下部ツールバーには、ヘルプへのアクセス、プラグインの設定、保存機能があります。
- ヘルプ*:オンラインユーザーガイドにアクセスできます。
- 設定*: プラグインオプションウィンドウを開きます。
- 前 / 次: 同じセッションで複数の画像が開かれている場合、前または次の画像へ移動できます。画像数も表示されます。
- 保存して後で編集を再開する (ファイルが大きくなる)**: 非破壊ワークフローを有効にします。 [?] ボタンをクリックすると、 このワークフローの情報ページが開きます (インターネット接続が必要です)。
- キャンセル: 実行中の処理と補正をキャンセルし、プラグインを閉じます。 ホストアプリケーション内の画像は変更されません。
- 保存 / すべてを保存: 処理と補正を保存し、プラグインを閉じます。 ホストアプリケーション内の画像も変更されます。 [すべてを保存] ボタンは、プラグインで複数の画像が開かれている場合に表示されます。
* 詳細については、Sharpener Pro 3 の「設定とヘルプ」を参照してください。
** Nik Collection 3 からの非破壊ワークフローについて詳しくは、「非破壊ワークフロー」ページを確認してください。
Output Sharpener のインターフェイス
一般的に Nik Collection のすべてのプラグインのインターフェイスは同じですが、わずかに違いがあります。 Output Sharpener は 4 つの項目で構成されています。
- 上部ツールバー (Output Sharpener)
- 画像の表示領域 (Output Sharpener)
- 右側のウィンドウ (Output Sharpener)
- 下部ツールバー (Output Sharpener)

上部ツールバー (Output Sharpener)

上部ツールバーには画像の表示およびサイドウィンドウに関連したツールと機能が含まれています。
- 単一画像の表示:分割や比較のない画像の通常表示。
- 分割プレビュー:赤い垂直線を使って画像を 2 つに分けて表示します。 垂直線は左右に動かしたり、直線の上部にある矢印をクリックして水平モードに切り替えたり、上から下に動かしたりできます。 左半分 (または上半分) はプラグインで開いたときの元の画像、右半分 (または下半分) は処理をして補正した画像を表示します。 画像の移動やズームもできます。
- 並列プレビュー:処理前のバージョンは左に、処理後のバージョンは右に表示されます。 2 つの画像の間にあるボタンをクリックすると、画像を上下に表示することもできます。 2 つの画像を同時にズームしたり移動することも可能です。 ナビゲーターを使うか、スペースバーを押しながらハンドツールを表示して実行できます。
- プレビュー:このチェックボックスにチェックマークを入れる/外すと、調整あり/なしの画像を交互に表示できます。 プレビューは、以下のすべての表示モードで機能します。
- モード:Output Sharpener では、シャープネス調整を簡単に確認できる表示モードを使用できます。
- シャープネス画像:シャープネス調整を適用した画像を表示します。
- 調整ソフトウェアのテスト:出力オプションや画像の実際の印刷サイズに応じたシャープネス調整のプレビューを表示します。 画像の左隅に、計測スケールが表示され、画像サイズごとのシャープネスを判断できます。 シャープネスの調整をスクリーンで確認するためのモードともいえます。
- オーバーレイエフェクト:コントロールポイントを追加した場合や色の範囲を使って作業をしている場合に、赤/オレンジのマスクを表示します。 このマスクを使うと、調整の重なりをビジュアルで確認できます。 重なりが多いと、カラーマスクの色が濃くなります。
- マスクエフェクト:コントロールポイントまたは色の範囲を使ったシャープネス効果を示します。 白はシャープネス調整を 100% 適用した場合、黒は調整がない場合、グレーは中間の調整を表します。
- 選択:画像で長方形の選択を実行できるツールを有効にします。 複数のコントロールポイントをつなげたり、ノイズ測定に長方形を使用できます。
- ズーム:連続してクリックすると、100% から 300% に画像を拡大できます。ここではルーペに [+] が表示されています。 ズームアウトするには [Alt (PC)/Option (Mac)] を押します。ここではルーペに [-] が表示されています。 ズーム値は画像の右上隅に表示されます。
- パン:ハンドツール。 ズームした後に画像内を移動したりナビゲーションしたりできます。
- 背景カラーを変更: ボタンを連続してクリックすると、背景色がグレーから白、黒に変わり、再びグレーに戻ります。 これにより、画像の明るさに表示を合わせることができます。例えば、暗い画像の作業をする場合、インターフェイスと画像の間のコントラストが大きくなりすぎないように、背景色を暗くします。
画像の表示領域 (Output Sharpener)

画像はここに表示されます。背景のグレーは、上部ツールバーで [背景色を変更する] ボタンをクリックして変更できます。
ウィンドウには次の 2 つのセクションも含まれます。
- ファイル名と拡張子
- サイズ(メガピクセル)
- ISO 感度
- 撮影カメラ
右側のウィンドウ (Output Sharpener)

右側のウィンドウにはグローバル調整と部分シャープネス調整のツール、および [ルーペ] と [ナビゲータ] セクションが表示されます。 ツールセクションは、矢印またはセクション名のタイトルをクリックすると閉じたり開いたりできます。 [部分的なシャープネス調整] セクションのタイトルバーにあるチェックボックスを使うと、部分的に適用した調整あり/なしの画像を簡単に比較できます。

- ルーペ:画像が表示されると有効になります。
- 補正前(左)と補正後(右)のプレビューは赤い線で分けられます。
- クリックをホールドし、マウスをあらゆる方向に移動するとプレビュー内を移動できます。
- ルーペは、ピン留めを有効にして画像内に配置すると、画像のどこにでも固定できます (ハンドツールでの移動も可能です)。

- ナビゲーター:ズームインすると、ルーペがナビゲーターに代わり、画像全体を表示します。 赤い長方形をつかむとそこに移動できます。
* 全体的および部分的なシャープネス調整のツールについて詳しくは、この章の「Output Sharpener 出力用シャープネス調整」ページを参照してください。
下部ツールバー (Output Sharpener)
下部ツールバーには、ヘルプへのアクセス、プラグインの設定、保存機能があります。

- ヘルプ*:オンラインユーザーガイドにアクセスできます。
- 設定*: プラグインオプションウィンドウを開きます。
- 前 / 次: 同じセッションで複数の画像が開かれている場合、前または次の画像へ移動できます。画像数も表示されます。
- 保存して後で編集を再開する (ファイルが大きくなる)**: 非破壊ワークフローを有効にします。 [?] ボタンをクリックすると、 このワークフローの情報ページが開きます (インターネット接続が必要です)。
- キャンセル: 実行中の処理と補正をキャンセルし、プラグインを閉じます。 ホストアプリケーション内の画像は変更されません。
- 保存 / すべてを保存: 処理と補正を保存し、プラグインを閉じます。 ホストアプリケーション内の画像も変更されます。 [すべてを保存] ボタンは、プラグインで複数の画像が開かれている場合に表示されます。
* 詳細については、Sharpener Pro 3 の「設定とヘルプ」を参照してください。
** Nik Collection 3 からの非破壊ワークフローについて詳しくは、「非破壊ワークフロー」ページを確認してください。
ショートカット
アクション選択 | Windows | Mac |
選択ツール | A | A |
ズームツール | Z | Z |
ズームアウト | ズームツールを選択して、 [Alt] キーを押しながら画像をクリック | ズームツールを選択して、 [Option] キーを押しながら画像をクリック |
ズームアウト | Ctrl + [-] | Cmd + [-] |
ズームイン | Ctrl + [+] | Cmd + [+] |
サイズに合わせてズーム | Ctrl + 0 | Cmd + 0 |
100 % にズーム | Ctrl + Alt + 0 | Cmd + Alt + 0 |
パンツール | [H ] またはスペースバー | [H ] またはスペースバー |
フィルターを適用 | Enter | Enter |
フィルターをキャンセル | Esc | Esc |
選択した項目の削除 | BACKSPACE | Del |
カラーコントロールポイントを追加する | Ctrl + Shift + A | Cmd + Shift + A |
コントロールポイントの複製 | Ctrl + D または Alt + ドラッグ | Cmd + D または Option + ドラッグ |
コントロールポイントのマスクを表示 | Ctrl + ドラッグ | Cmd + ドラッグ |
RAW Presharpener – シャープネスの初期調整
RAW Presharpener は、撮影時に、特にカメラのセンサー前のローパスフィルタを原因として失われた画像シャープネスを補完します。 また、クリエイティブなシャープネス調整から出力調整まで(Output Sharpener を使用)、総合的なシャープネス調整フローで使用することもでき、編集ワークフローで重要な過程を総合的にコントロールできます。 この場合、処理するファイルの元の形式にかかわらず、カメラおよびホストアプリケーションでシャープネス調整機能、特に RAW ファイルの変換および処理機能をすべて無効にすることをおすすめします。
全体的なシャープネス調整
RAW Presharpener でファイルを開いたら、右側のウィンドウにある調整可能なツールを使用して、全体的なシャープネスを簡単に調整できます。 この方法は大半の画像に適しています。

- シャープネスの強さ:エッジ、ディテール、単色ゾーンなど画像の要素を考慮するアルゴリズムに基づき、スライダを右に動かすとシャープネスを増加し、左に動かすと低減します(初期設定は 50%)。 ここでのルールは、過剰することなく大胆に画像のシャープネスを調整することです。 上部ツールバーの [プレビュー] チェックボックスにチェックマークを入れると、調整前後の画像を比較して調整をコントロールできます(100% ズームやルーペを使って確認するようにしてください)。
- エリアに適用 / エッジに適用:このスライダでは、左に動かすとエリアのシャープネスを強調し、エッジ内または単色ゾーンの画像のディテールを強調します。 右に動かすと、エッジを強調します。 初期設定では中央に設定されています。 一般的に、このスライダはこのままの設定にすることをおすすめします。エッジ内のシャープネスを強調したい場合、以下で説明する部分調整を使うようにしてください。
- 画質:初期設定では [通常] に設定されています。 高 ISO で撮影された画像はノイズがあり、シャープネスを強調するとノイズが強くなる可能性がありますが、 [高 ISO] 設定を使用すると(ボタンをクリックすると有効になります)、調整アルゴリズムを高 ISO で撮影された画像に合わせることができます。
- 画像全体に適用:このスライダは、コントロールポイントと合わせて使用します。 全体的なシャープネス調整で十分な場合、このスライダは 100% に設定しますが、シャープネスの強調を調整するために使用することもできます。

シャープネスを調整する場合、ズームまたはルーペを使って調整前/後の画像を比較するようにしてください。[プレビュー] ボタンと異なる表示モードには、上部ツールバーからアクセスできます。 これらのツールについて詳しくは、「インターフェイスとキーボードショートカット」のページを参照してください。
コントロールポイントを使ってシャープネスを調整する
コントロールポイントの適用と使用
コントロールポイントを使うと、画像の一部の要素のシャープネスを正確に調整できます。 たとえばポートレート写真では、目や口のシャープネスを強調しても肌は強調したくなかったり、風景写真では地面のシャープネスを強調しても、ノイズが出る可能性がある青空は強調したくない場合があります。 右側の [部分調整] セクションでは、コントロールポイントとカラーレンジ(次の段落で説明)の 2 つの方法から選択できます。

- ドロップダウンメニューで [コントロールポイント] を選択します。
- [+] ボタンをクリックします*。
- 画像でクリックして、調整する領域にコントロールポイントを追加します。
- [画像全体に適用] スライダが 100% から自動的に 0% に設定されます。
- 1 つ目のスライダで、コントロールポイントの適用範囲を調整します。
- 右側のウィンドウの上部にある [シャープの強さ] および [エリアに適用 / エッジに適用] スライダでシャープネスを調整します(上記を参照)。
- コントロールポイントの [不透明度] スライダを使用して、シャープネスを調整します(初期設定では 100% に設定)。
複数のコントロールポイントの使用とグループ化

画像の広い領域を補正するには、さらにコントロールポイントを追加し、上記のステップを実行します。 [選択] ツールをアクティブにして ([A] キー) 複数のコントロールポイントを囲む長方形を追加し、コントロールポイントをつなぐことができます。 その場合、1 つのスライダだけで調整すると、強調が同じ方法ですべてに適用されます。
ネガティブコントロールポイントで保護

ネガティブコントロールポイントを使って、あらゆるシャープネスの調整から画像の一部を保護することもできます(ネガティブコントロールポイントを複数作り、つなげることもできます)。
- [部分調整] パネルで、 [-] ボタンをクリックします。
- 画像をクリックして、保護用のコントロールポイントを追加します。
- 範囲を調整して、保護する領域をカバーします。
- [不透明度] スライダは初期設定で「0」(強調なし)に設定されています。
以下のように、ポートレート写真でコントロールポイントを使って精度の高い強調を実現することもできます。 シャープネスを高めるため、コントロールポイントは目の部分 [1] と口の複数の箇所 [2] に配置されています。 ネガティブコントロールポイント [3] はシャープネスの操作から肌を保護します。


写真: Scott Stulberg
コントロールポイントの複製
コントロールポイントを複製する場合、2 種類の方法があります。
- コントロールポイントのリストで複製するコントロールポイントをクリックして、 [複製] をクリックします。
- または、画像上の複製するコントロールポイントの上で、 [Alt/Option] を押しながらマウスを動かします。 カーソルが [+] に変わったら、コントロールポイントの上でクリックしてホールドし、複製を好きな場所に動かします。

コントロールポイントを削除
コントロールポイントのリストでは、次の操作を実行できます。
- リストから、コントロールポイントをクリックして選択します。 リスト全体または隣接するコントロールポイントを選択するには、1 つ目のコントロールポイントをクリックし、 [Shift] キーを押しながら最後のコントロールポイントをクリックします。 隣接しない複数のコントロールポイントを選択するには、 [Ctrl/Cmd] キーを押しながらクリックします。 次に、[削除] ボタンをクリックします。
- 画像上で削除するコントロールポイントをクリックし、キーボードの [Delete] または [BackSPACE] キーで削除します。
- 複数のコントロールポイントを削除するには、選択ツールを有効にして ( [A] キー)、関連するコントロールポイントを長方形で囲みます。 キーボードの [Delete] または [BackSpace] キーを押して、表示されるダイアログボックスで確定します(この表示は [再び表示しない] にチェックマークを入れて無効にできます)。
カラーレンジを使ってシャープネスを強調

その他のシャープネス調整機能として、カラーレンジを使った調整があります。 [メソッド] メニューで [カラーレンジ] を選択した後、色に応じて使用します。 RAW Presharpener の初期設定では、レッド、オレンジ、ブルーの 3 つのレンジが提案されます。 これらのレンジは四角で表示され、スポイト機能も使用できます。 スポイト機能を使うと、画像で直接カラーを選択できます。
- スポイトをクリックして有効化します。
- スポイトを画像の上に置き、クリックします。
- 対象のカラーがサンプルされ、四角に表示されます。
- [シャープの強さ] および [エリアに適用 / エッジに適用] スライダでシャープネスを調整します。
- 各カラーレンジの下にある [不透明度] スライダでシャープネスを調整します(初期設定では 100% に設定)。
- 他の色をサンプルするには、別のスポイトをクリックして上記のステップを繰り返します。
カラーレンジを追加するには、リストで [+] をクリックします。 これにより、四角 (薄紫色)、スポイト、関連するスライダが表示されます。 カラーレンジは好きなだけ追加できます。各カラーレンジで [-] ボタンをクリックすると、個別に削除できます。
保護用のコントロールポイントは、色の範囲による強調と組み合わせることができます。
Output Sharpener – 出力用シャープネス調整
Output Sharpener プラグインでは、出力先および出力サイズと解像度に応じて、クリエイティブな方法で画像のシャープネスを準備、調整できます。 シャープネスに対するこの最終ステップの作業は、以下のステップの後に行います。
- ホストアプリケーションでの初期段階のクリエイティブなシャープネス調整後
- または、RAW Presharpener での初期段階のシャープネス調整後
Output Sharpener での出力用シャープネスの調整とクリエイティブなシャープネスは、密接なつながりがあります。 なぜなら、クリエイティブなシャープネスの調整は画像の出力先タイプを決めた後で実行されるからです。インターフェイスでクリエイティブツールが出力ツールの後に表示されるのもそれが理由です。 このページでは、以下のテーマを取り上げます。
画像のシャープネスに対する作業をする場合、比較表示モード、確認表示モード、ルーペやズームを使うようにしてください。 シャープネスやアーチファクトの発生、ハロー効果の発生などを確認するには、ズーム機能が必要になります。 必要な全ての情報は「インターフェイスとキーボードショートカット」のページを参照してください。
出力用シャープネス調整
このセクションでは、画像の出力先を定義します。出力先には、ディスプレイ表示(初期設定)および複数の印刷方法があります。 出力先の定義は、クリエイティブなシャープネス調整前に実行します。その理由は、ディスプレイ出力とジェットインク印刷では調整が異なるためです。 出力先を選択するには、ドロップダウンメニューで出力先を選択します(オプションは出力先によって異なります。一部共通のオプションもあります)。
- スクリーン:コンピュータスクリーン(電子媒体での使用、Web ギャラリーなど)での表示用に画像のシャープネスを調整します。
- シャープネスの強さ:全体的なシャープネスを調整します(機能は RAW Presharpener の同じスライダに似ています)。 初期設定では 50% に設定されています。

- インクジェット:インクジェット写真プリンターで印刷するシャープネスを調整します。

- 見る距離:見る人との距離に応じて、印刷する写真のシャープネスを調整できます。初期設定では [自動] に設定されています。 距離は 5 つから選択できます。見る人の距離が遠いほど、ディテールに気づかなくなります。 [自動] 距離は、保守的なアプローチともいえ、画像の対角線のサイズに基づいています。 見る人との距離がわからない場合は、このオプションの使用をおすすめします。 上部ツールバーで [調整ソフトウェアのテスト] 表示オプションを選択し、メニューで距離を選択した場合、見る距離をシミュレーションするために、画像は少し小さめのサイズで表示されます。
- 用紙の種類:複数の用紙種類(マット紙、光沢紙、グロス紙など)から選択できます。 印刷時のシャープネスは、アンカーポイントが用紙に吸収される方法と用紙のテクスチャの影響を受けます。
- プリンタ解像度:ここでは、プリンタの公称解像度ではなく、プリンタドライバの設定と同じ解像度を選択します。 値は長さ x 幅が PPI(pixels per inch)で表示されます。 メニューの一番下の [定義] で [未設定] をクリックすると、入力フィールドが表示され、値を入力できます。
- 画像の幅 / 画像の高さ:このスライダでは、現像する際の実際のサイズを定義できます。 このスライダは通常表示されていません。 [設定] > [出力用シャープネス設定] > [画 像サイズスライダ] > [表示する] を選択すると表示されます。
3. 連続階調:写真ラボでの現像のシャープネスを調整します(ジェットインクプリンタを使っていない場合)。

- 見る距離*
- プリンタ解像度:複数の DPI 値から選択できます(150、300など)。 [未設定] フィールドで独自の値を入力することもできます。
- 画像の幅 / 画像の高さ*
4. 網点:出版用の画像のシャープネスを調整します(新聞、雑誌)。

- 見る距離*
- 用紙の種類:新聞用紙、コート紙、ハイグロス紙などの用紙種類から選択できます。
- プリンタ解像度:発行者からの画像の表示位置の指示に応じて、lpcm 値(line per cm)を調整できます。
- 画像の幅 / 画像の高さ*
5. ハイブリッドデバイス:画像がディスプレイと用紙印刷のどちらで使用されるかわからない場合に、このオプションを使用できます。

- 見る距離*
- 画像の幅 / 画像の高さ*
* 詳しくは、機能説明の第 2 段落「インクジェット」を参照してください。 インクジェット
クリエイティブなシャープネス調整
出力先と出力種類に応じて画像のシャープネス調整方法を決定したら、クリエイティブなシャープネス調整を行います。クリエイティブなシャープネス調整は、全体的な方法でも部分調整ツール(コントロールポイントと色の範囲。詳しくは次の段落を参照してください)を使った方法でも、同じスライダとアルゴリズムを使って実行できます。
右側のウィンドウのクリエイティブなシャープネス調整セクションでは、次のツールを使用できます。

- 出力用シャープネスの強さ:全体的な調整の設定で、他の設定全体を調整できます。 初期設定では 100% になっています。スライダを左に動かすとシャープネスが弱まり、右に動かすと強まります。
- ストラクチャ:エッジのシャープネスを変えることなく、テクスチャを強化/低減します。
- 部分のコントラスト:ディテールのマイクロコントラストを調整して、右に動かして画像にパンチを与えたり、左に動かしてディテールを拡散したりできます。
- フォーカス:焦点面よりわずかにはずれている画像のアイテムに、シャープネスを与えることができます。 スライダを左に動かすと、レンズのフォーカスがずらされたかのようにブラー効果を追加できます。

部分的な<br>シャープネス調整
右側のウィンドウのクリエイティブなシャープネス調整セクションでは、次のツールを使用できます。
コントロールポイントを使ってシャープネスを調整する
コントロールポイントを使うと、画像の一部だけを対象にして正確にシャープネスを調整できます。 右側の [部分調整] セクションでは、コントロールポイントとカラーレンジ(次の段落で説明)の 2 つの方法から選択できます。


- ドロップダウンメニューで [コントロールポイント] を選択します。
- [コントロールポイントの追加] ボタンをクリックします。
- 画像でクリックして、調整する領域にコントロールポイントを追加します。
- 1 つ目のスライダで、コントロールポイントの適用範囲を調整します。
- 4 つの調整のいずれかを適用します(三角形をクリックすると、すべてのスライダが展開されます)。
- 出力用シャープネスの強さ
- ストラクチャ (S)*
- 部分のコントラスト (CL)*
- フォーカス (M)*
これらのスライダは、 [クリエイティブなシャープネス調整] セクションと同じスライダです。 ツールについて詳しくは、該当の段落を参照してください。

画像の広い領域を補正するには、さらにコントロールポイントを追加し、上記のステップを実行します。 [選択] ツールをアクティブにして ([A] キー) 複数のコントロールポイントを囲む長方形を追加し、コントロールポイントをつなぐことができます。 その場合、1 つのスライダだけで調整すると、強調が同じ方法ですべてに適用されます。

中央:グローバルシャープネス調整が適用され、廊下がよりシャープになり、空はそのまま(粒状感やノイズの増加なし)。
下:調整された部分を白色の効果マスクで表示し、保護された部分を黒色の効果マスクで表示。
ネガティブコントロールポイントを使って、あらゆるシャープネスの調整から画像の一部を保護することもできます(ネガティブコントロールポイントを複数作り、つなげることもできます)。
- [コントロールポイントの追加] ボタンをクリックします。
- 範囲を調整して、保護する領域をカバーします。
- 画像をクリックして、調整する領域にコントロールポイントを追加します。
コントロールポイントの管理

コントロールポイントのリストでは、次の操作を実行できます。
- コントロールポイントを一時的に無効にする:左にあるチェックボックスをクリックします。
- コントロールポイントの適用範囲のサイズを % で表示します(各コントロールポイントの [サイズ] スライダで調整)。
- すべてのコントロールポイントの選択範囲を表示/非表示:コントロールポイントのリストの上部にある四角いボタンをクリックすると、すべてのコントロールポイントのモノクロマスクを表示できます。または、リストのチェックボックスにチェックマークを入れると、個別に表示できます。 調整の強さに応じて、マスクは白色(領域に調整を 100% 適用)、黒色(調整が適用されない領域)、または段階的なグレーで表示されます。
- コントロールポイントのスライダをリセット:曲線カーブをクリックすると、対象のコントロールポイントのスライダを 0% にリセットします。
コントロールポイントの複製
コントロールポイントを複製する場合、2 種類の方法があります。
- コントロールポイントのリストで複製するコントロールポイントをクリックして、 [複製] をクリックします (5)。
- または、画像上の複製するコントロールポイントの上で、 [Alt/Option] を押しながらマウスを動かします。 カーソルが [+] に変わったら、コントロールポイントの上でクリックしてホールドし、複製を好きな場所に動かします。
コントロールポイントを削除
コントロールポイントのリストでは、次の操作を実行できます。
- リストから、コントロールポイントをクリックして選択します。 リスト全体または隣接するコントロールポイントを選択するには、1 つ目のコントロールポイントをクリックし、 [Shift] キーを押しながら最後のコントロールポイントをクリックします。 隣接しない複数のコントロールポイントを選択するには、 [Ctrl/Cmd] キーを押しながらクリックします。 次に、[削除] ボタンをクリックします (6)。
- 画像上で削除するコントロールポイントをクリックし、キーボードの [Delete] または [BackSPACE] キーで削除します。
- 複数のコントロールポイントを削除するには、選択ツールを有効にして ( [A] キー)、関連するコントロールポイントを長方形で囲みます。 キーボードの [Delete] または [BackSpace] キーを押して、表示されるダイアログボックスで確定します(この表示は [再び表示しない] にチェックマークを入れて無効にできます)。
色の範囲を使ってシャープネスを強調

メソッドの選択メニューで、 [色の範囲] を選択します。 Output Sharpener の初期設定では、レッド、オレンジ、ブルーの 3 つのレンジが提案されます。 これらのレンジは四角で表示され、スポイト機能も使用できます。 スポイト機能を使うと、画像で直接カラーを選択できます。
- スポイトをクリックして有効化します。
- スポイトを画像の上に置き、クリックします。
- 対象のカラーがサンプルされ、四角に表示されます。
- [クリエイティブなシャープネス調整] セクションでの設定を調整する [出力用シャープネスの強さ] スライダを使って、出力用シャープネスを部分的に強調/低減できます。 他の色をサンプルするには、別のスポイトをクリックして上記のステップを繰り返します。
- カラーレンジを追加するには、リストで [+] をクリックします。 これにより、四角 (緑)、スポイト、関連するスライダが表示されます。 カラーレンジは好きなだけ追加できます。各カラーレンジで [-] ボタンをクリックすると、個別に削除できます。
保護用のコントロールポイントは、色の範囲による強調と組み合わせることができます。
プリセット
シャープネス調整方法を定義し、後から再び使いたい場合、作業セッションごとにすべての調整をやり直す必要はありません。 右側のウィンドウの上部に、プリセットの管理セクションがあります。

- スポイトをクリックして有効化します。
- スポイトを画像の上に置き、クリックします。
- 対象のカラーがサンプルされ、四角に表示されます。
- [OK] をクリックして確定します。
- セクションにプリセットが表示されます。 新しい画像で作業する場合、プリセットをクリックすると適用できます。
プリセットは好きなだけ作成でき、次のコマンドを使って管理できます。

- 新規プリセットでプリセットを更新する場合、プリセットの上にマウスを動かし、右側の [更新] をクリックします。
- プリセットを削除するには、プリセットの上にマウスを動かし、左側の [X] ボタンをクリックします。